PBL

2026年4月21日 (火)

2027年中学入試の動き(05)リベラルアーツ型グローバル教育は学校選択のシンプルな3つのポイントを鷲づかみ!

★現在グローバル教育を行っていない私立学校はないと言っても過言ではないでしょう。とはいえ、グローバル教育といってもいろいろあります。英検準1級以上を目標にする高度な英語教育を行っている学校も、海外研修や留学の多様なプログラムを用意しています。海外大学進学を目標にしている学校も、同様です。

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(copilot作成)

★しかし、それらのグローバル教育は、必ずしも、学校全体やどのクラスの運営もチームをつくっていくマインドやスキルを身につけるプログラムを用意しているとは限りません。英検資格をベースにする英語教育や海外大学合格実績を出す学校は、その目標を達成しようという個人の生徒をトレーニングしていくだけでも十分だからです。

★ところが、全学的にリベララルアーツ教育をベースにし、CEFR基準でいうC1英語を目指したり、リベラルアーツ教育の基本はダイアローグベースの学びです。当然海外大学合格実績も出ます。

★B2英語とC1英語の教育では、前者が受験英語レベルなのに対し、C1英語は大学のゼミでディスカッションができるレベルですから、高次思考力が必要です。リベラルアーツ教育はC1言語の力は最低必要です。

★したがって、リベラルアーツとグローバル教育を行っていると世界で活躍するリーダーシップが育まれ、結果的に海外大学も合格します。するとやはり、学校選択の次のシンプルな3つのポイントを備えているということになります。

 ①学校経営や学級運営のチーム力
②生徒1人ひとりの才能を引き出す教師力
③生徒1人ひとりが自分で自らの最高の学び方を発見しアップデートし続ける能力を身に着ける学びのメカニズムが学校全体で作られている。

★リベラルアーツ型グローバル教育を行っているところは、八雲学園、富士見丘、文大杉並、工学院、和洋九段女子、広尾学園、洗足学園、大妻中野、昭和女子大学附属、成蹊などです。

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2027年中学入試の動き(04)PBLは学校選択のシンプルな3つのポイントを鷲づかみ!

★今やPBL(プロジェクト型学習)はどこの学校でも行われています。呼び方は、Project based Learningとか、Problem based LearningとかInquiry based Learningとか、Active Learningとかiいろいろあり、それぞれが特徴がありますが、学者によってその違いは諸説ありというところでしょう。ただ、共通点はあります。

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(copilot作成)

★教師が一方的に知識を教える「受動的な学習」に対し、学習者が主体的に関わる深い学びであるということでしょう。これは4つの特徴があります。

➊学習者中心: 教師は指導者ではなく、コーチやファシリテーターの役割を果たす。
➋実社会との繋がり: 知識の丸暗記ではなく、実世界で役立つ課題や問題に取り組む。
❸解決能力の育成: 正解が一つではない課題に対し、自ら探究し、解決策を見出す力を養う。
➍協働学習: グループワークを通じてチームワークや対話力を高める。

★しかし、これは学びの方法的側面で、このPBLに代表されるような学びをどの教科の授業でも行った場合、次の3つが生まれてきます。

①学校経営や学級運営のチーム力
②生徒1人ひとりの才能を引き出す教師力
③生徒1人ひとりが自分で自らの最高の学び方を発見しアップデートし続ける能力を身に着ける学びのメカニズムが学校全体で作られている。

★まさに、学校選択のシンプルな3ポイントを鷲づかみするのです。

★大事なことは、探究という授業だけで行われていると、それは探究の方法論として使われる域を出ないということです。ですから、PBLのような探究を行っているというだけでは、学校選択のシンプルな3つのポイントは生まれない可能性は高いのです。

★PBLを各教科の授業で実施ている学校は、このシンプルな3つのポイントを生み出している可能性大です。 

★PBLを教科の授業で全学的に実施している学校といえば、富士見丘、八雲学園、和洋九段女子、文大杉並、サレジアン国際グループ、三田国際科学学園でしょう。

★そしてIBLとPBLの両方を全学的に行っている学校といえば、工学院大学附属です。

★このような学校は、チーム力×教師力×生徒力が日々豊かになっています。

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2026年4月20日 (月)

2027年中学入試の動き(03)学校選択のシンプルな3つのポイント

★受験生・保護者にとって、いよいよ2027年の私立中学の選択リサーチが始まりました。校風や交通の便、偏差値、大学合格実績、面倒見などなどこれらの選択ポイントは変わりません。

