高校入試

2021年9月16日 (木)

多層的・多極的課題意識 総合型選抜の要 工学院型

★大学入試は、推薦入試や総合型選抜の準備がピークを迎えようとしています。志望理由書や小論文について、勤務校の教員も日々面談対策で対話が溢れています。私も時々手伝いますが、学年団や担任、進路指導部の教員の情熱や行動力、サポート力に頭が下がります。

★そんなこともあり、9月24日のGLICC Weekly EDUでは、工学院で出会った仲野想太郎さんと同番組主宰の鈴木裕之さんと総合型選抜について対話します。

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★仲野さんとは幾度かZoomで対話してきて、それについて、本ブログでも触れています。仲野さんの課題意識の分厚さには圧倒されるのですが、そのイメージは次の図のネットワーク型モデルです。

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★志望理由書には、好奇心や興味・関心について当然触れるのですが、それが階層モデルで言えば、どこまで深堀しているのか、ネットワークモデルでは、どれぐらい多角的あるいは多極的な意識のアプローチがあるかによって、課題意識の分厚さ、質の高さが決まります。

★小論文にしても、与えられる社会課題を自己課題と照らし合わせて考えていくのか、多層的あるいは多極的に捉えていくかでは全く違います。

★そして、生徒と対話する時、論述する時は、順序づけが大事なので階層モデルになりがちですが、対話は多極的に対話してみるとその生徒の根源的な志向性が現われてくる場合が多いです。

★階層モデルを使うと、深堀するのは時間がかかり、時間切れで途中で終わったままになりがちです。

★授業も結局講義形式だと深堀出来ず、知識習得で終わりがちです。やはりPBL型が必要です。

★仲野さんは、工学院の21世紀型教育本格推進一期生で、総合型選抜をネットワークモデルの環境で学びました。工学院型の総合型選抜準備をしてきたスーパーモデルです。24日に対話できるのが楽しみです。

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2021年9月12日 (日)

平方邦行先生との対話 2089年からの教育構想

★昨日、平方邦行先生と対話をしました。平方先生は、今年の春、工学院大学附属中高の校長を任期満了で退任し、一般財団法人日本私学教育研究所の理事・所長、日本私立中学高等学校連合会常任理事、一般財団法人東京私立中学高等学校協会 常任理事、東京私学教育研究所 所長に就任。現在は、全国を飛び回り私立学校と2089年からの教育構想を共有しています。

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(首都圏模試発刊の教育情報誌「shutomo」から。)

★また、中学受験の模擬試験会社の首都圏模試センターが発刊する新しい教育情報誌「shutomo」でもインタビュー記事が連載されています。テーマは思考コードと21世紀型教育についてです。

★平方先生は、21世紀型教育機構の会長でもあり、拡大マイルストーンとして2089年からの教育構想をビジョンとして打ち出しています。1989年のベルリンの壁崩壊の時から2089年にかけて教育の進化について、私もいっじょに考える機会を得ています。

★現在平方先生が各地でセミナーや講演を行う際、アイスブレイクで、その地域で世界を変えた人物について対話します。東北に行けば、当然宮沢賢治なども話題にしますが、平方先生は生物の教師であると同時に技術の教師でもあり、なんといっても群馬を代表する彫刻家です。

★ですから、その地域のアーティストの作品を通して、その生きざまがPBLそのものであるという落とし込みをしていきます。具体的なことはあまりに教養と博学の広さゆえに、私などにはついていくのが大変ですが、ジョブスのプロデュースした<think different>と同じトーンを共有するところから始まります。

★世界を変えるのはクレージーだと。もちろんそのクレージーは、それがゆえに天才であり、今やだれもがクリエイティブクラスになれる(ジョブスの動画は数々の超有名天才が登場しますが、最後は無名の少女の眼がパチッと開くところで終わります)のだ。そういう教育が21世紀型教育の哲学だというのです。

★21世紀型教育のベースであるPBLは、19世紀末から20世紀初頭に生まれたプラグマティズムの継承進化です。特に日本においては、1898年に明治憲法が成立し、アジアで近代国家に踏み切った画期的な年です。そのときに、官僚近代は、このプラグマティズムを排除しています。一方で、当時から私学はそのプラグマティックな精神を継承しています。そして、これもまた89年です。こうして89年を100年スパンでたどっていくと、1789年はフランス革命であり、1689年はイギリス名誉革命です。

