21世紀型教育

2019年6月24日 (月)

「第1回未来を創る学校フォーラム」(01)ジェネレーターの誕生!

★6月23日(日)順天で、「第1回未来を創る学校フォーラム」を開催。従来とは違い、生徒と教師が垣根を超え、ただただ共に語り合うBarazaを一つの柱とした。Barazaは、スワヒリ語で"集会・会議を意味するが、八雲学園が加盟しているRound Squareの国際会議で行われるディスカッション方式で、言語と身体脳神経系だけで、語り合い、響き合い、新たな発見や気づきが発生してくるものである。

★これができるには、極限の体験(人によって相対的)をして、そこから自分とはこういう人間ではないかと思いをもち常に考え実行する人が集まらないとできない。そうではない場合、レゴやドコデモシートや各種カードやアプリやポストイットなどを「媒介」して興味と関心を吹かす必要がある。しかし、今回はただただひたすら対話できる生徒に参加してもらった。

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★21世紀型教育機構の仲間の学校は、みんなが才能者でクリエイティブクラスになれる環境をつくろうと先生方が日夜努力してきた。そして昨年あたりから、足並みが揃い始めた。そこで、そろそろ生徒と教師の垣根を超えて、かつ学校間の垣根を超えて集まってただただ話し合ってみたいと。もちろんBarazaでもキーノートスピーカーはいる。それゆえ今回はその部分は、順天の校長長塚先生、聖徳学園校長の伊藤先生、八雲学園の英語科主任近藤先生にお願いした。特に近藤先生には、日本でただ一人のRound Squareの名誉会員榑松先生といっしょに参加していただき、プログラム最後に、Round SquareとそのBarazaの意味の解題をしていただいた。

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★それにしても、生徒の圧倒的な思いと思考とプレゼンテーションの迫力に、先生方も突き動かされ、各チームの対話は、インスピレーション、アイデア発生の泉と化していた。

★今回のスーパーバイザー児浦先生(聖学院21教育企画部長、国際部長、広報部長、21世紀型教育研究センターリーダ)は、生徒の姿をみて、「ジェネレーター」が誕生したと確信をしたという。リーダーとかファシリテーターとかコーチとか教師とか生徒とかそういう役割や機能ではないというのは、生徒も参加した先生方も共感した。

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★強烈な体験の中で生まれた自分という存在理由。たしかに自分なのだけれど、それは自分だけの存在でない存在と響き合っている存在なのである。だから、その意味でのジェネレーターとオープンマインドで対峙すれば、自らの中にも共に響き合う存在が現れてくるのだ。

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★児浦先生はしたがって、自分をスーパーバイザーとは呼ばずに、スーパージェネレーターとしてBarazaデザインに専念した。そして生徒を生徒とは呼ばず、ジェネレーターのみなさんと呼んでいた。

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★それにしても、順天の理軒館という楕円軌道空間は、多様なディスカッションができる空間で、Baraza初体験としては、大いに力を生み出す支えとなった。

★ジェネレーターが、どんなアイデアやインスピレーションを先生方と生み出したのか、それはまた今度。

 

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2019年6月23日 (日)

【未来を創る学校17】本日、順天で「第1回未来を創る学校フォーラム」開催!新しい時代へ!

★本日、21世紀型教育機構加盟校の会合が、順天の理軒館で行われる。「第1回未来を創る学校フォーラム」というタイトルの会合。昨年は富士見丘の「第1回グローバル教育カウンシル」で、生徒の皆さんと教師が共に学び、好評だった。

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★今年は、生徒の皆さんがジェネレーターとして先生方と共に世界をどう創っていくのか対話する。その対話は、Roud SquareのBaraza方式で、シンプルに話し合う。このシンプルな場が、対話という潜在的な世界生成システムのスイッチを入れるのだ。 

