21世紀型教育

2020年10月30日 (金)

新しい教育社会(18)21世紀型教育機構のアクレディテーション ブレイクスルーへ。

★予想していたわけではないけれど、老兵は去るというセオリーで、21世紀型教育機構の理事を辞めたら、急にパンデミックが襲ってきました。それを新しい座長GLICC代表鈴木裕之さんは、先生方と協力して、速やかにオンラインセミナーや定例会に切り替え,リスクマネジメントをしました。

★そして、彼の国際ネットワークで、機構の英語哲学オンライン授業やコンクールを行ったわけです。そして今度は、UCLAのリサーチャーと組んで、新たなるアクレディテーションを展開したのです。すばらしい!私が居残っていたら、こうはいかなかったでしょう。ハイテクオンチのお爺ちゃんでは無理なのです。

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★こういうときは、必ず聖学院が真っ先に協力してくれます。21世紀型教育機構の教育センターのリーダー児浦先生が大活躍です。そんなわけで、アクレディテーションは、PBLの授業などの教育活動全般の質をあげるためのエンパワーメントエバリューエーションですが、それを名実ともにやってしまいました。

★動画でモデル授業を撮影して、思考コードで検索できるシステムを今創っている最中です。いずれ、見ることができるでしょう。最初は機構加盟校限定ですが、そのうちに公開されると思います。

★おそらく、多様な若き見識者や技術者がコラボして行っていきますから、探究とかPBLとか多くのセミナーやコンサルティング業界のイベントの中でも突き抜けたコミュニティに発展すると思います。

★私は辞めたのですが、それでも鈴木さんは気遣ってくれて、ご意見番のアドバイスくださいと。ないよといいますが、それでも、こうやって情報を共有してもらえるので、ホンマオオト21で発信するくらいのお手伝いはしようと思っています。

★上記の聖学院のアクレディテーションを行いながら動画を撮影したものを拝見して、やはり聖学院は完全にスーパーエクセレントスクールにシフトしたのだと。

★コンサバ校が高級ガソリン車で、多様な革新的で成功している学校はハイブリッド車で、聖学院は、地球全体の幸せのために完全EVで走ることを実現したスーパー革新学校です。そのうち一気に宇宙船となるでしょう。機構の加盟校が、聖学院とシンクロしていることを、このアクレディテーションによって、次々明らかにされていくことでしょう。

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★本日のGLICC Weekly EDUも鈴木さんの発案と気遣いで、私に機会をつくってくれているわけですが、そこで聖学院のPBLの話ができたらいいなあと思っています。聖学院のPRというより、日本の教育がこの道をいくことはとてもよいことなのです。文科省もメディアも注目して、日本の教育の輪郭を描きましょうよというのが本意です。

★私は、授業のシステムをみんなで考えることが、教育の核心だと思います。ここから組織開発も、人材開発も、働き方改革も、部活も考えなければ俯瞰できません。掛け声だけの俯瞰や改革の話が、実現しないのは、授業にちゃんとスポットを当てていないから、痒いところに手が届かいのです。神は細部に宿るのです。もっとも授業は細部ではなく中核ですが。学際的対話の源泉です。

★本日の対話&トークの予定は次の通りです。

 1)選択者の価値観とのマッチングが大切 2025年、2030年、2050年、2060年を見据えて まずは2025年。
2)ケースメソッド、たとえば、開成、麻布、海城と三田国際、聖学院、工学院、静岡聖光学院、新渡戸文化、かえつ有明、武蔵野大の違い
3)女子校は次回 まだ気づかれていない和洋九段女子のすばらしさなど、この気づかれていないところを探すアプローチで幾つかの女子校をみていきたいと思います。

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2020年10月27日 (火)

2021年変わる中学入試(15)静岡聖光学院 2025年問題を見据えた男子校

★静岡聖光学院。今回のパンデミックで最も早くオンライン授業に動いたカトリック男子校。保守的と思われているカトリック学校のイメージを払拭した功績は大きいですね。もちろん、時代を切り拓くNew Power Schoolとして他の追随を許さないでしょう。今12歳の小6は、2025年問題を迎える時は、17歳です。ここから大学入試がまた大きく変わります。超高齢化社会になっています。ICTのサポートは加速しています。

