創造的対話

2026年7月13日 (月)

学校説明会で、その学校の対話の質がわかる

★AI世界は、AIに代替されない自分の独自の発想や提案を思考し、判断し、最終的には解決のシステムや技術を実装する能力が必要です。このような人材のレベルを落合陽一さんは、クリエイティブ・クラスと言っています。では、どのような環境から、そのクラスは生まれるのでしょう。今では、グローバル教育もSTEAM教育も、多くの私立中高一貫校は行っています。しかし、必ずしもそのような学校すべてからクリエイティブ・クラスの創造的才能者がたくさん生まれるとは限りません。それはなぜ?

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★その秘密は、対話の質にあります。対話はミクロがゆえに外から見ているとなかなかわかりにくいので、どんな教育環境デザインをしているかというカタチを比較することで、学校選びをしたくなります。もちちろん、第1段階はそれでよいのです。

★第2段階は、その環境がどんな成果を生み出すかです。これも外から見ていてわかります。

★しかし、その成果がクリエイティブなものはそんなに多くないので、クリエいティブ・クラスが生まれる可能性の多寡は実はなかなかわかりません。

★では、どうするのか?

★それは学校説明会の時に、教師がどういう言葉を使っているかで、わかる場合が、意外と多いのです。

★教師が、生徒の選択判断について語るときに、面倒見がいいとはどこの学校でも語るのでしょう。

★しかも、コーチングだとかファシリテーションだとか、生徒と伴走するという話もよくするでしょう。

★しかし、問題は、その伴走の時の対話のスキームなのです。

★教えるとか教えないとかという表現もありますが、それは程度問題なので、惑わされないようにします。

★実は、丁寧にでもマイクロアグレッションという気づきにくいネガティブなフレーミングを語っている場合があります。

★これが、多くの生徒に自己肯定感やモチベーションを高められないもやっとした壁を感じさせます。先生は丁寧に君はこの点ができないから、こっちを選びなさいというのは、丁寧だし、その生徒のことを思っているけれど、どこか違います。

★こういう点が強みなのだから、ここを活かすとしたら?そして生徒が選択判断をしたら、そのときそれを実現するために、強みと弱みを、一緒にリフレクションしようと。自分で選択した目標を実現するために、強みをもっと活かし、弱みを強化するリフレーミングを生徒と共に作っていく対話をする先生をたくさん知っています。本ブログでも紹介している先生方はまさにそうです。

★そのような先生は、学校説明会でも同じです。ポジティブなフレーミングを設定し、それに対しネガティブな状況が生まれれば、それを書き直すリフレーミングの対話をしていきます。

★大事なことは、やがて、生徒自身がポジティブなフレーミングをしたり、自分でリフレーミングをできるようになっていくことです。このような生徒自身の成長物語を書き換えながら作っていく能力こそクリエイティブ・クラスの力であり、このような対話ができるチーム教師こそが、クリエイティブ・クラスが生まれるマインドの泉なのです。

 

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2026年6月26日 (金)

和洋九段女子 自分の未来の物語を書き換える ナラティブ×ロールモデル

★和洋九段女子のサイトをみると、「Stories」というページにすぐには入れます。教師が在校生1人ひとりと対話してオンリーワンのマイストーリーを紡いでいく作業の結晶ページです。どこの学校も卒業生を招いてそれぞれの自分物語を語る機会をつくります。ロールモデル効果は絶大です。

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★先輩の話は、必ず葛藤を乗り越える話があるので、聞いている後輩は、自分もやっていけると思えます。つまり、やっていけないかもという不安を払しょくする大きなきっかけになります。

★和洋九段女子もそれは同じです。

★ただ、在校生に教師がインタビューして、物語を紡ぐというナラティブアプローチの対話をしている(膨大な時間が費やされます)のは、和洋九段女子の大きな特色です。この対話ができるのは、心理的安全がまず学内に浸透していないとできないので、単純にインタビューすればよいというものではありません。しかも、自分の物語を在校生どうし共有する信頼関係があるし、さらにそれをサイトで公開するという意志は、自分の学校に対する誇りをもっているということでもあります。