★また、グローバル教育やSTEAM教育、探究が行われているかも大切でしょう。

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★しかし、最もシンプルで大切なポイントは、結局次の3つです。


①学校経営や学級運営のチーム力
②生徒1人ひとりの才能を引き出す教師力
③生徒1人ひとりが自分で自らの最高の学び方を発見しアップデートし続ける能力を身に着ける学びのメカニズムが学校全体で作られているか。

★特に③の生徒が自分で自分の最高の学び方を創造する内的エンジンについて学校も生徒自身も言語化しているかどうかはAI時代だからこそ最重要です。

★いずにれしても、このシンプルな3つを知るには、これもまたシンプルに学校説明会などリアルな学校の姿を見に行かなくてはなりません。ただ、すべて行くことは適いません。多様な学校情報やサイト、SNSをみて、絞り込むことは必要でしょう。その時、判断基準として、やはり、受験生・保護者は、上記のシンプルな3ポイントに対する考え方や価値観を見つめなおしておくことは重要ですね。

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2026年4月 6日 (月)

御三家人気は健在の意味 VLL (Value Line of Learning)

★4月1日のYahooニュースで、<《2026年中学入試》麻布中学の志願者減少は“御三家離れ”の象徴なのか? それでもなお「御三家人気は健在」と言える根拠>という記事が掲載されています。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』を出版しているノンフィクションライター・杉浦由美子さんのレポートです。

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★SAPIXやONETES(旧首都圏模試)のインタビュー及びデータなどの情報を活用して記事が書かれているので、麻布という学校の教育がコンセプトの違う受験市場形成者にどう見えているかがわかります。また私もリスペクトしている中学受験専門の国語塾PREXの渋田隆之塾長のインタビューもしていて、現在の塾の受験指導の傾向が昔(私の時代)と変わったということも実感どおりでした。

★内容については杉浦さんの記事や上記写真の本を読んでください。なんだかんだといって偏差値をベースにしているので、新しい見方と従来の見方が交差しています。それゆえ、どう読むかは読者次第ですが、マーケティング戦略としては、どの価値志向の読者にも読めるようになっているのが凄いですね。

★だから、偏差値という知識の出し入れの能力を是とする立場だけではなく、生徒1人ひとりの才能と生き方というBeing(最近こういう言う方がされていますね。特にAI時代はDoingからBeingだと。定義問題なのでキャッチコピーとして理解しています。本質は両方の循環が大事です)を是とする立場にも視野が広まっている受験情報を流しているライターが現れたのは大歓迎です。

★今までは、ONETESの取締役の北一成さんだけが奮闘していましたが、北さんに続く編集者が現れてくることは私にとっては歓迎です。

★さて、麻布に関してですが、人気は不動です。ですが、この人気については、私は麻布のような「青年即未来」という創設者江原素六の生きざまそのものを継承している教育は、日本の歴史において極めて重要で、もし麻布の人気がなくなったときは、日本の歴史が全く違うものになっていると考えています。それほど麻布の人気は歴史のバロメーターですね。

★麻布の歴史は、官学の系譜と私学の系譜をどう考えるかということですが、表面的には気づかれないディープな日本の近代史の本質がそこにはあります。もっとも、こんなことは受験市場にとっては関心がないので、マーケティング的にはどうでもよいことかもしれません。しかし、クリスマスという市場があることによって、その根っこにキリスト教という本質があることが気づかれなくなってもそれが「ある」ということは変わりはないわけです。

★それと同じで、麻布が人気である市場が継続されることは、私学の系譜の第一世代の一人である江原素六の気概が継承され続けるということですからクリスマス市場と同じように重要なのです。江原素六の発想は、戦後教育基本法に受け継がれています。同法が改正されるときに、その精神が崩されそうになったため、東京私立中学高等学校協会、つまり東京の私学人は一丸となって、その精神の継承を守る言論を展開しました。

★その戦後教育基本法を成立させた座長のお孫さんが、当時の麻布の氷上校長で、氷上先生も機会があるたびに論じました。私はその講演で、当時の共立女子の渡辺校長と同席し、講演後氷上先生と対話をしました。そのときから「私学の系譜」というフレーズを使い、その視点で私学の建学の精神をみてきました。

