教育イノベーション

2022年9月23日 (金)

トランジション教育型学校(7)コア教育機能のクオリティC軸 と 3タイプの割合

★TQschoolの教育機能のうち、コア教育機能のクオリティを思考コードを参照基準としてみているわけであるが、東京の私立中高一貫校179校のA軸タイプ、B軸タイプ、C軸タイプの分布を調べてみた。独断と偏見の振り分けであるが、傾向は見えると思う。

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(A軸タイプは、学びの広さ深さがA1~A3の範囲で濃淡がある。B軸タイプは、A1~A3、B1~B3の範囲の濃淡がある。C軸タイプは、A1~A3,B1~B3、C1~C3の範囲で濃淡がある。たとえば、C軸タイプで、A1~C3まですべてカバーしているところもあれば、B1・B2・C1・C2の範囲に限定されてるところもある。)

★東京私立中高一貫校の中に、「受験指導型学校」は当然ながらない。なぜなら、バッファー教育機能である体験プログラムは程度の差こそあれどこも充実しているからである。また、先進的教育環境もなんらかの先進的環境をセッティングもしているからである。

★したがって、内容の違いはあるが、構造的違いはない。すると、やはり、コア教育機能の3つのタイプは学校の特徴を鮮明に表す。のはずだが、ここの分析は、受験情報シンクタンクでも教育関連シンクタンクでもまだなされていない。

★さて、C軸タイプだが、イメージ図は次のようになる。

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★コア探究型体験プロ五グラムとほぼすべての教科授業がつながっていて、知の循環が起こっている。あるいは化学反応が起きている学校である。

★このタイプは、探究か教科かという形の違いはあるが、T字型とQ字型の学びがどちらの授業でも行われているため、つながるし、それを学校が意識して、学校として取り組んでいる。

★もし教科授業までPBL型授業を貫徹させているとしたら、思考コードA1~C3までのすべての領域を教科と探究型体験プログラム循環の中で行えている。スーパーハイスペックの深い学びが行われていると言えるだろう。

★しかし、教科授業はPBLスタイルでなくても、問答型でも、C軸対応は可能である。ただし、そのときは、A1~C3まですべてをカバーしているわけではない。だから、タイプに分けたが、そこに3つのレベルでさらに分析をするとクオリティの差異がもっとはっきりする。が、そんな分析は、各学校のフィールドワークをする大規模なリサーチが必要で、現状それは不可能である。インターネットで収集できる情報では、ざっくり3タイプにわけるところまでである。

★なお、クオリティといっても、高い低いではなく、どの質感を好むかというだけであって、そこは価値自由である。本日のGWEで、C軸タイプ40校については、ご報告したい。クオリティのランキングなどはないが、C軸タイプのTQschool(トランジション教育型学校)の中に、2030年問題を乗り越える未来型学校がある確率が高いからである。

★C軸タイプの学校は、進路指導が東大ピラミッド型ではなく、国内外大学開放型であるということもいえる。

★なお、勤務校聖パウリ学園は、中学は設置していないが、C軸タイプである。ただし、現状は、A1~C3すべてをカバーはしていない。もちろん目指してはいるが。

 

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2022年9月22日 (木)

トランジション教育型学校(6)コア教育機能のクオリティ B軸

★コア教育機能のクオリティが、B軸タイプというのは、コア探究型体験と幾つかの教科授業が循環している段階に進んでいることを示す。教科授業で思考コードのB軸がレベル3まで到達すると、コア探究型体験と教科授業を結び付けようとしなくても、自ずと循環し始める。

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★もちろん、コア探究型体験プログラムも見学型体験だけではなく、自ら新しいつながりを見出す調べ学習から検証エビデンスを見出す広がりというか深さに移行する問いを自ら発見し、その新たな問いを調べるというより検証する段階がB3レベル。

★問題解決のアイデアに到る一歩手前だが、問題解決のアイデアが生まれる前の地道な探究がなされることは大学など研究機関に進むとき、あるいは経済学・経営学におけるマーケティングに進むときの基盤づくりになる。