★この積み重ねが在校生時代に行われ、卒業してまた戻ってきてロールモデルを話す。ネガティブな自分物語を書き換えてポジティブな自分物語を描けたのだというストーリーほど後輩の心に響くものはないでしょう。

★おそらく私立学校の強みの重要な要因は、このナラティブアプローチとロールモデル効果が相乗効果を生み出しているということでしょう。和洋九段女子はそのスーパーモデルです。

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2026年6月22日 (月)

富士見丘 超私学の理由

富士見丘の2026年度大学入試 合格実績も凄まじい。まず驚きなのは、アイビー・リーグの一角であるコロンビア大学(THE世界大学ランキング第20位)に合格していることです。しかも、奨学金も取得しているということです。University of the Pacificにも合格しています。同大学は、世界大学ランキングでは目立たないのですが、全米の大学の中では極めて評価が高いのです。

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(多様なグローバル探究の教育環境がある中で、中1~高2まで「自主研究」が日々行われています。この個人の研究の持続力が富士見丘の生徒1人ひとりの智慧を迫力あるものにしています)

★2026年春の卒業生139名のうち、国公立・早慶上理・GMARCHの合格者数は83名です。中でも上智大学は19名です。この83名は、どの生徒も高度な英語力を持ち、中1のころから5×2という「自主研究」を継続しています。平日5日間の通常授業からの「学び」と週末(土・日)2日間の自らの「研究」の相乗効果を期待して、「5×2」(ゴカケルニ)と名付けています。それぞれの興味・関心を掘り下げることを通じて「探究」の面白さに気づき、自身のオリジナリティを発見する好奇心駆動型の学びが、生徒1人ひとりにしっかり根付いています。

★昼休みや放課後は、この研究について先生方と対話や議論をしています。ある意味、イギリスの大学のチューターリング方式が広がっていると言えます。

★この土台の上に、デザイン思考によるグローバル基礎やグローバル演習、模擬国連などの多様なグローバルな探究活動が行われています。

★また、国語の小論文指導や英語のエッセイライティングのきめ細かい指導は、バイリンガル型の論理的思考、批判的思考、創造的思考の基盤を形成しています。

★このように、一条校でありながら、オールイングリッシュの授業やグローバルプログラムが広がり、チューター型の対話と議論によってバイリンガル型の論理的思考・批判的思考・創造的思考が定着していく教育環境があります。

★もはや日本の高校を超えている教育環境であると同時に大学レベルのチューター型の教育がなされているのです。

★したがって、先の83名が海外大学に挑戦するなら、多くの生徒が海外大学に合格するでしょう。つまり、60%以上の生徒が世界大学で高い評価を受けている海外大学に合格する能力が育っていると言えます。まさに超私学です。

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2026年6月20日 (土)

駒沢学園女子 学校改革プロジェクトチーム4つの質を豊かに 英語コース1期生の成果期待

★ときどき受験市場で、宗教系の学校は人気がないと誤解されるような言い方がされます。これはアンコンシャスバイアスです。東京の仏教系の私立学校を眺めると、人気校が多いからです。世田谷学園、芝、佼成学園、佼成学園女子、武蔵野中学、淑徳、淑徳巣鴨など仏教教育を土台に進学実績が飛躍的に伸びています。佼成学園や淑徳、武蔵野中学などは、海外大学進学準備教育も万全です。

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(頻繁に学校改革プロジェクトチームのメンバーが打ち合わせをし、学校全体がブレークスルーする仕掛けを企画実施しています)

★駒沢学園女子も世田谷学園と同じ曹洞宗で、その仏教教育を現代化したグローバル探究の成果は徐々に出てきました。来春、高校の英語コースの1期生が卒業します。すでに多くの仏教系の学校が、それぞれ特徴的な教育を行っていますが、それは駒沢学園女子も同じです。しかも、仏教教育はどの仏教系の学校もとても大事にしています。ある意味、駒沢学園女子は期待すべき知られざる未来の優良学校の一つです。

