中学入試

2021年12月 7日 (火)

中高一貫校選択のための学校新分類(4)八雲学園のポジショニングはもちろんX3。帰国生入試受験者数前年対比140%。

★本日7日、八雲学園の副校長菅原先生、副校長横山先生、副教頭近藤嘉彦先生、中学副部長衛藤先生と対話をしました。説明会の参加者はいつも予約はすぐに埋まり、先日実施した帰国生入試の受験者数も前年対比140%だったということです。ラウンドスクエア加盟校の八雲学園という重要性に、帰国生が気づき始めたわけです。そこら辺の事情はGLICCのサイトをご覧ください

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★いろいろ対話の内容は多岐に渡りましたが、要は、利益獲得のために教育をするのではなく、理念実現のために教育をするのが八雲学園なのだということを改めて確認できました。

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★そのことについて、今週の金曜日、菅原先生とGLICC Weekly EDUで対話します。在校生の受験生へのメッセージ動画なども交えて対話します。八雲学園のポジショニングは、学校新分類表では、X3にあるという理由について深く対話することになるはずです。ぜひご視聴ください。またご報告します。

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2021年12月 6日 (月)

中高一貫校選択のための学校新分類(3)学校新分類バージョンアップ 成長マインドの項目を追加

★本シリーズで活用している学校新分類表に「成長マインド」の項目を追加。変化が激しい昨今では、自己変容型マインドが生まれる環境が注視されています。今までの学校環境は、環境順応型か自己主導型マインドが生まれるケースが多かったわけです。この項目をいれると、私たちはZ世代の学校環境をどうせざるを得ないかがわかると思います。

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★もし自己変容型マインドを切に願うなら、偏差値にかかわらず、X1、X2、X3の領域にある学校を選んでみようとかなるし、自己主導型か自己変容型かどちらかでよく、やっぱり偏差値が高い学校がいいとなると、C3を選べばよいのです。

★自己変容型マインドは、成人になってからだとなかなか達成できないといわれています。来年2022年から18歳成人です。中高一貫校や高校は、この自己変容型マインドについてどうするのか真剣に考えたほうがよいと思います。

★いずれにしても、学校、塾予備校、保護者が、どのマインドを願っているのか、そのマッチングがズレたとき、互いにたいへんです。今後、このマッチングのズレについて考えていきたいと思います。

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2021年12月 2日 (木)

中高一貫校選択のための学校新分類(2)伝統的の意味 実務的なカント主義といってもよいかも 麻布と成城学園を例に

★日本の近代官僚教育は、東大の初綜理加藤弘之が、啓蒙主義的な影響やキリスト教的な影響を切り捨てて、福沢諭吉や石川角次郎(聖学院の初校長)と袂を分かったところからはじまるということでしょう。加藤弘之は、はじめ福沢諭吉らと啓蒙主義的な発想を大事していたが、転向といわれているように、俗流進化論的な発想に変わった。

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★この加藤弘之の転向は、明治日本が1989年の近代憲法を制定した時の発想に合わせざるを得なかったからというのもある。この明治憲法はフランス型ではなく、ドイツ型。ドイツ型と言えば、哲学ではヘーゲルに代表されるかのように錯覚されるかもしれないが、当時のドイツの法学界は、ヘーゲルを捨てていた。ヘーゲルは啓蒙主義的なグループに位置するから、そこまで意識していたわけではないだろうが、当時の近代国家は、もっと実務的な路線だった。

★この実務的というのは、実は2通りあって、それはカントの流れを実務的にしたものとヘーゲルの路線を実務的にしたものがある。前者の代表がヘルバルトであり、後者の代表がプラグマティズムの路線をとったデューイやパース、ジェームズである。

★日本の近代官僚教育は、さらに民法や商法の法律進化論の影響を受ける。それは教育も制度設計されるわけだから、憲法や民法、商法の影響を受けざるを得ず、そういう意味では、ヘルバルト主義が公立であれ私立であれ継承された。