★A軸は、いわゆる受験学力=基礎学力の基盤づくり。

★B軸は、研究に必要な意味でのリサーチや仮説検証の基盤づくり、研究の足場づくり。研究の基盤作りは、大学に行ってからでよい。というか、時間的にはそこに行き着く生徒は少なく、総合型選抜も研究の資質能力という素養があれば十分だろう。

★では、C軸は?次回考察しよう。

★なお、コア教育機能がB軸レべるになると、バッファー教育機能とのシナジー効果が生まれ始めるため、海外大学進学準備は、一部の生徒だけではなく、学内全体に国内外の進学準備の射程が共有されるようになる。

★もし先進的教育環境に、海外大学とのAP連携や海外の高校とダブルディプロマの連携が可能なものになっているとしたら、国内外両方の進学準備は、学校の取り組みとして明快に表現されたことになる。この先進的環境を導入できるのは、実はコア教育機能がB軸タイプに進化していなくてはならないのだが、最近では、このような先進的教育環境が最初にできて、A軸タイプがB軸タイプに進化するというケースもある。

★環境から整備される場合は、経営的判断が必要だが、コア教育機能のB軸進化が優先すると、現場力のパワーアップがすさまじく、実は先進的教育環境のグローバルキャリアプログラムが自前でできるコンパクトスクールになる可能である。

★この段階だと、海外大学の世界大学ランキング100位から250位だと特に外部団体や塾に頼らず、道が開ける。これでも、十分ハイスペックな学びなのだが、日本は、なぜか世界大学ランキング10位くらいにはいる学びでないとハイスペックな学びでないと幻想を抱いている自虐性があって学校当局としては困惑するだろう。

★いわゆる日本の御三家は、世界のエスタブリッシュスクールと学校全体としてコミュニケーションができない超優秀な特異点で、世界標準としてモデルにする理由はないが、なぜか国内ではまねたがる私立学校が30%はある。学歴社会製造装置として、そこらへんは社会学がすでに分析しているところである。

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2022年9月20日 (火)

トランジション教育型学校(5)コア教育機能のクオリティ A軸

★コア教育機能は、「コア探究型体験プログラム」と「教科授業」の関係によって、クオリティが決まる。コア探究型体験プログラムが見学型や調べ学習型だと、思考コードでいえば、A軸がメインになる。A3に達すると知識や情報が複雑になったり、新しい結合もあるので、それはそれで深い学びであるが、教科授業と結合しにくい。なぜなら、体験プログラムの知識は、教科知識に比べると詳細度が高くなり、教科を超え、それは個人の博学的関心として尊重されるが、大学入試には関係ないよねとなる。

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★コア教育機能A軸タイプは、バッファー教育機能がなければ、実は受験指導型学校と重なるのである。

★一般選抜と総合型選抜だと、一般選抜を選択する生徒が多くなろうだろう。

★バッファー教育機能は、有志や希望者が、A軸もB軸もC軸も思考コードの領域を広めレベルも1から3に深めていくから、そのタイプの生徒は総合型選抜を選択する。

★ただ、このA軸タイプの場合、学校全体としては一般選抜を推奨する。総合型選抜を選択する生徒の多くは、外部の団体に総合型選抜対策を依頼することになる。

★総合型選抜対策塾がたくさん誕生してくる現状は、TQschoolという意匠は出来ているが、コア教育機能がA軸タイプである学校がまだまだ多いということを反映している。

★これを過渡期とみるか、結局は、このようなA軸タイプの学校は、総合型選抜の塾と連携するほうが、はやいとみるか、それは経営判断であり、どちらが正解ということはまったくないが、きちんとそのような判断をしていることを学内で共有しないと、連携はとん挫することが多い。

★なお、バッファー教育機能があれば、学校全体で取り組まなくても、海外大学進学準備は、特定の生徒に対して学校が独自に取り組むことができる。その点は、バッファー教育機能を意識的にデザインしていない受験指導型学校とは違うところである。

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2022年9月19日 (月)