★ところで、受験市場のマーケットという角度から麻布の人気をみると、私学の系譜とは全く違う様相になっています。まず、2015年以前は、偏差値ピラミッドで学校選択は行われざるを得ませんでした。知識ベースのテストの結果が偏差値です。ですからそのマーケットで偏差値55でも、麻布型の思考力の素養がある生徒は、そこは偏差値では測れませんでしたから、塾の指導によって確かに合格していきました。

★しかし、2015年から、麻布ならではの思考力型問題とはまた違うどちらかという英米哲学ベースの思考力入試という新タイプ入試が、偏差値にかかわらず多くの学校で実施されるようになりました。今では20%市場です。そして、東大には、共通テストという基礎学力という名の日本的試験が壁になって、才能豊かな生徒がチャレンジできなかったのが、そのような生徒が英語で思考することができるようになるカリキュラムのある学校から東大以上の世界大学ランキングの海外大学に入るようになったため、偏差値55の生徒が麻布にいかなくても満足できるようなってきたのです。

★つまり、中学受験市場が100%偏差値競争主義から、25%は偏差値競争主義+75%才能開花主義という整理がされるようになってきたわけです。かつては、その75%の層から、麻布を受けていたのですが、それがなくなりました。そしてもともと御三家を対象とする市場は25%だったのです。ですから、その25%、つまり首都圏の受験生12500人が御三家市場規模だったのですが、それが明白になったというわけです。それゆえ、この12500人の中で、人気があるないという話ですね。

★ところが、首都圏中学受験の人数50000人というのは、ざっくり今の日本の小学6年生の人口を100万人とすると5%シェアです。大学受験や高校受験の偏差値と意味が全く違います。

★この5万人は、実に才能者です。本当のことを言えば、子どもはみな才能者なのですが、そのことに意識を集中させている家庭層がこの5%です。今や御三家にいかなくても才能開花は十分に可能です。このことはもちろん2015年前からわかっていたことですが、実績という目に見えるものに魅力を感じがちなのは世の常です。

★ですから、世界大学ランキングの海外大学に50人も入るという実績を見て、やっとその学校の教育の内容の質に気づくというのが、最近の傾向なのです。

★この25%と75%の境目を「学びの価値ライン=Value Line of Learning=VLL」と呼びましょうか。VLLがあるおかげで、それぞれの価値領域で才能開花を行えるようになったわけです。メリトクラシーとビーイングという違いはあるけれど、それがよいわけです。価値意識は違う才能者があふれることくらい世の平和はありません。偏向主義からフラットにしていく運動は、まあ自然の成り行きではありましょう。

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2026年4月 5日 (日)

私立学校の数学の先生方の研修 世界は数学でできている 圏論

3月24日・25日、小田原で私立学校の先生方が20名強集まって、研修を行いました。東京私学教育研究所の数学の委員の先生方が研修のプログラムを練り上げ、講師の方とワークショップの形式で2日間情熱とワクワクが交差する研修でした。しかもワークショップのファシリテーターは委員の私学の先生方が協力して行っていました。

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★数学の委員の先生方による小田原の研修は3年目です。昨年までは、数学という授業の中で社会課題とどう結びつけるのかをテーマに行ってきました。その点は今年も変わらないのですが、生徒が一見数学の対象とは思わないものを数学の世界で捉えていくという点では、必ずしも社会課題にこだわる必要はなく、身近な素材を使って授業開きを行ったり、単元の終わりで数学の世界に引き込む心を揺さぶる授業づくりのWSを参加した私学の先生方と2セットも行いました。

★数学に対しては門外漢の私ですが、数学の先生方だけが集って議論していると、みなが数学の眼鏡を通して世界を理解しているということが伝わってきて、感動的でした。

★生成AIで金融ゲームのアプリを作って数列に結び付けたり、席替えをある条件になる確率を考えて行う授業、小学生から高校にかけて微積の概念を理解していく授業、スマホなど三角関数があるから成り立つことなど、いろいろな発想があったわけです。数学の眼鏡で世界を把握する数学の先生方の対話は、熱量が半端なかったですね。

