中学入試

2021年9月12日 (日)

平方邦行先生との対話 2089年からの教育構想

★昨日、平方邦行先生と対話をしました。平方先生は、今年の春、工学院大学附属中高の校長を任期満了で退任し、一般財団法人日本私学教育研究所の理事・所長、日本私立中学高等学校連合会常任理事、一般財団法人東京私立中学高等学校協会 常任理事、東京私学教育研究所 所長に就任。現在は、全国を飛び回り私立学校と2089年からの教育構想を共有しています。

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(首都圏模試発刊の教育情報誌「shutomo」から。)

★また、中学受験の模擬試験会社の首都圏模試センターが発刊する新しい教育情報誌「shutomo」でもインタビュー記事が連載されています。テーマは思考コードと21世紀型教育についてです。

★平方先生は、21世紀型教育機構の会長でもあり、拡大マイルストーンとして2089年からの教育構想をビジョンとして打ち出しています。1989年のベルリンの壁崩壊の時から2089年にかけて教育の進化について、私もいっじょに考える機会を得ています。

★現在平方先生が各地でセミナーや講演を行う際、アイスブレイクで、その地域で世界を変えた人物について対話します。東北に行けば、当然宮沢賢治なども話題にしますが、平方先生は生物の教師であると同時に技術の教師でもあり、なんといっても群馬を代表する彫刻家です。

★ですから、その地域のアーティストの作品を通して、その生きざまがPBLそのものであるという落とし込みをしていきます。具体的なことはあまりに教養と博学の広さゆえに、私などにはついていくのが大変ですが、ジョブスのプロデュースした<think different>と同じトーンを共有するところから始まります。

★世界を変えるのはクレージーだと。もちろんそのクレージーは、それがゆえに天才であり、今やだれもがクリエイティブクラスになれる(ジョブスの動画は数々の超有名天才が登場しますが、最後は無名の少女の眼がパチッと開くところで終わります)のだ。そういう教育が21世紀型教育の哲学だというのです。

★21世紀型教育のベースであるPBLは、19世紀末から20世紀初頭に生まれたプラグマティズムの継承進化です。特に日本においては、1898年に明治憲法が成立し、アジアで近代国家に踏み切った画期的な年です。そのときに、官僚近代は、このプラグマティズムを排除しています。一方で、当時から私学はそのプラグマティックな精神を継承しています。そして、これもまた89年です。こうして89年を100年スパンでたどっていくと、1789年はフランス革命であり、1689年はイギリス名誉革命です。

★近代民主主義国家が広まったのは、第二次世界大戦後ですから、そういう意味では、新しい世紀を迎えるたびに新しい息吹が生まれ、保守勢力とせめぎ合い、89年に革新的な爆発が起こるという近代民主主義の進化のサイクルがあるのかもしれません。

★そういう意味で、1989年ベルリンの壁が崩壊して、インターナショナリズムからグロ―バリゼーションへのシフトが始まったときに、平方先生は、そこから100年先を見通す作業をしました。

★そして、このグローバリゼーションは当然webが絡んでいます。AIがからんでいます。したがって、一部の天才が世界を牽引するのではなく、すべての人がクリエイティブクラスになって世界を創る=World Makingをする2089年がやってくるのだと。

★一見壮大ですが、その実践は、私立中高一貫校が、思考コードとアクレディテーションを行うことによって、大学入試全体に影響を与える。つまり、偏差値ランキングで学校を選ぶのではなく、生徒が自分の才能にあった大学や学部学科を探す時代になるのだと。私はそれを宝物探しに転じることだと表現していますが、それはいいねと言う話になりました。

★いずれにしても、一部の富裕層がお金という宝物を所有する時代から、すべての地球市民が自分のタレントという知財=宝物を使って共生する時代になるのだと。

★しかし、それは私立中高一貫校で思考コードとアクレディテーションを活用するところから始まるのだと。ダイナミズムの根本は、最初の決断が指数関数的な曲線を描くことです。神は細部に宿るという平方先生の2089年教育構想の戦略です。もちろん、私も恩師平方先生と歩みます。

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2021年9月10日 (金)

生徒理解と集合論と現象学的還元と本質直観

★先日、勤務校の数学科と一橋大学の今年の数学の問題🈩を通して、数学的思考が経済や経営、法律などにどう役に立つのかディスカッションしました。本日は日本大学文理学部の土屋弥生准教授に生徒理解と現象学的還元や本質直観がどう関係しているかご教示いただきました。