トランジション教育型学校(4)Thinking Seedsの構造

★探究型体験プログラムは、たしかに体験を重視している。体験を1人行うとしても仲間と行うとしても、複眼的インテリジェンスを活用するし、自然や動植物、もちろん他者に対する気遣いが必要になる。最近の言葉でいえば、認知能力と非認知能力の両方が協奏するわけである。

【Thinking Seedsの構造イメージ】

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(→の価値が重要である。ここで多様な問いが生まれるのである)

★ポイントは、このとき思考が生まれるわけであるが、思考はどんなサイクルを生み出すのだろうか?サイクルを生むことによって、あるいはトルネードを生むことによって、多様な知識を巻き込んでいく。上記のような図は、勤務校で教師も生徒も共有しているモデル。いくつかあるのだが、説明会の校長の最初の5分間スピーチでは、これを活用する。

★この図のことを詳しく話すと、時間がいくらあっても足りないけれど、イメージとして提示して、それぞれの要素の具体的なケースを先生方や生徒が語っていく。あくまでこの図は、Tinking Seedsの内的構造のイメージに過ぎない。

★しかし、私は、毎朝行う10分間朝会で、2,3分は、この図のどこかしらを手を変え品を変え、先生方と共有する。どこかしらというのは、最初の7分くらいは、イベントや生徒のことなどの情報共有がなされるので、その共有された情報に関連するように、上記の図のどこかを少しリフレーミングしてリンクさせることにしている。全体朝会終了するやその場で学年朝会に移行する。最初の10分間の全体朝会の話が、学園に具合的に変換されていく。

★生徒との志望理由書に基づいた面談の時も、上記の図の箇所について一通り問いを投げかける。宗教のワークショップの時も同じである。

★また、先生方と教科授業のデザインについて対話する時も同様である。保護者会、父母の会の委員会でも同様。

★Thinking Seedsが、教師、生徒、保護者の中で発芽し大きな木になっていけば、複眼インテリジェンスと黄金律ベースの心が統合される知の森が、学園に広がる。コンパクトスクールは、最初のカラシダネをどうするか。このシンプルな図についても企画戦略室室長と何度も対話し、複数描いているが、引き算の美学というコンセプトに従って、結局、説明会で使うのは、この図にした。これは正解でも何でもない。いろいろあってよい。

★好奇心→開放的精神→批判的思考→・・・でももちろんよい。しかし、引き算の美学過ぎるので、少し足し算したわけだ。また興味と関心から始まるのもよいが、実際には、体験と発想の間の矢印の過程で、問いが生まれて、思ってもいない興味関心に気づくものなのである。

★気づいたものは、仲間と分かち合いたくなるのが、人間である。対話によって共有すれば、互いのメンタルモデルもわかり、共創するマインドセットが生まれる。そして改めて自分を振り返ると、いろいろな発想が結合し、小さいと言えどもブレークスルー。このサイクルがグルグル回っていくと、ようやく理想と現実のギャップを埋めるビジョンが見えてくる。

★Thinking Seedsが発芽して育っていく環境や機能を生み出すことが学校の役割でもある。こんなことを実践しているうちにきっとTQschoolも生まれてくるのだろう。

★なお、体験とは、森や海という環境で行う「純粋体験」とwebや読書などの「媒介的体験」の両方があるが、大事なのは、どちらにしても人間はその体験を自分の身体脳神経系全体で写像変換して思考したり感じたりするのであって、外界の物質的な違いにこだわる体験論はあまり意味はない。その前提があって、私たちは体験を重視しているのである。

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トランジション教育型学校(3)TQschoolの構成 2つの機能と1つの環境

★TQschool(トランジション教育型学校)の構成のイメージ図は、前回紹介したので、ここでは構成する2つの機能と一つの環境の要素について語りたい。前提として要素分解してその諸関係が化学反応を起こすというイメージをもっていただきたい。要素還元主義とか構成主義とかいろいろ語られているが、その議論は社会学者をリスペクトするとして、現実的には、両者のいいところどりをしたほうがよいだろう。いまだにどちらが正しいのか決着はついていないから、学者でもない私は良識というコモンセンスを基準にしたい。もちろん、それもメタ認知=リフレクションしながらであるが。

