創造的破壊

2023年12月27日 (水)

2024年私立学校:22世紀型教育レディネス始まる❶

★2024年の中学受験生や高校受験生は、人生100年の時代を迎え、老後は22世紀に突入しています。2024年は、元号がもし昭和のままだったら、昭和99年です。私は2089年からバックキャストして21世紀型教育を創ろうとしてきました。2089年は、昭和最後の年に生まれた人が、100歳を迎えるからです。ここから先は、昭和世代はほぼいなくなっていきます。

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★ところが、21世紀型教育が広まってみると、何か違和感がでてきたのです。文科省も教育関連法規を改正して、来年4月から、高校卒業必要単位74単位のうち36単位をかなり柔軟に運営できるようにしていきます。

★そして、3歳の孫の将来を考えたとき、2089年からバックキャストしていては、孫や中学受験生には、マッチしない教育ができてしまうと気づいたのです。22世紀型教育の準備をしなきゃあ。

★工学院の田中歩先生、文杉の染谷先生、成城学園の青柳先生、一般財団法人日本私学教育研究所の伊東さんなど多くの知恵者と来年こんなことをやろうよと話している内容も21世紀型教育の質を高めるではないもっと違う次元の話だなと思っていたら、TOPPANのスペースイノベーションフレームワークという22世紀型発想法の開発を見て、おお、シンクロしているではないかと、気づいたのです。

★もちろん、22世紀型教育は今の21世紀型教育のように可視化されているわけではありません。しかし、その準備は各所、各領域で始まっていると感じています。

★昨日、大妻で見学した模擬国連も22世紀型教育に進化する種があるのも見つけたような気がします。

★ケインズが孫のために100年前に21世紀を予言したように、今度は私たちが孫のために100年先の教育、つまり22世紀型教育の預言をしなくては(笑)。

★今年を振り返ると、多くの先生方や生徒の皆さんと対話をしてきたのは、22世紀型教育の準備だったと気づきました。

★今後「22世紀型教育レディネス」というコンセプトレンズで、私立学校を観てみようと思います。

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2023年12月 1日 (金)

どうする東京の私立学校2024

★学校法人北里研究所と学校法人順天学園の合併の協議にはいるというプレスリリースはものすごい反響です。1つは医学部のある大学と附属という最強の連携だし、順天の破格のグローバル人材輩出力と豊かなケアの精神を育む中等教育との新結合はようやく日本の従来のピラミッド型の大学階層構造が世界の大学に追いつけない壁を破壊的創造する大きな契機になるからです。

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★最近、来年以降の私立学校のチューニングを上記のような表で示して、「どうする東京の私立学校2024」をお会いする方と「問い合い」をしています。順天の学校長長塚先生とも昨日「問い合い」ました。長塚先生とは、久しい間コンピテンシーベースのルーブリックと私たち仲間がアップデートし続けている「思考コード」との関係性を「問い合って」きました。回答はそれぞれの識者や学校が創造していくので、私は「問い合い」でよいと思っています。

★長塚校長は、この方向性も当然含んだうえで今回の合併はいくのだと、具体的には今までの成績スコアではなく、コンピテンシーでつながるようにするのだと。だが、この考え方はなかなか広まらないから、待っていないで、自分たちの新しいカタチを創っていくのだと今後の統合体の新しいステージの創造に意欲と気概を示していました。

★昨日は、日私教研&東私教研所長の平方先生(わが上司)ともこのWMS(Worid Making System:教師と生徒の内的知のメカニズム)実装したグローバル市民としての日本の子供たちと共有していく運動体の基礎作りを来期以降していこうと議論しました。結構長い時間ディスカッションしました。

★東京の私立学校の教育市場は、実は、県外の通信制学校がサポート校を東京に設置して、東京都と東京の私立学校のさまさまな紳士協定を無視する傾向が強まっています。東京の教育コモンズに侵入してきています。そしてそのような動きを礼賛する県外の私立学校の有名校長もいます。さて、「どうする東京の私立学校2024」なのですが、制度的正当性を教育行政としての政治力学を生み出しながら動くことと何より豊かで強靭で人類愛に満ちた教育力で世界の自由と平和と公平性を牽引するグローバルリーダーシップを私立学校出身者が各界で発揮でいるスキルとマインドとコンピテンシーが身につく機会と環境をデザインする以外にないと。