★スーパージェネレーターは、21世紀型教育研究センターのリーダー児浦先生(聖学院21教育企画部長・国際部長・広報部長)。今回は誰かがジェネレーターというより、みなそれぞれジェネレーター。自分の強烈な体験を通して気づいた自分とは何かという価値ある存在理由を語り合い、未来を創る発想が膨らんで、世界を変えていく感覚が共有されるのではないか。

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順天、富士見丘、八雲学園、聖学院、静岡聖光学院の5校から生徒の皆さんが参加する。

児浦先生の人並外れた多面的な領域における生徒との交流との体験が、生徒の皆さんと先生方総勢40人とどんなコレクティブインパクトを生みだすのだろう。実に楽しみである。

 

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2019年6月20日 (木)

工学院 知識創造のシミュレーション 暗記しない知識

★工学院の中村先生の中1の理科の授業を拝見した。シダ類とコケ類の共通点や違い、他の植物にはない魅力について調べてプレゼンする授業だったが、調べてただプレゼンするわけではない。

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★「魅力」とあえて硬い理科的な考え方とは対峙する表現を使ったのは、調べた事柄を「ポスター」に表現する作業をまずしたからだろう。シダ類とコケ類を調べるグループを大きく2つに分けて、さらにチームにわかれて調べてポスターにしていく。

★シダ類を調べるグループは、コケ類を調べない。逆もまた然り。なぜそんなことをしたかというと、情報を有している方が情報を有していない相手に教えるというペアワークをするためだ。

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★そして、プレゼンして情報共有した後、もっとこういうことを調べた方が良いとか、ポスターのデザインはここの工夫が必要だとかリフレクションやフィードバックを行う。

★シダ類とコケ類の違いや共通点はテキストに書いてあるし、そのページを暗記すればすぐに終わるではないかと硬い理科的な考え方をする方はすぐに思うだろう。しかし、中村先生のように柔らかい理科的な考え方をする先生は、暗記ということをあまりしない。

★しかし、知識は大切なのだ。では暗記しない知識とはどういう意味があるのだろう。

★授業終了後、中村先生と少し対話をしたが、やはり知識に対する考え方が、硬い理科的な考え方とは違い柔らかいのである。中学生にとっての理科の知識と私たち大人の理科の知識とでは、未知と既知の違いがある。

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★大人も新しい事象や現象に直面した時、それを知ることによって新しい知識を体得するし、場合によっては新しい知識を創造する。

★中学生にとって、大人にとって既知のモノでも、未知である場合、まさにその知識創造と同じ過程をたどるのではないか。こうすることで、知識を、名称の部分だけではなく、その背景にある知識の有機的な諸関係として丸ごとゲットできるという。

★今後、工学院にとって、知識とはこのような知識創造のシミュレーションとして位置づけられるかもしれない。

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工学院 もう一つのSTEAM

★工学院のベッキー先生のハイブリッドサイエンスの授業がファッショナブルである。私たちが、太陽からゲットするエネルギー量を測る授業を拝見した。

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★生徒は、まず紙とアルミホイルで、「太陽ロウト」を作り始めた。オールイングリッシュで行われているし、日本人の先生がアシスタントでついているわけではないので、細かいことは生徒に尋ねながら見学した。

★「太陽ロウト」で太陽光を集めて水を温める装置を作っているというのだ。なんておもしろい発想だろう。教務主任の田中歩先生も見学しに来ていて、「本間さん、これが工学院のもう一つのSTEAMですよ」と教えてくれた。どういうことかと少し考えながら見学していると、なるほどなあと。

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★実験装置を考案するというのは、ある意味テクノロジーを創るというコトだし、時間と温度の関係のデータを集めることはリサーチであり、そのあとエネルギーの関数に入れてエネルギー量に変換していくというこの全体システムの考案はエンジニアリングであり、数学であるが、この身近なものを装置に変容させるアイデアはたしかにアートである。