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★今年から高校は本格実施の新学習指導要領に移行している。注目されている教育に「探究」というのがある。「総探」とか言われて、時間的制約を建前に、EEschool(受験指導型学校)では、入試問題の演習の時間にあてられたりしているのが現状だろう。それは、教科中心主義的だから、そもそも「探究」という分野が目に入らないだけのことで、EEschoolで、「探究」をやること自体が、学内では矛盾なのだ。2030年問題対応という視野と奥行きの次元では「探究」は当然なのだが、個人的な価値観ではなく、スクールパラダイムという意味での価値観が違うから、それを無視して「探究」を導入してもなかなかうまくいかない。

★「探究」をやるのなら、TQSchoolにパラダイム転換するしかない。条件を無視すれば、数学の難問は解けないことは、受験指導型学校は、よくよく知っているのだから。

★だから、探究ってなんだ?できないよと言っている学校は、自分たちの学校は、受験指導型学校だという前提を確認しているだけのことである。それはそれで寛容に受け入れなければならない。ただ、2030年問題対応というのは、よいのかわるいのかは判断中止するとして、世界の60%以上はスマートシティ化する。マンションの稼働率が下がっても、そこはバーティカル農法にリフレームされる。先進諸国は人口減になるから、都市の70%は自然林や海と接続する。森は、カーボンニュートラルの最高傑作である。ただ、里山の維持の労力が凄まじいがゆえに、それをAIドローンや森林AIインストラクターロボットによって、動植物との共生を図るデジタルネーチャーになっていく。輸送は各スマートシティシェルター内で行われるから、自動運転トラックやドローンによって賄えるようになる。

★シェルター同士は、道路などのインフラの整備には時間がかかるから、しばらく今までの通りだろう。

★生活用品は、3Dプリンターでプロダクトされる。したがって、食料、インフラ、生活用品はスマートシティで自給自足できる。もちろん、閉鎖的ではない。このアイデアをweb3.0の世界で共有できるwell-beingインテリジェンス機能がグローバルに機能する。

★スマートシティでは、車や輸送は、空を飛ぶから、道は人間の健康維持のためのスペースになる。森と海と道。仕事は、ほとんどがオンライン。健康ケアのために、一定時間外で多くの人とコミュニケーションをとる。健康とは、身体と心と人間関係の循環。それから死はいずれ迎えなければならないので、スピリチャリティケアがしっかりする。もはや宗教は文化になり、どの宗教にも共通するスピリチャリティケア(黄金律ベース)が機能的に一般化しているだろう。

★水については、森による名水がこんこんと湧くことになるだろう。「成長には限界があるが、愛には限界がない」という個人とスマートシティの価値観パラダイムが一致するかどうかメタ認知できる複眼的インテリジェンスと感性は、TQschoolが担うことになる。制度設計には、この複眼インテリジェンスが必要。

★その複眼インテリジェンスを生み出す泉が、TQschoolのコア教育機能である。1人も取り残すことがないように、全員があるレベルの探究体験プログラムがデザインされている。そして、そこにつながるようにコースやクラスが設定されている。問題は教科である。教科も必要なのは、スマートシティは、マインドとスキルとナレッジがないと循環をスマートシティー市民全員で自分事にして運営できないからである。

★もちろん、この知識は受験学力知識ではない。それぞれの知識は、分子や原子、陽子などの電子結合の組み換えを行えるような知識である。

★それには、教科も、探究体験型プログラムと結びつくようにデザインされている必要がある。

★そのうえで、バッファー教育機能は、それぞれの才能・技術・寛容という3Tを伸ばす、自分の関心を世界に転移する体験プログラムが山ほど用意されている必要がある。ここの部分は、外部の知と交流する場でもある。