★ところが、まだその魅力が受験市場に十分に広まっていません。そこで、MITのダニエル・キムなどがいう4つ関係の質をさらに充実しながら、成果も生み出す魅力的な教育システムを多くの受験生に知ってもらう総合的な取り組みを学校改革プロジェクトの教師チームがアクティブに対話しながら行っています。

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★私は、普段この学校改革プロジェクトのメンバー以外の同校の先生とよく対話しています。その先生は新しい生成AIを使った授業の研究をしている私学のプロジェクトに私といっしょに活動しているのです。授業実践報告を東京の私学の先生方と共有するWS(ワークショップ)などで活躍しています。このような学校改革プロジェクトが行われるとき、メンバーだけが盛り上がっているというケースは多々ありますが、駒沢学園女子はそういうことはないというのが、メンバー以外の先生方の存在が証明しています。

★それから、宗教の教師が、実はほかの仏教学校からも高く評価されています。その先生は、仏教の大切な「四諦」という考え方を同校のグローバル探究のシステムに置き換えて説明してくださるのです。仏教とグローバル探究を結び付けるというのは、生徒にとっては転移という異質のもの同士を結び付ける最高の学びの能力なのですが、宗教という授業の中でも展開されているということに感動です。たとえば、食会という食する行為が真理の世界に結び付き広がっていくのです。

★グローバル教育の時に日本の精神を形作っている仏教精神が根付いているというのは、今後ますます重要になってきます。

★それから、同校のの宮崎遼先生と斉藤麻衣子先生が、生成AIを活用したライティング授業のモデルの開発で、東京都私学財団より表彰を受けました。そのことが全私学新聞でも紹介されています。確実に、関係の質、思考の質、行動の質、成果の質が循環している魅力的な教育が広がっています。来春の成果に結びつく、今後の教育の活動をウォッチしていきたいと思っています。

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2026年6月18日 (木)

成功する学校組織 4つの質の循環をつくる5つの対話

★学校は、私立公立を問わず、幼小中高大どこでも、激減する少子化が押し寄せてくる状況に日々経営と教育をどうするのか議論が絶えません。私は私立中高の先生方と毎日対話することが中心になっていますが、サバイバルできる学校は、武器としてはAIとグローバルの教育を世界を巻き込みながら構築し経営していく学校というのはもはや当たり前になっています。

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★しかし、どこの学校も同じ武器を使っても、サバイバルできるかどうかは同じではないのです。では、何が違うのでしょうか?それは組織の質です。そんなこともあって、MITで、ピーター・センゲといっしょに学習する組織研究センターを立ちあげたダニエル・キムの著作が今年4月に邦訳され発刊されました。

★私は「学習する組織」の理論の根底にあるシステム思考を2人の著作から学びました。SDGsの生みの親ともいえるドネラ・メドウズのシステム思考や彼女が悲しくも亡くなった後、友人のピーター・センゲがひきついだ理論を読み漁っていました。邦訳されていたからです。ところが、ダニエル・キムの今回邦訳された本は、原典は2001年に書かれているのです。25年たって邦訳。なぜでしょう、

★おそらく企業にとっては、ダニエル・キムは、直接企業の現場に近い事例を挙げてシステム思考を展開してくれているし、4つの質が循環する組織が成功するのだと論じているからでしょう。ドネラは世界システムの大きな話になっていくし、ピーター・センゲはスピリチュアルなところもあるので、プラグマティックな色は薄いと感じられるかもしれません。ですから、二人は逆に学校で多くの先生方に読まれてきたのでしょう。

★ダニエル・キムは、企業のコンサルタントが部分的によく引用していますから、ますます教育から遠かったのかもしれません。しかし、学校も、特に私学は経営が大事です。ダニエル・キムの本はシンプルに役に立つと思います。

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★私は、最近、学校の先生方と対話しながら、ダニエル・キムの4つの質の循環に、思考コードという基準を使って長年向かい合てきたと気づきました。