★この一連の行為に、科学的な要素、テクノロジー的な要素、エンジニアリング的な要素、アート的な要素、数学的な要素が統合されているサイエンス授業はたしかにSTEAMの基礎的な思考様式を学ぶことができる。

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★工学院のSTEAMというと図書館など複数個所に開設されているFAB Labスペースで、3Dプリンターで制作物をつくることだと思いがちだが、基礎的な考え方は授業の中でも行われる必要がある。創る行為と考える行為のカップリングがなされているのが工学院のSTEAMであり、それがしっかり実践されているのに感動したが、それがさらにオールイングリッシュで行われているのに驚きが走った。もちろん、ハイブリッドサイエンスコースの話であり、ハイブリッドインターコースの話ではないのである。

★授業を見学したのだから、フィードバックをするのは、礼儀なので、グーグル翻訳で次のように英語にしてメッセージをおくった。

≪It is a wonderful lesson to find out the energy in nature and verify it with formulas through creating a simulation device. It is a lesson design that contains all the thinking skills.≫

★もはやアレクサは欠かせない時代だ。

 

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2019年6月19日 (水)

【未来を創る学校15】聖学院に集結するジェネレーター 児浦先生と山口由人くんと会って感じたこと

★聖学院の児浦先生と「未来を創る学校フォーラム」の打ち合わせに訪問。今回は、21世紀型教育機構の加盟校の先生方のスピーチと生徒と教師が「未来を創る学校の可能性」について語り合うBarazaの螺旋ストーリーで構成される。

★21世紀型教育機構は、「ゴールデンルールにのっとり、グローバルゴールズを解決できるグローバルシチズンとしてのジェネレーターを育成するクリエイティブスクールを応援する。」というビジョンを共有している。やたらカタカナが多いが、日本語ばかりにすると、どうもしっくりこない。

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★ともあれ、加盟校は、一握りの生徒だけが才能者になればよいのではなく、みんな才能者になれるし、世界中の人が、憲法14条じゃあないけれど、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されることなく、みんな創造的才能者になれるのだという教育ビジョンをもっている。

★それを達成すべく、プロジェクト型のPBL授業を行い、生徒1人ひとりが対話によってインスパイア―するチャンスをつくっていく学びの環境を創っている。しかし、まだまだ教師と生徒の間に壁があり、その壁を崩して、共に新しい知識や思考や技術を創造していくということになってはいない。

★そこで、機構は、今年21世紀型教育研究センターを発足し、児浦先生を中心に生徒を子ども扱いするのではなく、地球市民として共に世界を創っていくジェネレーター集団になろうという挑戦をしていくことにした。

★その準備が、先月富士見丘で行われた「グローバル教育カウンシル」から始まり、今回は順天の理軒館で開催する「未来を創る学校フォーラム」だ。

★その打ち合わせに聖学院を訪問したわけだが、そこで同校の中3山口由人くんを紹介された。彼のビジョンは、中高生とおとなの境目を取っ払い、共に社会を世界を未来を創っていくことで、SDGsなどもイベントで終わらせるのではなく、各学校の取り組みをつなげてアクションに移行する活動をすでにしている。

★中高生クリエイターと組んで、ポスターデザインやウェブサイトのデザインも将来起業したいということだ。というよりも、すでに起業しているメンバーはたくさんいるから、今後コラボの和は広がるという。私の事務所も仕事としてきちんと注文することにした。

★とにかく、山口由人くんは、大学も日本にこだわらず、自分の実現したい知や技術を研究できる大学が海外にあるのなら、挑戦したいと。目の前の試験より未来の大きな問題に目を向けることを忘れてはいけないという信念の持ち主で、聖学院は、こういうやりたいことができる環境にあり、ありがたいと。

