グローバル教育3.0

2025年7月 8日 (火)

工学院 世界にインパクトを与える教師&生徒!

<GLICC Weekly EDU 第220回「工学院大学附属中高ー探究ベースの学びを支える『情報&グローバル教育』」>で、工学院大学附属中学校・高等学校の校長中野由章先生と中学校教頭の田中歩先生からお話をお聞きしました。他の追随を許さないインパクトのある中野校長と田中教頭の相互信頼関係。生徒1人ひとりが成長し高い志をさらりと実装する大人になっていく成長物語が生まれてくるはずです。

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★しかも、その成長の条件が、他校にはない贅沢なそして未来に必須な教育環境なのです。というのも、私立中高一貫校を高度な「情報教育」と世界のエスタブリッシュ私立学校に匹敵する「グローバル教育」の両方を融合している学校は、日本にはないのです。どちらか一方が秀でている学校はありますが、両方とも生徒たちは、意識などせずに自由に柔軟にできてしまうのですが、実は、大学レベルの学びを行っているのです。当たり前のレベルが違うというのは、動画をご視聴していただければ目からウロコとなるでしょう。

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★お二人の対話からでてきたいくつかのキーワードをプロンプトに入れて、工学院の生徒の成長物語を生成AIに書いてもらいました。次のようになりました。

はじめは「楽しい」がすべてだった。仲間と協力してロボットを作る、アイデアを発表する、笑い合う。遊びの延長にあった学びの時間が、生徒を惹きつけていた。しかし、やがて小さな「なぜ?」が芽を出す。「どうしてそうなるのか?」「他に解き方はないのか?」と問い始めた時、学びは「interesting(興味深い)」へと姿を変えた。失敗さえも挑戦として受け止め、「自分の力で答えを見つけたい」という思いが強くなる。

そうした学びの土台には、教師との心理的安全と信頼関係がある。どんな挑戦にも本気で向き合ってくれる先生たち。生徒はその背中から、挑戦する姿勢を学んだ。

AIや数理探究といった高度な領域にも挑み、世界大学ランキング100位以内の海外大学という高い壁を、自らの力で乗り越えていく。生徒は“点”の知識を“線”につなぎ、やがて“面”として世界に広がる視野を持つ。

6年間で育まれるのは、知識以上に、自ら問い、考え、行動する力。そしてチーム工学院として、共に学び、共に未来を創る仲間の存在。卒業式の日、生徒の瞳に宿るのは、確かな自信と「世界にインパクトを与えたい」という静かな野心だった。

★驚きました!工学院は生成AIともシンクロしてしまう学校なのですから!

画期的でインパクトある教育!必見です!!

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2025年7月 7日 (月)

今更ながら私立中高一貫校のグローバル教育の意味

★私立中高一貫校は、学習指導要領の教育内容を丁寧に生徒と共有しながら、さらに発展させています。こんなことは、何を今更なのですが、総合型選抜が増えてきたことによって、見えなくなっているという状態が起きているので、確認までということでここにメモしておこうと思ったのです。

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(claude作成)

★一般選抜の場合は、学習指導要領内の教育内容の難度の違いが、志望校の大学進学準備の時の戦略データになります。ですから、この学びがグローバル教育に直接寄与するかどうかは、そもそもあまり意識されないわけです。

★ところが、総合型選抜は、探究の時間などで、自然と社会と精神の循環がうまくいかないことによって起こる多様な問いから出発するため、あたかもグローバル教育を行っているかのような錯覚に陥るのです。

★もちろん、グローバル教育の一端を担うのですが、あくまでグローバル教育>探究活動なのです。ですから、この錯覚を避けるために、「グローバル探究」という言葉が生まれています。グローバル探究は、グローバル教育の活動全般をカバーします。

★グローバル教育は、英語教育や国際理解教育をもちろん含めますが、やはりグローバル教育>英語教育、グローバル教育>国際理解教育なのです。

★そうなっているのは、日本の学習指導要領はあくまで日本の国民のための教育が前提だからです。グローバルな時代に、そこで活躍できる資質能力を身につける学びまでは学習指導要領内の話ですが、日本国民としてかつ地球市民として宇宙船地球号の中で起こっている問題を解決するリーダーシップをとれるようになる教育を積極的に行う仕組みにはなっていません。法制度上当然です。

★もちろん、意欲的にチャレンジするのは何ら構わないのですが、それをダイレクトにサポートする教育は学習指導要領には仕掛けられていないのです。ですから「グローバル教育」という言葉は、学習指導要領にはないはずです。