★そして、終了後数日たって、日本経済新聞に「世界は数学でできている」シリーズが連載されるようになって、まさに研修で行ったことはこれではないかと驚きました。

★特に本日の「圏論」の話は、まさに先生方はこのスリリングな結びつきを行っていたのだと納得。圏論は「もの」と「それを変える動き」をセットで考える数学です。

★私たちはふだん、ゲームの例えや身近な話を使って、あることを別のことにたとえることがあります。これは実は、内容が違っても同じ形の関係を見つけるという、圏論の考え方ととてもよく似ているというわけです。たとえばゲームでは、キャラクターの状態変化(小さいマリオ→スーパー)も、武器の進化(木の剣→鉄の剣)も、どちらも「A→B」という同じ形をしています。

★圏論は、この“形の似た関係”を見つけて整理する数学です。つまり、私たちが自然に使っているアナロジーやメタファーの背景には、圏論的な見方がひそんでいるのです。

★圏論という言葉では、ちょっとイメージしにくいですが、英語で言うと「カテゴリー・セオリー」です。ワークショップやPBL、探究などはじめはポストイットでアイデアを出し合っていきますが、そのあとはカテゴリー分けをしていきますよね。クラスター分析とまではいかないけれど、大量な要素を統合して、論点や問題を明快にしていきます。これはおそらく圏論という数学的世界が背景にあるということですね。

★数学が嫌いだから数学をとらずに私立文系に行きますという生徒も、このカテゴリー分けは実に巧みに使っています。ちゃんと数学の世界で生きているわけです。どうやら、数学の世界とは何か、生徒はしらないので、食わず嫌いということもあるのでしょう。このような情報の非対称性を解消していくことが、日本のイノベーション経済や制度作りにきっと貢献していくでしょう。

★研修で出会った数学の教師の皆さんの活躍がレバレッジポイントになるかもしれません。

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2026年4月 3日 (金)

2027年に向けて躍動する学校(01)AからBへではなく、A∞Bの循環というコンセプト

1.「3Rから3Xへ」は出発点であって、ゴールではありません

2011年に20世紀型教育から21世紀型教育にシフトすることを表明した時、私自身も、当時のMITメディアラボのシーモア・パパート教授に倣って「3Rから3Xへ」という表現を使いました。教育のパラダイムシフトをわかりやすく伝えるためのレトリックとしてです。Reading(読み)・Writing(書き)・Arithmetic(算術)を中心とした20世紀型の知識習得教育から、Explore(探究)・Exchange(対話・交流)・Express(表現)を核とする21世紀型の学びへ──この言葉は、その転換を端的に示すものとして機能したと思います。

しかし、ここで立ち止まって考えてみてください。この「シフト」を「3Rを捨てて3Xに乗り換える」と読むなら、それは本質を見誤ることになります。そして、実際にこのような極端なことをいう方が現場で現れました。また3Rが大事だ、いや3Xだとかいう議論も今も続いています。

21世紀型教育を3Rから3Xへではなくて・・・・といったところで、伝わらないので、22世紀型教育ではどうかというカタチで語ることにしたいと思います。するとそれは、3Rと3Xが互いを補い合いながら循環し続けることであり、この循環こそが、人間の学びをより深く、より豊かにする源泉なのですと。

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3R Reading / Writing / Arithmetic (知識の習得・処理・再現) Doing ⇄ 3X Explore / Exchange / Express (探究・対話・表現) Being この二つは対立するものではなく、互いを深め合うサイクルなのです。

2.循環とはどういうことか

たとえばこういう場面を想像してみてください。子どもが「なぜ川の水は海に流れるのに、海は溢れないのだろう?」という問いを持ったとします(Explore)。その答えを調べようとするとき、文章を読み(Reading)、データを読み解き(Arithmetic)、その結果を誰かに伝えるために言葉を選んで書きます(Writing)。そしてその成果を他者に語り(Exchange)、図や文章として表現します(Express)。

この学びの過程で、3Rは手段として生き生きと機能しています。そして3Xは、その3Rに意味と方向性を与えています。どちらかが欠ければ、学びは浅くなります。両者が循環することによって、知識は「使える力」へと変容するのです。これが、22世紀型教育における「循環」の意味です。

3.DoingとBeingもまた、循環する

同じことは、DoingとBeingの関係にも当てはまります。
「Doing(何をするか・何ができるか)」と「Being(いかにあるか・何者であるか)」は、しばしば対立的に語られます。しかし本来、この二つは別々に存在するものではありません。