★これぞWMSのミッションです。

★このミッションについて東私教研(東京私学教育研究所)のリーダー佐瀬さんとも「問い合い」ました。3時間くらいのディスカッションとなりましたが、方向性は一致しました。どのような研修プログラム(東私教研の研修は年に約80種類あります)になっていくかは、東私教研のサポートする各研修委員会の東京私学の先生方(委員のメンバーである東京私学の先生方は120人くらいかかわっています)との対話によってデザインが形になっていきます。今年度も画期的なプログラムが増産されています。新しい研修スキルやマインドが共創されています。今後がますます期待できます。

★そして、夜、21世紀型教育機構の教育研究センターの主任研究員の田中歩先生(工学院教務主任)と同機構参与の伊東竜さん(日私教研メンバー)と21世紀型教育機構のSGTとWMSを共創する活動をしようよという結構具体的なプロトタイプをメールで「問い合い」ました。お二人とは、様々なプロジェクトの同士なので、これまですでに試行錯誤してきた生徒の才能を開いていく知の実装の統合体としてのプログラムであることが阿吽の呼吸で理解し合え、新たな展開を「問い合う」ことができました。対話ベースの学びが、CEFRや思考コードと関連し、生徒の問い生成の自走、生徒の哲学シンキングの自走を支える「問い合い」コミュニティができるというイメージを共創できました。

★このWMSは、地球上のすべての子どもたちが実装できる最小で最大の効果を生み出す知の内的なメカニズムです。ノートパソコンとスマホと自分という身体があり、リアルスペースとサイバースペースの往還をしながら、哲学的で共感的な対話ができれば成り立ちます。もちろん生成AIは善きパートナーです。

★おそらく優勝劣敗主義者には、理解されないだろうというのは、私たちは重々承知です。しかし私立学校の使命は、優勝劣敗ではないのです。もちろん、思考コードやこのようなミッションを、かげでまやかしだと叫んでいる人もいます。明治の日本の教育は東大の初綜理の優勝劣敗宣言からその部分は変わっていないので、そのような思想に汚染され続けてきたというのも歴史的な流れでしょう。しかし、その初綜理の考え方に真っ向から「否」を唱え、私立学校を創設した私学人がたくさんいて、そこから連綿と続いているのです。

★私は、戦後教育基本法改正前夜、麻布の前校長氷上先生にその≪私学の系譜≫を学び、それ以来受け継ごうとしてきました。それが私の「私立学校研究家」というライフワークの名称で、これは私の無形資産だと思っています。

★それを仲間と形にしたのが21世紀型教育機構です。いまでは、誰でもが21世紀型教育と語ります。私たち仲間は、自分たちが起爆剤になっていることを静かに内的誇りにしています。21世紀型教育機構の同盟校から輩出される哲学的起業家たちの活躍を誇りに思っています。

★次のステージは、WMSを目指します。海外の大学にいくと日本の学歴社会を超えられるなどというアホな考え方は私たちはしていません。だいたい、世界の大学で学んだエリートたちが治めていても、ウクライナやイスラエルのような問題がおきているし、核の問題も気候変動の問題もなんら解決していません。

★しかしながら、WMSを実装した世界中のグローバル市民はいます。そのような問題の氷山モデルの海面の目に見えない根本問題を見ぬき、どうしたらよいか問い合いながら対処療法もしながら、根本的な解決を求めて考動しています。

★そのような市民が増えることがレバレッジポイントになります。私立学校の人的資本経営は、そのような人々を増やす仕掛けづくりなのです。

★21世紀型教育機構が軌道に乗るに8年(2011年から2019年)かかりました。パンデミックに突入して、21世紀型教育の有効性に多くの人々が気づいたというのは、なんか皮肉なことですが、リスボン大地震のときに啓蒙思想が開花したのと同じような感覚です。