★グローバル教育は、私立学校の創育工夫によって組み立てられた独自の教育です。ですから、私立学校によっては、グローバル教育を行っていないところもたくさんあります。

★高度な英語教育を行い、海外研修も有志の生徒がいける環境まではほとんどの学校は揃えています。そこから先、地球市民としてグローバルリーダーになるかどうかは、生徒の意志によるというケースですね。

★しかし、グローバル教育を掲げている学校は、生徒全員が多様な領域でグローバルリーダーとして活躍するための総合的な教育が行われています。

★ですから、探究を行うときも英語をはじめとする多言語も活用するのが前提です。探究も教科が授業もPBLが前提です。探究だけでPBLを行い、授業はワンウェイ講義という学校は、グローバル教育を行っていないだけです。

★まして、探究だけで、教科学習は不要だみたいな極端な教育は、あってよいのですが、グローバル教育ではないのです。というのは、それは教科と探究が結びつかないという境界線を突破する発想をあきらめているので、その段階で知の分断が起こりグローバル教育ではないのです。

★哲学を大事する教育も大いに結構ですが、カントやデューイ、社会構成主義がどうのこうのという教育はあっても当然良いのですが、それはグローバル教育ではなく、哲学学問教育です。グローバル教育は、いろいろな方法論の前提に多様な哲学的背景があることを見抜きながら、形骸化した方法のマニュアル的活用ではなく、その哲学的エッセンスを現場にチューニングして最適化した思考の環境づくりをします。

★このチューニングというトランスフォーミングな学びを生徒自身が最終的にできるよういにならなければ、環境が異なるグローバルな時空に直面した時に応用が利きません。哲学は主義を通すのではなく、考え方や感じ方を共に変容し、新しいコンセプトを共創する思考のシステムです。

★学習指導要領がどう変わろうが、大学入試がどう変わろうが、学習指導要領内の教育の在り方の問題で、グローバル教育を行っている私立学校にとっては、その独自の教育につながるようにマイナーチェンジをしながら進むだけです。

★この学習指導要領の教育とグローバル教育のギャップは、体験格差とか経済格差の表れだという見方もあるでしょう。しかし、そのような現実のギャップがあるから、そのギャップを解消すべくグローバル教育が2011年以降現れたと考えるのが妥当でしょう。それまではあくまで国際理解教育だったのです。

★C1英語を学ぶのに、PBLの環境をつくるのに、STEAM教育を運営するのに、今では、体験格差も経済格差も不要の状態に日本の教育は進化しています。このことは凄いことです。そうであるのに、学べない壁をつくっているのが現状でしょう。その壁をぶち破っているのが私立学校のグローバル教育なのだと考えてみるアプローチがそろそろでてきてもいいなあと思います。

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2025年7月 3日 (木)

八雲学園 海外大学合格者数ベスト10入り in 首都圏

八雲学園の2025年現在の海外大学合格者数は30人。そのうち21人は、世界大学ランキング100位以内。これは、首都圏私立中高一貫校では、ベスト10入りの実力です。この結果は、全人的な総合的なグローバル教育の成果でありますが、特にサンタバーバラでの3カ月留学は、生徒の皆さんの成長のティッピングポイントになっています。

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★今もまさにこの3カ月留学にチャレンジしている生徒がたくさんいます。実は、この3カ月留学は、事前に3カ月の準備学習、帰国後に3カ月さらなる向上学習があり、9カ月プログラムになっています。

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★そして、この9か月間、生徒の学びのコアには、上記の図にあるようにダブル5Eのプロセスがあり、それが知のトルネードを生み出す循環になっているのです。もちろん、これは、国内大学進学準備教育にも浸透しています。2025年の国内合格実績の飛躍は、この知のコアシステムにあると、副校長の近藤隆平先生は語ります。このダブル5Eこそ、米国の大学でも学ぶ研究のプロセスに通じているのだと。

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富士見丘 グローバル教育としての組織力

★先週の金曜日、<GLICC Weekly EDU 第219回「富士見丘学園ーグローバル教育で拓かれる難関大学進学」>で、同校の教頭佐藤一成先生と広報副部長、学年主任の田中裕樹先生から、同校のグローバル教育が組織的にますますパワフルになっている話をお聞きしました。いわゆる英語教育ではなく、将来生徒がグローバルな世界で活躍する準備として突出したグローバル教育であることを、卒業生の活躍を通してわかりやすく語ってくれました。