★山口由人くんは、学生団体SustainableGame代表として、≪私たちの団体が天才バンクとコラボして、6月30日12:30から東京日本橋タワーにて「第一回課題発見DAY」というイベントを開催≫するという。日本橋周辺でフィールドワークを行いながら課題を見つけ、その課題の解決方法を大学生と一緒に考え、企業にプレゼンし、イベントだけで終わらせず持続的にアクションの実現を目指すというのである。

★今回フォーラムをやる必然性がまさに聖学院にあったのだという確信を得た。山口由人くんは、大きなムーブメントを生み出すだろう。21世紀型教育機構の加盟校との相乗効果も生まれることを大いに期待したい。

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2019年6月15日 (土)

【未来を創る学校14】八雲学園 多様かつグローバルな経験が才能を開く理由

★今や八雲学園があのRS(Round Square)の加盟校であること及びその重要性に注目するメディア関係者も多くなった。このRSの加盟校になるというコトは、IDEALSという理念と同じ理念を八雲学園が共有しエチルからというコトがある。IDEALSを創っていったから加盟校になったというより、もともともっているから、どうぞということだろう。

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(生徒が前のめりになる授業)

★そして、なによりその理念を実現していく探究プログラムという学びの旅をすることによって、生徒は12能力を発見し、身につけていく。

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★その12の能力が、上記のすてきなイラストに刻まれている。これはRSのサイトに掲載されている。

inquisitiveness

tenacity

courage

compassion

inventiveness

ability to solve problem

self-awareness

sense of responsibility

appreciation of diversity

commitment to sustainability

communication

team-working skills

(探究心、粘り強さ、勇気、思いやり、創意工夫、問題解決能力、自己への気づき、責任感、多様性の理解、持続可能性への取り組み、コミュニケーション、チームワークのスキル)

★おそらくこれは、IBの10の学習者像にも通じる。まさにグローバル人材の中核の魚力である。

★しかしながら、これは、多くの経験をすれば、誰もが発見でき、体得できる能力化というと、そうは話はうまくいかないのは、想像に難くないだろう。

★では、どうして八雲の生徒は、体得できるのだろう。

★その理由は、ミニ説明会と同時開催の体験授業を見学した時に気づいた。それは「教師の才能媒体力」だ。私が見学したのは理科の実験だった。ちょうど液体窒素をつくった多様な現象発生の実験をしていた。どんどん新たな現象が生まれ、そのたびに生徒は驚き、間髪にいれずに、「どうしてこうなったと思う?」「今度はさっきの現象とどう違う?」「それはなぜ?」そして、「そうそう」「いいねえ」「よく気づいたね」と現象の驚きと法則の発見の喜びが実験室の空間を舞う。

★ああ、これだ。好奇心、開放的精神、なぜだろうという3つの要素が創り出す内発的モチベーションがあふれ出る授業。教師は子供たちの才能が触発される触媒の仕掛けを創意空しているのである。

★こういう思考がどんどん生まれて成長する環境設定が実に巧い。これがいわゆるGrowth Mindsetということなのだろう。八雲学園の多彩な体験による才能開花のねっこには、このGrowth Mindsetを仕掛ける教師がいる。

 

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2019年6月14日 (金)

天才教育改革者「高橋博先生」本を執筆。民間校長の先駆けから5校を希望の学校に変える。

★高橋博先生といえば、知る人ぞ知る≪天才教育改革者≫である。4校のカトリック学校を希望の学校へと変え、その教育に憧れて多くの生徒が集まるようになった。今、5校目の京都のノートルダム女学院を再び希望の学校とするべく未来の学校創りに着手している。そして、シリコンバレーで活躍するお子さんを育て、多くの孫に囲まれながら、奥様と家庭での豊かな教育もつくりあげてきた。

★その誰にもまねのできない世界的視野と経営的手腕の実績を通して、これから最も必要であり、SDGsでも取り上げられている「女の子の教育」についての本≪父親が知らないとマズイ 「女の子」の育て方 秀和システム2019/6/28≫を出版。予約受け受け中である。