★その流れの中で、大正自由主義教育のようにデューイをはじめ米国の進歩主義教育を取り入れた私立学校がでてきたわけである。とはいえ、そのシェアは私立学校と言えども多くはなかった。公立学校でも取り入れられたが、教育全体というよりは、教育手法という取り組み方だったと思われる。

★それに、今では、現場において、ヘルバルト主義だとかデューイ主義だとか意識して教育を実施しているところはほとんどないだろう。だから、こんな話は何か意味があるのだろうかと思われる方が多いに違いない。

★とはいえ、一方通行型の講義主義というのはよくいわれるが、これはヘルバルト主義の合理的教授法のおそらく典型だろうし、インストラクショニズムというのも、ヘルバルト主義の延長だろう。意識はしないが時代拘束性の中にある。意識しなくてよいのかどうなのか。。。

★ともあれ、このシリーズで学校分類で使っている「伝統的」というのは、ヘルバルト主義のことを言っている。ヘルバルト主義は、表面的にはカント主義で、カント自身が意図していたかどうかわからないが、認識論と道徳と美学をきっちり分けて考えている。わかりやすさ、明瞭さを重視する。つまり、客観と主観を分ける二元論をベースにしているが、その主観も客観的に説明できるという立場だろう。客観的に形式化できる主観が道徳であり、それ以外の主観は恣意として排除されるがちな教育である。

★興味と関心を引き出す心理学を大事にはするが、すべての主観を受容するわけではないから、近代国家を形成する知識や技術に興味と関心があるという主観が選択され、それ以外は排除されるから、自ずと教育格差が生まれるシステムがそもそも包摂されていた。この教育格差は、経済格差にストレートに反映する。

★私立学校の中には、その危うさに気づき、「自由」という言葉で、その排除されたものを拾い上げていった学校がある。麻布はその代表格だったのではないか。それでも、基本はヘルバルト主義だっただろうから、その伝統を修復して「自由」を回復するカント的というか啓蒙的普遍主義を議論し続けたという意味で、「伝統的普遍校」というカテゴリーに入れようと思う。記号で表せばC3。

★一方、デューイなど進歩主義的な教育、いわばアンチ・ヘルバルト主義から始まったのは成城学園である。成城学園は、そこからヘルバルト主義も取り入れる。しかし、再びデューイ的な路線も快復している。21世紀型教育とは、いわばプラグマティズム教育の現代化を果たしていると言えるから、現在の成城学園は、普遍的21世紀型教育校のカテゴリーにはいるだろう。番号でいえばX3の場所である。

★思考コードの領域でいえば、麻布は、A軸思考とB軸思考は掛け算だが、C軸思考は足し算。成城学園は、A軸とB軸とC軸は掛け算。東大の一般選抜は、A軸×B軸で解けるものばかり。推薦入試は、A軸×B軸+C軸。帰国生対象の入試はA軸×B軸×C軸。

★欧米の海外大学は、A軸×B軸×C軸。それゆえ普遍的21世紀型教育校から海外大学に進学する生徒が目立ち始めたわけである。日本の近代教育は150年も経っていないのだから、当然ヘルバルト主義を換骨奪胎するところまではいっていないだろう。換骨奪胎か脱構築かヘルバルト主義とは別路線をとるのか。今回の学習指導要領はアンチ・ヘルバルト主義も接ぎ木した。接ぎ木だから、画期的かどうかはわからないが、これまで7回学習指導要領とは、8回目の今回の改訂は一線を画すことは確かだろう。はたしてどうなるのか。ともあれ、ようやくヘルバルト主義一本ではないことが国家ベースで静かに宣言された。

★日本という国家自身も何か変わろうとしているわけだ。さて、国民は?あいかわらずわかりやすさ。ヘルバルト主義の象徴用語である。わかりすさは、何か専門的な領域から解放されているかのように使われているが、それもまたヘルバルト主義という専門的な用語なのである。実務的こそ近代国家の大好きな専門的な言説なのである。一見すると、その真逆の官僚用語は、あくまでわかりやすさの重要性を浸透させるための戦略的用語だったのかもしれない。厳密性と明瞭性のパラドクス。