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★同校は、帰国生に大人気の学校ですが、一般生もこの突出したグローバル教育カリキュラムで学びます。その結果、帰国生に限らず海外大学に進む生徒もいます。また、早稲田や慶応大学、上智大学、東京理科大に進み、そこで一年間の留学をしたり、卒業後に留学したりしている卒業生がいます。そしてそんなOGが、ジャーナリストや外資系で活躍したり、世界大学ランキング100位内の海外大学を幾つか卒業したりして、自分の研究の幅を広げ深めているのです。今回は、富士見丘に入学して初めて本格的に英語を学んだ3人のOGのグローバルな活躍について紹介されました。

★このようなOGがたくさん輩出されているのは、富士見丘のグローバル教育が学校全体で持続可能な組織力を確立したということを示唆しています。多くの学校では、英語の先生や国際部の担当の先生が回していき、その継続力に苦労をします。富士見丘も突出したグローバル教育の運営は大変でしょうが、それを組織的に運営しているところに優位性があります。

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★そして、帰国生は、もっともっと優れた教育をと望みます。というのは海外大学進学準備は、日本の学習指導要領のレベルを超えています。専門性がある程度必要です。日本の学習指導要領では文学批評まで行わないし、経済学原論や哲学教養、コンピュータサイエンスまでの内容もありません。そこを富士見丘は、やってのける講座も開発しています。

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★しかも、さらにぐっとくるのは、帰国生は日本語が得意でない場合が多いので、そのサポートシステムも構築されているところです。この帰国生学習サポート室は、海外大学進学準備カウンセリングも行いますから、一般生にも開かれています。

★同校のように、海外大学進学準備教育も射程に入れた全人的なグローバル教育の運営組織が充実している学校は、極めて少ないのです。

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2025年6月18日 (水)

グローバル教育 日本の文化と世界の文化の融合 墨を磨って無くなることが創り出すこと

★東京私学教育研究所の芸術体育生活系教科研究会(書道)が、<「講演&体験型研修会」 -墨を学び、墨で描く>を開催します。講師として株式会社墨運堂の墨匠の松田英治さんをお招きするということです。この研修会は、一般財団法人東京私立中学高等学校協会の会員424校の先生方だけが参加できる研修ですが、所員に書道界では松田さんと言えば超有名人ですよと教えられ、それではと、無教養な私はすぐにインターネットで調べました。するとすぐに松田さんのインタビュー記事がでてきて、読むやインスピレーションが生まれました。だれかと対話したくなって、すぐに工学院大学附属中学の教頭田中歩先生に電話しました。

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★松田さんは、墨をつくって、それを使う人が墨を磨って、無くなることで、すてきな作品が生まれてくることに仕事の価値を見出しているという趣旨のことを語っていました。

★マルクス・ガブリエルが、日本の文化は、坐禅など道の文化は自己を無くしていくという点で、西洋とは真逆だけれど、これはこうではない、ああではないと否定する文化は、結局自己を固定的に捉えるのではなく、「~ではない」どうしの関係性を捉えているという点で、自分の新実在論と似ていて、東洋と西洋の文化の融合の可能性に期待するというようなことを語っていたので、松田さんは、その関係性の中からさらに生み出していくというポジティブな面を捉えているところが新しい視点をもらったと感じたのです。

★道と言えば、茶道もあります。すぐに田中歩先生に今電話大丈夫ですかと問うと、電話がかかってきました。電話越しに外国人の声がたくさん聞こえてきたので、授業中ですかと聞いたら、体験学習で先生方や生徒といっしょにいたところだといいます。そんな大事な時にごめんなさいと言いながら、勝手ながら時間を共有してもらいました。

★なるほど、うちは書道部はないけれど、茶道部はあるから、柔道やサッカー部なんかとコラボしてみようかなと二つ返事で。ランドスクエアの加盟校が外国から交換留学でやってきたとき、日本文化体験で終わらせずに、さらにマルクス・ガブリエル的なところまで互いの文化の融合点を探るディスカッションをやってみますよということでした。

★海外から学ぶと同時に、海外からも学ばれる工学院大学附属だからこそ、瞬時にこのような対話ができたわけです。いつもインスパイアーさせていただきというか、無茶な私の話を、歩先生がアレンジして楽しんでいただき、感謝です!