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★1校目は、聖パウロ学園高等学校(東京)の改革。 民間より校長就任、まさに民間校長の先駆け的存在なのである。のち理事長として今も継続して、先生方のイノベーションが生まれる対話を中心とした教育環境をサポートしている。

★ザベリオ学園幼小中高(福島) 理事長として学校改革し、右肩上がりの学校にした。

★聖母被昇天学院(大阪) 副理事長として21世紀型教育改革で再び不死鳥のように蘇らせた。小中高一貫の理想的な共学一貫校を生みだした。今も支援し続けている。

★聖母女学院(大阪) 常任理事として、そのグループ校である香里ヌヴェール学院を改革。大成功に導いた。石川一郎先生も学院長として協力。校長を公募するという驚くべき発想により、今春新しい最年少校長の就任を実行。それを見守って、理事を去るも、何かあれば駆けつけるパッションを燃やし続けている。

★そして、今ノートルダム女学院(京都) 常勤理事として教育改革に乗り出し、日本の文化の要である京都ならではの驚くような構想を練り、着々と進めている。

★どうして、今まで広く知られていなかったかというと、高橋先生は、教育コンサルタントではなく、学校の教育に心身を捧げるミッションで動いてきたからだ。

★コンサルタントや教育ジャーナリストは、まず自分が一番である。自分をPRするのが当然のルーチンである。しかし、高橋博先生は、自分ではなく学校を広報する。そしてなにより生徒の学びの環境を形成することに尽力する。

★だから、世の中は、教育ジャーナリストや教育産業によって、教育を片面的にしか見ることしかできない。すなわち、本物の教育に触れるまで理解ができない。

★しかし、ついに、今回その本物の教育の原点である高橋博先生の教育の真髄が開陳されることになったのである。

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【未来を創る学校13】順天 グローバルシチズンシップに満ちている学校

★来年はいよいよ東京パラリンピック・オリンピックだが、今から35年前に実施されたときに、順天は、さっそく海外派遣制度を実施し、「若い目で見た世界」を学内に取り込もうとした。たんなる語学研修ではなく、「世界」を見て感じてくるマインドを大切にしていた。そこから、試行錯誤して、世界にどう臨み、生徒自身が世界的視野で何ができるかという活動が続いた。

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(写真は順天サイトから)

★そして、いよいよ1989年のベルリン壁が崩れる年に向けて、国際社会の動きが変わり始めた。しかし、それは突然起こったのではなく、1980年代にその兆しはあり、どんどん増してきたのである。SGDsは2015年に採択されているが、それとても、その前の準備段階がそうとうある。

★1980年代になって、それまで政府主導の介入によって行われてきた発展途上国の開発政策が、行き詰まりを見せてきた。この政府主導の介入は、組織の悪弊ともいうべきによって起こるから、制度改変はすぐにはいかない。そこで、活躍し始めたのがNGOである。日本では1990年後半になって、特に95年の阪神淡路大震災の時に注目されたボランティア団体の活躍によって、NPOが法的に本格的に確立されるようになるのだが、順天は速かった。1980年代に、海外ボランティア派遣を断行していった。

★そして、10年単位で、ボランティアベースのグローバル活動を学内に広めていった。その実績がSGH認定校として文科省に認められたわけであるが、そうなってからというもの、海外修学旅行だけではなく、海外フィールドワークが増え、ボランティアベースのプロジェクトがたくさん立ち上がっている。

★中でも、フィリピンのスモーキーマウンテンをはじめとするゴミ山で、スカベンジャーとしてゴミをお金に換えて生活している子供たちのエリアにフィールドワークしてくるプロジェジェクトはすさまじい。

★教室から出でてこそそこに真理があるというような趣旨を寺山修司が言っていたように記憶するが、その真理の凄惨かつく深さはそこに行った順天の生徒しかわからないだろう。