★そして、このような機能=function=関数が成立するためには、先進的教育環境が必要である。ハコモノキャンパスではなく、スマートシティの小さなモデルがそのままキャンパスになっている物質的空間と、多様な世界とコネクトできるコミュニティという精神的な空間の両方があり、それが相乗効果を生み出すようになっている。2030年には、ここはメタバース空間が、その両方の化学変化を引きおこす媒介空間となっているだろう。

★このすべてが完成しているTQschoolは、まだないが、シフトしつつある学校はかなり出現してきた。どこか?それはGLICC代表鈴木裕之さんが主宰しているyoutube番組GWE(GLICC Weekly EDU)に登壇している学校は典型例だろう。

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トランジション教育型学校(2)トランジション教育型学校=TQschoolへ

★トランジション(transition)教育型学校を、別名TQschoolと呼ぶことにする。トランジションは、偏差値という枠内での学力スコアの伸び率も含むが、それ以上に、自分が置かれているシステムや制度、習慣などの枠組をメタ認知することによって改善や次元を変える自己変容を起こすことである。既存システムに対して視野を広げ深層に迫り、問題を発見して責任を引き受けるがゆえにクリティカルシンキングをし、それによって発見されたさらなる実際的な問題を解決するアイデアを出し、行動するクリエイティブシンキングを身に付ける結果、新たな次元に自らを設定する自己変容型知性(self-tranforming mind)を身に付けることである。

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★Tというのは、「━」という視野を広げる共感力を示している記号と「❙」という深堀していく思考力を示している記号を統合したイメージを表現している。Qというのは、「〇」という現状のシステム循環を示している記号と「\」という現状をメタ認知するクリティカルシンキングを示している記号を統合したイメージを表現している。トランジションの過程は、このTとQを組み合わせ、その化学反応としてクリエイティブシンキングが創造的破壊をもたらす道のりである。それゆえ、トランジション型教育学校は、別名TQschoolなのである。

★一方で受験指導型学校は、Entrance Exams SchoolとしてEEschoolとしておこう。

★このシリーズでは、教育機能において部活と行事を括弧にいれると前述したが、それはもし括弧に入れないと、EEschoolとTQschoolの差異が覆い隠されるからだ。部活や行事は両方の学校で行っている共通部分で、ここは感情的に感動を生む場所であるが、その感動の質の違いは、見えてこない。結局、オープンスクールなどで体験して、感動してしまえば引き込まれる。すべての学校のオープンスクールを体験し、比較して選択することは困難である。

★私は、部活も行事も昨今のメディアなどが取り上げているような否定はしていない。やりようによって、いくらでも自己変容を起こす環境にできる。実際、多くの現場では創意工夫をしている。

★だから、部活や行事で学校選択をするのは難しい。ただし、従来型のEEshoolの教育は、実は受験指導中心であるから、そこでは偏差値や大学合格実績の違いしか見えないため、学校の付加価値として部活と行事でしか判断できないのである。この選択は従来はよかったと思う。というよりそうならざるを得なかった。ただ、実際には、受援指導と部活や行事のそれぞれが偏差値や大会やコンクールで勝ち負けスコアで選ぶことになり、人口成長論やGDP成長論のベースになった優勝劣敗論教育がベースにあることは否めない。

★2030年問題対応とは、新しい成長論へのパラダイムシフトができるかどうかなのである。ドネラ・メドウズがいうように、化石燃料を燃やし続け欲望の消費経済の生活パラダイムには限界があるが、愛には限界がない。愛とはもちろん、一定の学力エリートだけではなく、誰一人取り残すことのないwell-beingを生み出すことである。

★すべての人のそれぞれの才能(talent)を開花し、すべての人が技術(technology)を共有し、すべての人が互いに寛容(tolerance)である世界を創ることなのだ。TQschoolのTは、この3Tも含んでいる。一方で、EEschoolは学歴社会という優勝劣敗の象徴的システムの結節点の1点である。一部の学力エリートの才能と彼らのハイテクノロジーを育成し、優勝劣敗という明治維新以来教育の根幹に据えてきた不寛容教育を継承してきた。