★近代民主主義国家が広まったのは、第二次世界大戦後ですから、そういう意味では、新しい世紀を迎えるたびに新しい息吹が生まれ、保守勢力とせめぎ合い、89年に革新的な爆発が起こるという近代民主主義の進化のサイクルがあるのかもしれません。

★そういう意味で、1989年ベルリンの壁が崩壊して、インターナショナリズムからグロ―バリゼーションへのシフトが始まったときに、平方先生は、そこから100年先を見通す作業をしました。

★そして、このグローバリゼーションは当然webが絡んでいます。AIがからんでいます。したがって、一部の天才が世界を牽引するのではなく、すべての人がクリエイティブクラスになって世界を創る=World Makingをする2089年がやってくるのだと。

★一見壮大ですが、その実践は、私立中高一貫校が、思考コードとアクレディテーションを行うことによって、大学入試全体に影響を与える。つまり、偏差値ランキングで学校を選ぶのではなく、生徒が自分の才能にあった大学や学部学科を探す時代になるのだと。私はそれを宝物探しに転じることだと表現していますが、それはいいねと言う話になりました。

★いずれにしても、一部の富裕層がお金という宝物を所有する時代から、すべての地球市民が自分のタレントという知財=宝物を使って共生する時代になるのだと。

★しかし、それは私立中高一貫校で思考コードとアクレディテーションを活用するところから始まるのだと。ダイナミズムの根本は、最初の決断が指数関数的な曲線を描くことです。神は細部に宿るという平方先生の2089年教育構想の戦略です。もちろん、私も恩師平方先生と歩みます。

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2021年9月10日 (金)

生徒理解と集合論と現象学的還元と本質直観

★先日、勤務校の数学科と一橋大学の今年の数学の問題🈩を通して、数学的思考が経済や経営、法律などにどう役に立つのかディスカッションしました。本日は日本大学文理学部の土屋弥生准教授に生徒理解と現象学的還元や本質直観がどう関係しているかご教示いただきました。

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★私たちは、普段、物事を理解する時に、認識の眼鏡を通すわけですが、素朴なまでにその眼鏡がないかのようにコミュニケーションをとっています。その眼鏡を自覚して先入観や偏見を外すことが現象学的還元というものらしいです。

★これをするのに、多角的な面からクリティカルシンキングをするのもいいのですが、現象学的還元は省察という行為によって、セルフリフレクションする方法です。

★この現象学的還元を作動させないで、コミュニケーションをとると、当たり前のものになっている眼鏡で、他者を観ます。他者も同じようにみます。すると、そこには互いの志向性が何か確認しないで理解しますから、当然トラブルが起きます。

★しかも恐ろしいことに、この互いにズレた他者理解をしていることに気づかないまま行き着くところクラッシュするわけです。けんかになる場合もあるでしょう。一方がストレスを感じて事件が起こることもあるでしょう。

★相互現象学的還元による間主観形成が大事だということです。

★しかし、それはいかにして可能か?省察とは何ぞや?

★それは、数学科と話し合った集合論の視野をもつことだということにつながりました。

★現象学的還元をせずにコミュニケーションをとっていると、それぞれ違う部分集合をみて、話をしているわけで、かみ合いません。また部分集合を包摂する全体集合に気づきませんから、視野狭窄になります。

★結局、コミュニケーションを救うのは数学的思考による現象学的還元をし、そもそも互いに何を志向しているのか、本質直観できる見通しを持つ必要があります。

★フッサールは、当時のナチスの台頭を生み出してしまう学問の危機を現象学的還元し、警鐘をならしますが、排除されます。しかし、歴史を振り返れば、フッサールのものの見方考え方は、見事に危機を生み出すメカニズムを見破る方法論をもっていたことを証明しています。

★したがって、今もまだまだ存在する抑圧的組織を解体し健全な組織に蘇生するには現象学的還元が有効だということでしょう。

★そして、その現象学的還元の省察は、数学的思考によって達成されるのです。3人の数学の先生方、そして土屋先生、ディスコミュニケーションの解除の方法のヒントを頂きました。ありがとうございます。

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2021年9月 9日 (木)

高校生の学びと成長に向けた「大学選び」溝上慎一著(東信堂)

★溝上慎一先生から著書を頂きました。ありがとうございます。<高校生の学びと成長に向けた「大学選び」偏差値をうまく利用する>(2021年8月30日 有信堂)がそれです。プラグマティックで、世界を変える野心的な著作です。そして、同書を読んだ生徒はいまここで力が湧いてくるでしょう。

