思考コード

2019年7月14日 (日)

経験主義の罠を超える。「経験」が生成する「X」なるものを通して、たとえ未経験なことでも、シミュレーションできる。

Newsweek2019年07月12日(金)17時15分の記事「女性、独身、子なしを責められた台湾総統、FBで反撃」は、経験主義の罠を物語っている。まず、記事の一部を引用する。

≪台湾は、総統が女性だったり、アジアで初めて同性婚が法的に認められたりするなど、性別における多様性がアジアの中でもかなり先端を行っているような印象を受ける。しかし総統の蔡英文は、政治の世界に足を踏み入れて以来、女性であることや独身であること、子どもがいないことなどを理由にした個人攻撃を受け続けていることを明らかにした。≫

★蔡氏が、来年1月の再選に向けて総統選へ出馬するのが決まっているが、総統選に新党から出馬する対立候補である楊世光氏が蔡氏に向け「口撃」しているというのだ。

★記事によると、楊氏は蔡氏について、≪「自分の子どもがいない彼女は、次世代について語る資格がない」と話し、「女性」で「独身」であるため、蔡氏が総統であることを自分は認めない、とも発言した≫というのである。

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★おそらく、選挙戦術として、経験しているしないを根拠に、楊氏は蔡氏を追い落とそうとしたのだろうが、経験していないから、経験していないことに対して語る資格がないという言い方は、言論の自由からいっても人権を軽んじた言い方で問題だが、そもそも経験していないから理解ができないという理屈は間違いである。逆に経験したとしても理解できない場合も多い。

★しかし、経験したほうがわかりやすいことも一方で確かだから、ルビンの壺の壺の部分だけデフォルメして攻めているのだろう。

★「経験」はたしかに重要である。しかし、すべての「経験」を人間はする必要がないし、できない経験もある。それゆえ、経験者にインタビューしたり、意見を聞いたり、連携しながら未経験な事柄も補っていけばよいのだが、それとても、経験しなければわからなければ、どんなに未経験のことにつて説明を聞いても理解はできないはずだ。しかし、理解ができてしまうのはなぜか?

★それは、人間の理解は学びによって可能になるからだ。この考え方を全面に押し出し、教育の大きな流れを創ったのが、ピアジェだ。この学びというのは経験による同化(assimilation)と適用(accommodation)の繰り返しのことを示唆する。

★ピアジェとアプローチは違うが、教育的において合流したのが、デューイ。同化と適用の対話的統一というヘーゲリアンウェイを脱構築しながら教育学を構築した。この二人の流れが、パパート→レズニックという流れをくむMITメディアラボにつながっていて、現在世界に大きな影響を与えている学習理論となっている。

★しかし、ここで同化と適用ができるのはなぜかということが、スルーされ続けてきた。対話的統一ってなんだ?というのがスルーされてきた。

★それで、それを「X」なるものとした。この「X」なるものを関数とかコアモデルとか置き換えてみてもよい。それがあるから、未知の体験や経験にも適用できるのだ。そして適用できないときは、別の経験の「y」なるものを融合して、適用していく。

★対話的な統一というのは、一つ一つの経験によって生成された「x」「y」「z」・・・・を「X」なるものに統合していくわけだ。経験が豊かであれば、その「X」なるものがより質料が高くなる。

★そうはいっても、なぜ経験=「X」なるものというのができるのか?この「=」という「置換」こそ「reflection」というモニタリングなのである。この「経験」・「refrection」・「X」という置換連鎖が弁証法=対話である。

★かくして「X」なるものであるコアモデルや関数は、この対話が繰り返されるたびに成長するのである。そして、この「X」なるものこそ「世界」である。「世界」はしたがって変形され続ける。世界を変えるとは、この「X」なるものの「置換」→「変換」→「転換」という物語。世界のアップデートとともいう。

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2019年2月 7日 (木)

≪C軸思考元年2019_03≫ 帰国生との対話 法思想の水脈と限界費用ゼロ社会 

★いわゆる超難関私大を合格した帰国生は、さらに海外の大学を受けて羽ばたいていったり、これから国内の国立大学にチャレンジする。先日、その一人と対話した。鈴木裕之氏代表のGLICCの生徒。

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2019年1月 6日 (日)

≪C軸思考元年2019_02≫ 創造的思考と哲学と数学的思考と 

★C軸思考=インターフェース思考あるいはケミストリー思考とは、創造的思考と批判的思考=哲学と数学的思考が必要。そしてこの意味で、このC軸思考はSTEAM教育の基礎思考システム。C軸思考なきSTEAM教育やSTEM教育は、たんに科学や技術やエンジニアリングや芸術、手順としての数学などの専門教科を寄せ集めた活動で、インターフェース思考やケミストリー思考は生まれない。


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2019年1月 1日 (火)

≪C軸思考元年2019_01≫ 基礎研究視点のシステム=新しいプラットフォームのイメージ

★2020年の大学入試改革がどうあれ、基礎学力にこだわる20世紀型教育プラットフォームを越境するインターフェース思考、つまりC軸思考の活動性が大きな動きを示している。2019年は、このC軸思考、特にC3思考力の重要性が注目される時代である。

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2018年11月20日 (火)

【思考コードで】11月のこの時期だから合格戦略の確認(4)理科

★理科は、社会と算数の中間くらいの思考様式ということだろうか。正答率曲線の弧の描き方は、算数に近いがA2思考B1思考がいつも交わってしまう。

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【思考コードで】11月のこの時期だから合格戦略の確認(3)社会

★社会は、知識をどのように記憶(記憶と暗記は少し違う)するかその過程あるいは方法が重要であることはいうまでもない。つまり、A1思考とA2思考がまずはベース。

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2018年11月19日 (月)

【思考コードで】11月のこの時期だから合格戦略の確認(2) 算数

★算数の確認。

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【思考コードで】11月のこの時期だから合格戦略の確認(1)全体像と国語

★中学入試に臨んでいる受験生は、過去問を解いて、自分の弱みを強みにしようと頑張っている/眼張っている真っ最中。過去問のやり方については、12月2日の首都圏模試主催「統一合判」の「保護者会」で話すとして、統一合判の振り返りについて少し触れよう。

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2018年10月 9日 (火)

思考コードと教師と学校組織

★2040年に34歳になる今の小6にとって、自分の価値を見出し、豊かにし、未来でその価値をもっと認められる能力を身につけられる学校組織はどこか。これは実は難問だ。もし、その学校に3日びっちりいることができ、授業を見ることができたなら、答えはでる。

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2018年9月15日 (土)

【思考コード分析13】 この秋、学力を伸ばす そしてその意味。 

★中学受験生は、この夏猛勉強したのだと思う。9月首都圏模試センターが実施した「統一合判」の様々なデータにその姿が反映していた。ここでは、そのときの国語と算数の思考コード別かつ3つの偏差値レンジ(50・60・70)別の平均正答率をみてみたい。

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