★わかりやすさの浸透は、近代官僚国家の戦略だったするならば、格差を生み出すには、わかりやすさを流布させる必要があったのであろう。伝統的普遍校の1つである私立学校出身の岸田首相。その政策も伝統的普遍主義。格差を是正しようとするけれど、格差を根本的になくそうとはしないのかもしれない。

★希望は普遍的21世紀型教育校にあるということだろう。

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中高一貫校選択のための学校新分類(1)分類表からわかる3つの格差に巻き込まれないために

★中高一貫校を選択する場合、全国の高校の中でどういう位置づけにあるかを鳥瞰して選択するということは、中学受験界においてはそれほどなかったかもしれません。ここでは、今のところ高校1学年の生徒数はおよそ100万人ですから、その中でどういう位置に中高一貫校があるかをながめてみましょう。

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★あくまで統計上の話であり、100万人が、中学受験の模擬試験を受けているわけではありませんから、上記表のような偏差値がでるかどうかは定かではありません。仮にそう想定しておこうということですが、実感としてはそう遠くはないと思います。

★また、世帯年収もこんな調査は世の中にありませんから、あくまで推測ですが、世帯年収1000万円以上いかなければ、私立中高一貫校はなかなか通わせられません。平均するとこんなところになるのは妥当でしょう。

★あくまで、中高一貫校を選択する際、どのような意味の学校を選択しようとしているかを考える際の参考になる枠組みだくらいにお考え下さい。

★これを見て頂くと、まずわかることは、教育格差と経済格差の両方が、教育の制度設計のあり方に生まれる原因がありそうだということなのです。

★そして、この制度設計を変えようとすることも大事ですが、いますぐには無理ですから、この制度の矛盾に自分の子どもがダメージを受けないようにするには、どうしたらよいのかを考える参考にしてもらえればと思うのです。

★教育格差や経済格差に巻き込まれないために、偏差値競争でがんばろうという価値観のご家庭は、そういう学校を選択すればよいし、偏差値で選ぶのは難しいし、そもそもそういう価値観はないという場合は、水平的多様性を考慮に入れている21世紀型教育校を選べばよいのです。

★しかしながら、この両方の格差に巻き込まれないにしても、ともすると、未来格差には巻き込まれるかもしれません。偏差値勝ち組でも、それだけしか考えていないと未来格差のダメージを受けることがあるのです。

★つまり高偏差値の大学にはいったのだけれど、未来を拓くことができない可能性があるというわけです。逆に教育格差も経済格差も乗り越えられる大学に入った場合、未来においても幸せを得ることができるという学校選択もあるのです。

★学校で未来が決まるわけではありませんが、学校の選び方というその価値観は、未来を決める大きな影響力があるものです。

★今後は、この表について、少し詳しく話していきましょう。

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2021年11月27日 (土)

二子玉川エリア クリエイティブクラス輩出の都市へシフトか?

★日経ビジネスX(2021.11.24)に面白い記事が掲載されています。「美大に通うエリートたち、リスキリングが革新を生む」がそれです。こんなパラグラフで始まります。

<閑静な住宅街として知られる東京都世田谷区上野毛。ここを創設の地とするのが、日本有数の芸術大学である多摩美術大学だ。大半の学部は東京都八王子市のキャンパスへ移ったため、幾分ひっそりとしているものの、上野毛キャンパス内の柱に貼られた「映画制作のスタッフ募集」のポスターや画用紙を持った学生が歩く姿は芸術大学そのものだ。

 11月初旬、そんな多摩美の小ホールに、約30人の社会人の男女が集まり、プレゼンテーションに臨んでいた。5人グループに分かれ、自分たちが課題と思うことを基にした事業やサービスの概要を発表していく。>

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★この多摩美のキャンパスは、環八沿いに面していて、そこから瀬田はすぐです。つまり大平元首相の自宅があったそうです。国分寺崖線の上にあり、そこから多摩川を西へ眺めながら、大平元首相は、あの田園都市構想を国土計画として提案していました。その構想は国土計画の五全総に引き継がれ、ガーデンアイランド構想とも呼ばれました。