 

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学校選択を考える本 学校が希望の都市づくりへ動き出す

★今も昔も学校は地球環境、政治的環境、経済的環境、情報環境に影響を受けています。ポジティブな影響は、受容しながらシナジー効果を生み出す教育をし、ネガティブな影響に対してはしっかりリスクマネジメントする学校経営をしています。しかしながら、その度合いの波が気候変動や地政学的リスク、グローバル経済の分断、サイバー攻撃など予想外の大きさになっているから、学校はしなやかでラディカルな変化をせざるを得ない局面にぶつかっています。

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(claude作成)

★それを乗り越えるのは、一つは生成AI。今回の記事のイメージを図にしてほしいとプロンプトを書き込めば瞬時に上記のような図を描いてきます。いかに巧みにAIパートナーにするか、学校は模索し始めています。

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★そして、それを果たす学校組織として、今注目されているのは「冒険する組織のつくりかた」。たんなるボトムアップ組織ではない新しい展開が提唱されています。

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★そして、そんな組織にするにはOSTという対話の場をつくる研修をしていこうというトレンドも生まれています。

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★その行きつく先は、まだ予約販売中ですが、安宅和人さんが描いているような新しいウェルビーイングな希望都市を学校が市民を巻き込んでつくっていく活動態になることが希求されています。

★これからの学校選択は、以上のような風が流れている学校に出会うことだということになるでしょう。

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2025年6月16日 (月)

文化学園大学杉並 DDコース開設10年目にさらなる事業開設!!

★2025年度、BSICE(Bunka Suginami Innovation Centre for Education:文化杉並教育イノベーションセンター)が始動しています。3日前にBSICEのセンタースペースがデザインされたというので訪れました。MITの研究室のような透明度の高いスペースデザインです。かっこいいですね。2015年に今では誰でも知っているDDコースを立ち上げて成功しました。そして10年経ったところで、それまですでにSTEAMプロジェクトや斬新なキャリアプログラムを積み上げてきて、ついにBSICEという中高版スタートアップを開始したわけです。

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(左から校長青井先生、理事長補佐染谷先生、理科主任成瀬先生)

★今多くの学校で、高大連携、企業やNPOなどの団体と連携、STEAM教育や探究教育などをしています。また校内で教員研修や授業研修も進めています。文大杉並も染谷先生を中心にネットワークを広め、教育イノベーションを進めてきました。

★そして2025年、これらのネットワーク構築を各担当者レベルで運営していくのではなく、BSICEというイノベーションセンターを学内に創設し、そこでプロデュースしていこうという学内起業を行ったわけです。

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★文大杉並が2026年から新しく開設するイノベーションリーダーズコースにそのセンターの研究活動は寄与しますが、実は染谷先生は、全国の学校や教育を豊かにしていきたいという団体とコラボして教員研修、プログラム開発、教育評価システムなどを現場で実装できるモノやコトをクリエイトしていきたいということです。

★そのためには、大学機関ともコラボして、エビデンスをしっかりしたいということです。ただし、あくまで大学のセオリーと現場から生まれてきた理論の両方をうまくチューニングしたいということのようです。

★世の中には、いろいろな研修がありますが、大学の先生の理論パッケージを学ぶか企業が制作したアプリやプログラムパッケージの説明を聞くかというタイプのものが多いので、現場の独自性が発揮しにくいというケースもしばしばです。そこで、染谷先生は、現場で実装できる状態のモノやコトにしたいということでしょう。

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★もちろん、松谷理事長や青井校長の野望は、日本の教師は海外から学ぶだけではなく、海外から学ばれる軸を持ってほしいということのようです。2028年以降、私立中高の経営は少子化の大きな波が押し寄せてきます。生徒募集だけで私学経営は難しくなります。教育ソフトパワーを輸出するようにならなければということでしょう。

★DDコースを取り入れるたということは、当然10年後は、今度はイノベーションリーダーズコースをIBよろしく国内だけではなく海外の学校に広げていくということでしょう。そのためにはIB機構のようなセンターが必要です。それがBSICEというセンターのミッションではないでしょうか。染谷先生と対話しながらそんな妄想が湧いてきました!

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2025年6月15日 (日)

工学院 中3の3週間の海外異文化体験研修 事前学習がおもしろい!

工学院の公式ブログに、「中学3年生(先進コース) 海外異文化体験研修 事前学習④」が掲載されています。もう4回目で、ガイダンス的な会もあれば、同校の卒業生で先生もしている大先輩から研修の臨場感ある思い出話を聞いたり、理科や数学とコラボした事前学習が行われたりしているようです。同窓の先輩先生の体験を聞けるなんて、この研修の伝統を感じます。一方で体験研修会を各教科からのアプローチで学ぶなんて斬新なプログラムが展開していて、まさに不易流行のグローバルな研修なのだと感動です。

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(写真は、同校サイトから)

★それにしても、数学的思考を介してオーストラリアと日本の文化や社会などのコンパラティブスタディーをするなんておもしろすぎます。体験学習と教科学習が、これほど密接にかかわるプログラムは、意外と少ないのです。