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★「偏差値をうまく利用する」という視点がまずすてきです。「偏差値にこだわらない」とかいうのではなく、「偏差値」の問題性を客観的な視点で冷静に見つめ、偏差値がみていないものを、見出し、それが結果的に偏差値が低くても、他の生徒が気づかないような宝物や秘密の花園を見つけたようというのです。

★偏差値が語り得ぬものを見出すという、偏差値を逆手にとる方法が書かれています。

★考えてみれば、偏差値は上位15%のためにあるようなものです。その15%の生徒が受験しようという大学の情報はマスメディアや受験情報誌が常に発信しますが(それでなければ売れないので)、それ以外の情報は、その大学が広報する場合にようやく世にでます。

★そういう意味では、自ら大学のサイトをみて、オープンキャンパスなどに出かけて、皆が気づかないような大学や学部学科を見つけるという手が、確かにあります。

★同書では、実際に偏差値で選ぶ受験生が少なくなっているというデータも掲載しています。先ほども言いましたが、受験生の15%が偏差値をまず気にするのです。それ以外は、大学や学部、学科の特色です。どうやらそういう偏りがあるのなら、残りの85%の中から宝探しをしようよということでしょう。大いに賛成です。

★また、大学を何を学びたいかで選ぶのではなく、どんな職業に就きたいからどういう大学や学部を選ぶのかと考えよというのも実に現実的で創造的です。

★それによって、大学で何を学びたいのか、何を研究したいのかがはっきりわかるからですね。

★しかも、未来は予測不能で、AIによってなくなる職業もあるわけです。ですから、未来にどういう職業があるのか、なぜあるのか、それは世界にとってどんな価値があるのかを、実はリサーチし考えぬくわけです。

★自分の興味と関心を仕事という現実態にするにはどうするかというのが、自分の就きたい職業をリサーチする考える、なければ起業するという壮大な話です。

★結局、自分の興味と関心=夢を実現する仕事=メカニズムを創るということです。世界を創るという話だったのです。

★それには、アクティブラーニングやPBLの講義を行っている大学を選びなさいと溝上先生は語るわけです。

★これらの講義は、予測不能な未来を、それでも見通そうとする学びです。

★こんな進路指導をするとしたら、しかしながら、一般選抜ではなく、総合型選抜にチャレンジということになるでしょう。

★宝物を見つけるには、うってつけの入試制度です。同書は溝上先生の戦略的な書です。ひそかに大学入試のあり方まで変えようという野心に満ちた書なのです。

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2021年9月 8日 (水)

21世紀型教育研究センター 新教育経済出動

★昨日、21世紀型教育センターのリーダーが、今月聖学院の先生方が中心となって開催するオンラインSGT(スーパーグローバルティーチャー)セミナーのミーティングをしました。途中から私も少し参加しました。Z世代が中高時代に起業する時代です。SGTも新しい教育経済論を生み出し、教育で日本の経済を活性化しようという教育センタープラットフォーム構想(仮称)が議論されていました。

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★なぜそのようなことが可能か?それは、21世紀型教育機構のそれぞれの加盟校のSGTがそれぞれの独自のPBL授業を展開し、多様化が加速しているからです。

★おそらく日本の高校レベルだと、80%は20世紀型教育です。なんとか変わりたいと思っても、理論を共有するセミナーがあっても、多様なPBL授業体験を共有するプラットフォームがないのです。

★そこで、それを創ってしまおうというわけです。

★誰か1人の偉い人の授業を見学したり受けてみても、現場の教師は、自分と共に学んでいる生徒の状況が違うわけですから、ダイレクトに持ち込めません。すごいなあで終わります。

★ところが、実際の多様な授業を共有できれば、教師の授業方法のいわば最近接発達領域が開かれるのです。

★そのためには、多様なPBLの授業バンクがプラットフォーム化されていなければなりません。今21世紀型教育センターで共に学んでいるSGTはそれが可能です。

★今までの教育改革は、教育出動に過ぎなかったのです。これでは、教師の志望者が右肩下がりになるのは当然です。教育出動し、SGT所得倍増計画構想を実現化しなければなりません。

★今までの教育改革は、教師の善意によって成り立ってきました。今後は、教師の善意と日本の経済を活性化するがゆえに、所得も倍増するというシナジー効果を生みだす必要があります。