★そんなわけでしょうか、大平元首相の自宅のすそ野には、高島屋の別館「ガーデンアイランド」が建設されています。田園都市計画は、日本の大名庭園にヒントを得たエベネザー・ハワードが建設したレッチワースの田園都市を視察した渋沢栄一の息子が帰国後、田園調布をつくり、この地に住まう人を募るために、五島慶太に依頼して、今の東急線や田園都市線のプロトタイプを建設していったわけです。

★五島慶太がどう思っていたかどうかはわかりませんが、ハワードの田園都市はユートピア都市です。環境にやさしく、配分が考慮された都市創りです。今でいうNGO的な都市です。

★宏池会の文脈であるこの都市構想は、岸田政権がデジタル田園都市構想として継承していますが、この二子玉川エリアは、今や楽天都市でもあります。なるほど、デジタル田園都市なわけですね。

★この都市のデザインは、さらに教養人だった大平元首相の想いも継承したかのように、多摩美をデザイン思考やアート思考の拠点として新たな局面を迎えようとしているのかもしれません。政府によって巧まれたというよりも、この国分寺崖線は、江戸時代から西から攻め上らないように監視する場所でもあり、大名の別邸があったのです。明治以降は、政財界人の別邸の地でもありました。高橋是清も住んでいたし、あの岩崎家の別邸もあります。その跡地の一部に聖ドミコ学園が建設されました。

★ガーデンアイランドから商店街を通り、玉川高島屋へいく道には二子玉川小学校があります。そこは中学受験生の拠点です。その真ん前にカンザキジュクが今月オープンしています。教養豊かな総合型選抜対策をメインとする神崎史彦先生の経営する塾です。デザイン思考もやはり活用するし、デジタル発信する予定の塾でもあります。

★その近くには、図工ランドと言って、人気のアートの塾もあります。オーナーは芸大出身だそうです。またハートフルアートという、不定期ですが、やはり近くの公民館で女子美族のアートワークショップが開催されています。大学院生や海外の美大に研究しにいった女子美の卒業生が中心に企画運営しています。これらのアート空間は、純粋にアートを楽しむ子どもたちが多いのですが、中には慶応幼稚舎や慶応横浜初等部を受験する子どもたちも活用しています。

★インターナショナルスクールの拠点でもあるし、多摩美のある環八から澁谷方向に歩いていくと三田国際や都市大等々力などもあります。桜新町まで行くと、そこにはお受験の拠点である幼稚園もあり、そこから駒沢公園の方向に進むと八雲学園があります。三軒茶屋の方に行くと世田谷学園や昭和女子大附属昭和もあります。二子玉川から多摩川を渡れば、洗足学園があります。そのようなエリアの中心にGLICCという鈴木裕之先生が経営するグローバル教育塾が新町にあります。

★二子玉川から大井町線をつかえば、かえつ有明にもつながっていきます。二子玉川から玉堤通りを成城学園方向にいくと20分くらいで東京都市大や成城学園、そこからさらに30分くらい行けば鴎友学園女子や恵泉があります。

★どうやらこのエリアは、経済的にも教育的にももともとプレミアムエリアといえるかもしれません。そこにDXとアートがつながってくるわけですね。不動産の2022年問題がどういう影響を及ぼすかわかりませんが、このエリアからクリエイティブクラスが生まれる新たな教育の文脈が創出されるのかもしれません。あくまで、妄想ですが(汗)。

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石川一郎先生の野望 GWEの対話で明かされる。

★昨夜、GWE(GLICC Weekly EDU 第56回「『2024年の大学入試改革』著者 石川一郎先生との対話」)で、全国を飛び回って本質的な教育の改革を説いている石川一郎先生と対話しました。今月、先生は、新著「いま知らないと後悔する2024年の大学入試改革 (青春新書インテリジェンス)」を出版されました。2016年から執筆し続け、今回7冊目です。

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★石川先生の教育改革の新しさは、道徳や行動心理学というよりは認知科学的アプローチを軸としているということです。道徳や行動心理学は、どうしても因果律ベースになり、「~しなければならない」が自由も大事だぇれど、規律をやはり主軸にしようとなりがちです。