★生成AIが世の中の表舞台にでてきたので、8年はかからないと思います。WMS実装の時代は3年くらいで軌道に乗るといいですね。

★1995年のウインドウズ95が世に出てから、2010年まで15年で、新しい教育の転換意識がやっと広まり、それをテコに21世紀型教育が8年かけて広まったわけですから、次のステージは5年くらいかかりそうですが、生成AIのスピード感はさらに速いので、期待しています。

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2023年11月27日 (月)

【研究所ブログ第6回】教科の授業と探究の接点

★東京私学教育研究所のサイトに、「【研究所ブログ第6回】教科の授業と探究の接点」が公開されています。多くの学校で、「探究」の方法を追究していますが、同時に教科の授業とどのように結合できるのか、その接点をめぐっての追究も行われています。家庭科の委員会の研修「情報活用型PBLでつくるホームプロジェクト」で行われた東北学院大学文学部・教育学科の稲垣忠教授の講義とワークショップによってその接合点のヒントが示されました。

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★探究といっても様々なタイプがあり、稲垣先生は4タイプを示しました。実におもしろいですね。たとえば、成立学園で行っている教育は、この4つがすべて入っています。富士見丘もそうですね。

★そして、たしかに、そのような4つのタイプの探究(学校は教育活動として行っていて、すべてを探究と呼んでいるわけではないのですが)すべて行っている学校の教科の授業は、プロジェクトベースだったり、ゼミ形式の場合が多いですね。

★探究のときに活用するカードなど、学びのツールは参加した先生方に酷評で、先のブログに稲垣先生のサイトのリンクが紹介されており、ゲットできるようになっています。ぜひご覧ください。

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国立大学「地域枠」6割に 都市の生活社会をどうするかも当然重要

★読売新聞(11月26日)にこんな記事。「医師偏在の解消を目的に始まった国立「地域枠」、卒業生の5%弱はルールより早く流出」。地域の医師不足、教師不足、法律家不足、地場産業のイノベーションの停滞などがある現状、優秀な人材確保のための政策のようです。2000年ごろから始まって、今や6割の国立大学で。

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(デジタルーネイチャー都市を活性化する大学のイメージ。bing作成)

★しかし、移動の自由という人権が憲法で保障されているから、一生縛るなんてことはできないし、4年以上地域で勤務などとルール化しても罰則規定は難しいでしょう。

★その大学のある都市の生活社会に魅力があればルールは機能するでしょうし、グローカルであれば、地球上どこでも世界につながっているので、むしろ余白を楽しめる幸せな地域であればどこでもよいわけです。

★しかし、静岡県議会に見られるように、そのような高い志よりも政局にもちこみ、そのような話にならない地域もあります。多かれ少なかれ、そうなのかもしれません。それは日本人の生活社会の文化的特徴なのかもしれません。

★それは東京だって同じですよね。

★AI×natureな学校を創って、それをロールモデルとして都市を創っていくしかないかなと思っているのですが、果たしてそういう学校はできるのか?で、世界にはあるのか?複雑なネットワークが絡んでいるので、なかなか見えにくいのですが、イギリスのパブリックスクールとオックスブリッジの関係はそうです。

★また、カナダのBC州などは、大学と公立の小中高がそういう関係になっています。

★GAFAとHTHもややそういう関係になっているかもしれません。

★グローバルシチズンシップ教育が背景にあるので、そうならざるを得ないし、もともとが市民社会づくりから始まっているので、そうなるのは自然だったのかもしれません。

★日本の場合は、東大と私立中高がそういう関係になっているかというと、生徒募集という点ではそうなっていますが、東大が私立学校と日本社会の市民性を育成する関係にはないでしょう。

★そのような関係だから、「地域枠」というアプローチにならざるをえないわけです。いずれ国立大学無償化にならざるを得ないでしょうが、それは前提でなくても、並行進化で都市の生活社会が見直されていくというのは必要です。

★デジタルーネイチャー都市構想。です。これについては、落合陽一さんや伊藤穣一さんや孫泰蔵さんらがそれぞれに構想を持っているので、まあ大丈夫でしょう。

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2023年11月24日 (金)

