経済・政治・国際

2019年8月13日 (火)

Z世代の次の世代の子どもを誕生させる小泉進次郎議員

★今月7日、自民党の小泉進次郎議員とフリーアナウンサーの滝川クリステルの結婚報道が盛り上がっていた。滝川クリステルさんのファーストレディ説がすぐに飛ぶほど、進次郎氏の総理への期待があるということだろうか。

★政治家の情報は複雑で、自分で調べることもできないし、そんな能力もない。したがって、そのような情報は学者や評論家や私立中高協会の重鎮の方々を頼りにすることにしている。

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★しかし、報道の中で気になる話が進次郎氏の口からでていた。それは子供が誕生するよということと政治家純一郎のマネはしないが、純一郎のような父親にはなりたいというクダリ。

★デジタルパイオニア世代の進次郎氏の子どもは今のZ世代の次の世代。その子供の行方を考えながら、政治家として行動していくわけだから、これは非常に重要。すでに、厚生労働部会長として、レールからの解放を謳った、キャリアデザインを考案中だし、なぜか阪急の創始者小林一三の働き方に関する語りを引用したりしている。

★もちろん、小林一三は渋沢栄一を引き継ぎというか食ってしまった五島慶太の東急王国がつくりあげる「庭園都市構想」に影響を与えた重要人物で、土建国家観から脱するために考案された田園都市構想やガーデンアイランド構想にその発想は直接間接つながっている。

★この構想に一役買った現在の静岡県の川勝平太知事は、留学生100万人計画を提唱していて、この庭園国家構想には、すでにグローバルな世界も射程に入っている。

★そしてソサイエティ5.0で予定されている様々な領域は、すべてコンパクトにスマートシティによって実現されるということになっているが、その土台は「庭園都市もしくは庭園国家構想」である。五島慶太は大学を誘致しながら電鉄を広げていった。田園都市線沿線がその象徴であるが、今や私立中高一貫校の集積地にもなっている。

★厚生労働部会長として、進次郎氏がすでに医療にITテクノロジーを推進することは報道されているし、結婚報告を前自民党幹事長谷垣氏にしたときも、谷垣氏の今置かれた健康状態がゆえなのだろうが、その話題にもなっていた。

★どうも進次郎氏の話は、プライベートな話として聞き流すよりも、氏の政治に対するものの見方のホノメカシとして読み解きたくなるのは下世話かもしれないが、そういう独断と偏見を思い巡らしてしまうのは、僕だけではないないだろう。

★それから、もう一つの純一郎氏に対する言及だが、メディアが盛り上がるほど、小泉家は複雑なドラマ人間模様で、その父親のようになりたいは無理があるだろうとは、誰しも思うだろう。しかも、そこを突っ込めないメディア。これは、別に圧力がかかっているのではなく、今後の小泉進次郎議員への期待とそうなったときの自分たちの対応を準備するために、今は余計なことは言わないということだろう。

★政治家純一郎のマネはしないといっても、厚生大臣や郵政大臣を歴任したうえで総理大臣になった純一郎氏と同じような環境を歩いているのが、今の進次郎議員だ。しかも国会改革をやるとまで提唱している。自民党をぶっ壊すという激しい言い方はしないかもしれないが、帝王学はちゃんと学んでいるのではないだろうか。

★では、純一郎氏のような父親になりたいということはどういうことかというと、おそらく復興大臣政務官に就任していた時に強く感じたのだろうけれど、議員を辞めてからの純一郎氏のようになりたいということなのではないか。

★そのカギを握っているのは、進次郎氏がコロンビア大学院時代に師事したジェラルド・L・カーティス氏の文化人類学的な政治学の切り口で日本の政治を見据えているものの見方だ。米国の知日派といえば、ライシャワーだが、ジェラルド・L・カーティス氏は知日派第三世代と言われている。

★政治学者なのか政治コーディネーターなのかあるいはエージェントなのか変幻自在の動きをする人物で、少なくとも日米同盟を強化する両国の政治家や企業人の太いパイプづくりを「下田会議」で形成してきたことは確かなようだ。

★しかし、そのような中で、今の中曽根―小泉ラインを、未来の日本国家づくりの基礎としてどうもみなしている節が、令和になるや発刊された「ジャパン・ストーリー」には語られている。両人は、深く反省して、今や反原発を主張している。同著書には、トモダチ作戦で活躍した空母ドナルド・レーガンからやってきた多くの兵士がどうやら被曝して苦しんでいることを知った小泉純一郎氏が、治療費や訴訟費を工面するようにメディアに訴えたが、一蹴された。そこで奮起して、講演会を開き全国行脚をする。それに感動したニトリの社長らが動いて、一年もたたないうちに3億円を集めて、寄付したという話が載っている。

