聖パウロ学園

2024年4月 4日 (木)

聖パウロ学園 なぜ人気があるのか 「経営と教育」について教員研修

★先週の理事会、評議員会に続き、昨日教員研修を行いに聖パウロ学園に行きました。先週はまだ開花していなかった桜も、雨の中静かに咲き始めていました。入学式まで咲き続いてくれればよいなと思いつつ、研修に向かいました。

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★4月1日からパウロでは様々な研修が行われているようですが、私のはその中の1つで、90分の機会をいただきました。理事長、外部講師、校長と続いて私なのですが、何を教師のみんなとワークショップをやろうかと。建学の精神や理念的なことは理事長が語るし、探究の方法論は外部講師が行うし、今年度の教育事業の目標やビジョン、および包括的な教育課程などの戦略については小島校長が語るでしょう。

★なぜか副理事長の私です。初任者の先生もいるので、もう一度「経営と教育と入試問題」の3つの基本的なものの見方・考え方を確認するピアインストラクション型のアクティビティとレクチャー(ほとんど先生方が対話)にしました。理念は理事長、教育プランニングは校長はやっているので、私は東京の私立学校との関係性の中でのパウロの 現実的な経営的位置づけや教育的位置づけについて。要するに現実問題の話をどうするかという対話です。

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★東京都生活文化スポーツ局の作成した東京の私学の収支のざっくりとした内訳のグラフをもとに経営の対話をしました。東京の私学の平均的な収支をみて、何を考えるのか感じたのか対話していくと、生徒募集がいかに重要か、助成金がいかに重要か改めて分かったというのような模範解答がでてくるのですが、私は、パウロの理事会は、大学もないし、修道会も経済的支援はないよと指摘すると、みな給与はどうやって上昇するのかということに気づいたようです。

★こんなに人気がある聖パウロ学園でも、先生方は若いし、結婚している場合は、教師同士(どちらかはほかの学校の場合が多いです)のケースが多いので、そういう先生方は定着しますが、未婚の若者は30を超えるとライフシフトを考え始めます。これは時代の流れからいって当然です。

★しかし、一方で無形資産を大切にする若者もいます。というか残る先生方はみなこの無形資産に魅力を感じています。それがにじみ出たいるから人気が持続可能になります。その心の勢いは確かに魅力です。

★そうはいっても、給料は大事です。理事会は完全ボランティアですから、私財を投じるメンバーはいないのです。ということは、経営はみんなでやっていくしかないのです。パウロの経営こそある意味新しいアントレプレナー型私立学校として動けます。

★まあ、そこまで話を大きくしませんでしたが、給料を上げるにはどうするのかアイデアについて対話しました。もう答えは2つしかないのですが、そのためには、教育の質をとなるのは必然です。

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★そこで、上記のような多くの私立学校が実施している教師の実践と生徒の学びの共感図を描き、どこの学校もこれらは行っている。だから、この中で、特に突出した何かがパウロにはあるから人気があるのだろうと。では、それは何か?ピアインストラクション型対話をしていきました。大いに盛り上がったので、やはり魅力に気づいています。

★すばらしいと笑顔になったところで、それを続けて自分たちの給料は上げられるのか?と問うと。たしかにと。そこで、では新しい何かをあるいはもっと質を上げるには?という対話があふれ出たわけです。

★答えは出しませんでした。それはこの1年、先生方が折に触れ考えていくことだし、そのマネジメントをするのは校長・副校長・教頭・主幹・部長・主任です。私は、給料が企業のように上がらない原因を共有し、その原因を解消する動きをしてもよいのだと。ただし、長時間生徒を残してというのはやめようよというのは条件です。

★そのあと、250字の小論文、言語は日本語と英語の問題、キリスト教史の記述問題(東大)、数学(東大文系)の問題をグループに分けて、この問題を通して生徒は何を学ぶのか、さらにはどんな視点を身に着けるのかについて対話。

★それぞれ自分だったらこうするという対話になっていました。それぞれの経験値が語られ、解き方ではなく、その前提になる学び方の話が多かったですね。この3つの領域をつなぐものは何か?メタクエスチョンやコンセプトレンズは何か?それは主幹の松本先生によれば、暗黙知として先生方には身についているけれど、それを可視化して共有するのはこれから大事だと。

★エンカレッジの阿部先生は、自分の経験をいったんカッコにいれてみるとよいですよねと、あとで振り返ってくれました。さすがフッサールやメルロポンティの作法を生徒指導などに生かしている先生です。