2025年以降は、教育力を「外生的技術進歩」と「内生的技術進歩」と「哲学シンキングなど」の3つのスコープで学校選択ができるようになる

★2025年は、次期学習指導要領の重要な準備基盤ができる年です。共通テストで情報Ⅰが入試科目として実施される年でもあり、それにめがけてデータサイエンスコースだとか学科が、中高や大学で創設されています。DXハイスクール1000校計画も進んでいるはずです。2025年には、その準備が全国に広がっているでしょう。しかも、そこに生成AIが加わります。生成AI実装が当たり前になっているでしょう。

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★グローバルアントレプレナーシップやライフシフトなどのダイナミズムは、「探究」のプログラムと結合して、総合型選抜にも結合していくでしょう。総合型選抜は選抜のための入試システムからキャリアガイダンス型入試に明快に移行するでしょう。そこに生成AIがさらに結合するのです。

★ですから、経済力と教育力のかなりの部分でシンクロが起こります。ここ数回、経済力を外生的技術進歩と内生的技術進歩で見てきましたが、その方程式を教育力に置換えると上の図のようになるかもしれませんね。

★学校の人的資本運営は、無形資産を生みます。生徒数は定員が決まっているところがほとんどなので、経済力のように生徒数増による教育力の質のアップは考えにくいですね。

★そうなると、外生的技術進歩と内生的技術進歩のアップデートが重要になってきます。

★外生的技術進歩は、「空からパンが降ってくる」と言われます。ですから、学校に資金力があれば、外から技術を購入してくればよいのです。

★しかし、たいていの学校は資金が潤沢ということはないので、外生的技術進歩は最小限で最大の効果を上げるDXとAIの結合したものに集中するでしょう。そして、内生的技術進歩に力を入れることでしょう。ただ、ここはその技術の背景に「哲学シンキング」あるいはそれに相当する教師や生徒の内的メカニズムをアップデートするシステムが必要になります。

★これらは、見える化されます。

★ですから、保護者は、「外生的技術進歩」「内省的技術進歩」「哲学シンキングなど」というスコープで学校を観るとよいでしょう。この3者の結合力の強さがあれば、国内外の大学進学実績も出るし、何より自分の子どもの未来を子どもが自ら開いていくスキル・マインド・コントリビューションアクションを社会実装する準備ができます。

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2023年11月23日 (木)

羽田国際② 人口減の未来に外生的技術進歩と内生的技術進歩を統合する人材輩出に期待

★来年から羽田国際高等学校として共学化し、グローカルシンキングを実装する生徒育成の新しい教育を実践していく全く新しい学園が誕生します。順次中学も開設していきますが、簡野校長は、次の学習指導要領の改訂の行方を既に読み取り、その改訂では、激しい世界の変化についていけないかもしれないと見通し、さらに未来の教育からバックキャストして新しい中高一貫校を計画しているようです。

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★GIGAスクール構想に基づいて、多くの学校が新しい学校づくりを開始していますが、すでに、そのスキルでは、生成AIの日々進化がもたらす社会の新たな変化についていけなくなっている可能性があります。文科省は、それにすでに気づいており、DXハイスクール構想を補正予算として組み、日本の1000校に1000万の助成金を用意していると言われています。

★東京都の方も同様です。すでにTOKYOスマート・スクール・プロジェクトが動いています。そしてTOKYOデジタルリーディングハイスクール事業について、都立高校の「TOKYO教育DX推進校」を指定しています。

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★上記のパンフレットも出され、学び方・教え方・働き方の3つの側面からDX化を進めようということです。このプロジェクトは、コロナ禍でプランされている<「未来の東京」戦略>の一環の動きです。その 附属資料として今年「東京の将来人口」という多角的な視点からまとめられたデータ集も出ています。その中で、中高にとってわかりやすいのは、次の人口推移です。