★そして、これが循環している学校の先生方は、5つの対話をこの4つの質を生み出し、つなげるときに自在に選択したり組み合わせていることに気づきました。

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★4つの質が循環するとき、放っておいても循環しません。常にあらゆるシーンで対話が行われているのです。その種類は次の5つです。

❶共感的対話

➋論理的対話(トウールミンモデルなのでロジカルとクリティカルが融合)

❸物語的対話

❹創造的対話

❺交渉的対話

★これらを巧みに使い分けしたり融合したりして対話していきます。もちろん、パーパースに向かっていくのですが、実はパーパスは表現が同じでも、パーパスの質も無限に豊かになっていくのです。ここは企業と私学教育の違いかもしれません。

★サバイバルしていく学校は、4つの質の循環を5つの対話でつくり、そこからパーパスに到達するのですが、そのパーパス自体の質が滾々と豊かさを生成しているのです。

 

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2026年6月14日 (日)

学校法人OCC 教育テック大学院大学の提言書 標準的な教育改革視点を共有

★学校法人OCC 教育テック大学院大学が教育改革について提言書を出版しています。「教育テック 教育問題の見方・考え方の大転換」(教育テック大学院大学 編集 学事出版 2026/6/5)がそれです。帯に「教育DXとは、授業改革ではない。あらゆる教育機関の『生存戦略』である。」とあったので、経営者はやはり「授業」に興味がないのかと思って購読してみることにしました。目が不自由なので、kindle版が出るのを待ちたかったのですが、次期学習指導要領や都教委の2040年に向けた教育戦略が実施され始めているため、それらとの関連性を考えるためにもと思い紙で読んでみることにしました。ルーペで見ながらは、しんどいので、結局次にあげる目次が提示しているテーマや問いを読む前に、自分で考えるということになりそうです。

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★とはいえ、目次を見ると、市民がクリティカルシンキングをする重要なそれでいて標準的なテーマや問いが設定されています。これは、多くの人が読んだり、考えたりすることは、とても大切であると思います。

★最終章の3段階の教育テックロードマップに、各章の議論が集約されていくわけですから、私の想いとはそう違いはないよな気が今はしています。

【第I部】 生存への決断──危機編
第1章 「学費依存」から抜け出すための財務革命 植草 茂樹
第2章 公教育の再設計──「新しい公共」としての学び 木岡 一明
第3章 デジタル変革を支える「教育行政」の新たな役割 合田 隆史

【第II部】 学習者中心の革命──解決編
第4章 AIは「第二の先生」になれるのか? 秋田 次郎
第5章 LLM(大規模言語モデル)が実現する「自分専用の家庭教師」 大和田 茂
第6章 デジタルネイティブのこどもたちが選ぶ「未来の教室」 松田 孝
第7章 遊びの中にこそ「本物の学び」が隠れている 河﨑 雷太
第8章 学校は「リアルな場所」である必要があるのか? 竹村 治雄

【第III部】 組織の再定義──実装編
第9章 先生は「スーパーマン」でなくていい 妹尾 昌俊
第10章 保育現場を「持続可能」にするDX人財戦略 山本 淳子
第11章 AIカメラが可視化する「教室の熱量」と教育CIOの役割 原山 青士
第12章 「学び」を数値化し、教育の質を証明する技術(EBE) 秋田 次郎
第13章 大学・学校の「評判」をデータで守り、高める新戦略(IR) 山田 礼子
第14章 選ばれる学校になるための「信頼」の作り方 柴山 慎一

【第IV部】 社会的共通資本への道──希望編
第15章 学びの「生態系」を創り、教育をアップデートする 山田 恒夫
第16章 大学は「終わった」のか? 生涯続く学びの未来 織田 竜輔
第17章 世界市場を視野に入れた「教育の届け方」改革 藤本 典裕
第18章 学校を地域と地球の「幸せの拠点」にする方法 大和田 順子
第19章 産学官連携DXが描き出す、2030年・2040年のシナリオ 都築 稔
第20章 教育データ活用の「舵取り」をどう担うか? 林 正幸