★ですから、まだ誰も信じていないでしょうが、教育においてもCBTはあたり前の世の中になっています。もしなっていなかったら、日本の教育はたいへんなことになっているでしょう。そのようなクライシス(パンデミックで経験済みです)に備えるために、同校は海外大学への道も切り拓いています。オンラインの海外大学は増えているでしょう。海外インターンシップもオンラインでできる機会も増えています。国連やGAFAのような企業は日本にも拠点があります。リアルにはそこでインターンシップを行い、海外とは巨大VR空間でやりとりをします。やりとりにC1英語は重要です。同校の英語教育やグローバルな活動がそこを目標にしているのには、そういう理由があります。

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★体験ができなくてどうのこうのと、今は言う人が多いでしょう。しかし、体験の時代から経験の時代に移行するわけですから、そこに備えなくてはなりません。また本間はわけのわからないことを言うといわれるでしょうが、体験と経験という2つの言葉を持っている日本語は優れた言語ですが、最近では、その差異を考えることをしなくなりました。

★もちろん、ネット上ではたくさんでてきます。しかし、日常生活では、すっかり体験=経験でしょう。そして、体験の意味に回収され、差異が消失しているのが現状です。今回のパンデミックで、ダボス会議の座長クラウス・シュワブ博士なども哲学の必要性を説いたり、GAFAがリベラルアーツを重視するのは、こういう視点を大切にしているということなのです。彼らが日本のガーデニングに興味を持つのは、こういう繊細な差異を言葉で表現できるからです。それゆえ、繊細過ぎて、世界言語になりにくいのですが。

★いずれにしても、日本人は哲学が苦手だと言われますが、日本語自体がすでに哲学的に差異を重視(ハイデガーが尊敬し恐れた九鬼周造の哲学が象徴的です)しているので、誰もが哲学を日常してきたのです。しかしながら、それを忘れてしまったのだから回復することが必要です。どうやって、C1レベルの英語によってです。言語の差異が、鏡になるのは、リサーチスキルの基本です。英語の学びも、ある意味リサーチ(研究)ですよね。

★ともあれ、そういう未だ多くの人が気づいていない未来を見据えて動いているのが静岡聖光学院です。どうしてそんなことができるのか?それは星野校長をはじめ同校の先生方は、世界を経めぐって情報を収集し分析しているからです。リサーチプロジェクトは同校の十八番です。

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★そんなわけで、オンライン授業を真っ先に行えたわけです。そして、この環境はますます発展し、テレワークとリアルな授業を同時にできてしまうパラレル・ハイブリッドオンラインPBL授業の環境を今準備しています。クラウド・ファンディングと寄付の両方で資金調達をしています。各教室がミニ放送局になるということでしょうか。

★そして、入試でもオンライン入試を行ってしまいます。首都圏ではオンライン入試は自粛ということらしいですが、学校法規上そのような規定はないので、未来を見据えて早速やってしまうわけです。もちろん、首都圏では、私立中高一貫校が多いので社会的混乱を引き起こす可能性があったり、文科省との関係でいろいろたいへんなのですが。

★ミネルバ大学のように日本の大学が動けないのも、大学の意志の問題というよりは、他の問題の方が多いですね。

★その点、静岡聖光学院は立地的に有利です。不思議なものです。明治維新の政府の智慧は、この静岡の地から生まれたものが多いですよね。新技術の軍事、北海道の酪農、横須賀ドックという海上貿易をサポートする拠点づくり、起業家精神、私学の系譜のルーツの1つをつくった江原素六という人材輩出などなど。

★21世紀のNew Power Schoolのモデルも、静岡は生み出そうとしているかのようです。いや、生み出してしまっています。

★2018年12月 8日 (土)、このホンマノオト21で次のような記事を書きました。「New Powerの学校×教師(04)静岡聖光学院 最先端のNew Power School」がそれですが、そこで次のような表を示しました。

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★同校にとっては、迷惑な話かもしれませんが、私の預言はあたったといえるかもしれません。すべての項目が実現しているからです。同校は寮があります。中高時代から海外大学への予備練習として大いに推奨します。プログラミングのオンライン入試まで実施すようになっているのは、その象徴ですね。

★よく業界関係者から、本間さんはなぜ静岡聖光学院をそんなに評価するのといわれます。同校が21世紀型教育機構に加盟したからですかと言われます。たしかに、それもあるでしょう。三田国際の預言もあたっているのは、改革当初から立ち会っているので、ディープな情報を共有できるからというのもあります。