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★私たちは、普段、物事を理解する時に、認識の眼鏡を通すわけですが、素朴なまでにその眼鏡がないかのようにコミュニケーションをとっています。その眼鏡を自覚して先入観や偏見を外すことが現象学的還元というものらしいです。

★これをするのに、多角的な面からクリティカルシンキングをするのもいいのですが、現象学的還元は省察という行為によって、セルフリフレクションする方法です。

★この現象学的還元を作動させないで、コミュニケーションをとると、当たり前のものになっている眼鏡で、他者を観ます。他者も同じようにみます。すると、そこには互いの志向性が何か確認しないで理解しますから、当然トラブルが起きます。

★しかも恐ろしいことに、この互いにズレた他者理解をしていることに気づかないまま行き着くところクラッシュするわけです。けんかになる場合もあるでしょう。一方がストレスを感じて事件が起こることもあるでしょう。

★相互現象学的還元による間主観形成が大事だということです。

★しかし、それはいかにして可能か?省察とは何ぞや?

★それは、数学科と話し合った集合論の視野をもつことだということにつながりました。

★現象学的還元をせずにコミュニケーションをとっていると、それぞれ違う部分集合をみて、話をしているわけで、かみ合いません。また部分集合を包摂する全体集合に気づきませんから、視野狭窄になります。

★結局、コミュニケーションを救うのは数学的思考による現象学的還元をし、そもそも互いに何を志向しているのか、本質直観できる見通しを持つ必要があります。

★フッサールは、当時のナチスの台頭を生み出してしまう学問の危機を現象学的還元し、警鐘をならしますが、排除されます。しかし、歴史を振り返れば、フッサールのものの見方考え方は、見事に危機を生み出すメカニズムを見破る方法論をもっていたことを証明しています。

★したがって、今もまだまだ存在する抑圧的組織を解体し健全な組織に蘇生するには現象学的還元が有効だということでしょう。

★そして、その現象学的還元の省察は、数学的思考によって達成されるのです。3人の数学の先生方、そして土屋先生、ディスコミュニケーションの解除の方法のヒントを頂きました。ありがとうございます。

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本日首都圏模試教育研究所長北一成さんと対話 

★本日10日(金)21:00から、「GLICC Weekly EDU 第45回「2022年中学入試に向けた最新動向ー首都圏模試センター取締役 教育研究所長 北一成さんとの対話」があります。2022年中学入試動向からその動向変化が社会に与える影響についてまで広く深い対話となると楽しみにしています。

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★北さんは、次の3つのビジョンについてその動向にからめてくると思われます。

・教育も中学入試もいまが変化(進化)の節目であること。
・保護者の学校選びの視点も変化しつつあること。
・しゅともし発行の情報誌『shuTOMO』『my TYPE』でお伝えしたいこと。 

★いずれも目からウロコとなるはずです。北さん、宜しくお願い致します。

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2021年9月 9日 (木)

高校生の学びと成長に向けた「大学選び」溝上慎一著(東信堂)

★溝上慎一先生から著書を頂きました。ありがとうございます。<高校生の学びと成長に向けた「大学選び」偏差値をうまく利用する>(2021年8月30日 有信堂)がそれです。プラグマティックで、世界を変える野心的な著作です。そして、同書を読んだ生徒はいまここで力が湧いてくるでしょう。

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★「偏差値をうまく利用する」という視点がまずすてきです。「偏差値にこだわらない」とかいうのではなく、「偏差値」の問題性を客観的な視点で冷静に見つめ、偏差値がみていないものを、見出し、それが結果的に偏差値が低くても、他の生徒が気づかないような宝物や秘密の花園を見つけたようというのです。

★偏差値が語り得ぬものを見出すという、偏差値を逆手にとる方法が書かれています。

★考えてみれば、偏差値は上位15%のためにあるようなものです。その15%の生徒が受験しようという大学の情報はマスメディアや受験情報誌が常に発信しますが(それでなければ売れないので)、それ以外の情報は、その大学が広報する場合にようやく世にでます。