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★ご承知の通り、とにかく人口減なのです。自然減は止まりません。東京都外からの転入や働きやすい環境をつくって外国人を増やす「社会増」を増やす戦略が練られています。そのための環境として、一つは外生的技術進歩だというわけです。前回も日経のやさしい経済の京大佐々木教授の寄稿について紹介しましたが、人口減少の中で経済を持続可能にするには、外生的技術進歩によって一人当たりのGDPを上げるのだということでしょう。

★そのためにはDX進化は欠かせないと。

★羽田国際も、そのような社会増の環境の一環として、グローカルシンキングの育成の外生的技術進歩の準備をしています。しかし、簡野校長は、やはりさらに内生的技術進歩をいかに創り出すかなのだと構想しています。佐々木教授も内生的技術進歩の重要性についても触れています。

★外生的技術進化は、等しくすべての生徒にとって有益ですが、シンキングやケアのレベルでの個別最適化にはなりにくいし、個別最適化がリスペクトされた協働学習でないと効果的ではないわけです。1人ひとりの興味関心、モチベーションなどが湧いてくるには、思考や気持ちの状態が1人ひとり違うところに教師がチュータリングやファシリテートしていく必要があるからです。

★従来の教育DXでは、学力の3要素のうち「知識・技能」に関してはそれはできていましたが、思考力や判断力、表現力、主体性などへの「最近接発達領域」のアプローチができていませんでした。それをどうやってやるのか?簡野校長先生は、当然そこは「生成AIの形式知化実装」(この表現はまだ企業秘密として発表できないということなので、イメージとして私が勝手につけました)なのだと。

★たしかに、2027年から2032年ぐらいの間に実施されていく次期新学習指導要領では、そうなっていくでしょう。ただ、電子教材やデジタル教科書を活用するので、大きな未来の教育の枠組を構築するのは難しいかもしれません。

★国内だけで仕事ができるならば、それでよいのですが、2030年は、そのような世界ではないですし、すでにそうでないのは、ファストフード店(そばなどの和食も含めて)にいけばすぐにわかります。

★したがって、羽田国際のように、世界を牽引する教育を、独自に先進的に私学が進むことによって、その世界とのギャップをうめていく気概が重要になってくるでしょう。

※)参考→羽田国際① 新しいグローカルシンキング教育へ

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2023年11月22日 (水)

外生的技術進歩と内生的技術進歩の統合 人的資本がカギ

★ここ最近、日本経済新聞の「やさしい経済」のコーナーで、京都大学教授 佐々木啓明さんが、「人口減少時代の経済成長」という論考を寄稿しています。経済成長の1つのモデルは、ソロー・モデルですね。人口が増えることを前提にした外生的技術進歩による生産量の持続可能性が中心です。佐々木さんは、人口が減っても資本深化によっては、一人当たりのGDPが増える場合があることを語っています。

 

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★しかし、これも限界はあるので、ノーベル経済学賞受賞者ポール・ローマなどの内生的成長論も紹介しています。外生的技術進歩とは、外部的な要因によって起こるものを指します。例えば、気候や鉱物資源などの自然環境、政府の政策や法制度などの社会環境、他国の技術革新や国際貿易などの国際環境などハード面の技術の進化でしょうか。

★これに対し、内生的技術進歩とは、経済内部のメカニズムによって決定されるものを指します。例えば、研究開発や学習効果によるもの、集積の経済や誘発的技術進歩によるものなどです。ソフト面の技術の進歩ということでしょうか。

★両方ともマクロ経済学ですが、これを教育で考えると、内生的成長はミクロ経済にも関係しているように見えます。

★マクロなのかミクロなのか、専門的なことはよくわかりませんが、労働人口が減った場合でも、内生的技術進歩によって、一人5人分くらいの仕事ができれば、一人当たりのGDPは右肩上がりになります。

★しかもソフト面が進化すれば、それを形にするハード面も進化するので、外生的技術進歩もあるでしょう。要素還元的にではなく、資本深化、労働人口、外生的技術進歩、内生的技術進歩は、当然関係総体です。