★しかし、静岡聖光学院は、私自身が大学時代に同校のたくさんのOBに影響を受けたからというのもあります。彼らは経営者になっていたり、大学教授になっていたり、幼稚園を経営していたり、教師をやっていたり多才です。

★同校が21世紀型教育機構に加盟する前夜、私がかかわるかもしれないということを最初に相談しにいったのも、大学時代の同校OBの友人Mでした。Mには、本間がかかわるのは歓迎だが、やるからにはちゃんとやれよと念を押されました。大学時代、Mの自宅に遊びに行ったとき、真っ先に車で連れて行かれたのが、静岡聖光学院でした。母校を心の底から誇りに思っているのです。そこから眺める景色の柔らかいグリーンな光の世界は今も目に焼き付いています。

★ほかに4人のOGもいっしょにいましたから、それはもうワイワイガヤガヤでした。その明るく希望に満ちた雰囲気は、もちろん今も同校の特色です。ちがっているのは、当時彼らの口からでてくるのはサッカー部の話でしたが、今はラグビーが注目を浴びていますね。

★いずれにしても、静岡聖光学院は、首都圏に近い私立中高一貫校で、12月から入試が始まるため、学内はハイテンションで動いています。ワイワイガヤガヤは、同校の伝統です。そして、このワイワイガヤガヤが、パラレル・ハイブリッドオンラインPBLの中核でもあります。

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2020年10月26日 (月)

2021年変わる中学入試(14)海外大学へそして偏差値至上主義の無化へ加速 三田国際のデュアル・ディプロマ参入の意味

★2015年、文化学園大学杉並(文杉)がカナダのブリティッシュコロンビア(BC)州と提携してダブルディプロマ(DD)コースを開設。画期的でしたが、その当時は、文科省主導で国際バカロレア200校計画が動いていましたから、騒いでいるのは私ぐらいでした。しかし、DDコース一期生18名の海外大学、ICUを含め目覚ましい大学合格実績に、いっせいにメディアは取材を開始し、文科省はモデル校として認定するわけです。

★だいたい私は3年くらいはやいので、最初は揶揄されるのですが、広まると、忘れ去られます(^^汗)。まあ、それはともかく、IB以外に海外大学へいくロードマップは、複数揃いました。聖学院や開成、海城のように、自前で海外大学に行ける学校もあります。

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(写真は、一部、文化学園大学杉並のサイトから。文杉のDDコースの授業は世界につながっています)

★そして、いよいよ三田国際がデュアル・ディプロマに参入します。同校サイトにはこうあります。

 高校インターナショナルコース アドバンスト(ICA)では、2021年度より、西オーストラリア州教育省と提携したDual Diploma Program(デュアルディプロマプログラム)を導入する運びとなりました。高校在学中に西オーストラリア州のカリキュラムに則った授業を履修し、卒業時に本校の高校卒業資格に加え、西オーストラリア州の高校卒業資格(WACE)を取得できるようになります。オーストラリアとのDual Diploma Programは、日本で初めての試みとなります。

★三田国際は、東大主催の英語弁論大会で優秀な成績をあげたり、つい先日もe-スポーツで、強豪のN校や開成をぶち破り優勝したり、偏差値も筑駒を抜く勢いです。とにかく英語分野やテクノロジー分野で素晴らしい実績を出しているわけです。そして、大学合格実績も改革前の戸板女子に比べればはるかにすばらしいのです。

★しかし、東大や海外大学ランキング100位以内の大学にはいるまではまだそこはアピールしていないのです。贅沢な話です。しかし、オーストラリアとのディプロマを提携したということは、まず世界大学ランキング100位内は2023年の卒業生から出るということを意味します。いや来年から出始める(中学改革一期生が卒業)ので、さらに2023年にはたくさんということでしょう。

★このような海外大学へという流れは、今後どんどん大きくなっていくでしょう。三田国際がやるのならと。しかも海外も日本の学校と組みたいのですね。その理由は、ここではっきり言うと炎上するので、いえませんが、とにかく日本の学校と組みたいのです。IBが日本と組みたかったのもその理由です。理由は3つあるのですが、そのうちの一つの象徴は、エジソンのサポートをしたのは日本人で、エジソンの座右の銘は新渡戸稲造の「武士道」だったということでいかがでしょう。他の2つは、ここでは言えません(汗)。