★そういう意味では、自ら大学のサイトをみて、オープンキャンパスなどに出かけて、皆が気づかないような大学や学部学科を見つけるという手が、確かにあります。

★同書では、実際に偏差値で選ぶ受験生が少なくなっているというデータも掲載しています。先ほども言いましたが、受験生の15%が偏差値をまず気にするのです。それ以外は、大学や学部、学科の特色です。どうやらそういう偏りがあるのなら、残りの85%の中から宝探しをしようよということでしょう。大いに賛成です。

★また、大学を何を学びたいかで選ぶのではなく、どんな職業に就きたいからどういう大学や学部を選ぶのかと考えよというのも実に現実的で創造的です。

★それによって、大学で何を学びたいのか、何を研究したいのかがはっきりわかるからですね。

★しかも、未来は予測不能で、AIによってなくなる職業もあるわけです。ですから、未来にどういう職業があるのか、なぜあるのか、それは世界にとってどんな価値があるのかを、実はリサーチし考えぬくわけです。

★自分の興味と関心を仕事という現実態にするにはどうするかというのが、自分の就きたい職業をリサーチする考える、なければ起業するという壮大な話です。

★結局、自分の興味と関心=夢を実現する仕事=メカニズムを創るということです。世界を創るという話だったのです。

★それには、アクティブラーニングやPBLの講義を行っている大学を選びなさいと溝上先生は語るわけです。

★これらの講義は、予測不能な未来を、それでも見通そうとする学びです。

★こんな進路指導をするとしたら、しかしながら、一般選抜ではなく、総合型選抜にチャレンジということになるでしょう。

★宝物を見つけるには、うってつけの入試制度です。同書は溝上先生の戦略的な書です。ひそかに大学入試のあり方まで変えようという野心に満ちた書なのです。

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2021年9月 8日 (水)

21世紀型教育研究センター 新教育経済出動

★昨日、21世紀型教育センターのリーダーが、今月聖学院の先生方が中心となって開催するオンラインSGT(スーパーグローバルティーチャー)セミナーのミーティングをしました。途中から私も少し参加しました。Z世代が中高時代に起業する時代です。SGTも新しい教育経済論を生み出し、教育で日本の経済を活性化しようという教育センタープラットフォーム構想(仮称)が議論されていました。

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★なぜそのようなことが可能か?それは、21世紀型教育機構のそれぞれの加盟校のSGTがそれぞれの独自のPBL授業を展開し、多様化が加速しているからです。

★おそらく日本の高校レベルだと、80%は20世紀型教育です。なんとか変わりたいと思っても、理論を共有するセミナーがあっても、多様なPBL授業体験を共有するプラットフォームがないのです。

★そこで、それを創ってしまおうというわけです。

★誰か1人の偉い人の授業を見学したり受けてみても、現場の教師は、自分と共に学んでいる生徒の状況が違うわけですから、ダイレクトに持ち込めません。すごいなあで終わります。

★ところが、実際の多様な授業を共有できれば、教師の授業方法のいわば最近接発達領域が開かれるのです。

★そのためには、多様なPBLの授業バンクがプラットフォーム化されていなければなりません。今21世紀型教育センターで共に学んでいるSGTはそれが可能です。

★今までの教育改革は、教育出動に過ぎなかったのです。これでは、教師の志望者が右肩下がりになるのは当然です。教育出動し、SGT所得倍増計画構想を実現化しなければなりません。

★今までの教育改革は、教師の善意によって成り立ってきました。今後は、教師の善意と日本の経済を活性化するがゆえに、所得も倍増するというシナジー効果を生みだす必要があります。

★経済を考えず、自分の名前を売るだけの教育改革者の話をありがたがって聴くのは、考えものです。

★具体的にはどうするか?それはSGTになってから共有しましょう。

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2021年9月 5日 (日)

首都圏模試、2024年、2027年の市場変容に向けてダイナミックに動きを作っています。抑圧市場からウェルビーイング市場へ

本日9/5(日)に首都圏の25会場で首都圏模試センターの小6第3回・小5第2回「合判模試」が開催されています。合わせて20,000人弱の受験生がチャレンジしていると思われます。そして、ここに驚嘆すべき情報誌が配布されています。それは今までとはパラダイム転換を果たしている<shutomo>です。首都圏中学受験生の20%強の受験生の家庭に3年後の2024年、6年後の2027年に中学入試市場が2段階で大変化することをアブダクション的に大胆に推理・編集して、共有しているのです。