★この3つの領域をつなげられれば、アントレとしてはうまくいくでしょう。そこまでいかなくても、この心の勢いで当面は学校はうまくいくでしょう。そして3年後、教師一人ひとりと組織としての成長が指数関数的になったとき、この3つをすべての先生方がつないでいることでしょう。

★ウグイスの声がこだまする桜並木を後に帰途につきました。頼もしい次世代の教師数人と話せたし、教育は大丈夫。自分の役目は、資金調達のみだなと途方に暮れながら(汗)。

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2024年2月21日 (水)

【速報】聖パウロ学園 奨励賞(3位)グリーンインフラ・ネットワーク・ジャパン ポスターセッションで

グリーンインフラ・ネットワーク・ジャパンのポスターセッションが、東京ビッグサイトで開催。聖パウロ学園のプロジェクトチームが「森の教室に関する活動」を、ポスター発表しました。そして、大学や企業の参加が多い中で、奨励賞を受賞したと校長小島綾子先生から一報ありました。おめでとうございます!

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★京都産業大学と東京農業大学に続く3位のようです。実質2年間かけてプランニングと試行錯誤をしてきたボランティア&探究活動&SDGsアクションの一つの成果です。

★ボランティア活動は聖パウロ学園の日常であり、探究は3年かけて試行錯誤してきました。気候変動リスクやSDGsを達成する活動もここ数年チャレンジしてきました。

★これらの経験がひとつにつながった瞬間ですね。パウロの森を新しい角度からとらえ返し、活動拠点にしたパウロ生の「目からウロコ」の活動でした。

※ちなみに、「目からウロコ」のエピソードはもともと聖パウロからきています。

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2024年1月15日 (月)

聖パウロ学園高等学校 推薦入試出願始まる。

★東京は、中学入試の出願が10日から始まっていますが、高校も本日から推薦入試の出願が始まります。大学も共通テストも終わり、一般選抜に本格的に突入します。入試沸騰の時期がやってきました。聖パウロ学園も高校の推薦入試の出願が始まりました。昨夜は、暖冬の東京エリアだというのにパウロの森はうっすらと雪が積もったようです。清々しくも緊張感ある聖なる空間に聖パウロ学園があることに改めて気づきます。

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★聖パウロ学園は、小島綾子校長、勝俣副校長、大久保教頭、松本主幹が、長い間教育の質の種をそれぞれ植えてきたのが、2023年になって芽が出て、一斉に花開いた雰囲気です。

★グローバル教育もスポーツをベースにした健康教育、経験と思考の化学反応が次々と生まれている探究。これらが一体となって相乗効果が生まれています。

★パウロの森を拠点に、身体の健康、心の健康、人間関係の健康が形成され、それをベースに自然と社会と精神が分断されたときに生まれる社会課題を解決する方法を深く考える授業と探究活動が出来上がってきています。

★それは説明会の時に体験授業に参加して共感の輪を広めています。

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★しかも、授業で頭の中で構築するだけではなく、数多くのボランティアや国際的な交流でアクションすることによって、最初考えていた自分たちの考えがまだまだリアリティがなかったことに気づき、内省を広げ深めていく体験が1年中あるわけです。

★結果的にそれは総合型選抜などの新しい大学入試制度にもマッチし、それぞれが大学へと羽ばたいていきます。

★自然というのは、人間がどんなに考えや想い広げても、その努力をし続けないと、まだまだだと覆し、その惨事が凄まじいことになるのを今年私たちは再び思い知らされました。国や自治体に任せるだけではなく、私たちの想いや考え、行動を持続可能にすることが肝心だということでしょう。

★自然と社会と精神が結合する知恵を学び続け体得し続けることがSDGs達成年2030年までに必須です。もちろん、その後も同様です。

★ここに向かっていかなければ、今の高校生が100歳になった時、22世紀の未来はwell-bingになっていないでしょう。聖パウロ学園の都心から・人里から離れた森のキャンパスで成し遂げるミッションは、八王子の東京の首都圏の日本の世界の、そしてやがて宇宙の核たるミッションとなるでしょう。