★そして、海外大学へいくロードマップは、自前で行く以外には、提携ということなのですが、その種類は3つあります。それぞれのロードマップを使う学校を並べてみます。国際バカロレアもそうですが、認定校と候補校合わせて(PYP/MYP/DPの延べ数)が、現在150校を超えていますから、ここでは省略します。

1)「ダブルディプロマ」あるいは「デュアル・ディプロマ」校

文化学園大学杉並

神田女学園

国本女子

麹町学園女子

三田国際学園

2)「ラウンドスクエア」認定校 IB以上の教育の質を有している世界の私立学校のコミュニティ

玉川学園

八雲学園

工学院大学附属

啓明学園

3)「UPAA 海外協定大学推薦制度」加盟校

神奈川大学附属

啓明学園

工学院

桐朋女子

東洋高等学校

日本大学(日吉)

横浜清風高等学校

和洋九段女子

★海外大学への道はかくして今まで以上に広がりますが、もう一つの三田国際の意味は、中学入試における偏差値至上主義を崩壊に導くということです。偏差値は統計的な数値ですから、偏差値がなくなるということではなく、偏差値だけで学校選択をすることは意味がないということを言いたいだけです。

★とはいえ、上記の学校は、文杉や三田国際のように、海外大学だけではなく、国内大学の実績も上がりますから、偏差値もあがってしまいます。

★結局、入学時の偏差問が6年後の卒業時に5以上上がるところはどこかというのが学校選択の潮流になるというパラドクスということですね。

★ただ、海外大学も射程に入れた学びは、思考力重視、創造性重視、社会課題解決提案型活動が中心になっていくので、それで偏差値があがるのであれば、喜ばしい限りではありませんか。

★偏差値の質の時代ということですね。

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2020年10月24日 (土)

GLICC Weekly Edu Youtube限定公開配信 入試文化から世界を見る・観る・診る・魅る(01)はじまりました。20%は本音オピニオンです。

★GLICC主宰鈴木裕之さんとYoutubeでポストコロナ時代の教育についてトーク配信始めました。今のところGLICCスタッフの手作りスタジオなので、限定公開で、ひそっとやってます。

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★それにしても、鈴木さんの俊敏力というのはすさまじく、先週の金曜日に対話しているうちに、言いたいことは公開しようということになりました。二人ともブログで発信していますが、その背景や本音のオピニオンは文章では誤解をまねくこともあり、寸止めなので、そこをもう少し広く共有していこうと。

★まあ、年内にやることになるのかと油断していたら、機材を買い込んで設定したから、さあやりましょうと。私のような口先だけでのアイデアではなく、実行力あるアイデアの持ち主が鈴木さんです。教育界の元祖起業家だけでのことはあります。

★さて、小学校入試、中学入試、高校入試、大学入試という日本社会の入試文化を斬るという文化人類学的社会学的法哲学的心理学的などなど文化論といのがこのチャンネルの特色になると思います。そして、その入試文化の日本の情況と世界の情況をクロスさせながら語り、情況だけではなく、オピニオンも語っていきます。最初のうちは、静かにオピニオンは20%くらいです。

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★オピニオンはどういいう感じででてくるのかと?たとえば中学入試の情況についてダイレクトに学校選択や合格のための学び方を話すのが80%になりますが、インダイレクトにそこからみえる(見える・観える・診える・魅える)ことを語る時20%オピニオンになります。本音ということですね。

★今回は、パンデミックによってクローズアップされた「Emotinal, Physical, Social」とそこをかき乱す「fake news」がもたらす世界同時的(グローバル・シンクロシニティ)痛みを中学入試の準備で解消するサバイブスキルを身につけることができるというオピニオンを海城と開成の国語の物語の入試問題を通して語りました。ダイレクトな合格の学び方として、思考コードでB2思考を身につければよいこと、そのためには思考スキルを3つくらい組み合わせる話をしましたが、インダイレクトには 、聖学院のような思考力入試という新タイプ入試では、従来の成長物語と違う心理学的な自己変容の局面を生徒と一緒に考えていくことになるだろうとC軸思考の実装の重要性を述べました。