【終章】
第21章 教育テックロードマップ2035──その先へ 根岸 正州

★ただ、教育DXは、授業改革ではないということは実際にはどこに書かれているかは、読んでみなければわからないなあと。授業改革は、3つの段階があります。

❶授業方法の改革

➋生徒の学び方の改革

❸コミュニケーションのメカニズムの改革

★たしかに、第2段階までは、教育DXにおける改革から見ればミクロの話かもしれません。しかし、ミクロはマクロにつながっています。授業の中で行われる対話を動かす内的なコミュニケーションのメカニズムの改革はマクロに通じるのです。

★ただ、これは本質的な話なので、大学などの生徒獲得という意味での戦略には直接結びつかないかもしれません。

★とはいえ、コミュニケーションのメカニズムの変容は、アンコンシャスバイアスを見破ったり社会の階層構造を把握したり、社会課題の背景などを知り、新しい知識を創出し、問題解決の実装を生み出したりして社会を善くするエネルギーの源泉です。

★グローバル教育であれ、都市経済プロジェクトであれ、多様な探究であれ、このコミュニケーションのメカニズムをどのように変容させていくかにかかっています。学習者中心主義というなら、ここは外せません。

★この点について、どの章で論じられているのか、読んで確認してみたいと思います。

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2026年6月13日 (土)

学校の枠を超えるとか教科横断とか ミクロからマクロが変わる 実にシンプルにダイアローグムーブ・ベースの授業がレバレッジポイント

★今朝、「題名のない音楽会」を見ていたら、ジャズ・トランペット奏者松井秀太郎さんが、ご自身の師匠の一人小曽根真さんのショパンの夜想曲の演奏を見ながら、ショパンの枠を保ちながら師匠は自分の想いやエネルギーを広げていると語っていました。ジャズとクラシック往還しつつ枠を保ちつつジャズでもクラシックでもない新しい音楽を創造するということでしょうね。

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★昨今、次期学習指導要領の話が徐々に盛り上がっているし、AI時代すでにシフトしてしまっているということもあり、様々な領域で改革ばやりです。それは大いに結構ですが、たいていの場合、制度が変わることによって、あるいはパラダイムが変わることによって、経済の活性化が起こることを期待しているわけです。

★それはまことに重要です。経済や経営は新市場を創出してなんぼですからね。

★ただ、教育改革は授業改革ではないというマクロ主義者の発想は、ちょっと危ういのです。授業改革は経営的にはあまりお金にならないから、制度や仕組みを変えることによって改革とみなすというのは、生徒の学び方を変えても、生徒自身の内面の学びのメカニズムは動かないからです。

★授業の改革というのは、外形的な学びのプロセスの話ではないのですが、マクロ主義者は、その側面だけを注目しがちです。生徒自身の内面の最高の学び方のメカニズムがダイアローグムーブによってアップデートし続けるかどうかがとても大切です。

★でも、これはあまりお金はかからないので、たしかにすぐには経済は活性化しませんね。しかし、彼らが3年後あるいは6年後卒業して大学や社会に出たら、めちゃくちゃイノベーターとして、それぞれの領域で活躍するでしょう。

★枠を超えることは大事ですが、枠は何重にも張り巡らされています。ポジティブな枠とネガティブな枠が混在しています。その目利きが必要です。つまり正当で妥当なクリティカルシンキングとクリエイティブシンキングです。

★論者によって、枠の意味が全く違います。教科横断といっても横断の意味がこれまた違います。それに違いがあって当然です。枠は幾重にもあるからです。

★だから、どの枠をなぜ超える必要があるのかクリティカルシンキングが必要で、いかに超えるのかクリエイティブシンキングが必要なのです。シンプルにそれだけなのです。それが生まれるダイアローグムーブが普段の授業で行われたら、なんてシンプルにミクロからマクロが変わっていくのでしょうか。