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★今までの情報誌と言えば、偏差値動向、入試要項変更情報、学校の教育情報、大学合格実績情報が中心で、情報編集の方法は演繹的な論理が中心でした。しかし、今回のパンデミックで、今まで語られてきた予測不能な時代というのが遠くの話ではなく、いまここで起きてしまっているため、帰納法的論理やエピソード推理以外に、新しい学びである探究で浮上してきた仮説推理(アブダクション)という予測を立てる推論方法も付加した編集になっています。

★同誌は、思考コードを始め新しい評価あるいは推論のモノサシの記事も多角的に掲載しています。その思考コードの眼鏡で見れば、知識・理解中心のA軸や論理中心のB軸を活用した編集から、B軸とクリティカル&クリエイティブシンキングを活用するC軸を活用した編集にシフトしているともいえるでしょう。

★そして、教育出動の大きなウネリとして、親のマインドセットの方法について、教育ジャーナリストでマザークエスト代表の中曽根陽子さんが執筆している論考を掲載しています。親がどのような価値観をもって子供の学びの環境を整えるのか、その学びの環境を有している私立学校をどのような観点から選択するのかについて詳細に論じています。

★昨今の市場の潮流は学歴社会の価値を重視するコンサバ志向と未来の市場で勝ち組になればよいという損得勘定をベースとしたリバタリアン志向の価値観以外に、競争主義ではなく、地球市民が包摂的にウェル―ビーイングになる解決策を探究する学びを重視するリベラリズムや弱者の立場から物事を考え社会全体が最高善としての黄金律を内側で共有する価値観をベースにするコミュニタリアン志向が加わっています。

★今回のパンデミックで、サンデール教授のように、メリトクラシー(日本では学歴社会志向性や勝ち組負け組志向性)を生む社会や考え方を悪とまで言い切るウネリが生まれています。

★中曽根さんも、OECDのPISAから生まれてきた2030年の社会のあるべき姿を目指しているラーニング・コンパスの考え方やSDGsの潮流の話題も紹介していますから、コンサバでもリバタリアンでもないでしょう。やはりリベラリズム的な発想をもとに論考を描いていると思います。

★学歴主義や偏差値主義などコンサバ、リバタリアン的な発想とは違うようです。

★また、さらに驚嘆すべき論考が掲載されています。それは、一般財団法人日本私学教育研究所理事・所長であり、東京私学教育研究所の所長でもある平方邦行先生の論考を掲載しているのです。タイトルは、<『21世紀型教育』と思考コード>です。平方先生は東京のみならず、私学全体の多様な教員研修を全国で展開するプロデュースをしている先生です。

★21世紀型教育の理念は、ニューヨーク国連が掲げているワン・アースの黄金律men for othersです。国連は、この黄金律は、キリスト教のみならずすべての宗教、民族、人種の差を無化する共通の理念だとしています。

★ほとんどの私学の建学の精神はこのmen for othersと通底する理念をもっています。

★そういう意味では、21世紀型教育は、リベラリズムやコミュタリアンのような発想がベースです。

★中学入試市場は、学歴主義の中でいかにサバイブするか、その抑圧的な雰囲気の中で傷ついてしまう子供たちは根性がないとかやる気がないとか精神的に弱いという抑圧市場だったのです。私もそのような市場でクリティカルシンキングを発動しないで生きてきました。しかし、みなさん、そのことをいっしょに振り返り、回心しようではありませんか。

★そういう抑圧市場をウェルビーイング市場にパラダイム転換しようというのが首都圏模試センターの30周年ビジョンだと思います。みなさんこの方向をいっしょに歩みましょう!

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世界を創る人神崎史彦先生と対話 

昨夜というか今日の夜中というか、久々に長時間、神崎史彦先生とZoom対話をしました。テーマはいつものごとく、実用的な話から世界を創る時代感覚の話まで多様ですが、多なるものは1であり、1であるものは多であるという往還対話です。要するに盛沢山。最後はまた実用的な探究や小論文のプログラムのフラッシュアイデアを出し合って互いに退出しました。

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★超多忙な神崎先生。長時間ご教示ありがとうございました!