★文章で書くと小難しいし抽象的なのですが、Youtubeで鈴木さんとウダウダ対話しているとわかりやすくできるなあと感じています。

★今春は、海城と開成とそのほかの学校でも、朝比奈あすかさんの小説が使われています。今後も活用されるので、読まれるとよいと思います。そのとき心理学的なアプローチと社会学的なアプローチで読むと、ダイレクトな受験勉強からインダイレクトな豊かな生き方をつくっていくサバイブスキルを身につけていくことができます。

★この多様なアプローチをする学び方は、IB(国際バカロレア)では、当たり前です。GLICCでは鈴木さんも私もこの学びについてはリサーチをして、実際に活用しています。特に鈴木さんはIBジャパニーズなどのアドバイザーでもあるので、当然です。

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★そんな学び方の世界標準への視野が広がったところで、我らが盟友アレックス・ダッツン先生の英語で哲学授業の話がでました。鈴木さんが座長を務めている21世紀型教育機構で、英語で哲学対話をするオンラインセミナーをアレックス先生が行ってくれています。この模様は21世紀型教育機構サイトで動画になって公開されています。実に頼もしいZ世代が同機構の同士校から育っています。

イエール大学の助教授で起業家の成田悠輔さんが、日経の「やさしい経済学」で、「学歴に意味はない」という挑発的論考を書いていますが、全くそのとおりです。偏差値に関係なく、このような学びの環境をつくっている学校からクリエイティブクラスが誕生しているわけです。

★IBのプログラムを、すべての学校が行うことはできません。そこで、機構は、それに代わるプログラムを世界のネットワークと連携しながら独自に創っていくことを証明しようとしたのです。そしてその通りになりました。いやそれ以上になりました。

★私も水都国際の太田教頭や沖縄国際学院の知念理事長や同校の先生方とZoomで対話をしながら自分のスキルアップをさせていただいています。太田先生も知念先生も、DP段階になると、全員がそのコースに進めませんから、そこへの学びの環境デザインを創意工夫しています。そこでDPに相当するあるいはそれ以上と意欲を燃やしていますが、そのような学びを設定しなければ、中学から進んできて、DP以外のコースに進む生徒は困ります。

★そこの部分では私の考え方や学習理論は役に立っているのかもしれません。対話が続いているというのはそういうことでしょう。

★ともあれ、1時間はあっという間に過ぎました。次回は、そのようなポストコロナ時代に対応できる学びの環境を設定できる私学はどこかをテーマにしながら、学校選択の視点を鈴木さんと明らかにしていきたいと思います。

★もうしばらくしたら、ゲストを招くと鈴木さんは考えています。

★めちゃくちゃラフでフラットなウダウダトークセッションです。いずれみなさまと共に!よろしくお願いいたします。

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2020年10月23日 (金)

新しい教育社会(15)私立中高の各価値志向に対応する広報戦略タイプとは?

★前回は、私立学校の広報戦略の私の一般論をご紹介しました。ホンマカイナと思われた方も多いでしょうけれど、まあ経験値から述べているので、真理ではないかもしれませんが、戯言でもありません。参考にするかどうかは、私事の自己決定ということで。ともかく、その一般論に基づいて、私立中高の各価値志向座標に重ね合わせてみましょう。赤い項目が、その志向ドメインでよく使われる戦術です。

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★コンサバドメインでは、「直接広報戦術」が圧倒的です。中でも大学合格実績広報はすさまじいですね。

★ブランディングマーケティングドメインでは、「新市場ムーブメント創出戦術」が中心で、これを広げるための「直接広報戦術」「連携戦術」「覚醒共感戦術」の関係づくりが巧みです。

★GAFAドメインでは、ブランディングマーケティング領域に似ていますが、「新市場ムーブメント創出戦術」には興味と関心がありません。コスト(お金だけではなく労力)がかかるので、そこは便乗です。フリーライダーではありません。オープンソース論です。リバタリアンの真骨頂ですね。

★DAVOSドメインでは、70%理論が成り立ちます。大学合格実績がそんなに派手に出ていない段階なので、それ以外の項目を関係づけようとします。かえつ有明のように、大学合格実績もでているのですが、そこは目的ではないという間接広報戦術を中心に他の項目を構成主義的な関係で結びつけています。そこが成功していますね。