Doingを深めることで、人は自分の「できること」を知ります。できることが増えると、「自分はどんな人間になりたいのか」「何のために学ぶのか」というBeingの問いが生まれます。そのBeingの問いが、次のDoingをより意味のあるものにします。この往復運動こそが、成長の本質です。

たとえばAIが「Doing」のほとんどを代替できる時代になったとしても、「何のためにその力を使うのか」「自分はどのような存在として世界と関わるのか」というBeingの問いは、依然として人間にしかできない問いです。そして、その問いに向き合い続けるためにも、具体的なDoingの経験が必要です。

4.「循環する学び」が22世紀型教育の本質です

まとめると、次のように言えます。

「3Rから3Xへ」は、覚えやすく伝えやすいスローガンです。
しかし、22世紀型教育の本質は、3Rと3Xが循環することにあります。
DoingとBeingも同様に、どちらかがあ重要なのではありません。
この循環を繰り返しながら、人は深く、しなやかに成長し続けることができるのです。

変化の激しい時代において、知識を持つことは依然として大切です。同時に、その知識をいかに問い・対話し・表現するかも不可欠です。Doingの力がBeingを豊かにし、Beingの深さがDoingに意味を与える──このダイナミクスの中にこそ、これからの教育の姿があります。

5.とはいえこのビジョンだけでは教育の現場は変わらない

とはいえ、このようなことは、21世紀だろうが22世紀だろうが、実施している教師はいるのです。重要なことは、現場で、このビジョンを実現するための授業のメカニズムと思考のメカニズムと学び方のメカニズムの整理と融合なのです。これは20世紀型教育は明快でした。記憶のメカニズムは脳科学的にもわかりやすいものでした。授業は記憶の環境づくりであり、思考は記憶を促進する創意工夫であり、学び方は記憶の習慣化と直結していました。

ところが、3Xは、作法のプロセスで、そこで起きているメカニズムははっきりしないのです。しかもプロセスも人によって違い、メカニズムの可視化などまだまだできません。そこで生成AIを使い、reflection in actionのメカニズムをリサーチしていくという段階に入りました。ここの話は、仲間の先生方と話して、まだまだ広くは伝わらないだろうと。もちろん、諦めずに解明していきますが!

★仲間というのは、22世紀型教育研究センターのセンター長田中歩先生(工学院 教頭)をはじめとする所員メンバーの先生方や田中歩先生の所属する別の研究会のメンバーなどを示しています。

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2026年4月 1日 (水)

【速報】青柳圭子先生 成城学園中学校高等学校 校長に就任

青柳圭子先生が、成城学園中学校高等学校の校長に就任されました。おめでとうございます!青柳先生には、三角ロジックのメカニズムをご教示いただいたり、TP(ティーチング・ポートフォリオ)のワークショップで教師の人物の未来像など刺激を頂いてきました。現在も組織マネジメントのワークショップなどで、不易流行としての私立学校の在り方について学ぶ機会を頂いています。

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★何より、同学園の創設者澤柳政太郎の理念と思想と教育方法論についてのご教示は、PBLを追究している私にとっては、デューイ・ルネサンスの魂を生み出してくれました。

★そして、このPBLの前提に、自然と社会と精神が循環することへの気づきから始まるセンサリーシンキングがあるという核心に誘(いざな)っていただきました。

★私の敬愛する文化人類学者ティム・ゴールドも最新刊の著書「教育とは何か」の中で、デューイに新しい光をあてています。今後PBLも成城学園の不易流行の光とそれは相乗効果を生み出すのではないかとワクワクしています。もちろん、成城学園及び青柳先生は、デューイだけを継承しているのではなく、多様な教育哲学を始めとする学問を研究し、独自の教育イノベーションを展開しています。

★ただ、デューイの遺伝子があることはAI時代にあって、またこの時代の影響を取り入れようとしている次期学習指導要領の方向性に大切な道標を示すことになると期待しています。

★ますますお忙しくなるとは存じますが、またインタビューにお願いにあがろうと思っています。

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2026年3月29日 (日)

2027年以降の教育 ディープ・ユートピアに直面か?