★かれれらの人生はこれによって変わり、世界というものに対するものの見方も変わったという。学びはアクションにつながらなければと探究の時間で叫ばれているが、そんな安心安全のエリアで生徒に偉そうに言ったところで、何も響かないだろう。

★圧倒的な現実とその背景にあるいかんともしがたい歴史の神の前で、彼らは途方に暮れる。そしてその途方に暮れる生徒をどうにかさせようと同行した教師も途方に暮れるのだ。そんなとき、解決の糸口は、自分たちが救おうと不遜にも思っていた、目の前の子供たちから、突破口の気づきを得るのである。

★グローバルコミュニケーションとは、英語ができればよいというものではない。できなければ困るが、それよりももっと大きな大切なものがあるのである。

★フィリピン体験をはじめ、順天というスペースでボランティアベースのグローバルシチズンシップ体験をした順天の教師も生徒も、大人と子供の関係ではありえない。

★35年前の東京オリンピックのときに、順天が世界へ目を向けたように、2020年東京パラリンピック・オリンピックで、さらなる謙遜と愛のある(=ボランティア精神)グローバルシチズンシップの重要性が世界の人びとシェアリングされる日がやってこよう。順天の生徒はグローバルシチズンとしてっジェネレーターとなっているだろう。

★拝金ベースのグローバル富裕層と謙遜と愛ベースのグローバルシチズンの違いが何であるか、世界中が意識するように変わるのである。

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【未来を創る学校12】注目!聖学院 「僕たちにできること」!

★聖学院という男子校は、これからどんどん高校生にとって重要拠点になる。というのも、中高の科目の授業がPBL(Project Based Learning)で行われているために、それがあらゆる活動に指数関数的増幅影響を与えているのである。

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(写真は、すべて聖学院サイトから)

★もともと、タイ研修、文化祭などの教育活動がプロジェクトベースで動いていて、そこに通常の授業もPBLで動き始めたから、その相乗効果がトルネードを生み出しているわけだ。アクティブラーニングや同じPBLでもProblem based Learningだと、難しい大学入試問題や小論文問題の課題解決でおわりがちだ。

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★しかし、聖学院の「プロジェクト」は、「僕たちにできることは何か」つまり、「自分たちは何者なのか」という存在意義を深めていく過程であり、その中で賜物(タレント)である自分の才能に気づき、それをプロジェクトとして、活動に変えていくのである。

★それが通常の授業からタイ研修のような教育活動まで、あらゆる機会で実行されているのである。

★大学進学実績だって、世の中が必要だから十分に進路指導はしている。しかしながら、世の中が必要とするものと世界が必要とするものの違いを見抜けるのが聖学院の生徒なのである。

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★おそらく、聖学院で中高を経て成長した高校生は、もはや生徒ではない。つまり、高校生だからといって、大人ではないとみなせない。もちろん、経済的自立とか法律上の問題があるから、成人としての大人とは誰も言えないだろう。しかし、地球市民として大人である。

★今の日本の私たち大人は地球市民の意識を持っていない場合が多いのではないか。その点において、私たちは地球市民として活動している聖学院の高校生を誇りに思わなければならない。

★通常授業のPBL、タイ研修や文化祭、糸魚川農村体験などのプロジェクトという中核的な学びのトレーニングが、「震災プロジェクト」などの高校生による活動につながっていく。パラリンピックに対する支援プロジェクトやタイやミャンマーとの交流プロジェクトなどどんどん広がっていく。

★英語が必要と思えば、英語を大いに学び、外部のブレインを必要とすれば、奔走して連れてくる。資金が必要であればクラウドファンディングを行い、海外にいってリサーチしようと思えば、海外に飛ぶだろう。実際に高校生起業家もでているぐらいだ。