★身近なところからのパウロの思考型教育。その向こうにはこんな人類のもっとも重要な使命を果たす知恵を生み出す地平があるのです。

★そんな教育の前に、偏差値という辺境の島国だけに通じる尺度は、何も測ることができないのです。

★しかし、そのことに気づく感受性の豊かな生徒はまだまだ少ないですね。だから定員80名という少人数規模の学校なのです。量より質を大事に、個別最適化と協働的な学びが完全に一体化しているのです。そうそう今週から教師も生徒も生成AIの使い方研修があhじまるということです。パウロ受験生のみなさん、君の想いと考えと行動が、近い将来とても大事なことだと注目されることになるでしょう。共にパウロですてきな自分物語を書きましょう。

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2023年10月17日 (火)

聖パウロ学園高等学校 小島綾子校長 新しいリーダー像に挑戦

★現在、日本のいや世界の学校は制度上の困難や組織上の困難や生徒の成長発達段階の個別最適化による人手不足の困難にぶち当たっています。全ての学校で大小の違いはあれ、日々このような困難に直面しているのです。おそらく、それは学校だけではなく、組織であれば同じく直面する困難でしょう。実際に日本の1人当たりのGDPは激減です。全体のGDPは何せ少子高齢化とはいえ、シンガポールに比べるとわかるようにものすごく多いのですから、あたかも経済大国であるかのように見えますが、ミクロ経済では火を噴いています。

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★中学入試は、5年以内にころがるように小学生の人口は減ります。人口が減ること事態は、中学入試の定員からみれば、あまり影響がないかのように見えますが、今の日本経済は、人口と経済成長を結び付けていますから、ここから経済システムが変わらなければ、ますます経済力は衰退していきます。

★高校入試もおしてしるべしですが、東京23区はしばらく横ばいが続くので、見た目は緊急事態はないようにみえます。しかし、この世間の不安定さと繊細に連動してしまう環境や状況にある生徒が通信制に流れていますから、今でもその影響はでています。

★小島綾子校長と彼女が丹念に生徒と共に創った「森の教室」でそんなことについて対話をしました。すると、小島校長は地域の高校と比較優位の魅力を打ち出しているだけでは、やがて地域ともども沈んでしまうという危機感を持っていることがわかりました。この「森の教室」は聖パウロ学園が地域の方々と共にボランティアによってなんとか活性化してく共創象徴だというのです。

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★そして、森に立っていると、直接私たちはOne Earthにつながっていることを実感するのだと。まさにグローバル教育の真骨頂はここにあると。世界の子どもたちが、一度はここに立ち寄りたいという学校の魅力を生み出すことが今後のパウロの道なのだと。

★そのためには、教師も生徒も共に創るマインドとスキルと黄金律に裏付けられた人類愛が大切だと。

★そして、そのような組織はどうしていったらよいのか。トップダウンとボトムアップ。このことばはビジネス用語ですが、あるいはナノテクノロジーの制作過程の時などに用いられますが、もともとは、ネオプラトニズムの発想です。1なるものは多であり、多なるものは1である。この発想とカトリック神学が中世頃からインテグレイトされていきました。

★そしてその中世神学は、今の資本主義(神学者は理想的資本主義を考えていたと思いますが、歴史は神なき資本主義が大展開してしまいましたが)の萌芽の時期でした。ですからビジネス用語の発想につながるのもそう不自然ではないようです。

★それはともかく、1なるものは1でいくか、多なるものは多なるものであるでいくか、1なるものは多であるでいくのか、多であるものは1であるでいくのか?

★小島校長は、カトリック神学的には、1なるものは多であると多であるものは1であるの両方を往還できるような組織マネジメントに挑戦しようという話を打ち明けてくれました。

★そうなると、どこまで多であるのか、多なるものを1にする方法は?と当然なります。そんなことにすぐ回答がでたらリーダーシップ論や組織開発論の無限に出版されている現在の状況はありません。

★それは、小島綾子校長が、勝俣副校長、大久保教頭、松本主幹と今のように対話をしながら複雑適応系の自己組織化をマネジメントしていく挑戦です。

★私が校長になった正当性は、外部からひょこっと就任したのですから、理事会が決定したという合法的正当性しかありません。この合法的正当性を否定すると、そもそも校務分掌が成立しません。しかし、ただ合法的正当性だけの校長はあまり機能しないのです。

★パンデミックの2年間、オンライン授業にしたり、休みをどうするか、だれにとっても未経験だったので、過去の経験を参考にできません。ですから、合法的正当性のある決裁者が決定することでみな一丸となって進んだわけです。感謝しています。

