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2026年9月12日 (土)

2027中学入試動向(06)天体の部活のある学校は注目か 自律分散協調系のコア・ループ

★工学院大学附属中高のサイエンス部天文班の部員2名が、この夏「スターキャッチコンテスト関東大会」にて第3位に輝いたというインタビュー記事を読みました。感動的です。この記事を書かれた先生のストーリーテラーのパワーも凄いです。そして、なにより、そのストーリーは二人の生徒自身の実際の軌跡/奇跡であることが感動です。

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★そのストーリーについては、ぜひ記事をお読みください。ここでは、私の気づきを少し述べますね。

★天文班の2名は、協力してコンテストに向けてトレーニングをするわけです。どんなトレーニングかは天体のことを知らない私にはわからないのですが、自作の天体望遠鏡で、天の星々を自分たち感覚と脳内神経身体全体に最適かつ俊敏に結び付けるトレーニングのようです。

★このコツコツと努力しているというより、コミュニケーションを取りながら、悩みながらも創意工夫し、小さな達成感を積み上げていく感動の連続だったと思います。これってもう奇跡です。というのも、私も含めて多くの人がふだん星空を眺めないし、どの星がどんな由来があるのかその背景知識などは持ち得ていないわけです。しかし、コンテストで入賞するためには、その膨大な知識と天体望遠鏡を操作するテクノロジーと彼女たちなりのこの一連の関係性を導き出す方程式を創って結び付けているわけです。

★まさにクリエイティブクラスですよね。それにしても、天界の星空と自分たちの脳内の島皮質が反応するわけですから、それはたまあに星空を裸眼で眺めて感動することなどとは比べ物にならない大きな深い感動が全身に広がり、そして仲間と共感するでしょう。

★これは、結構人知を超えたすごい出来事を自分たちが手にしているのです。誰に指示されるわけでもなく自律して、そしてどちらが主導権を握るということなく分散し、それでいて協調する。これは外からみたら、一連の行動ですが、この行動が駆動する内的なコア・ループが出来上がっているということです。

★田中歩教頭が、IBLや探究で生徒が感じたり考えたり行動したりすることの出来を最終的に評価することというのは、プロダクトの出来栄えで終わるのではなく、生徒1人ひとりの内面に(脳神経身体全体に)どんなコア・ループが回りだしているのかを生徒と共有できることなのだと言っていることの実感ができました。

★もしかしたら、天体の部活を行っている学校では、同じような自律分散協調系の生徒が育つ環境があるのかと思い、調べてみました。東京の私立学校の17%は、天文部を持っているようです。しかし、工学院のように科学部や地学部の中に天体活動を行っているかもしれませんから、天体活動をしている部活動はもっと多いかもしれません。

★そういえば、桐朋の天体活動は有名だということや開成の地学の先生の授業実践報告会に参加したとき地学と宇宙の壮大な関係に感動したのを思いだしました。

★たしかに、自律分散協調系のコア・ループが生徒の内面に回っているし、アップデートしていく環境は天文にはあるなあと感じました。

★島皮質のAWE体験は、天体だけではなく、山に登ってでもできます。いや多くの部活がそうでしょう。今や部活はいろいろ言われていますが、日本の教育の新たな卓越性を示す学びの場かもしれません。自律分散協調系の創発の場だよと。もちろん、そうでない昔ながら部活は変わっていく必要はあるかもしれませんが。

★自律分散協調系という言葉は、私が中学受験業界に足を踏み入れた1980年代に一部で流行っていた言葉です。コンピューター系のテクノロジーやエンジニアリングで使われていました。現代思想でも脱中心とか周縁というキーワードがはやっていました。

★それが2000年代になって、工学関係で広がりはじめていたと思います。当時の東大の小宮山宏総長の講演に参加した時、教授から岩波新書「地球持続の技術」を頂いて驚愕したのを覚えています。今では、WEB3.0あたりで新たな意味や言葉で表現されているのでしょう。文理融合の時代に再び流行るかもしれません。

★そうそう、私がPBLを大事にしているのは、この自律分散協調系のコア・ループが生徒の内面に回りだすことを、もちろん狙ってですが、島皮質などの脳科学をちょっとだけかじることで、かじらなくてもちょっと考えれば、わかることですが、脳というのは、感動は同じ行動を繰り返すと順応して起きなくなります。ですから、それを防ぐには、環境を変えるのがポイントです。特に協働関係をつくることは、仮に同じメンバーでも複雑系なので、日々新鮮です。

★工学院の場合は、中1からIBLやPBLをやっているのですから、当然そうなるのですが、さらに高大連携や地域連携、外部団体連携、国際的アソシエーションなどとの連携が多く、生徒1人ひとりのコア・ループはアップデートしています。このような学校は他にもいっぱいあります。またお知らせします。

 

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