★進次郎議員が、この動きを知らないはずがない。2020年を新たな国づくりのエポックと考えている進次郎議員が、医療や教育、国会の改革に構想を描いていることも、現状のアクションから伝わってくる。

★ジェラルド・L・カーティスは、強いリーダーシップを発揮しなければ「フクシマ」に象徴される出来事を解決できないと何度も語るが、それが誰であるかは具体的には語らない。同書では、小泉純一郎という名前は頻繁に出てくるが、小泉進次郎議員については触れられていない。自分の弟子であることも触れられていない。

★今回の結婚報道のときに、メディアがあえてきかなかったのと同じように語っていないということだろうか。

★ジェラルド・L・カーティスの書いていることは、政治評論家の語りとは違って、学問的信ぴょう性はあるだろうが、なぜ今このタイミングで本を出版したのかは、学者というよりは別の役割を果たそうとしているのかもしれない。

★いずれにしても、コロンビア大学は、米国でも有数の大学で、サイエンスの分野ではノーベル賞受賞者も多数。湯川秀樹も同大学で教鞭をとっていた時に受賞した。バラク・オバマ、セオドア・ルーズベルト、フランクリン・ルーズベルトという大統領も輩出している。

★同大学の国際政治分野では、とくに各国を対象にした戦略的研究プロジェクトがたくさんあって、ジェラルド・L・カーティスも、日本担当ということなのであろう。戦後の日本が極東アジアでどんな役割を果たすのか戦略的に研究する学問の拠点がコロンビア大学にあるということだろう。

★だから、なんだだし、それがどうしただし、日米同盟を強化支援してきた研究所が、もしその転換があって解消するようなことがあれば、助成金や寄付を集められなくなるからではないかという斜めから見ることも可能だが、その拠点と、小泉進次郎議員がネットワークを持っているということは確かなようだ。

★小泉進次郎議員の青春時代は、小学校から中高までは、関東学院六浦で、大学も関東学院大学。≪私学の系譜≫としては保守本流であるが、何せ戦後学内はいろいろあったから、現在は安定しているのだが、中学入試関連メディアはそんなに注目してこなかった。しかし、新タイプ入試や英語教育、新しい学びの開発など、着々と歩を進めている。今では、注目するシンクタンクも現れている。

★なんといっても、北部バプテスト神学校拠点だったわけである。日本ばかりか米国も変わらなければならない。その道を開いたのはビル・クリントン。まあ、いろいろある人物だが。多くの米国大統領が米国聖公会出身であるのに対し、クリントンはバプテスト出身である。もっともバプテストは南部と北部では、少し違うようで、なかなか複雑なようだが、米国聖公会が夢見てきたコンサバ米国ではなく、新しい動きが米国の中でも動きはじめている。

★それに応じた日米同盟の新しい在り方を、日本も変わりながら構想していくことになるというのが、ジェラルド・L・カーティスの野望だろう。果たして、進次郎議員はそれに乗るだろうか?

★レールからの解放は、もしかしたら戦後日本の国づくりそのものからの解放を暗示しているのかもしれない。デジタルパイオニア世代は、ポケモンやデジモンのようなヒーローイメージを有している可能性が大で、鉄腕アトムや宇宙戦艦ヤマトで描かれているようなヒーローとは違う。戦略的パートナーシップではない、新しい関係を創り出していくヒーローが求められているのかもしれない。

★8月は、ヒロシマ、ナガサキ、アスタカヤマに祈りをおくる月であるし、友人たちが三陸でボランティアをしたり、僕も福島で研修に訪れ、フクシマに思いを巡らす月である。

★Z世代、そして次の世代がどのよな希望の火をともすのだろう。僕たちはその邪魔をしてはならない。

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2018年10月17日 (水)

大学定員厳格化と消費税10%

★カンザキメソッド代表の神崎史彦先生の「推薦入試って?評定基準って?AOや一般入試と何が違うの?」(スタディサプリ 10/16 8:45配信) がYahooに掲載されている。


★2020年大学入試の改革に向かってかどうかしらないが、文科省の大学定員厳格化がAO入試、推薦入試への流れをつくっている風が吹いている。

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