★文科省も経産省もそれに気づき、自己省察を進めてはいる。たしかに、EEschoolのEEをエコとICTという道具で置換えようというイノベーションを進めている。それはそれで、頑張って欲しいが、2030年問題対応に間に合うかどうかは予測不能だ。

★それゆえ、私立学校の中には、2011年の3・11の反省と省察と洞察からTQschoolにパラダイムシフトする学校が生まれ、今もまだまだ少ないが、毎年チャレンジする私立学校が生まれていることは確かだし、それは従来の成長論の限界が来てしまったのだから、当然の動きなのである。グレートリセットという言葉をダボス会議でも昨年使っているが、もともとは21世紀が始まるや、リチャード・フロリダ博士が、クリエイティブクラス論を展開したときに生み出した言葉である。このクリエイティブクラス論については、優勝劣敗をアップデートするデジタルネイチャーやデジタルアートで活躍している落合陽一さんも見直している。

★「落合陽一」という記号は、実は優勝劣敗論からは遠い経験をして今のポジショニングを自ら得ているところが、EEschoolではなく、TQschoolのシンボルだと思っている。

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2022年9月14日 (水)

UN SDGs キャンペーン SGDsを広めるアクションを起こすためのグローバルウィーク16日から その日湘南白百合の水尾先生と対話します。

★16日キックオフ!UNSDGs キャンペーンのGlobal Weekが始まります。自然環境に対するネガティブな考え方や価値観をひっくり返すのが目的。毎年この時期に開催されています。昨年は登録アクション件数は1億。今年はこれを超えようということらしいです。このような自然環境を守るために私たちでできることリストは、ドネラ・メドウズが活躍していたときもありました。ドネラは、50年前に「成長の限界」のレポートをまとめた中心人物です。

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★つまり、SDGsにつながる今でいう気候変動を生み出すことになる人間の活動全般を明らかにし、警鐘をならしたのです。このまま人口も顧みず、自然も守らず、無限の欲望を生み出し、資源や資産における正義を実行しなければ、2030年には地球は壊滅的になると。

★SDGsが2030年に達成年度を設定しているのは、ドネラの影響だといえないこともないでしょう。

★この悪循環をなんとか“Flip apathy into action, fear into hope, division into unity. ”というように好循環にひっくり返したいのです。

★そんな思いを16日からUNは行っていくわけですが、その日、GWEでは湘南白百合の教頭水尾先生と対話します。

★ドネラはいいます。たしかに身近なことからはじめることは大切だし、もし1人ひとり50個くらいアクションを起こしたら、少しはなんとかなるかもしれないが、地球全体ではそう簡単に好転しない。

★もっと根本的なところから考え、アクションを起こさないとと。

★このドネラの発想とシンクロしているのが、湘南白百合の生徒の取り組みです。

★今回は、水尾先生と対話する方向性は、生徒自身がすぐに直面する2030年問題をどう捉え、どう解決しようとしているのか、その学びと探究についてです。

★湘南白百合の学びや探究が、2030年問題を解決する地球規模の視野に結びついていることが明らかになるでしょう。湘南白百合と共に、2030年は、そのような教育の成果の年にしたいものです。

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2022年9月13日 (火)

サレジアン国際学園世田谷(了)広報部長の本当の役割 学内コンサルタント

最後は、広報部長の吉見先生から、入試要項関係の話がありました。2科4科入試以外に、英語筆記・エッセイの入試や21世紀型入試という思考力入試など新タイプ入試も用意されていることについて説明されました。

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★この入試要項というアドミッションポリシーを企画編集運営していくのは、広報部長のミッションの1つですが、学校が新しい動きをしようというときに、優れた広報部長が行うことは学内コンサルです。吉見先生は、オンラインでこれだけ多くの参加者が対話するコーディネートをしています。

★さりげないけれど、自然体でできるというのは、なかなかの達人なのです。新しい動きをするとき、学内コンサルタントの役割をする教師がいる学校は伸びます。それは実際にそうだったという局面に何度も立ち会っているので、経験上想像がつくのです。

