「問いの力」AI社会でも変わらないコンセプトレンズ創出力~福島県私学教育研修会でWSを実施して
★8月22日・23日郡山で、福島県私学教育研修会の「教育課程部会」で、5時間のWS(ワークショッ)型研修を実施しました。主催の福島県私立中学高等学校協会の教育課程部会の大テーマは「新学習指導要領とこれからの授業デザイン」です。それをうけて「問いの力~授業と探究と教育活動を有機的に結合する」という小テーマに焦点をあてて、5時間先生方と楽しみながら深まっていきました。
★かつて聖パウロ高等学校で校長をやりながら当時の企画戦略室室長・広報部長・数学副主任の伊東竜先生(今は互いに違う教育研究所に勤務)とコラボして「数学の時間」や「探究の時間」、「総合型選抜WS」、「保護者との対話WS」を実施しながら、トリニティークエスチョンを、生徒自らが解決したり、自らそのようなクエスチョンを創ったりするメタ問いであるコンセプトレンズとしての「問いの力」を見出すWSを教育一般化して開発したプログラムを、福島の先生方が受け入れれくださり、行えました。
★今年ムーンショット目標に10個目「フュージョンエネルギー(核融合エネルギ)」が加わり、いよいよ2027年以降の新学習指導要領の方向性が見えたこともあり、身体を動かしたり(ロボットアクティビティ)、クロスクエスチョン(トリニティクエスチョンの1つ)を考えたりとチームで行いながら、なおかつ、参加者一人一人が幾度も「プロンプトエンジニアリング」をしながら、WSを進めました。
★昨年プロンプトエンジニアリングはまだ活用しなかったので、参加者は少し腑に落ちない部分もあったようでしたが、今年リピートしてくださった先生からは、非常に腑に落ちたとフィードバックをもらえました。
★プロンプトエンジニアリングはセルフPI(ピアインストラクション)で、リアルPIとディスカッション、アクティビティという協働的な活動の中に織り込むことによって、参加しながら自分の軸が見えてくるようです。
★それも伊東さんが、グーグルフォームなども使いながら、生成AIのアドバイス(初めて活用される先生もいました)をしながら、スマートに進めてくれたからです。私は東大や京大などの先生方との経験やリベラルアーツ的な知の背景をゴツゴツした感じでところどころ講義をするだけでした。30歳の教師と70近い元校長とのコラボなのですが、その知性の新しさと古さの違いが分かり、それも参加した若い先生方に希望と勇気を抱いてもらえたのではないでしょうか。
★伊東さんと私の共通点は、数学的思考(コンセプトレンズの根っこ)と対話型授業を楽しめるということです。そして「思考コード」を共有しています。それがなければ、こういうコラボは続かなかったでしょう。そこに生成AIの登場です。それが使えたので、WSでの思・考・動(情緒と思考と行動)の回転速度を加速でき、この類のWSを開発できたと思います。来年は、さらにおもしろいことになりそうです。
★私自身は、青山学院大学教授の若き俊英香川秀太教授の研究に親和性を感じています。別の研修にもご登壇いただきました。そこに参加した聖パウロ学園の小島校長も共感し、さっそく学内の研修でお招きする話が進んでいます。
★AI時代になっても変わらない生き方があるというのが、香川教授の軸ですが、先生自身最先端の情報分野で研究されています。そして商業経済と人間経済との循環というか融合のアイデアを持っています。生成AIやICTをどこまで道具として人間は活用していけるのか?を研究テーマの一つとしていると勝手に思っています。
★私は人間の最高の道具は「記号(言語と数学の両方の言葉)」だと思っています。私たちは自在に使う言語を道具だとは意識しないでしょう。手などもまたものを掴む道具でありながら同時に私自身のアイデンティティの1つのあり方です。
★しかし、一方で私たちは自分の言葉に溺れ、数学的思考を日常生活では関係ない道具としてみなしてしまうことがあります。それはAIやICTについても同様です。そうなってくると、人間自身の本来的なあり方を創出していく「問いの力」もまた消失するでしょう。そのとき人類は危ないですね。ですから、そうならないようにウェルビーイングな地球を問い続けていける「問いの力」を多くの方といっしょに探していきたいというのが伊東さんと私の願いです。
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