★しかし、新型コロナウィルスが5類になるや、元に戻るべきものは元に戻り、新しく生まれるものは新しく生まれるタイミングで、私は40年間以上パウロでみなと学校を創ってきた小島校長に還しました。カエサルのものはカエサルに、神のものは神に。毎朝職員室に私は最初に入るのですが、たいてい次に松本先生がやってきますが、それまでの間一人でいる時に、いつも聖パウロと対話をしていました。そのとき今の言葉が聖パウロから伝えられたののです。ちょっとオカルト的かもしれませんが(笑)。

★そんなわけで、小島校長は、もちろん理事会決定ですから合法的正当性を背景にしていますが、私の場合と決定的に違うのは、カリスマ性が彼女の校長の正当性でもあるのです。

★カリスマ性とは、権力を振るうという意味ではありません。真理を語り真理を行う魅力があふれていることを意味します。

★このカリスマをパウロの組織が全体で輝かすのです。1なるものは多であり、多であるものは1であるを往還するエコシステム組織マンジメントに小島校長はチャレンジしている。森の教室からパウロの森を眺めたとき、そう感じたのです。

 

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2023年10月14日 (土)

聖パウロ学園エンカレッジコースの阿部滉先生 大学地域連携学会第3回大会登壇 生徒が開く地域の人々との本来的な関係性

★今月21日(土)、日本大学文理学部で、「大学地域連携学会第3回大会」が開催されます。9:00~15:30ごろまで行われる大掛かりな大会です。その学会で聖パウロ学園のエンカレッジコース(通信制)の阿部滉先生が発表します。タイトルは「聖パウロ学園における地域連携の実践事例」となっていますが、とても大切なのは、事例とその背景の本来的人間のあり方がきちんと結合した発表になることです。

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★聖パウロ学園高等学校は、全日制と通信制の両方がある学校です。阿部先生は通信制の体育を中心として身体性の機能を豊かにすることを通して、認知能力と非認知能力を豊かにしていく環境を設定し、その中で生徒の反応の意味を生徒共に互いに理解し合う対話をしています。それは体育に限らず、倫理の先生との協働プログラムや農業のプログラムなどでも同じ構造のプログラムを実践しています。

★生徒自身が本来的なあり方に気づくことによって人間関係性の中でもっとも大事な関係性とは何かを考えはじめ、作る行為につながっていくすばらしい教育を行っています。もちろん、このような関係性に気づき、つくっていくことは、そう簡単ではありません。でも、それが本来的な人間の関係性なのです。

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★なぜ、同じ構造なのに、体育の授業や倫理の授業、農業の実践など行うのでしょうか。それはエンカレッジの生徒は、繊細で自ら心が開かれていくには、その生徒1人ひとりに合った環境が必要だからです。それは何かは、環境や道具が違うことによる反応の違いを生徒と共に丁寧にリフレクションしていくことによって見つかっていきます。

★少人数でないとできないし、その生徒を色々な角度から見ることができる教師同士の対話が頻繁でないとできません。それから阿部先生はICTのパワーを活用して、鳥の目と虫の目を駆使しています。ICTは生徒理解において欠かせませんね。

★一部の通信制のやりたい放題の教育活動によって、通信制に対して文科省は厳しい眼差しで見ています。全日制に比べ、助成金もそれほど多くないのです。でも、通信制をまじめにやっているところには、このような繊細なまるでガラスの心の持ち主のような生徒と理解し合えるスキルをもったエキスパートを養成する機関やそのための助成金は必要なはずです。

★聖パウロ学園のエンカレッジの先生方は、幸い同学会を運営している日大文理の教授・准教授・大学院生・学部生の応援をもらって、エキスパート集団になっています。

★その中で、阿部先生は実践と理論を統合する複眼を持っていて、聖パウロのエンカレッジの先生方のメンター的な存在でもありましょう。しかし、私から見れば、すべての通信制高校のメンター的な存在だと思います。

★3年前に同校の校長に就任した私(2年で校長は退任しましたが)はそもそも民間人でしたから、全日制も通信制も素人校長です。にもかかわらず、受け入れてくれた先生方には感謝です。通信制については、本当に右も左も知らず、私のメンターに30以上も歳が違う若い阿部先生がなってくれました。出会う前は、互いにそれとそれの関係性でしたが、パウロの地で会った瞬間から我と汝の本来的な関係性を織ってくれたのです。

★面倒を見るのは生徒で手いっぱいで、ともすれば老害になりかねない面倒な老人の対話に付き合うのは大変だったと思います。今も時々阿知波に付き合ってくれているのですから、本当にありがたいのです。

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(3年ぶりのパウロ祭で)