★2011年から21世紀型教育を作ろうと仲間の先生方と歩いてきたとき、グローバル教育はまずCEFR基準のC1レベルを念頭に置いて、それを実現する教育環境をリサーチしました。次にC1英語の環境には高次思考力が必要だし、それを生み出す授業はPBLだろうと仮説を立て、MITメディラボのシーモア・パパート教授の3X理論をベースにしながら、デューイやガードナーやシステム思考やデザイン思考、学習する組織などリサーチして取り込んでいきました。ICTに関しては、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授の機械学習による将来の仕事の変化などの情報を収集していました。

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★しかし、2014年に出版された同じオックスフォード大学の教授だったニック・ボストロムの「スーパーインテリジェンス」は、多くの識者がそこから引っ張っている知識や情報を活用する程度でした。分厚かったし、邦訳されたのは2017年で、すでに多くの見識者が語っていたので、読まないまま過ごしてしまいました。ところが、当時はシリコンバレーのCEOやテック・リバタリアンは読み込んでいて、その影響を受けていたのだと今頃になって知りました。

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★ニック・ボストロムが2014年に「スーパー・インテリジェンス」を出版して10年たった2024年には「ディープ・ユートピア」という本を出版しています。またも分厚く、まだ邦訳されていないので、どうしようかなと思って、まずはレビューを読んだりして、今度はちゃんと読もうかなと。kindleで購入したので、わからない単語や意味が取れない文章は、すぐに訳してくれるので、私の拙い英語力でも読み進められるかもしれませんが、最後の一文が、あのクィーンの“Was it all worth it.”をもじって❝Whether it was all worth it ?❞で終わっているので、なんとも意味深で、ちょっと躊躇しています。

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★デイリーの講義が続くという形式で、論文スタイルではなく、文学的です。哲学者ですから当然なのですが、この「深い冗長性」のスタイルにこそ、書き込まれていない本格的な結論が表現されているのかもしれないなあと挑発的で実験的な書物であることはどうやら間違いがありません。

★AIによるポスト労働社会が、労働しなくてよい時代がやってくるのだから人間による労働は冗長性として削除されます。その分趣味や娯楽で楽しい人生をというのは「浅い冗長性」の問題で、本当はポスト道具社会で、人間の深い探究や創造性までも乗り越えられたとき、人間はどうするべきかという「深い冗長性」の問題が横たわるということらしいです。

★ニック・ボルトロムは、それに対する対応策は詳しくは論じていないようですが、何ができるかという社会進化論から何であるかという存在そのものの意味を感じることができるかどうかにいきつくということのようです。

★このことについては、すでに多くの見識者が言及しています。出所はニック・ボストロムの思想からだったかもしれません、

★ということは、源泉であるディープ・ユートピアを読むしかないですね。読み終わらないうちに邦訳が出てしまうかもしれませんが。

★それに、五感から世界につなぐワクワクする心を揺さぶる教育環境をデザインしている昨今の先生方の活動はすでにディープ・ユートピアに開かれているのかもしれませんから。小田原で行われた数学の宿泊研修「春の数学祭り」で、参加された先生方の対話や授業づくりの議論はまさにディープ・ユートピアに開かれている感じだったし、そもそも工学院の教頭田中歩先生率いるチーム教師の授業デザインやプロジェクトもディープ・ユートピアに開かれている感じがしています。

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2026年3月28日 (土)

2026年度に向けて:自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク化へ

★今週1週間小田原で2つの研修があり、それが2025年度の最終研修となりました。そして、2026年度が4月から始まります。2025年度の1年はあっという間でした。フュージョン教育研究会を立ちあげて、田中歩先生(工学院大学附属中学教頭・英語科)、山口貴史先生(駒沢学園女子広報副部長・数学科)、本橋真紀子先生(聖学院GIC学年主任・数学科)と東京私学教育研究所の同僚たちと生成AIをサポーターとして生徒が自ら「自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク」を生成していく授業実践研究をしてきました。

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★多くの学術見識者によるPBLやデザイン思考、システム思考、SEL、自己調整学習、概念学習などの多くの学習科学の理論を学びつつ、目の前の生徒といまここから未来につながる授業とは何かについて対話してきました。ですから、何か新しい学術理論ではなく、すでに普段使いになっている(でも一般には気づかれていない)<「自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク」を自ら生徒がつくりアップデートし続けられる授業>をワークショップを通して可視化・言語化してきました。

★そして、その過程で同時にいろいろな局面にも立ち会えました。100人以上の先生方の議論の様子や実際の授業の見学もさせていただき、この「自己進化型×体験駆動型学習」をアップデートさせていただいています。

