次期学習指導要領議論始まる(2)スマート教育にならざるを得ない X-skills(変容スキル)の必要性
★前回掲載した文科省の資料を見て頂ければわかるように、要は車や船がスマホ化しているように教育もスマホ化、つまりスマート教育にならざるを得ない。エネルギーをはじめとする物質的なリソースばかりか、人的資本力が不足しているのだから、当然だ。しかし、時間や空間、DX装備、インフラ整備などハード面だけの整理整頓では、スマートになるにも限界がある。もっとソフト面が必要である。
★スマホのハード面は、プロセッサーや記憶装置、バッテリー、カメラなどだろう。ソフト面は、なんといってもOSであり、外部からインストールするアプリなどが代表的。
★時期学習指導要領に限らず、学習指導要領の改訂は、いつも教科書という記憶装置、ハード面としてプロジェクターやデバイス、時間割という画面の配置などが中心。OSをどうするのか、授業というアプリをどうするのかという話は教師が現場でつくってねと。
★それでいて、教員の資質能力は大切だと。しかし、その資質能力の実装アプリや、それを不具合なく動かすOS機能はあまり組み立てられない。
★記憶装置の使い方は教科書ガイドなど膨大に多いが、ガイドが無くては動かないというのでは、ソフト面が形成されていないというコト。
★IBならTOKのような知のソフトがある。日本だって道徳があるじゃないかと言うかもしれないが、その道徳が教科教育や探究などに転移学習機能を持っているかどうかは人による。
★ところが、TOKや欧米の哲学という授業は、各教科の授業など他の教育活動に転移学習機能を持っている。
★この転移学習機能を生み出す力こそ教員の資質能力だが、そこは目に見えないままなのが日本の教育。だから日本の教育で精神というと根性になっていまいがち。
★これでは、どんなに学習指導要領を改訂しようと、OSができない。それは現場に任せたよということなのかもしれないが、だったらそうはっきり明言したほうがよい。そのための自由な時間と空間という余白をつくるとよいのだが。
★そんなことをいっていもそこは変わらないので、自分たちで創っていくしかない。そのような転移学数機能をもったOSを生み出すスキルをX-skills(変容スキル)と呼んで、このスキルをデザインしていく動きを来年から3年間していこうと仲間の先生方と動き始めた。
★知のOSと知のアプリなどなどを生み出すスキルをX-skillsとして動きたいということになった。
★言語化はもちろんしていくが、生成AIの活用は必須である。言語化は知のOSで、生成AIを使うことは知のアプリというレトリックになるかも。
★これによって、混合型カリキュラムマネジメントから化合型カリキュラムマネジメントになりスマート教育に移行することができるだろう。学数指導要領を逸脱することなく。
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