★当日の学会では、通信制と全日の生徒共同で結成しているハンドベル部(阿部先生をはじめ多くの先生方がかかわっている)の生徒の活躍を通して、生徒がいかに我と汝の関係を地域の人々と共につくっていくのか、身体と心をつなぐ「響き」の機能というかシステムについて語ってくれるでしょう(あくまで私の予想です。本当のところは当日聞いてみなくては分かりません)。

★当日は他にも多くの発表があります。生徒理解を通して、人間理解の境地に立つ発想満載です。楽しみですね。

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2023年10月 8日 (日)

聖パウロ学園高等学校 生徒1人ひとりの内面の光こそが重要であるという 新しいカトリック学校

★聖パウロ学園高等学校に入学してくる生徒は、学校説明会などに訪れたときに、自分の内面に光が灯るのを感じるはずです。パウロは、カトリック学校ですが、毎朝ミサなどはありません。先生方の朝礼に生徒(委員会がある)もいっしょに参加して、共に学校を創る内なる情熱を大切にするところから始まります。この「共に創る」というマインドとアクションそしてスキルが実に大事なことに、受験生は最初は明快にはわからないかもしれませんが、何かを感じて内面に火が灯るはずです。

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★パウロの本拠地である恩方地域の小中学校の運動会などボランティア出動するのはパウロ生です。地域も「共に創る」というわけです。八王子芸術祭でもボランティア出動します。八王子の国際交流会などでも日本語を母語としない外国人の子どもためにボランティア出動をします。フードバンク八王子でフードロス問題をなんとかしようとボランティア出動する生徒もいます。学校のみならず地域も「共に創る」というアクション。

★部活も野球部を先頭にそれぞれがパーパスを抱き突き進みます。それぞれの部活も「共に創る」のだと。チームワーク。それは「共に創る」ことです。

★体育祭もパウロ祭も同じですね。

★「共に創る」というマインドとアクション、スキルの内なる光は、思考と感情と情熱へと拡張し深くなります。そして、その意味が再び自分のマインドを豊かにしていきます。パウロが思考型教育を大事にしているのは、学校、地域、イベント、ボランティアなどその「共に創る」マインドとアクション、スキルを多くの領域に「転用」「拡張」「転換」など創造性のスキルを身につけるためでもあります。

★そして、極めつけは森の教室での学びです。この教室自体、生徒と共に創りました。

★これはまさに小島綾子校長の教育の真骨頂です。この森の教室は、パウロの生徒がダイレクトにOne Earthと接しているということに気づく拠点です。グローバルな空間に包まれたパウロのキャンパス空間であり時間です。地域を共に創ることは、地球を共に創ることです。

★この内面の発想と意志の光へと変容していくのがパウロ生です。

★ミサにしても、年に3回くらいしか行いません。しかし、大事なことは内面の光のシンボルであることが理解できることです。そのためには、「転用」「拡張」「転換」というクリエイティビティが大切ですね。

★この智慧が、探究における教科横断だとか、大学での学際的な協働的研究へと「転用」「転換」されていくのです。

★一般入試で大学へ進んでも、その「共に創る」マインドとアクションとスキルは、大学に行ってから役に立つでしょう。パウロが得意とする総合型選抜は、パウロの体験が、ダイレクトに学際的大学の研究に結びついています。

★もちろん、知識は大事ですよ。ただし、知識は智慧として「転換」できる思考型教育があってこそ大きな効力を発揮します。

★共に創るアクションの1つとしてとても大切な行為は、対話です。「共に創る」授業、行事、部活、ボランティア・・・すべてに内面の光を灯し続ける対話があるのです。

★パウロには、修道会と精神的な繋がりはありますが、直接的な経営的なつながりは切れています。それゆえ、神父もシスターも常駐していないのです。宗教の専任の先生はしっかりいます。しかし、かれは神父ではありませんから、カトリック的な祭儀は執り行うことはしません。

★でも、それでよいでのす。12使徒のトマスの生き方は、権威を嫌い、教会に頼ることなく、形式を嫌い、内なる光こそ、キリスト教の真髄だと。イエスと「共に創る」「共にいる」ことが大事なのだと。見えないものを大事にすることができるようになるときこそ、真理という道を歩いている時なのだと。