★経済を考えず、自分の名前を売るだけの教育改革者の話をありがたがって聴くのは、考えものです。

★具体的にはどうするか?それはSGTになってから共有しましょう。

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2021年9月 5日 (日)

世界を創る人神崎史彦先生と対話 

昨夜というか今日の夜中というか、久々に長時間、神崎史彦先生とZoom対話をしました。テーマはいつものごとく、実用的な話から世界を創る時代感覚の話まで多様ですが、多なるものは1であり、1であるものは多であるという往還対話です。要するに盛沢山。最後はまた実用的な探究や小論文のプログラムのフラッシュアイデアを出し合って互いに退出しました。

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★超多忙な神崎先生。長時間ご教示ありがとうございました!

★さて、先生のワークは、スタディーサプリ登壇や執筆活動、各学校コンサルなど多様です。首都圏をベースにしながら、北は北海道、南は九州を駆け巡り、絶望を希望に変える世界を創る発想力・思考力・意思決定力・正義に基づく判断力・men for othersとしての行動力をZ世代生徒及び教師と共有しているエバンゲリストです。

★古今東西エバンゲリストは苦難に遭遇し、深く悩み、にもかかわらず異端者との対話をあきらめずにしていくというパッションを持っています。パッションというのは情熱という意味もありますが受難という意味もあります。

★もちろん、神崎先生はクリスチャンではありませんが、ときどきSNSで、ニューヨーク国連でディスプレイされているノーマンロックウェルのモザイク画を投稿しているように、あらゆる違いを超えた黄金律を胸に、ワン・アースの最高善を求めて教育支援をしています。

★わたしは、神崎先生がクリティカルシンキングを発動したり、クリエイティブな活動をしたりするときに、よって立つ世界性が何であるか対話によって明らかにしたいと思っているわけです。

★というのは、この世界性にしっかりと立って、自分の力で世界を巻き込みながらいまここで生きている人間像というのは、20世紀まで活躍していた人間像とは違う21世紀型人間像だと思うからです。

★というのも、21世紀型教育において価値が大事だとよくいわれますが、その価値はお金に換算されるものです。マーケティングにおける価値という条件つきです。

★GAFAの製品のヘビーユーザとしての教育は、クリエイティブではないし、そこで評価される価値は、GAFAにとって利益になる価値です。それを無批判にGIGAスクール構想だとかいったとしたら、本当はどうなんでしょう。EU諸国のICT戦略やドイツのアーティストの中には、警鐘を鳴らすだけでなく、それに対抗する倫理、制度、公正市場、アーキテクチャーというトータルな制度設計を進めている人々がいます。

★だから、神崎先生の語る価値というのは、そういうある団体の価値を超えた超越的内在者としての人間の在り方を生徒と語り合っているのでしょう。

★価値は、マックス・ヴェーバーではないですが、神々の闘争でしょう。それでよいとするか、多なるものは再び1に向かおうとするのか。部分集合の中にとどまる内在的超越者であればよいのか、全体集合という世界性を足場とするのか。

★それとも部分集合と全体集合が反転するのでしょうか。

★バックキャスティングといまここの力がどこでもドアでつながるのでしょか。GAFAが進める次なるメタバースの戦略は、どこに向かっているのでしょうか。

★マイスター・エックハルトの流れを汲むサヴォナローラの生きたルネサンスにすでに20世紀型経済社会の萌芽はありました。もちろん、そこではサヴォナローラは火刑に合います。そのような萌芽が成長し開花するのに、邪魔だったからです。メディティ家の経済システムと教養とスペインの軍事力がサヴォナローラを排除します。

★しかし、今再び絶望を希望に変える世界創りが求められています。サヴォナローラの松明は、ルターを通して、継承されて未だ脈々と続いています。その現代化と一つの宗教にこだわらない世界性の普及に、つまり大きな存在のイメージをもちつつ神崎先生は駆け巡っているのだと思います。

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9月の末には、二子玉川に拠点を移すということです。教育とビジネスの融合こそ、21世紀型経済社会のあり方であり、社会のベースが化石燃料の寡占システムから大きな存在のイメージを内在化させる生徒1人ひとりの学びの場がベースで経済社会が成り立つ時代に大きく転換します。そのエバンゲリストが神崎史彦先生なのです。

★化石燃料の寡占システムは競争を生みます。格差を生みます。そこを無化する大きな存在者を内在化させる人材が、競争と格差をなくす新しい経済社会を創ろうと取り組んでいくことになるでしょう。競争から包摂へ。ポストパンデミックの世界性です。