★ところが今まで、企業も学校も、内生的技術に関しては読み書きそろばんレベルを整えてきただけであり、外生的技術進化は一握りの専門家に任せてきました。

★ところが、内生的技術進歩は、すべての労働者、つまり地球市民の知性を広げ豊かにする作用がある可能性があるのです。

★少なくとも、人口減少の傾向にある日本は、ソローモデルを読み替える必要があります。

★それに関しては、総務省が、すでにアイデンティティとは何か、アバターの有効性は、AIの活用の有効性はなど、内生的成長理論の新たな読み替えを開始しています。

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2023年11月16日 (木)

最小限の教育施設で無限の人的資本を生み出す中高スマートスクールの時代

★孫泰蔵さんの書と吉田幸司さんの書を読めば、最小限の教育施設で無限の人的資本を生み出す中高スマートスクールができあがります。

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★要するにどこに限られた物質的資源を投入し人間の存在の可能性を開くかということが、気候変動や地政学的なグローカルリスクがある時代必要となるでしょう。自分で考え、判断し、行動するという当たり前の活力、協力し合えるマインドとスキルも、文科省の学習指導要領で語られている通りです。

★しかし、それがなかなかできない。個人は変われるけれど、組織はなかなか変わらない。それはなぜ?無駄な物質的資源が蓄積して、それを維持せざるをない経済循環になっているからです。

★ですから、学校経営を考える時、まず人的資本を最小限の物資的資源で豊かにするかからアイデアを出す必要があります。

★最小限の物資的資源についてすでに孫泰蔵さんは、回答しています。孫さんのビジョンをデフォルトにして、新しいアイデアを考えていけばよいと思います。そして、その考える作業、考えてアクションする作業については、吉田幸司さんが哲学シンキングとして可視化しています。

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★すでにいろいろな流儀でコンサルやファシリテートしてきた方々は、読むとピンと来ると思います。吉田さんは、哲学博士であると同時に哲学コンサルタントとして会社も経営し、企業や官庁、学校などにもかかわっていますから、実績も十分です。

★ただ、まだまだ学校経営者や管理職は、そこは従来型の外部コンサルタントや現場の教師に任せていますから、なかなかその発想が湧いてきません。

★まずは、学校経営も「人的資本経営」の重要性を認識し直すところからはじめると、最小限必要な物資的施設は何か、そこから発想を5つの目で見出すにはどうしたらよいか思考回路が動き始めると思う今日この頃です。

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2023年11月13日 (月)

哲学シンキング 多様な思考様式のメタコンセプト やっと出会えた

★11/12(日)渋谷スペースで、<出版記念セミナー『 本質を突き詰め、考え抜く 哲学思考 』著者から学べる!体験できる!質問できる!哲学シンキング>がありました。定員10名のところ15人くらい集まっていたでしょうか。著書の吉田幸司さん(クロス・フィロソフィーズ株式会社代表取締役社長。博士(哲学)。哲学シンキング研究所センター長、上智大学非常勤講師、『BIZPHILO』編集長、日本ホワイトヘッド・プロセス学会理事)によるファシリテートで、ミニ講義と対話(サークルになって)を楽しみました。

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★3時間の予定が30分延びるほど、みなで「面白い」を哲学シンキング対話をして時間を忘れました。吉田さんは、簡潔に講義をしたり、フィードバックをしたり、しかも絶妙に「面白い」のは、自分の考えを熱く語るのではなく、普遍的な本質的な世界を形成して、そこでみなが自由に話しているうちに、その普遍的な世界に結びつく知の時空が広がっていくのです。

★いろいろな思考の流儀をもった方も参加していたのですが、どの流儀に偏ることもなく、それぞれの流儀の得意なところがうまく生きるようにファシリテートしていきます。参加した人にとっても、著書にも、多様な思考の流儀や方法を補完する役割が哲学シンキングだということになっていましたが、私が感じた哲学シンキングは、根源的な世界に、それぞれの思考方法が生きるように結びつける、ですから要素還元主義的なネットワークではなく、関係総体主義的なメッシュワークがそこに広がているのを感じました。そのメッシュワークそのものの広がりが哲学シンキング世界かなと。