★その精神は聖パウロにもひきつがっれました。トマスは、12使徒の中では、メインで扱われることはあまりないのですが、なぜかいつもイエスの側にいて、「わからないものはわからない」と直接問いかけるのです。周りの使徒は、トマスは、主イエスを理解していないのかと。ところが、あのレオナルド・ダ・ビンチの最後の晩餐の絵にあるように、そこでは、みな理解していなかったことが明らかになる衝撃の時間が描かれるのです。それがゆえに、その後の使徒は険しいいばらの道をむしろ幸福だと思って突き進む運命となるのです。

★共に創ってきたはずの12使徒。実はみな理解できていなかったのです。トマスは、勇気を出して、「わからない」ことはわららないとイエスに説明を求めるのです。他の使徒は、そんなことは恐れ多くとまだ内面に権威なるものが邪魔をしていたのかもしれません。トマスは、最初にイエスと共にあらゆる困難を共にすると宣言もしています。理解ができなかったのではないのです。もっと理解したいという意志と問いかけを大切にしていたのです。パウロの探究とは、この道をたどることです。

★その12使徒トマスを愛したのが、欧米の思想の発露となった、今でいう探究のプロセスのマニュアルを書いた中世の大思想家トマス・アクイナスです。トマスーパウロートマス・アクイナスの系譜。フラットでフリーで、フェアでフラタニティーを愛する内面の光を自ら輝かせる主体性。それを生徒と共に教師も創り続けています。

★もちろん英語やPBL、ICTなどの学びの道具はかなり揃っています。でも大事なことは、その道具は、やがて内面化するのです。道具であるだけでは、自分事ではありません。利用する者と利用される物という関係は、フラットでもフリーでもフェアでも、フラタニティでもないのです。

★パウロの生徒は、そのような世界をよく観察(オブザーブ)し、課題を発見し、それをどうしていくのか見定め(オリエント)ます。すると自分は何をすべきか意思決定(ディシジョン)ができます。そして、その意志を貫くアクション!です。このOODAbleな内面の光が灯っている限り、地球のどこに行っても活躍できるでしょう。多くの地球市民と「共に創る」マインドとアクションとスキルを磨きながら!

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2023年9月27日 (水)

聖パウロ デジタル・グリーン・ワールドを創る人的資本が生まれる環境着々

★聖パウロ学園高等学校は、今春、小島綾子校長が就任してからというもの、着々と人間の本質革命が進行しています。学校とか学歴とかを越境して、AI時代をデストピアにしない人的資本が生まれる環境を創っています。デジタルとパウロの森が新結合して、生徒1人ひとりの内面の世界と世界中の人々の痛みを結び付けて人間の本質を取り返す人的資本です。

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★その環境の最大の一歩は、聖パウロの在校生が半端ない主体性を発揮して探究活動(広い意味)をしていることです。部活も、行事も、生徒会活動も、地域の方々と協働してボランティアをしたり、すべて自分の内面の道を探究し、その道を共に仲間と歩みながら、今も未知の向こうにもウェルビーイングな世界を作り出す人的資本として活躍するでしょう。

★デジタルと東京ドーム五個分の森の中野キャンパスというデジタル×自然環境を自分たちの興味と関心を持って活用するうちに、教師が教えなくても、壮大な世界を生み出していくでしょう。もちろんパウロの教師は、その開かれゆく道の途中で生徒たちが悩み迷ったとき、共に考え支えるでしょう。

★しかし、生徒は自分の道を進路指導という名でコントロールされることはないのです。自由です。もちろん仲間との信頼関係が、その自由を深い概念に変容させてもいます。

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★そして、上智大学とも高大連携し、聖パウロよろしく正義と隣人愛の道をグローバルに拡張していきます。

★人間の本質は、日常生活の中では忘却されがちです。しかし、その本質をデジタル・グリーン・ワールドという精神と社会を循環するOne Earthの価値を創出し続けるという意味での人的資本を生み出していく環境デザインをしているのが、聖パウロの教師です。

★ここまでの覚悟を持っているチーム教師は、希少価値です。世の中の学歴だとか目先の利益に辟易している諸君、そんな表層的な利益に惑わされず、聖パウロで輝きながら共に自分の道を開いていきましょう。そういう気概を持って、今春、先輩方は卒業して今も取り組んでいます。ときどきそういう便りが来ます。パウロを考えている中3生、そして今進路実現に立ち臨んで卒業を迎えようとしている高3生。君たちに栄光あれ!