★日本の大学では、自分の研究したいことができなければ、できるところを探して、そこがアメリカの大学であったなら、アメリカに留学するだろう。

★聖学院の高校生は、「僕たちにできることは何か」を考え、議論し、相談し合える学びの環境にある。そこから、いまここでできることから始めていく。小さく始めて世界を変え、未来を創るのだ。このようなPBLを核とする学びを経過して大学や社会にでていくと、そこでやはり活躍するものであるという調査はトランジション調査と言われ、立教大学の中原淳教授や桐蔭学園理事長・トランジションセンター長溝上慎一教授が学問的に調べていて、一定の成果を収めている。

★私たちは、高校生を大学受験というドメスティックな枠に閉じ込めて、いまここで「僕たちにできること」を多角的に考え、活動する場を排除してきた。大人の前に地球市民になることはできるのに、そのチャンスを奪ってきた。そして、それが日本の国力を衰退させる大きな原因であることに、いまだに気づいていないのだ。

★聖学院の先生方は、このドメスティックな見えない精神的物質的壁を崩している。そして地球市民として飛べる、足場や跳躍台や精神のエンジンを創る環境を整えているのである。

 

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2019年6月12日 (水)

【未来を創る学校11】21世紀型教育校の大事な挑戦!

★グローバル教育とか地球市民とかいう限りは、日本から世界を見るだけではなく、世界から日本も見る必要がある。そうすると、今の大学入試改革の話や新学習指導要領の話がいかにドメスティックで世界に通用しないのかというのがわかる。そりゃあ年金の問題は起こるわけだ。どうやったって、国内だけ(ドメスティック)の枠の中で解決策を講じようとすれば、少子高齢化は進むばかりなのだから、お金はなくなる。

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★そして、このドメスティックな見方で、大学入試改革や新学習指導要領の話をして、なおかつ進むことを阻害している見識者は、ますます年金問題のような沢山の問題を解決しないまま未来を迎える日本を作ってしまう。

★海外のエスタブリッシュスクールなど関係ない、数学は日本の中等教育の方が難しいことをやっているのだと、何を言っているのだろうか。

★そういう方々を相手にしていると、子供たちの未来は暗くなるから、せめてみんなが気づくまで、先行して私立学校の中から世界のエスタブリッシュスクールと同じ土俵で切磋琢磨できる水準まで教育を創り上げていこうというのが21世紀型教育機構の加盟校なのだ。

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★公立中高一貫校の中には、IB認定校になっているところが増えているが、そういう動きは大歓迎だ。しかし、1つの学校で20名くらいしか恩恵に浴しないし、ディプロマのスコアが結果的によくなければ、実はあまり役に立たないという現実があることは否定できないだろう。

★それゆえ、21世紀型教育機構の加盟校は、IBと同じような役割を果たせる海外の教育コミュニティーと連携している。工学院はケンブリッジイングリッシュスクール認定校。聖パウロ学園、聖ドミニコ学園は、認定校ではないが、工学院の英語で活用しているケンブリッジ出版のテキストを活用している。

★八雲学園はIBと創設者が同じラウンドスクエア認定校。工学院は現在候補校。

★文化学園大学杉並は、カナダのBC州と提携しているインターナショナルスクールであるDDコースを実施。その実績はすでにかなり凄い。DDコース以外のコースにこのエッセンスをどう広げるか、学内では開発進行している最中だ。

★富士見丘と順天はSGH認定校。文科省が認定する期間はそろそろ終わりに近づいているが、この間つながった海外とのネットワークは実に豊かで、今後も拡大していく。

★UPAAに和洋九段女子は加盟し、海外大学進学準備の足場をしっかりとつくっている。

★Appleの教育認定校は三田国際。聖徳学園もApple社と教育連携している。

★そして、静岡聖光学院は自らの学校で国際サミットを構築し、海外のエスタブリッシュ校を日本に呼び込むネットワークを創っている。

★このような海外のエスタブリッシュスクールと同じ土俵で学校全体が交流できる環境を創っているのが21世紀型教育機構加盟校であり、ここに未来を創る学校が在ることは間違いない。

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