★特に数学的思考というのは、あらゆるコンテンツをコンセプト化するメタ思考を意味しますから、体験という具体的状況を抽象化するのは得意なはずなのですが、多くの学校では、学校全体でコンテンツの数学によるコンセプト化をする取り組みはなされていません。

★新学習指導要領になって、ようやく社会課題と数学を数理モデルによって結びつける方向性が示されていますが、現場ではまだまだ難しいようです。それなのに、工学院の数学の教師は、あたり前のようにやってのけているわけです。

★おそらく、中1から高2まで、学年が進むたびにバージョンアップするグローカルなプロジェクト学習がスパイラル的に実施されているから、このような発想が文化遺伝子として受け継がれているのでしょう。

 

今回は、新海先生による「異文化体験×数学」!!

 

数字で見るオーストラリアと日本の違いについてです。

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2025年6月 5日 (木)

八雲学園 グローバルリーダーが次々と イエール大学との国際音楽交流で

★昨日の目黒パーシモンホールでのイエール大学のアカペラグループによる演奏会と八雲生との共演は、前日の八雲学園のキャンパスでの交流とは、またガラッと変わっていました。これまた素晴らしいシーンでした。2013年から交流は始まりました。途中コロナがあったので、開催できなかったのですが、その後も交流は続き、今回は10回目です。

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★昨年、コロンビアで行われたラウンドスクエアの国際会議に出席した八雲生は、帰りにイエール大学に立ち寄り、対面でアカペラグループのメンバーと打ち合わせをしたそうです。10回目ですから、思い切って新曲に挑戦したいと。

★これまでも素晴らしい演奏だったのですが、少し玄人好みの選曲が多かったかもしれません。中1も参加する交流ですから、彼らもノリノリになる選曲を相談してきたそうです。

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★学ぶ側から、共に創る側にシフトした八雲生。司会も軽快で、イエール大学の学生とコミュニケ―ションをとりながら、爆笑も誘いながら、演奏は進んでいきました。

★グローバルリーダーが持っている交渉力やコミュニケーション力、プレゼンテーション能力の資質が演奏とオーディエンスの一体感を生み出していました。すばらしいグローバル教育が展開しています。

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2025年6月 2日 (月)

私立中高の海外学校説明会が盛り上がる そしてその意味

★先月から、私立中高の先生方による海外学校説明会弾丸ツアーが始まっています。5月は友人がヨーロッパをと飛び回っていたようです。時差があろうがなかろうが、おかまいなしで、各都市を巡業。30代後半から40代前半に私もたびたび体験しました。精神的には躍動感あふれるけれど、身体的にはキツイわけです。私よりは若いけれどそこそこ歳を取った友人も飛び回っていると聞き、お互い老いているので、心配になりました。しかし、彼は見た目は30代に見えるので、大丈夫かと。それはともかく、先週も私立中高の先生方はシンガポール、マレーシアなど国際教育セミナーの海外学校説明会弾丸ツアーに飛び回っていたようです。

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(湘南白百合の水尾教頭のSNSから拝借)

★湘南白百合の水尾教頭も参加したようで、持参した資料が全部なくなるほど受験生・保護者の関心度は高かったようです。湘南白百合だけではなく、他の私立中高もそうでしょう。SNSで知ったのですが、茗渓学園も参加していて、説明に立ち会った同校の校長補佐が中学受験業界の相当有名な見識者で驚きました。

★水尾教頭やその校長補佐、それから私の友人のような先生方が、海外学校説明会で話されるということは、極めて重要な意味があります。2015年くらいまでの海外学校説明会は、英語教育の充実や日本の超難関大学合格実績を説明することが中心でしたが、それ以降はIB200校計画を文科省が唱えたり、SGH構想を実施したり、SDGsなどとも相まって、国際理解教育からOnly One Earthに貢献できるようなグローバル教育(ビジネスにおけるグローバリゼーションとはまた違う)が進化していきました。

★その本質的な意味を語る先生方が飛び回っているのですから、帰国生・保護者は、日本の私立中高の教育の間口の広さと奥行きの深さを直感し、もしかしたら、このような教育の方が世界標準よりはるかに教育の質がよいのではないかと気づいてくれるかもしれません。

★日本というのは、伝統的に、自国の文化のすばらしさを他国によって評価されて初めて意識するということもしばしばです。

★大妻中野の諸橋校長や水澤教頭が、大妻中野の生徒は海外に学ぶ側の生徒からグローバルコミュニティでホスト側にまわるようになってきたと語っていました。それは同校のみならず、海外学校説明会弾丸ツアーで活躍している学校全てに当てはまるかもしれませんね(笑み)。

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