★さて、先生のワークは、スタディーサプリ登壇や執筆活動、各学校コンサルなど多様です。首都圏をベースにしながら、北は北海道、南は九州を駆け巡り、絶望を希望に変える世界を創る発想力・思考力・意思決定力・正義に基づく判断力・men for othersとしての行動力をZ世代生徒及び教師と共有しているエバンゲリストです。

★古今東西エバンゲリストは苦難に遭遇し、深く悩み、にもかかわらず異端者との対話をあきらめずにしていくというパッションを持っています。パッションというのは情熱という意味もありますが受難という意味もあります。

★もちろん、神崎先生はクリスチャンではありませんが、ときどきSNSで、ニューヨーク国連でディスプレイされているノーマンロックウェルのモザイク画を投稿しているように、あらゆる違いを超えた黄金律を胸に、ワン・アースの最高善を求めて教育支援をしています。

★わたしは、神崎先生がクリティカルシンキングを発動したり、クリエイティブな活動をしたりするときに、よって立つ世界性が何であるか対話によって明らかにしたいと思っているわけです。

★というのは、この世界性にしっかりと立って、自分の力で世界を巻き込みながらいまここで生きている人間像というのは、20世紀まで活躍していた人間像とは違う21世紀型人間像だと思うからです。

★というのも、21世紀型教育において価値が大事だとよくいわれますが、その価値はお金に換算されるものです。マーケティングにおける価値という条件つきです。

★GAFAの製品のヘビーユーザとしての教育は、クリエイティブではないし、そこで評価される価値は、GAFAにとって利益になる価値です。それを無批判にGIGAスクール構想だとかいったとしたら、本当はどうなんでしょう。EU諸国のICT戦略やドイツのアーティストの中には、警鐘を鳴らすだけでなく、それに対抗する倫理、制度、公正市場、アーキテクチャーというトータルな制度設計を進めている人々がいます。

★だから、神崎先生の語る価値というのは、そういうある団体の価値を超えた超越的内在者としての人間の在り方を生徒と語り合っているのでしょう。

★価値は、マックス・ヴェーバーではないですが、神々の闘争でしょう。それでよいとするか、多なるものは再び1に向かおうとするのか。部分集合の中にとどまる内在的超越者であればよいのか、全体集合という世界性を足場とするのか。

★それとも部分集合と全体集合が反転するのでしょうか。

★バックキャスティングといまここの力がどこでもドアでつながるのでしょか。GAFAが進める次なるメタバースの戦略は、どこに向かっているのでしょうか。

★マイスター・エックハルトの流れを汲むサヴォナローラの生きたルネサンスにすでに20世紀型経済社会の萌芽はありました。もちろん、そこではサヴォナローラは火刑に合います。そのような萌芽が成長し開花するのに、邪魔だったからです。メディティ家の経済システムと教養とスペインの軍事力がサヴォナローラを排除します。

★しかし、今再び絶望を希望に変える世界創りが求められています。サヴォナローラの松明は、ルターを通して、継承されて未だ脈々と続いています。その現代化と一つの宗教にこだわらない世界性の普及に、つまり大きな存在のイメージをもちつつ神崎先生は駆け巡っているのだと思います。

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9月の末には、二子玉川に拠点を移すということです。教育とビジネスの融合こそ、21世紀型経済社会のあり方であり、社会のベースが化石燃料の寡占システムから大きな存在のイメージを内在化させる生徒1人ひとりの学びの場がベースで経済社会が成り立つ時代に大きく転換します。そのエバンゲリストが神崎史彦先生なのです。

★化石燃料の寡占システムは競争を生みます。格差を生みます。そこを無化する大きな存在者を内在化させる人材が、競争と格差をなくす新しい経済社会を創ろうと取り組んでいくことになるでしょう。競争から包摂へ。ポストパンデミックの世界性です。

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2021年9月 4日 (土)

静岡聖光学院 突き抜けた21世紀型教育 SGM星野校長のマネジメントの本質がわかります。

昨日9月3日(金)、GLICC Weekly EDU 第44回「静岡の地から21世紀型教育を発信ー静岡聖光学院の躍進を支えるニューリーダー星野明宏校長先生との対話」がありました。突き抜けた21世紀型教育を実践している静岡聖光学院のスーパーグローバルマネージャー(SGM)星野校長の話は目からウロコ、納得、覚醒の連続でした。詳しくはぜひYoutubeをご覧ください。