★学内コンサルタントとは、新しい動きと学校が接続しようという時、外部環境や外部団体をそのまま受け入れるのではなく、学校の具体的状況に適合できるようにコーディネートします。学内で戸惑い、外部には、内部状況をそれほど理解もせずに、どかどかと入り込んで来るケースもあります。その学内外の調整をして、取捨選択と集中をコーディネート(座標配置)していくのです。

★その学内コンサルタントが教務部長などの場合は、生徒募集にはストレートには響きません。学内充実はできますが、学外への発信はなかなか難しいのです。

★その役割を広報部長が担う時、学内充実と外部とのネットワークを結合でき、ケミストリーが起こります。

★たとえば、GLICC代表鈴木さんと今回の番組を作成するにあたり、吉見先生は何度もやりとりをしています。GLICCは、桜新町にポツンとある一見小さな21世紀型教育推進塾です。小さいけれど、オンラインで地球規模で受験生と結びついている塾でもあります。

★そこを見抜く共感度が高いのは、広報部長であり学内コンサルタントでもあるという証です。

★実際、鈴木さんは、帰国生・国際生入試のキーパーソンです。首都圏模試センターの帰国生・国際生入試の情報コメンテーターでもあります。発信影響力はすさまじいわけです。中学入試の帰国生・国際入試では、三田国際、広尾、かえつ有明をはじめ、注目されている学校にどんと合格者を輩出しています。大学の帰国生入試では、東京大学、一橋大学、早稲田、慶應、上智などの合格者を毎年輩出しています。

★中学入試の新タイプ入試活用の合格者ももちろん輩出しています。

★湘南白百合の教頭であり広報部長である水尾先生、成城学園の広報部長である青柳先生も、吉見先生同様、女性であり、21世紀型教育をはじめとする新しい動きと伝統をコーディネートして、生徒獲得に成功を収めていますが、外部との結合を調整して学内に適用するコンサルスキルが凄いですね。吉見先生も同じ雰囲気を感じました。

★新しい動きを生み出すとき、不平不満は学内外両方から出るものです。ですが、それに同調せず、不平不満があるということは、そこにチャンスがあると見抜き、それを改善するイノベーションを起こそうとするのが優れた広報部長です。

★よくうちはいいことをやっているのだが、広報発信が下手なんだということを聴きます。しかし、ホームページやパンフレットなどはとても素敵なのです。一体何が下手なのか?それは道具の問題ではなかったのです。学内外のネットワークの広がりを共感的に形成できるかどうか、そのコーディネート力を有した学内コンサルタントの存在の有無にかかっていたのです。

★巻き込み力が半端ないというとわかりやすいでしょうか。

★仕事柄、多くの外部の方々と対話をする機会を得ています。大手広告代理店のファシリテーターとしてのコンサルタントは、たいてい女性で、その敏腕コミュニケーション力に感心させられます。そして大手広告代理店は、スポンサーとメディアという外部団体も巻き込んでミーティングを開催します。

★そのときのファシリテーターぶりはとても参考になります。

★吉見先生のファシリテーターぶりも同様でした。

★GWEは、今週は湘南白百合の水尾先生、来週は成城学園の青柳先生と続きます。チーム広報力を有している女性の学内コンサルタントが吉見先生の後続きます。21世紀は女性が輝く時代でもあります。吉見先生、Z世代の希望をありがとうございました。

★吉見先生のコーディネートぶりを見ながら、「真理はあなたがたを自由にする」という言葉が響き渡っていました。

★Youtubeをご覧いただき、未来への希望と勇気を感じていただきたいと思います。

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サレジアン国際学園世田谷(4)本科クラス 探究者たる姿勢で学ぶ姿勢

サレジアン国際学園世田谷の本科クラスについては、本科指導部長の市橋先生が話されました。このVUCAの時代にあって、ハピネス以上のウェルビーイングを自分も社会も達成するには、探究者たる姿勢で学びにそして探究に立ち臨む生徒をという気概を感じることができました。