★ところが、思考コードなどのように認知心理学的アプローチになると、多様な関係性や認知能力と非認知能力の均衡性などを柔軟に洞察する姿勢が前面にでてきます。そんな石川先生の認知的柔軟性が、本書では面目躍如とばかり発揮されています。

★今回の対話は、2024年の大学入試改革の明らかに見える部分から始まり、その実効性について水面下では複雑で、しかも結果的にそうなっているわけではなく、あえて反対派と推進派が生まれるように巧んでいる文科省の妙技が掘り返されます。近代教育は、常にアンビバレンツを包摂しているのですから当然で、それゆえ改革のエネルギが蓄積されるというなかなか不思議な世界です。

★しかし、それが結果的にジャーナリズムを活性化し、3歩進んで2歩下がりながら文明は進化していくでしょう。

★最後には、man for othersのマインドに基づいた石川一郎先生の壮大な野望が明かされます。希望とは、このような野望から生まれてくるのだと実感しました。ぜひご視聴ください。

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2021年11月25日 (木)

工学院中高 2022年入試も好発進! 破格のグローバル&イノベーティブ教育を生み出す教師陣がゆえ

★11月23日、工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)の帰国生入試が行われました。尊敬する田中歩教務主任から「中学も高校も増えました。昨年度比120%です。ラウンドスクエアやケンブリッジ・インターナショナルなどの取り組みが評価された実感があります」と。

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同校ブログから。中川英語科主任の記事「International Youth Day2021をインドの高校生と共催」は、同校インターナショナルコースのすばらしさを象徴しています。

★また、12月25日のクリスマス説明会(中学入試)も、申し込みサイトを公開して3日で定員180名に達する勢いだということです。高校入試の方も順調だということです。

★グローバル教育やICTを活用したイノベーティブな教育環境が破格であることは有名です。多摩エリアの中でも最も先進的だという評判も広がっています。いや、日本でも最も先進的です。

★そして、その本質は、そのような破格の教育をデザインし、運営できるのは、教師陣が先進的で、日々自らハードルをあげて、クリアするマインドを持っているからだし、受容力ある共感性に満ちているからだということなのです。

★工学院は中高一貫校で、勤務校は高校だけの学校という違いはありますが、同じ21世紀型教育機構の加盟校である工学院が人気であることは、たいへん勇気づけられます!

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2021年11月23日 (火)

聖学院の思考力入試はタラント発掘入試

★かなり遅くなりましたが、ようやく聖学院の2019年の難関思考力入試の分析を開始しました。2022年入試からは「グローバル思考力特待入試」と名称が変更になりますし、もしかしたら、中身も変わるかもしれませんが、そのエッセンスは以前から変わらないでしょう。原稿が書きあがるには少し時間がかかりますが、時期も時期だけに気づいたことをメモしておきます。まずは、まことにタラントを発掘するスーパー思考力問題であると記しておきましょう。

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(聖学院思考力入試の問いは、思考の質がS字曲線を描くように配列されている)

★将来大学入試を一般選抜で受験するには、上記の図の点線の成長をすれば、なんとかなります。しかし、海外大学や総合型選抜を受験しようとすると、上記の図のようなS字型成長曲線を描くような才能者を見出したいわけです。同試験の定員が5名というところからもわかります。思考力入試は採点などコストがかかりますから、5名を選抜するためにわざわざ行うには、5名で東大合格20人分くらいの潜在的可能性発掘を巧んでいるということでしょう。

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★さらに、海外大学へとなると、できればギフテッド型の才能者を見出したいともなります。S字型曲線のように成長する生徒は、あるとき突然ブレイクスルーします。それまでは、国算テストで目立たないのですが、あるとき突然なのです。ところが、ギフテッド型は、いきなりインパクトがあるアイデアを出します。