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★21世紀型教育機構にSGT(スーパーグローバルティーチャー)が育つのは、SGMが学校マネジメントを多様に多角的に本質的に行っているのだとしみじみ感じ入りました。

★それにしても、星野校長のストーリーは説得力があります。たとえば、20世紀型教育と21世紀型教育と対立させたかと思うと、統合するのです。ストラクチャーとアンストラクチャーをぶつけたかと思うと循環させるのです。

★コーチングとファシリテーターの差異を語ったかと思うと究極のメンターの覚醒の重要性を語るのです。

★このダイナミックなダイアローグによって、1つひとつのオチが即本質に行き着くので、聴き手を一瞬にして深い世界に巻き込みます。ダイブ感がすさまじく、ジェットコースターに乗っているスリリングな高揚感があります。

★21世紀型教育機構の加盟校がそれぞれ持っている特色をすべてそろえてしまっているのも、同校の突き抜けているところです。ダブル・ディグリーあり、Aレベルあり、STEAMあり、キリスト教ミッションあり、マインドフルネスあり、グローバルイマージョンあり。そしてすべてにワクワクドキドキのPBLが浸透しています。

★その話を矢継ぎ早に聞いていくと視野が急激に広がり天空に膨らんでいきます。かと思うと、ワン・ワンの深い対話があり、すべての人が持てっているコンプレックスや弱みにどこまでもよりそいケアしていくメンター的なマインドが本質的に深く、天空から心のコアに向かって一気にダイブしていくのです。

★ラガーマン(星野校長はイートンが認めるラガーマンです)の特質かもしれません。そういえば、八雲学園のラガーマンである菅原副校長もTの字型トークが得意です。広げるだけ広げて急激に深堀していく。SGMの真骨頂を聴くことができました。すてきな体験をありがとうございました。この体験をYoutubeで共有したいと思います。ぜひご覧ください。

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2021年9月 2日 (木)

ビッグアイデア まだない価値を生み出す方法 これもまたセカサク

私が尊敬する染谷先生(文化学園大学杉並のSTEAM教育リーダーであり広報部長補佐・理科主任)のfacebookを見て、ワクワクしました。STEAMというとすぐにICTとなりがちです。染谷先生もICTの達人ですし、STEAMプロジェクトではICTを使った探究が満載でしょう。

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(写真は、染谷先生のfacebookから)

★しかし、今回は持続可能な循環型農法の探究の一環として、有機農法の方々とコラボして何やらおもしろそうなことをやっているというではないですか。どうやら菌を使うらしいですから、生命科学や化学の考え方がベースでしょう。たしかにSTEAMのS(サイエンス)が活躍するわけですね。もちろん、観察や実験などでICTは普段使いになっているでしょう。

★このプロジェクトは明らかに、今までなかった価値を創造する研究だし、農業である以上、マーケティングにも結び付くので、起業家精神も旺盛になります。

★やはり、ビッグアイデアは、このようなプロジェクトベースの探究学と経営学が結びついたときに生まれるのでしょう。

★循環といったとき、すでに脱炭素社会に向かってサーキュラーエコノミーという循環型経済は展開し始めています。これにSDGsが結合することで、自然と経済社会が結びつきます。

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★これにさらに精神環境が結びつくとガタリの考えていた3つのエコロジーがようやく回り始まるわけです。しかし、ガタリが生きている間は発想で終わっていたわけです。それが今、文杉の生徒のみなさんをはじめ、和洋九段女子、聖学院、かえつ有明、静岡聖光学院・・・・・・など、多くの中高生のプロジェクトが自然と経済社会と精神が循環するNew Nature City構想に結晶しそうです。

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★精神環境を自然と経済社会に結びつけるヒントは、上記のような著書がヒントになると思います。上智大学の経営学科の公募推薦の課題図書です。「絶望を希望に変える経済学」は今年の課題図書ですが、スリリングです。グッドエコノミーだけでは希望に変えられない。信念や思想が掛け算されないとねという趣旨だと思いますが、この信念や思想は、NHKでよく登場してくる哲学者マルクス・ガブリエルさんの「精神=ガイスト」に置換えることができるでしょう。