★生成AIの時代だぞといわれるかもしれません。いいじゃないですか、ダイアローグムーブは、言葉やそれを補完する学習ツールを媒介=メディアとして活用しなければ動き出しません。ツールは日々アップデートされています。生成AIもそのツールの一つです。大いに歓迎です。

★でも、やっている範囲はミクロにすぎません。ただ、アンソロピックの哲学者アマンダ・アスケルの思索と実践のように、良質のダイアローグムーブを生成AIが日々の授業で学ぶということは、AI時代に、アンソロピックの動きの一つのケースのような出来事に、生徒や教師がダイレクトにかかわっていることに気づいたほうがよいかもしれません。ミクロ=マクロのトランスフォームが生まれる場所がダイアローグムーブベースの授業なのかもしれませんよ。改革とは、数学的「変形」です。変形の式が偏在、微分していくことによって、振り返ると積分されていくプロセスです。

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2026年6月 6日 (土)

聖学院本橋先生の授業 世界は数学でできている 文部科学省は必見です

★先日東京私学教育研究所のフュージョン教育研究会の委員である本橋先生の授業を見学しました。先生はその日連続して授業を持たれていたため、わざわざ放課後、市ヶ谷の研究所まで来てくださいました。帰り道の途中だからと。ありがとうございます。

★さて、授業実践研究がわたしたちの目的ですから、授業のリフレクションをしたわけです。その対話の中で、本橋先生のコンセプト「世界は数学でできている」という私には思いも及ばぬ話に感動しました。

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★昨年は、虚数の数学授業の実践研究をしました。三角関数の授業は拝見できませんでしたが、やはり同じ授業デザインで行ったということです。今回は微積の単元です。聖学院は、大学合格実績が年々上昇していて注目男子校の一つです。ですから、理数系の数学は難問の演習も欠かせません。

★しかし、本橋先生は、その中に数学的ものの見方や世界観を生徒と対話する時間を中学の数学授業から設けています。たいていは、単元の最終の2時間くらいを当てますが、今回は定期テストの返却の時間を使って、微積の授業に入る前に設定しました。無限とか極限とかをどうとらえるか対話することによって、微積の問題を解く準備だけではなく、微積が世界にどうかかわっているかがイメージしやすくなるだろうという仮説があるようです。

★無限や極限の捉え方は、実はいくつかあるのですが、それを生徒の対話から生み出していく授業はさすがです。0‣9999....は1であるか?についてから対話が始まりました。生徒は、直感的に現実世界には合わないのではないか、数式的には証明できてしまうとかすぐに反応していました。

★そこから科学と数学は違うだとか、本橋先生の日ごろ言っている数学の世界の崩壊につながるのではないかと議論がだんだん盛り上がっていきました。これらの発想は、歴代の数学者が疑問に思いそれを解決すべく様々なアイデアをだしていった入り口にたっていることを本橋先生は語っていきます。つまり、どれも否定しないのです。数学の時間だというのに、正解が一つではない。。。衝撃でした。

★自分の考えが、あっているとかばかげているとか即断するのではなく、その疑問や発想は歴代の数学者と同じ立ち位置にあったという話は、生徒の内面に何かがわきあがっていく躍動を感じました。

★そして、自分で考え、仲間と対話した後に、チャッピーで自分の考えをリフレクションする時間もとっていました。自分とは違う考えや自分の考えはニュートン時代には使われていた無限小の話につながるという確認もできました。しかも、今は使われなくなったはずの無限小の話が再び見直されているという現実も知り、教科書のようにまとまっている話だけでは世界は語れないという気づきも得ていたようです。

★振り返りの対話の中で、大学入試問題を解くのに、今回の極限の捉え方は直接役立たないのではないかと尋ねると、数学はそもそも大学入試問題を解くためだけにあるのではないのだからよいのですよと。もちろん授業の大半は技術的なトレーニングに時間をかけますが、大事な数学的ものの見方もセットで授業はしていきますと。