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★東京私立学校の授業の普段使いの授業の一般化ができれば、それをデフォルトにどんどん個性的な授業が日本の学校にあふれでるのに貢献できるかもというちょっとした使命感を仲間の先生方と共有したりかもlしています。

★世の中、学校の日常ですてきな授業が行われていることは知らず、誰かが作ったネガティブなイメージを一般化しています。一般メディアは特にそうですね。

★一般メディアもゴーレム効果を広げていくのではなく、ちゃんと普段使いの「自己進化型×体験駆動型学習」が行われているところに光をあてて、ピグマリオン効果を生み出してほしいなあと。

★もちろん一部にはネガティブな行為もあるでしょう。しかし、それを一般化するのは間違いです。そして、すてきな授業を特別の学校だけが行っているような報道も間違いです。それは特別ではなく、普段使いになっているというリアルを映し出してほしいです。

★もっともそれではニュースにならないですね。スキャンダルか特別な何かでなくてはならないのでしょう。経済ベースのメディアの宿命だからしかたがないのですが。

★そんなわけで、SNSはそこをクリアできるメディアでもあるわけです。

★2026年度は、この「自己進化型×体験駆動型学習」のアップデートをさらに進めていくことになるでしょう。2025年度1年間知的好奇心と刺激を頂いた先生方に感謝申し上げます。同時に2026年度からもますますよろしくお願い致します。

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2026年3月23日 (月)

聖徳学園 圧巻のSTEAM教育

今月9日(月)、<ShotokuSTEAM FES>が開催されました。東京私学教育研究所の同僚の所員が、副校長の竹内先生とプロジェクトを運営していて東京私立中学高等学校協会で実施する研修プログラムを作っています。今度実施する生成AI関連の研修でお招きする講師の方が、同FESを見学しに来られるということで、FESの合間で打ち合わせをしようということだったようです。

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★同僚とは別の委員会で生成AIを生徒のサポーターとして活用しながら授業を展開する研究会を運営しているので、関連があると思ったのでしょう、本間さんも行きませんかと誘ってくれたのです。普段別の委員会でお世話になっている広報部長の倉田先生にもお会いできるので、二つ返事で同行することにしました。

★訪問すると、教頭の山田先生がわざわざ案内をしてくださいました。中1から高2まで全学年で、STEAM教育の成果を発表しているのですから、壮大でした。また外部のほかの学校の先生方も見学しに来ていて、本当にオープンなイベントだなと感じいりました。

★映画祭やボードゲーム大会、生成AIによる癒しの対話ができるアプリ体験、学食の新メニュー提案など、生成AI、3Dプリンター、レーザーカッター、英語(でおプレゼンをしている生徒もいました)などは、普段使いになっていて、このような道具を修得することが目的のFESではありませんでした。

★あくまでも、自分たちの好奇心を追究してプロトタイプを作り、社会に貢献するインパクトをデザインするという生徒自身の世界を生み出すことが目的のSTEAM FESでした。

★この学びのプロセスは、資金調達やマーケティングをつなげるとそのままアントレプレナーシッププログラムにもなっていまうという見通しもが立ちました。

★各学年のプロジェクト、そして中1~高2までのプロジェクトを統合してイベントにするプロジェクトマネジメントが大胆かつ緻密に計算されていたのに驚きました。山田先生が、このプロジェクトマネジメントのリーダーとして木村先生を紹介してくれました。イベント会場つまりキャンパス中を奔走されていました。情報化と総合科主任という役割を担っていました。なるほどSTEAMと学際的な学びを広げているわけです。

★山田先生は、データサイエンスの部長であるドゥラゴ英理花先生も紹介して下さいました。ドゥラゴ先生も研究所の委員会でお世話になっていました。聖徳学園の先生方は本当にBeyond Schoolの活動をしている方が多いのだと改めて頭が下がりました。

★木村先生は若いエネルギに満ちた先生です。そういえば20年ぐらい前に竹内先生及び山田先生と出会ったとき、お二人は当然ですが若き教師だったのです。そのときから聖徳学園は不易流行を推し進め、最先端の技術やグローバル教育のモデル校として各界から注目されていました。

★そのお二人が、最近文部科学省がネクストハイスクール構想を提唱していますが、そのもっと先を行く教育をSTEAM FESというカタチで表現する学校組織を支える側になっているのを目の当たりにして、学校には歴史が未来に向かって豊かになっていくのだと感慨無量でした。

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