2026年のビジョン ポスト・メタモダニズム?
★欧米では1960年代から動き出し、日本では1980年代に、現代思想ブームとなって、モダニズムを批判し、ポストモダニズムの価値観が広まりました。しかしながら、確かに一つの大きな物語に支配されているモダニズムから個々人の価値観中心に動き出した社会は新自由主義によって危うさを感じたというより、空白の経済社会を生み出し、ポストモダンの次が模索されはじめました。その次の世界を何と呼ぶか?ポスト・ポストモダンということなのでしょうが、名称は定まらないまま、21世紀を迎えました。
(ポスト・メタニズムはまだ始まったばかり、意外と日本から誕生するのかもしれません)
★21世紀は、モダニズムとポストモダニズムとポスト・ポストモダニズムが同時並行的に進み、教育の世界では、ようやくポストモダニズム的な価値観で進み始めているのが日本の現状です。しかし、「主体的・対話的で深い学び」とか「協働的な」学びとか、個々の主観的な価値を大切にしながらも、協働主観的な価値観も実はベースになっていて、すでにポスト・ポストモダニズムに突入しているのですが、いまだモダニズムVSポストモダニズムの枠組みで教育が捉えられています。
★ところが、このポスト・ポストモダニズムに対する名称を2009年ごろから「メタモダニズム」と名付け、明快にメタモダニズムの特徴を示していったのが、欧米です。
★ティモテウス・ヴェルメーレンと仲間たちがウェブジン『Notes on Metamodernism』を2009年から2016年まで運営したのが有名らしいです。日本では、まして日本の教育界ではあまり関心を持たれている雰囲気はありませんね。
★その欧米の動きは、ポストモダンの枠組みではもはや説明できず、別の批評的言説――すなわちメタモダニズム――によって構想される必要のある、21世紀文化の展開を記録する長期的・学際的・国際的研究プロジェクトの一部であったようです。
★『Notes on Metamodernism』は2009年5月にティモテウス・ヴェルメーレンとロビン・ファン・デン・アッカーによって創設され、ナディーン・フェスラー、ヒラ・シャハル、ルーク・ターナー、アリソン・ギボンズとともに編集されたようです。7年間の運営期間中、このウェブジンには約50名の批評家や理論家が参加し、時事、ネットワーク文化、現代建築、デザイン、ファッション、アート、音楽、文学、演劇、パフォーマンス、写真、映画・テレビ、理論における動向や傾向について執筆したらしいです。
★メタモダニズムという名づけはしていませんでしたが、この文脈で❝21世紀型教育❞を2011年から仲間たちと提唱し自薦してきたことに今になってようやく気付きました。名づけはしませんでしたが、21世紀型教育とメタモダニズムは呼応していた可能性があります。
★ウェブジンは数十万の読者に届き、世界中の大衆メディアで取り上げられ、各国の国立図書館や研究図書館にインデックスされ、Google Scholar を含むさまざまな引用指標にも登録されているということです。
★しかし、10年前でこのウェブジンの運営は止まっています。その後多くの研究者が論じているということで、ウェブジンの歴史的役割はいったん終えたということかもしれません。
★ところが、日本の教育ではまだウネリにはなっていません。いくつか目に見えない壁があるからでしょう。一方で、落合陽一さんや安宅和人さん、マルクス・ガブリエルさんなどすでにメタモダニズムすら超えているということもあるかもしれません。
★つまり、ポスト・メタモダニズム?かもしれません。21世紀型教育が22世紀型教育にシフトしようという動きがあるのも、少し早すぎますが、彼ら知のイノベーターや世界の動きとシンクロしているのかもしれません。
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