★聖学院のように、新市場ムーブメント創出戦術に成功し、メディア戦術もうまく構成主義的に関係づけられている成功例もあります。

★そういえば、かえつ有明と聖学院、新渡戸文化学園は、「覚醒共感戦術」がスーパーパワーフルです。

★こうして、座標を一望すると、どの領域も「口コミ戦術」がまだまだうまくいっていません。それは、豊かで強い「広報戦略方程式」が確定していないからでしょう。PBL授業を教育全体に結びつけていないということもあるでしょう。ここを真摯に突き進んでいる学校といえば、桐朋女子ですね。他のドメインでは、授業なんて前面に出さなくても、強い「勝利の方程式」があるからという感じです。それは、世界を変える教育布教方程式ではなく、勝ち組負け組を生み出す方程式です。

★しかしながら、今後それがどう変容していくかが興味深いです。まずは、生徒を集めなければしかたがないのですから、そこから出発することもありなのです。

★いずれにしても、この関係方程式にオンラインというのが重要になってきたわけです。オンライン入試をミネルバ型で突破したところに、注目が生まれるわけですね。東京では私立中高協会のオンライン入試自粛宣言の中でそれをどう創意工夫するのか!腕の見せ所ですね。

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新しい教育社会(14)私立中高の広報の本当の価値とは?

★この時期は、生徒獲得戦略の話題が盛りあがったり、中学入試から大学入試までの生徒のコーチングの仕方をどうするかなど激論が交わされたりと、徐々に沸騰入試列島にシフトしています。ですから、この時期になると、ときどき本間さんの広報戦略は?ときかれます。エッと戸惑います。私はPBL屋さんだと思われているので、広報戦略を私にきくのはなぜと。でもそれを問うてくる学校の経営者は、すでにうまくいっていたり、新しいことをやろうとしている学校の経営者です。さすが、角度が違うと思います。そこで、私は持論を述べます。広報戦略で仕事をしているのではないので、もしお役に立てればと思い、公開できる範囲で少しご紹介します。

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★私は、個々の私立学校や21世紀型教育機構の立ち上げにかかわってきました。といっても、C1英語×PBL×コンピュータサイエンス×思考コード(言語・数理哲学)のクリエイティブシステム思考のワークショップやブログ発信という口コミ戦術にかかわる領域がメインストリームでした。

★ただ、このクリエイティブシステム思考は、世界中の生徒が共有するのがすてきだと思っていますから、かかわった学校や機構が広く認知されることは大切です。私学における広報とはクリエイティブシステム思考の学びの環境を公に共有する関係を普及・布教することだと思っています。

★ですから、ダイレクトに生徒獲得戦術だけの広報をすることは、私自身はしてこなかったのです。それゆえ多くの私学の広報の先生方からは歯がゆいとか迂遠だとか言われてきました。小難しいだよとは今も言われます(汗)。もしかしたら機構でもそう思われていた方もいたかもしれません。きちんとそこを共有できないまま止めてしまったので、この場を借りて共有しておきましょう。

★私は、広報は8つの関係で方程式を創ります。ものごとは関数関係=構成主義的デザインが大切だとするのが持論です。PBLも広報も含めた3ポリシーもすべてつながっている、一貫性があるというのがシステム思考です。ですから、まずは、「構成主義」という手法を使います。それから、どんな項目をつなぐかと言いますと、学校の3ポリシーを中心に直接うちはこんな成果をあげているとダイレクトに広報する「直接広報戦術」があります。

★2つめは、生徒のみなさんの学園生活の中でどんな思いで活動しているのかなどをPBLにからめてインタビューしたりしています。直接広報ではないですね。直接広報というのは、市場のニーズに直接つながる情報を流すことです。大学合格実績が必要なのは、そういうニーズが強烈にあるからですね。

★生徒の活動は、そういう意味では、市場のニーズランキングではそう高くありません。しかし、目の前の入試に直面している生徒や保護者にとっては最重要な情報に転換します。ああそいうことだったのかと。「救いの情報」ともいえます。

★3つめは、「口コミ戦術」です。「直接広報戦術」の裏付け情報とでも言いましょうか。実際はどうなのよおという情報です。結局生徒が学校生活で最も時間を費やす授業の中身は、なかなか共有されていません。経営陣がそこに興味がないのが実態ですからね。それに、先生同士も互いに授業を見ることが物理的にできないのが実情です。

★4つめは、「新市場ムーブメント創出戦術」です。機構で行ったのは、C1英語×PBL×STEAM×思考コード×思考力入試でした。この中で新タイプ入試は時代とマッチして、21世紀型教育はこの戦術を活用できたと思います。機構メンバー校は、この方程式は共有していますし。