★たしかに、無限や極限の捉え方は、ナノマテリアルの製法で活用されています。トップダウン方式とボトムアップ方式の両方のアプローチは、極限の捉え方にもあるわけです。むしろ、その発想が科学に応用されていると。しかも、無限や極限はフラクタルな図形にも応用できるわけですが、フラクタルという発想は、生物の細胞増殖にも応用可能だというのです。なるほど世界は数学でできている。。。

★文部科学省は、理系人材の育成拠点を大学などに作る計画を発表していますが、理系人材がスタートアップやAI時代に活躍するには、本橋先生のような中高時代の数学の授業の在り方を再構築することも考えるとよいのではと思います。

★そういえば、本橋先生は、教科書では扱わないトポロジーの領域にも触れ、固い幾何以外に柔らかい幾何もあるというプログラムも作っていました。化学でよく話題になる新物質の生成では、このトポロジー的発想も影響していると聞きます。

★本橋先生は、数学のだいご味は「変形」ですからと。たしかに、世界は数学でできている!と納得しました。

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2026年6月 4日 (木)

超私学5校=G5 まだまだ知られていない教育の本質とその実践的魅力と生徒の未来

★以前「超私学5校=G5:首都圏中学受験の市場に新たなグループ現れる」についてメモしました。そのあと、中学受験市場が御三家を頂点とする偏差値階層構造から、多くのグループが登場して相対的にフラット化してきたと述べました。それが2027年いよいよ明快になってきます。その多くのグループの中で「超私学5校=G5」については、まだまだ知られていない教育の本質と実践的魅力と生徒の未来があります。

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★そのことについて、1校ずつ述べていこうと思います。そのG5とは五十音順にならべると、次の通りです。

工学院

富士見丘

文化学園大学杉並

八雲

和洋九段女子

★このG5の特徴は、国語とか数学とか社会とか理科とか英語などの教科は五感ではばらばらの教科ですが、生徒1人ひとりの脳神経身体全体に取り込んだ段階では融合される学びになっているという点が決定的に違うのです。

★脳神経の世界に、国語の領域、数学の領域、英語の領域・・・などと区分されているわけではないのは、少し考えるとわかります。しかし、このことはあまり意識されることはありません。

★教科だけではなく、五感から脳神経身体全体に取り込む体験が、思考や判断、表現のリソースとして融合態になっているのです。

★ものすごい内的エネルギーを生み出す最高の学び方を生徒は、教師のプロデュースする教育環境の中で生徒自身がマネジメントしていくのです。これこそ、教育の本質でありその実践的魅力は感動を日々生み出しています。そして、そこに生徒は自分の未来をつくり始めているのです。

★中学受験市場における各グループが様々なブランド戦略のゲーム(経済でいうゲーム)を繰り広げている中で、G5のブランドアクティビズムを観ていきましょう。

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2026年5月26日 (火)

クルト・ハーンの文化遺伝子(2)八雲学園 ラウンドスクエアとイエール大学

★八雲学園は、ラウンドスクエア(ROUND SQUARE;以降「RS])に加盟しています。RSは世界60カ国180校からなる私立学校連盟で、I.D.E.A.L.S.という理念に基づいた交流プログラムや交換留学プログラム、そして年次国際会議などを中心としたグローバルな活動が実施されています。八雲学園は、いずれの交流も活発に行われています。

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(Gordonstounのサイトから、キャンパスの一部)

★このRSこそ、クルート・ハーンが設立した連盟体です。そして、ハーンがそのモデル校として設立したのがゴードンストウンスクールです。RSの交換留学の一環として、今八雲の生徒が同校に留学しています。

★また、6月にはイエール大学のアカペラグループが訪れ、八雲の生徒と国際音楽交流をします。もう10年以上続いています。イエール大学は直接クルト・ハーンと関係があるわけではないのですが、オックスブリッジの影響を受けて創立された大学です。根っこはクルト・ハーンと共通する教育理念があります。

★八雲学園は、このようなクルト・ハーンの文化遺伝子を受け入れながら、独自の私立学校教育をアップデート(伝統と革新の統合)し続けています。

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