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★おそらく吉田さんの中では、すでにそういう位置づけなのだと思いますが、哲学コンサルタントですから、そこはまずはみなの理解をそのままにして、やがて哲学シンキングが深まれば、各人の中で転換するだろうという哲学シンキング成長論なのかなと勝手に感じています。

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★それぞれの流儀は、専門家に依存することがあって、それについていくのには、ある程度いわゆる基礎学力が必要なのですが、哲学シンキングはファシリテーターは吉田さんのような専門家ですが、だれでもが参加できる普遍性があります。

★哲学対話もそうなのですが、それは哲学シンキングの一部の領域でした。

★ようやく普遍的な時空に結びつく道に出遭えました。教育の中にどのように結びつけるか、これから私の新たなプロジェクトとどう結びつけるかワクワクしています。

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2023年11月10日 (金)

松尾豊教授 教育課程でこれからの人材の能力は育つのか相関を生成AIで示す あまりに衝撃的な

★全国私学教育研究集会香川大会の1日目が昨日開催。キーノートスピーチは、東京大学の松尾豊教授。今や超過密スケージュールで活躍している先生ですが、香川県出身で次世代才能児育成のエコシステムも創っています。そのため、全国私立学校にもその門戸を開くことができるという思いもあり、ご登壇されたのでしょう。いくつも衝撃が走り、やはり生のトークは感動的でした。

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★ChatGPT4のパラメーターは1兆個ほどあるというわけです。入力と出力の間のニューラルネットワークなどの計算式変数のことだと思います。その重みづけの数の多さに、そんな多角的な視点でテキストや画像を生成してくるのかと思うと、しかも瞬時にです。かなわないなあと思ってはいましたが、しみじみ。

★しかし、人間の脳のパラメーターは生成AIどころではないのだと。エッー!小論文で思考する時、たしかに根拠と論拠と背景と反駁根拠と反駁論拠くらいまでは重みづけするけれど、1兆もの視点では考えない。人間はどうやら、ロジカルというけれど、相当直感的にパラメーターを選択してというかデフォルトモードで思考しているのだなと。だからこそフェイクとアイデンティティ、つまり真偽の間を埋めるには、ああでもないこうでもないと喧々諤々とか熟議とか。所詮はあたりを付けて主張し合っているということなのかと。

★CPU獲得競争がおきているのは、そりゃあそれだけのパラメーターで変換を瞬時に行っていくには容量が莫大だろうなあと。人間も考えすぎると知恵熱がでるなんて言われるのと同じで、いよいよAIサイボーグの時代かあと。

★そんな熟議の人間の速度なんて遅いものだから、テスラを例にとって、アップデートの速度をあげることで、利益率を上げなくても指数関数的に増えていくのだと。複利方程式のrではなくtに注目すべきだというのです。

★それだけで、変化の時間が長い学校教育ではテスラを生み出すような人材は無理だろうと思っていると、松尾研の人材育成エコシステムに参加している中高生から、そんな人材が生まれている例やスタートアップでどんどん成功するのはなぜかまで情報提供。オオイ!わたしたち学校はどうする?

★と途方に暮れるま間も与えられず、教育課程の各教科では起業家精神とか変化する側に立つ能力などが育たないという生成AIによるデータを魅せられいやいや見せられてこれまた衝撃。

★PDCAをゆっくり回している場合ではないんですね(汗)。そんなカリキュラムマネジメントを推奨する文科省は、松尾豊先生の話にもっと耳を傾けたほうが。いやすでに傾聴してことを進めているでしょう。だから、ここのところ予想している2030年前後に行われる新学習指導要領の改訂座標は結構イケルじゃんと衝撃をうけました。所詮独断と偏見の予想ですが、松尾先生もabduction能力大事ですよこれこれからの人材にはと言ってますし。

★めちゃくちゃ具体的かつミクロの高度人材の育成過程が、実はダイナミズムを生み出す知の量子力学みたいなキーノートスピーチ。イサムノグチのゆかりの地香川で満喫できました。名刺交換もできたし(微笑)。開催した委員の先生方、日本私学教育研究所の皆様ありがとうございました。

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