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2021年9月 4日 (土)

World Makingの時代 覚書(04)インプロプレゼン いまここに存在の価値が溢れ出る

★セカサクワークショップは、気になるニュース2つぐらいを紹介し何か結びつきがないか関係の発見を1分間くらいで発表するインプロプレゼンを行います。一回目は夏休み前に課題として出しておいたのですが、できなかったという生徒もいます。やってないんですと声をかけてくる生徒もいますが、大丈夫アドリブでやればよいからというと、意外にもいいんですかと。スマホとかクロムブックを開いて、すぐに調べ始めます。

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★この時期ですから、東京オリパラのこととか、コロナ感染症のこととか、医療従事者の方々のこととか、女子高生がSNSで事件に巻き込まれたこととか、アフガニスタンの現状とか、映画のニュースとか、様々語ります。

★あくまで、即興、アドリブOKです。みんなの前にすたすた歩きでて、照れくさそうに身体をくねくねさせながら、懸命に話します。このゼミを選択したということもあって、インプロプレゼンを拒否する生徒はいません。ニュースはデータです。気づいたことは主張です。なぜ気づいたのかは理由付けです。三角ロジックのプロトタイプがちゃんとあります。

★また、GRITマインドも発揮しました。

★かりに拒否する生徒がいたとしても、IH(伊東×本間)とこうして拒否する対話をしたということで、十分かけがえのない存在の価値を表明しているわけだから、いまここにいっしょにいるということを改めて感じてみようかと、凄いことだよねこの瞬間いまここで出会っているなんて。一回性の重さを共有することがインプロプレゼンの大きな役割です。内容はこの段階では問いません。

★世界とはいまここに一回性のものとしてあるけれど、それを瞬間の永遠にすることはいかにして可能か?答えがすぐに出るはずはありません。ただ、いっしょに存在を承認することからセカサクワークショップは始まります。

★今回は全員がチャレンジしました。そして、互いにその姿を見て、すでに生徒1人ひとりが世界を持っていることを互いに感じたと思います。

★自分とは何か?照れくさくて少し斜めにずらしてくるケースもありますが、その心がすでに世界なのです。ただ、その世界が内在的光なのか壁なのかは本人が気づくしかありませんが、今回のメンバーは、最初は照れくさてもその仮面をパカッと勇気をもってはずし、話し出すと深い思考となんといても思いやりがにじみでてきました。

★世界があるなあと語ると、みなウンと顔を縦に振っていました。マインドセットを互いにしたわけです。ようやくセカサクワークショップが本格的に始まります。ここからは伊東教諭にバトンを渡しました。一気に盛り上がったのでした。

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World Makingの時代 覚書(03)12人の生徒×2人の教師×教室空間×サイバー空間×付箋紙×三角ロジック×思考コード×解決視点×世界制作方法 小さくてダイナミックなワールドが映し出される

★ダ・ビンチの最後の晩餐。あのシーンから、2001年目、世界人口の30%はキリスト教の宗教コードを持つ時代になっています。12人から始まっているのです。裏切り者のユダも出ますが、ちゃんとその席を埋める新しい使徒も誕生します。そのうちの1人がパウロです。

★そんなわけで、14の探究ゼミのプロジェクトチームは生徒が12人前後です。ラウンドテーブルと呼ばれているソクラテスメソッドの対話の手法が、米国のエスタブリッシュスクールで行われていますが、やはり生徒は12人ぐらいですね。なぜか12というのは、生産的・創造的で思いやりあふれるマインドフルネスが生まれやすいのです。そんなわけで、勤務校の探究ゼミも1プロジェクト基本12人で構成しています。

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★伊東教諭とコラボしているセカサク(世界の作り方)ワークショップが、昨日から始まったのですが、ワークショップは、基本アーキテクチャーあるいはアフォーダンスあるいはナッジというファシリテーションデザインで行います。

★そのアーキテクチャーの構成要素は次の9つで、掛け合わせます。12人の生徒×2人の教師×教室空間×サイバー空間×付箋紙など学習ツール×三角ロジック×思考コード×解決視点×世界制作方法。足し算にはしません。