★同入試問題は、S字型成長をたどっていくような問いのデザインがされています。そして、その中に、いきなり才能を爆発させるかもしれない問いも含まれています。

★同校には思考力入試が3種類あって、いずれもS字型成長曲線をたどるような問いのデザインになっています。また思考力入試だけではなく、特待生入試、英語特別入試もあり、国内生160人のうち40人が、それらの入試を経て入学してきます。それに国際生も加わりますから、才能者が30%シェアの学校なのです。

★30%という多様性は、十分にインパクトがあり、一般選抜で大学入試を受けようと思っている生徒に影響を与えます。ケミストリーが起こるわけです。それが聖学院を≪Z世代≫のグローバルでイノベーティブな才能を刺激する拠点とせしめているのです。

★なるべくはやく、記事をまとめようと思っていますが、しばらくお待ちください。

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中学入試の新しいものの見方・感じ方 マルチ・フレームワークが個性を表象する myTYPE11月号 特集

★「my TYPE11月号」の特集のアイデアは傑出!「フレームワークから見える自分の個性、学校の個性」がテーマ。あの大谷翔平選手のノートからページは始まります。大谷選手のノートで活用された「マンダラート」というフレームワークが、自分の強みをはっきりと表象し、自信をもって進めるようになることがまずは描かれています。

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★次のページは、多くの私立中高一貫校のキャリアガイダンスで活用されているパーソナリティと職業適性を分析するフレームワークである「ホランドモデル」です。

★さらに、次のページでは、首都圏模試センター取締役・教育研究所長北一成さんの「自己変容フレームワーク」です。「思い込み→未来」というシンプルなワークシートですね。これもキャリアデザインのワークショップでよく使われます。

★4つ目は、「思考コード」という知のフレームワーク。首都圏模試の知というのは、認知と感性などかなり包括的です。開発リーダーでもある同センターの代表取締役の山下一さんが語る「フレームを作るとフレームから個性がはみ出る」という逆転の発想はすてきです。

★2022年4月から、法改正により18歳で成人になります。今ままでは高校卒業して2年後ぐらいから成人の意識をもてばよかったのですが、2年早まりました。つまり、中高一貫校のキャリアガイダンスは、さらに前倒しになり、小学校5年生・6年生にも必要となってきたわけです。

★そこを俊敏に察知し、取材を重ねている同センターの編集はさすがです。

★未来の見通しを立てながら、いまここで何をやるのかGLITの精神で小さな変化を積み重ねていく。中学入試の準備のパラダイムシフトを首都圏模試センターは切り拓いているといえましょう。

 

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2021年11月21日 (日)

和洋九段女子の新井先生と2人の生徒との対話 PBLは新発見の場でありサバイバルリーダーの場でもある

★先週の金曜日(19日)、GWE(GLICC Weekly EDU 第55回「多様な入試とPBL授業ー和洋九段女子中高 新井誠司先生との対話」)で、和洋九段女子の教頭新井先生と在校生であるHanakaさんとMisatoさんと対話しました。PBL入試→PBL授業→多様なプロジェクト→コネクティッドスクールと体験が広がり世界を深堀していく和洋九段女子で生徒1人ひとりがこんなに成長するのかという感動の物語が展開された対話でした。

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★その内容は、文字では書き尽くすことができません。感動的な対話は、やはり論理だけではなく、豊かな心や感性の場となるからです。柔らかく逞しい、そして前向きな学園生活が伝わってきます。

★それに、PBL授業の意味をお二人は生き生きと語るし、何より驚いたのは、PBL的展開を、お二人は自らの活動の中に十二分に活用し、ファシリテーターの極意やプログラムのデザイン方法まで習得しているのです。

★どんな困難も、逃げることなく向き合うことで新発見をし、モヤモヤ感を晴れ晴れとした気持ちに転換して進んでいく二人。困難を乗り越えるための思考と想いを仲間と共有するサバイバルリーダーという役割をミッションとしている二人。

★新井先生は、二人のような生徒は、和洋九段女子にはたくさんいることを誇りに思うと。この感動は、ぜひ動画をご視聴して味わっていただきたいと思います。

★新井先生、Hanakaさん、Misatoさん、今回も感動をありがとうございました!

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