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2023年9月10日 (日)

対話関係を生み出す分解・統合・変形ワークショップ 伊東竜氏とコラボして➋

★「<教科と探究>のつなぎ方・<学習指導と生徒指導>のつなぎ方」というテーマに絞ったのは、伊東氏が日本私学教育研究所で全国の私学の先生方と話したりアンケートを整理する中で、同様に私も東京私学教育研究所で行う研修で東京の私学の先生方と対話する中で、ここは重要だと互いに思ったからです。このつなぐ媒介項は、実はマインドフルネスや心理的安全をつくるワークショップやSELのセミナーなどで行われているのですが、その媒介項それ自体は、あまり注目されてこなかったことです。主体的だとか思考力だとか判断力だとか表現力が大事なのはみなわかっています。

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GLICC Weekly EDU 第93回「聖パウロ学園:偏差値では測れない複眼思考型教育~すべての生徒が才能者」 は、伊東氏がパウロ時代に出演した動画ですが、そこですでに思考のコンセプトレンズの種の種の話に触れています。参考になると思います。そして、今のパウロ自体は、小島校長のもとでさらに次の次元に行っています。)

★しかし、どうやったら主体的になれるのか、どうやったら思考力が身につくのか、判断力は?表現力は?ということなのです。もちろん、いろいろなワーックショップを行ったり探究をデザインをすると、主体的になる生徒もいるし、思考力も身につける生徒もいるわけです。しかし、全員が自分の才能に気づいてとはならないのです。そこは、その主体的で思考力ある生徒のその暗黙知を明らかにし、共有するという作業が必要です。

★伊東氏と挑戦したのは、そこでした。いわゆる偏差値50行くか行かない生徒がどうやったら上智をはじめとするカトリック学校に合格する思考力・判断力・表現力を自ら掘り起こせるようになるのか。自ら掘り起こそうとする生徒は主体的になるのは当時生徒たちの様子から私たちは理解していました。上記の動画で伊東氏が話している時は1年前で、その成果がまだ未定でした。しかし、この春成果がでたとき、やはりそうだったんだということが了解できたわけです。

★そこから、工学院の田中歩先生と相談して、互いの学校の教育デザインを統合して新しい教育デザインを創ろうとなったわけですね。それを福島でも共有してきたわけです。

★つなぐということは対話関係をつくることです。信頼とか絆とか。それができたとき、そこには共感的コミュニケーションが広がっています。これは田中歩先生が先生方と協働して創り出すのがうまいわけです。

★パウロは、生徒が自己組織化して考えたり動いたりする態勢を生み出すのが得意です。今教頭の大久保先生はこのデザインは天才的です。

★伊東氏はその状況を数学的思考で機能を見出すのがうまいですね。私は、そういう状況すべてに起こっているシステムをメタローグに転換しようとする姿勢があります。姿勢と言ったのは、結果はどうわからないからですが(汗)。

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2023年7月15日 (土)

聖パウロ学園 理事会 2030年~2050年を見通して

★本日午後から聖パウロ学園の理事会が行われました。同時間に行われていた高校野球の西東京大会の行方をバーチャル高校野球で時々チェックしながら。立ちあがり当初1点先制されましたが、すぐに取返し、快進撃が続きそうなので、議論に集中しましょうと、理事会を継続しました。なぜか私が議長だったのグダグダにならないようにと思いつつ、行方はやはり気になりましたが、気を引き締めて。

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(写真はBingでイメージを作成してもらいました)

★小島綾子校長から、学校の近況報告がなされました。教育活動、部活、森の教室の進捗状況、広報活動の中間報告、進路指導の活動など詳細にプレゼンがありました。

★理事の方々それぞれは、ものの見方や感じ方がほんの少し違いますが、方向性は一致しています。むしろその違いが多面的に議論ができるのでよいのです。また、理事会の始まる前に、小島綾子校長とは複眼的に意見を交わしていたので、調整しながら司会進行できました。評価方法や進路指導の点では、だいぶ進化しているのですが、そこまでは今回の理事会では共有できなかったのは多少残念でしたが、それは次回以降に。

★私の中でも、校長先生からヒアリングした段階ではにわかに整理がつけられなかったということもありましたし、そこはアジェンダになっていませんでしたから、いいかなあと。むしろ進化しているとはこういう動きだなと改めて実感。

★とにもかくにも、理事会自体は。非常に建設的な議論だったし、多様なアイデアやフィードバックもあり、密度の高い理事会でした。教育と資金調達。資金調達の方法は入学者獲得以外にも必要であるという認識は、5年後の80周年記念事業に向けてだんだん盛り上がってきました。

