工学院の共感的コミュニケーション 哲学シンキングと響き合う
★昨日、工学院大学附属中高の教務主任田中歩先生とゆっくり対話ができました。田中先生は、工学院の教師の人的資本を豊かにするため、共感的コミュニケーションを教師と生徒の共通ホームベースにしています。講義型とPBL型の両方の授業で、本質的な基礎学力(実は文科省は、学力の3要素を基礎学力としているから、知識・技能のみならず思考力・判断力・表現力や主体的な学に取り組むアティチュードも基礎学力に含まれる。基礎学力を知識暗記というイメージは通俗的幻想にすぎない)を生徒が自ら組み立て行けるように仕掛けを教師と生徒と共にみんなで創っています。
★そして、中野校長は、その機会と環境をサポートしているわけです。このことは、最近経済界とか金融市場で話題になっている「人的資本経営」と重なります。同校の専任は60名強だと思いますが、そのうち20名弱は20代から30代でしょう。この年代の教師の人的資本を豊かにすることも自分の使命だと歩先生は語ります。
★ですから、定期的に歩先生がファシリテートして研修も行っているということです。共感的コミュニケーション、PBL、思考コードなどシェアリングすることが目的でしょう。もちろん、学外の研修もあります。何せ外部のスタッフとコラボしながら国内外で行う生徒の学びのプログラムが多いので、そこで同時に教師は自己マスタリー出来てしまいます。
★話を聴いていておもしろいのは、自分が引っ張っていくというより、環境デザインをして、教師も生徒も自走していくモチベーションを生み出すアフォーダンス型のファシリテーションをしていることです。
★外から見ていると、それぞれに動いているように見えるので、20世紀型教育観、大学合格実績至上主義の方が見たら、自由過ぎるとか、みなが同じ標準的なスキルを活用していないと思われることもあります。
★私は、新しい学びや生徒1人ひとりの才能を自らそして協力し合いながら磨いていく愛情を持っているかどうか、リトマス試験紙だなと思うわけです。工学院をどのように多角的に見ることができるかどうかが、教育ジャーナリズムの未来を結構決めるインパクトがあると思うわけです。
★学びをデザインする方法論は多元論です。それぞれが活用し、互いにいいとこどりし、インテグレートしていく共感的コミュニケーション環境こそ、多様なグローバルリスクに接しながら生きている教師にも生徒にも役に立つはずだと歩先生は語ります。
★そして、田中歩先生は、もともと英語科主任で、今のケンブリッジインターナショナルスクールやラウンドスクエアとの連携の基礎を創ってきました。おもしろいのは、これらの海外のカリキュラムやプログラムには、哲学があります。またIBのTOKなどの研修などでも学び、それもやはり文化人類学的で哲学的な要素があると感じていると。
★したがって、工学院の英語の授業の中には、イギリスベースの哲学的な授業があります。ですから、私が吉田幸司さんの哲学シンキングの話を以前したら、さっそく読んで、なるほどシンクロするところがあるなあと。
★そして、研修などで、このような考え方もメタ的な視点としてプロジェクトにできるかもと語っていました。
★つまり、人的資本の1つでもある「変化に対応できるサバイバル思考の可視化」ができると。それはまさに人的資本の経営の手法だなあと。
★今年もまだ具体的な発表はできないけれど、海外の大学進学はおそらく驚きますよと、その中には医学部もいくつかありますと。国内の大学も期待していてくださいと。生徒にとって自ら見出す未来の1つの足掛かりとして大学進学のサポートももちろんしているのが工学院なのです。
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