★ですから、生徒が教室にはいってくると、机には学習ツールやテキスト、アドレス、そして上記の写真のような雑多な札がおいてあり、生徒はそれぞれ1つずつとって、自由にすわります。すでに伊藤×本間(IH)のセカサクワークショップに参加したことのある生徒は、自由に座っても、どうせ移動することになるということを知っていますから、すんなり座りますが、初めての場合、どこにするか迷います。

★すでにここで生徒の行動と意志と情緒、思考があらわれでていて、それぞれの世界がちらちらします。

★せっかく席についたところで、番号札が同じ数字の生徒がチームであることを告げ、席を移動します。

★この体験が大事ですね。デザインの構成要素を足し算にすると、たんなるチーム分けになります。

★掛け算にするには、あとで議論や三角ロジック400字論述を行うので、そこにうながるような問いを投げます。「チーム分けを<作る>にはどうやってやったらいい?」と。ゴツゴツした文ですが、<作る>という言葉を挿入することもわすれてはなりません。何せセカサクですから。

★生徒はいろいろ言いますが、だいたいゲーム感覚です。ルールとか制度をつくってとか。具体的にはジャンケンとか整列してとかでてきます。

★自由でいいじゃんというのもでますか。だいたいその二つのパターンです。で、今の札で分けられてしまったというのはどういう意味があるのか問います。ルールや制度でもあるけれど、何か違うなあとキョトンとしています。そこでAmazonで購入したことあるとか、アプリの話とか、マックの昔の椅子の話とか投げます。これはメタファー推論を促す問いです。

★世界作りには、エピソードやレトリック(メタファー)は欠かせません。つまり、チームを作るところからセカサクは始まているのです。

★そんなわけで、自由とかそうでないとかという話は、「道徳的視点」だねとか、みんなは「ルール」の視点を活用したねとか、それから、番号に値段がついていたらどうなるとかいうと、それは取り合いになるかもと。つまり「市場」の視点で分けることもできると。そして、そう今回のは単純すぎるけれどアーキテクチャーの視点だねと。

★問題を見つけて、解決策を考える時、多くの場合、意識や道徳レベルで終わってしまうので、気づくのをまつのもよいのですが、高校段階ですから、あまり時間もないので、そこは対話しながら誘導してしまいます。ここはインストラクションですね。ただ、対話はします。思考実験的な体験を何度も繰り返すことによって、学際的・教科横断的な視点が芽生えてもきます。

★というわけで、足し算ではなく掛け算だというメタファーを使ったわけです。

★で、こんな些細な3人チームを4組<作る>こともセカサク(世界作り)なんだよとリフレインレトリックを使います。ああ~という視線を投げてくる生徒とまだピンとこない表情の生徒もいますが、そこはそっとしておきます。

★かくして、セカサクは、フィールドワークや外部の方々と結びつくことも貴重な体験ですが、小さな動きも体験として意味を含む仕掛けをします。教室で、2089年の世界作りができるのです。というか、2089年からバックキャスティングすれば、フィールドワークもチーム作りも五十歩百歩です(笑)。尺度やモノサシのパラメーターを変えてデザインすることが必要です。

★日本の学校教育は、どこまでいっても算数で数学に変換しないんです。素朴と言えば素朴でよいのですが、ダイナミズムは指数関数的に変容しますから足し算では解決できませんね。

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2021年9月 2日 (木)

ビッグアイデア まだない価値を生み出す方法 これもまたセカサク

私が尊敬する染谷先生(文化学園大学杉並のSTEAM教育リーダーであり広報部長補佐・理科主任)のfacebookを見て、ワクワクしました。STEAMというとすぐにICTとなりがちです。染谷先生もICTの達人ですし、STEAMプロジェクトではICTを使った探究が満載でしょう。

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(写真は、染谷先生のfacebookから)

★しかし、今回は持続可能な循環型農法の探究の一環として、有機農法の方々とコラボして何やらおもしろそうなことをやっているというではないですか。どうやら菌を使うらしいですから、生命科学や化学の考え方がベースでしょう。たしかにSTEAMのS(サイエンス)が活躍するわけですね。もちろん、観察や実験などでICTは普段使いになっているでしょう。

★このプロジェクトは明らかに、今までなかった価値を創造する研究だし、農業である以上、マーケティングにも結び付くので、起業家精神も旺盛になります。

★やはり、ビッグアイデアは、このようなプロジェクトベースの探究学と経営学が結びついたときに生まれるのでしょう。

★循環といったとき、すでに脱炭素社会に向かってサーキュラーエコノミーという循環型経済は展開し始めています。これにSDGsが結合することで、自然と経済社会が結びつきます。