★最後に私見として述べたことは、2030年から2050年にかけて、学習指導要領は、2,3回改訂されますから、80周年事業は、その先を見通して計画を立ていくことが必要だと。そこまでは、理事会で今後予想して考えていきましょうと。そして理事会は終わりました。終了後、パウロの野球部が勝利していたので、ホッとしながら、市ヶ谷の別の委員会に参加するために戻りました。

★その道すがら、まだ妄想段階ですが、総合的な探究の時間はなくなり、グローバルアントレプレナーシップと資金調達の方法のプロジェクト学習がそれに代わるんだろうなあとなんとなく思い巡らしました。その方が明確なんです。PBLとはパーパスが明確でなければうまくいかないのは当然です。

★また、教科の時間は、実は、ここに探究的プロセスが明快に埋め込まれるだろうと。探究活動がなくなるわけではないのです。

★人的資本に教育投資をすることになるわけですね。すると、これまた教育内容は明確になります。これからの人的資本は、知識を覚える力なのではなく、その活用方法を学べる力ということになるし、もっと批判的思考力と創造的思考力を育成する学びに投資が行われるようになります。

★したがって、今の一般選抜で合格実績を出そうというような発想は価値がなくなるなあと。もちろん、一般選抜はなくなりません。むしろ総合型選抜がなくなるでしょう。しかし、それは筑波大学が将来プランしているような口頭試問と小論文になるからです。まえもってエントリーシートや課題論文を提出することはなくなります。入試における生成AI対策は当然になります。

★目の前で対話し、目の前で小論文を書くということになります。

★対話や筆記された小論文は、2030年以降は、すぐに文字データに書き起こすソフトが活用されます。今でもすでにありますから、あとは精度の問題ですね。

★すると、採点はAIでということになります。AI対策をしたうえで、AIで評価のデータを作成する。そういう試験システムになるでしょう。

★ということは、ダイアローグからメタローグという高次対話能力と論理的思考力だけではなく、批判的で創造的な、つまりイノベーションを生みだせるような思考力が必須になります。

★それから、アントレプレナーシップ。高校3年間で、社会貢献型の何らかのツールアイデアや実際にアーティファクトとしてつくったものをプレゼンするのは口頭試問の時に必要になるかもしれません。

★入試日は、試験日ではなく、試験期間になるでしょう。同じ大学同じ学部を受験したとしても、友人と違う日にちに受験するということはあるでしょう。同じ問題はでないのですから可能です。

★すると、国立大学も複数受験ができるようになります。まあすべては妄想ですが、そう考えていくと、必要な教育は何か明快になってくると思います。まあ、今年の受験には全く関係ないのですが(汗)。

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2023年6月27日 (火)

パウロ 森の教室Project 本格的に突き進む 地域連携とか社会実装とかアントレとか 結局フロンティア精神ですね。

★聖パウロ学園高等学園は破格の探究活動がスタートしています。それは「森の教室Project」です。同校のfacebookには、こうあります。

森の教室Project
放課後に、Projectメンバーの生徒たちが、教室予定地の下草刈をしました。PNPのインストラクターの方々に指導いただいて、ノコギリ班と剪定ハサミ班に分かれての作業。あっと言う間にスペースが現れました。
ここにウッドデッキを設置していきます。 

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★本格的に始まりましたね。パウロの森を持続可能にしてくれるNPOのスタッフの方々が協力してくれています。ふだんパウロネーチャープログラム(PNP)でお世話になっているインストラクターの方々ですね。連携とは、このような長い時間かけて積み上げてきた信頼関係があってこそです。

★また、パウロ学園の生徒は八王子エリアで多様なボランティアで主体的に活動しています。小島校長の広く深いネットワークがあるからですが、その姿をみていて地域の工務店の方や設計士やキコリのみなさんも協力してくれるのです。

★そして、そうはいっても資金調達も必要です。アイデアと信頼と資金調達と森を開拓するフロンティア精神、そして黄金律のスクールモットーが織りなすエネルギー態が森の教室を開拓し、そこに自然と社会とデジタルと精神の循環を生み出す拠点ができあがることでしょう。ワクワクしますね。

★地域連携とかアントレとか社会実装とか空間デザインとか、すべて詰まった森の教室Project。パウロの教師と生徒のフロンティア精神の腕の見せ所です。

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★それにしても、スペースを開拓し終えたみんなの表情は、やはりすてきです。スモールステップごとの達成感の連続を生み出す学びは、パウロの教師の特技でもあります。

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