★このドイツ語のガイストは、英語ではマインドにはならないとガブリエルさんは言うわけです。では何か?スピリチュアリティかな。

★いずれにしても、こういう生徒のプロジェクト活動が、そのまま総合型選抜で大学入試と合成されていく時代がやってきました。

★従来型の受験勉強は、プロジェクト学習は大学入試に役に立たないということで、活躍できませんでしたが、総合型選抜によって受験勉強とプロジェクト学習は等値になってきました。毎日のように、生徒と志望理由書について面接していて実感しています。

★受験勉強でも、ビッグ・アイデアを生むことができる時代。そして、<2089年セカサク(世界の作り方)ワークショップ>は、それらの全体集合として今のところNew Nature City構想ではないかなと。毎日森の中で同僚と対話しながら密かに妄想しているわけです(笑;)。

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静岡聖光学院 クオリティインパクト

★8月29日、静岡聖光学院で、21世紀型教育機構の「次世代SGTが創る『授業→学校』デザイン」イベントがありました。もともとは同校のキャンパスでリアルに行う予定でしたが、長引くパンデミックのために、オンラインで行われました。しかし、静岡聖光学院の5人の若手SGT(スーパーグローバルティーチャー)がファシリテーターとして主宰したわけですから、雰囲気はハイブリッド静岡聖光学院イベントという感じで、大いに盛り上がりました。何より5人ものSGTがファシリテーターになってワクワクドキドキのスリリングな授業デザイン×学校マネジメントデザインを展開したのですから同校のクオリティの高さを、参加者全員がシェアしたわけです。

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(勤務校の同僚が、イベントに参加するにあたり、教育研究センターのリーダーの一人であるSGT児浦先生の2冊の著書を完読して臨みました。頭が下がります。こういう熱を生むのもこのイベントのインパクトです)

★よく量が質を生むといいますが、実は量だけでは質は生まれません。そこには加速するという時間軸が必要になります。それからもう一つ外部のネットワークとのコラボレーションです。これがないとシナジー効果が生まれません。

★静岡聖光学院が21世紀型教育機構に加盟してわずか4年で(今年5年目)、これだけの教育クオリティを生み出したのは、機構に加盟したということだけではなく、現在の21世紀型教育研究センター(当時はまだなかったのです)のメンバーと最初のイベントから協働して行っていたということがあります。

★もちろん、星野校長のセンスある剛腕リーダーシップで、イートンをはじめとする海外エスタブリッシュ校との姉妹校提携や姉妹校の教師・生徒を招いて国際シンポジウムを3年目にして同校で開催したとか、教育出動の量と俊敏な速度が若手SGTを育成したことは間違いないでしょう。

★そして、それに呼応するように、21世紀型教育機構のほうも、加盟校のリーダーSGTに教育研究センター結成を依頼する進化が起こりました。かくして、このようにSGTの進化の普及を行うイベントにまで発展したわけですから、確実にシナジー効果が生まれていると言えるでしょう。論より証拠です。データエビデンスも大切ですが、ライブ感あるbeingエビデンスも重要でしょう。

★私は老人ですから、ブレイクアウトルームのワークショップセッションには参加せず、最初のウェビナー基調講演の部分だけ参加しました。そこで見聞きしているだけでもスリリングでしたが、勤務校の若手SGTが参加していたので、あとでその興奮を聴きました。終了後すぐにめちゃくちゃおもしろかったし、勉強になりましたと一報入りましたが、それきりでした。

★イベント終了後、オンライン懇親会がさらに盛り上がっていたので、そこに参加しているのだろう。次の日に様子を聴こうと思いました。しかし、後で聞いたら、オンライン懇親会終了後も、そこで知り合った加盟校の先生とさらに分科会が長時間続いたということです。

★おおー!静岡聖光学院のクオリティーインパクトしかと実感した次第です。

★授業デザインのクオリティインパクト=教育出動の量×加速度×コラボシナジー×ネットワークの拡大となるでしょうか。いやまだ足りません。

★この授業デザインと学校マネジメントが合成されたときにはじめてビッグバンとなります。

★その秘密を、明日星野校長先生とGLICC代表鈴木裕之さん(21世紀型教育機構理事・事務局長)が対話します。私も少し参加して勉強させていただきます。ぜひご覧ください。多くの人の学校のイメージを覆すことになるでしょう。New Power Schoolの真髄/神髄!必見です!

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