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★これにさらに精神環境が結びつくとガタリの考えていた3つのエコロジーがようやく回り始まるわけです。しかし、ガタリが生きている間は発想で終わっていたわけです。それが今、文杉の生徒のみなさんをはじめ、和洋九段女子、聖学院、かえつ有明、静岡聖光学院・・・・・・など、多くの中高生のプロジェクトが自然と経済社会と精神が循環するNew Nature City構想に結晶しそうです。

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★精神環境を自然と経済社会に結びつけるヒントは、上記のような著書がヒントになると思います。上智大学の経営学科の公募推薦の課題図書です。「絶望を希望に変える経済学」は今年の課題図書ですが、スリリングです。グッドエコノミーだけでは希望に変えられない。信念や思想が掛け算されないとねという趣旨だと思いますが、この信念や思想は、NHKでよく登場してくる哲学者マルクス・ガブリエルさんの「精神=ガイスト」に置換えることができるでしょう。

★このドイツ語のガイストは、英語ではマインドにはならないとガブリエルさんは言うわけです。では何か?スピリチュアリティかな。

★いずれにしても、こういう生徒のプロジェクト活動が、そのまま総合型選抜で大学入試と合成されていく時代がやってきました。

★従来型の受験勉強は、プロジェクト学習は大学入試に役に立たないということで、活躍できませんでしたが、総合型選抜によって受験勉強とプロジェクト学習は等値になってきました。毎日のように、生徒と志望理由書について面接していて実感しています。

★受験勉強でも、ビッグ・アイデアを生むことができる時代。そして、<2089年セカサク(世界の作り方)ワークショップ>は、それらの全体集合として今のところNew Nature City構想ではないかなと。毎日森の中で同僚と対話しながら密かに妄想しているわけです(笑;)。

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2021年9月 1日 (水)

学校の変わり<型>が見えてきたかもしれない

★8月のホンマノオト21のアクセスランキング50を見ると、学校が劇的に変化することに興味を持っている方が多いことは今までと変わらないのですが、変わるタイプ、ここでは変わり<型>と呼びますが、その型が幾つか定まってきたような気がします。教育が21世紀型教育になっていくことはもはや言うまでもないのですが、その21世型教育のタイプがだいぶはっきりしてきました。ランキング50までの記事を分析して、いずれそれをっきりさせようと思います。

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1:三田国際学園 世界の学校へ突き抜ける 2027年中学受験地図はガラリと変わる。
2:ポストパンデミック(02)2027年首都圏中学入試の地図が変わる:
3:正しい21世紀型教育 静岡聖光学院の進化の意味
4:茨城モデルの北風があるいはエネルギー型太陽が2027年の首都圏中学入試を...
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30:2021年中学入試情報(39)横浜創英 応募者総数 前年を上回る!工藤勇...
31:【響】<13>New Nature Cityへ 着々
32:2021年中学入試情報(07)かえつ有明が躍進するわけ 1月29日、副教...
33:New Power School(04)八雲学園 はやくもUPAAの成果...
34:洗足学園 今年も人気 その理由の向こうに見える時代のウネリ。
35:【響】<12>自分とは何か座標
36:工学院の卒業生仲野想太郎さんとの対話
37:文化学園大学杉並の染谷先生 New Power Schoolの価値と作り...
38:世界のエスタブリッシュスクールの教育を大衆化した日本の学校 谷本真由美さ...
39:聖学院 思考力セミナー まるでダ・ヴィンチ・プロジェクト
40:【響】<14>New Nature Cityへ フィリップ・デスコラ b...
41:World Makingの時代(01)2089セカサク覚書
42:富士見丘 中学入試市場で最も注目される私立中高一貫校(03)教師の育てる...
43:【ザ教師】 児浦良裕先生 <私>を捨てて時代を創る
44:思考コードがつくる社会(15)総合力の栄光、英語の聖光、安定した進学校浅...
45:サレジアン国際学園 川上武彦先生語る New Power Schoolと...
46:2021年中学入試情報(11)フェリス女学院応募者増の意味
47:2020年麻布の入試問題 やっぱり傑作!
48:2021年変わる中学入試(02)英語入試広がる。江戸川取手インパクト。実...
49:2021年中学入試を読み解く準備(9)今年も、東洋大学京北中学高等学校の...
50:教育のアップデート~2022年に向けて(20)2089年から世界を創るコ...

 

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