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★本科クラスであっても、週に英語は8時間で、インターナショナルクラスのネイティブスピーカーの教師と日本人教師がチームティーチングの態勢で実施していくということです。卒業時にはB2(CEFR基準、英検準1級レベル)を目指すというのですから、6年後には、本科クラスもインターナショナルクラスにシフトする予感がする凄まじさです。実際にそのようになっている21世紀型教育校もありますから、夢のような話ではありません。

★また、探究者たる姿勢で学ぶ姿勢を、「ゼミ」という時間を設定して、実現しようという意気込みも感じました。6年後には、総合型選抜という海外大学進学準備に相当するような入試が今以上に拡大しているでしょう。現状私立大学の50%弱が定員割れです。6年後には、18歳人口は激減しますから、総合型選抜のようなスタイルで大学は探究即戦力をリクルートしようとします。

★この「ゼミ」はその動きにストレートにつながっていくでしょう。

★6年後は、「一般選抜」と「総合型選抜・各種推薦型」の入学人数比は、3:7になるでしょう。現状でもすでに5:5ですからVUCAの時代に対応するためには、そのような柔軟で新しい動きがでてくるのは必然ですね。

★もちろん、国公立大学は、現状では8:2くらいですから、7:3くらいにしかならないかもしれません。

★しかし、そうすると、総合型選抜は、海外大学進学準備にも活用できるので、英語がB2レベルだとしたら、国公立ではなく、海外大学進学が一般化する流れがでてきます。今でもその流れはすでにできています。しかも、6年後は、ミネルバ大学のような海外大学が当然出てきます。オンライン環境がメタバースで、今とは全く違った様相を呈しているでしょう。

★それに地政学的には、リスクもありますが、それはどこの国も同じで、相対的に日本は学問をするには安心安全です。海外大学が、日本にやってきます。19世紀末からその動きはありましたが、まだ時は熟していませんでした。ところが、現状はインターナショナルスクールやイギリスの名門パブリックスクールがその前哨戦のように日本に続々上陸しています。

★しかし、学費が年間1000万くらいして、一般市民にはなかなか手が届きません。そこにいくと、サレジアン国際学園世田谷のようにその10分の1の学費で同じあるいはそれ以上のクオリティの学校があれば、そこに生徒が集まるのはこれもまた必然です。

★市橋先生の話に触発されて、イメージが膨らんでしまいました。本科クラスの詳しいシステムについては、Youtubeをぜひご覧ください。

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サレジアン国際学園世田谷(3)インターナショナルクラス オールイングリッシュ授業×世界中の兄弟校

サレジアン国際学園世田谷のインターナショナルクラスについては、インターナショナル指導部長上田先生が話されました。現状、スタンダードとアドバンストの英語の習熟度に合わせて分けていくようです。アドバンストは入学時に英検2級以上というのですから、二つに分けるのは理に適っています。一方、スタンダードは、英語のレベルは問わず、英語で学びたいという意志を重視するというのはポイントです。アドバンストの方は、英語のみならず、数学、理科、社会もオールイングリッシュ授業だというのですか、一条校でありながらインターナショナルスクールが埋め込まれているというのが際立ちます。そして、意志があれば、世界の学びにチャレンジできる機会が開かれているのはサレジアンシスターズらしいコンセプトです。

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★インターナショナルクラスにおける探究は、サレジアン・アカデミック・プログラムというデザインがなされていて、オールイングリッシュで行われます。

★そして、これがグローバルな広がりを持っていると確信がもてるのは、世界中にあるサレジアン姉妹校や兄弟校と国際交流ができるという知のグローバルリソースを修道会を介して活用できるからです。

★これは、多くの学校が、IBのディプロマやカナダやアイルランド、オーストラリアなどの学校と連携してダブルディプロマを取得しようとする想像を絶する交渉と準備をしているのですが、同校はそれをすることなく、したがって即そのレベルのリソースと連携できるということです。目からウロコの驚きでした。

★詳細は、Youtube動画をぜひご覧ください。

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