私立学校充足率V字回復5パターン❹充足率パターンBとA 成功方程式をきちんと実施すれば意外と簡単
★充足率V字回復の5つのパターンのうち、BとAは、成功方程式をきちんと実施すれば意外と簡単に速やかにV字回復します。もちろん、これも2011年以降の時代の精神の要請するところであるからですが。BとかAは、まずなぜここまで充足率が落ち込んだかということを謙虚に洞察することが大切です。それは、変える能力がないからではなく、定年するまで、潰れることはないから変えたくないという自己保身と抑圧主義があったからです。管理職にそのような人材配置がなされていたというのがわかりやすい結論です。
★そのような管理職は、声高に時代の変化を語ります。しかし、その言説はメディアが言っているような内容で、その変化が自分の学校にどう影響を与えているのか現場を見ているわけではありません。ですから、痒いところに手が届かないし、説教だけして、教師や生徒と共に動くことをしないのですね。ですから、こうなったのは、私は一生懸命やっているけれど、教員が動かない、入ってくる生徒の偏差値が低い、いろいろな会議で忙しい・・・とか言って逃げて、定年まで時間稼ぎをしているというケースがかつてはあるあるだったのです。
★それに気づいて、なんとかV字回復したいと理事会が意思決定し、校長をはじめとする管理職をニューパワーにガラリと変えて、ビッグビジョンを掲げて成功方程式を緻密にやっていくことを宣言するわけです。
★その成功方程式は、三種の神器と(私が勝手に)呼んでいる学びの環境デザインを教師全てが徹底するわけです。説明会でもその姿をアピールするわけです。細かい改革の話をしても、受験生は魅力を感じません。大学合格実績を上げると言っても、今ままで出ていないのですから、そこには期待値は高まりません。
★脱偏差値を提唱し、どんな生徒も自分の才能を開花し、進みたい道を選択して自分物語を描けることを、新しい体制と教師が語り、授業体験という世界に引き込み、夢と希望と勇気を共有する説明会を繰り返していきます。技術的にはいろいろありますが、、説明会のリピーターは多く、足を運ぶたびに参加人数が増えている雰囲気を生み出します。
★すると、生徒募集で急激に受験生が増えます。すると教師の数が必要です。今まで充足率が20%前後ですから、新しい教師を入れると、おのずとニューパワー勢力が多くなります。従来からいる教師は、新しく自分を変えるか辞めるかですから、パターンAは、全員がニューパワーになります。この三種の神器の学びのデザインを全教員がやれば、大学実績も飛躍的に出るのは今では実証済みです。
★ですから、充足率が20%前後の学校は、その成功方程式を実施してきた人物を雇い、同じように速やかにV字回復していきます。
★パターンBは、そこまでニューパワーの教師を入れ換えられませんが、50%はそうなりますから、同じようにV字回復をします。ただ、成功方程式は、学内で対話型組織で自前でできるので、学内の雰囲気は穏やかです。人気がじわじわでてきます。パターンAと違うのは、対話型組織が大前提です。
★パターンAは、ギラギラしている雰囲気はやむを得ません。全員が3種の神器を同じクオリティで行うには研修が必要で、その研修は教育研修というよりは、ビジネス研修です。競争主義的だし、マーケティングもしっかりしています。したがって、脱偏差値は最初だけで、偏差値を上げることが裏カリキュラムになります。必ずしも対話型組織である必要はありません。効率のよいピラミッド型組織と言った方がよいかもしれません。民主主義国家が権威主義国家に押される時代です。やはり時代のある一面の精神を反映していますね。
★しかし、受験市場は、基本的にはリバタリアニズムが支配的ですから、そのようなユーザーにとっては、わかりやすいわけです。倫理や道徳もマーケティングによって決まっていくというリバタリアニズムは、東大や慶応大学、一橋の法学部では、そもそも主流です。
★このような在り方も私立学校ならではの価値観です。価値は神々の闘いですから、私学全体としては、そのような価値も互いに尊重し、独自の路線を進むのです。
★しかし、私学全体では、充足率V字回復パターンは、DとCが多いということになります。パターンAは、メディアが飛びつくわけですが、だからといって、DとかCのパターンの学校が、その方法をそのまま取り入れることは難しいというのはすでに先述しました。
★三種の神器を対話型組織がどのようにアレンジしていくのか?それがパターンDとCの醍醐味です。
★三種の神器とは何か?それをどのようにアレンジしたり、あるいは徹底的に浸透させるのか?それはまたの機会にしましょう。ある意味、ここから先は企業秘密的な感じですから。。。
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