★5つめは、「覚醒共感戦術」です。「目からウロコ戦術」といえばわかりやすいかもしれません。あるいは「感動戦術」でしょうか。一過性のものではない仕掛け作りがポイントです。

★6つ目は、「連携戦術」ですね。合同説明会をやるのもその一つですが、これは少しルーチンになり過ぎて、積極的な意味は少し色あせているかもしれません。新しいテストや学びの体験を学校と塾が連携したり、経産省やIT企業と連携したりという動きは大事です。もっとも効果的な連携はメディアを巻き込むことですね。

★7つめは、上の図の、6つの項目と構成主義戦略の間にある空白領域です。ここは、つなぐ方程式がはいっています。「戦略方程式」ですね。

★IBやラウンドスクエアの広報戦略方程式です。とはいっても、IBやラウンドスクエアに加盟しているからと言って、その「戦略方程式」を体得しているかといえば、必ずしもそうではないので、そこをもっと学ぶとパワフルになるでしょうね。

★8つ目は、「構成主義」そのものの考え方をしているかどうかです。これがないと、6つの項目はバラバラでシナジー効果が現れません。現状は「直接広報戦術」に偏っている私学が多いですね。そんなことに気づいたら、この8つの関係を見直し、シナジー効果がでるような動きを生み出してみてはどうでしょう。

★結果的に、その学校だけではなく、日本いや世界の教育を変える動きになるでしょう。東京のような首都に私立中高一貫校がたくさん集積しているエリアは、世界にはありません。ですから、首都圏の私学に期待がかかるのです。それぞれ独自に8つの項目でシナジー効果を出せば、意図せずして私立学校全体のパワーが世界に影響を与えるほどになるでしょう。

★この全部の項目を70%つないで成功している学校といえば、東洋大京北です。ですから、100%つながなくても、70%くらいで150%くらいのシナジー効果を出す仕掛けがいいのかもしれません。100%やろうとすると、広報費が膨大になりますから(笑)。

★ちなみに御三家は何もしていないように見えます。そうです。今はしていないのですが、長い歴史の中で100%やりつづけて、それが持続可能になっているので。立ち上がり当初は、官学とやり合うほど新市場創出に燃えていたのです。今はできてしまっているので、何もしていないようにみえるだけです。歴史は繰り返します。かつての新市場も、今は既存市場です。そこに新市場が割って入ってくるのは歴史的必然でしょう。

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2020年9月26日 (土)

新しい学校の条件(03)新渡戸文化学園 自分変奏曲の響きのある学校。

★「僕はね、君のことを初めてみたとき、世界に生まれてきた意味がわかったんだ」。セカオワのMAGICはこの一撃から始まります。恋の歌だけれど、恋に限らず、自分や世界の意味は、出会いの中から紡がれていくという自分変奏曲だと読むこともできます。

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★クリエイティビティは、この意味を紡ぐことだし、意味を他者と世界と紡いでいくことはなんて幸せなんでしょう。しかしながら、他者はいつも優しいわけではないのです。世界は安心安全だとは限らないのです。MAIGICの最後はこう響きます。「僕がさ、こんなに頑張って生きてきたのに本当に大切なモノさえ失ってしまうんだね。でも僕はさ、知ってるよ、それでも人生は素晴らしいと、生まれてきてよかったと僕は本当にそう思うんだよ」と。

★まさにセカオワ=世界の終わりの臨界点に達した時に、素晴らしい意味を紡いできたことが希望につながり、逆説的かもしれませんが幸せなのです。まさか?と思うでしょうか?おそらくその感性は、戦後日本の教育が過保護にも過干渉にも社会の課題を子供たちから遠ざけて、マスクをかけてきて、進路指導をしてきたからでしょう。社会から隔離された閉じられた社会で18歳になるまで徹底的に知識を教え込まれてきたのです。その知識は客観的で、そこに何ら問題になるような難しい情況や文脈や五感で感じる色も臭いもきれいに拭かれて取り除かれている無菌知識が与えられてきたのです。

★そんな閉じられた社会から、いきなりウイルスだらけの社会課題が充満する社会に放り出されたとき子供たちはどうなるのでしょうか。今回のパンデミックは、まさにその問題点を明らかにしました。閉じられた社会に居つづづけていると、社会課題や社会リスクを自分で洞察し、仲間と協力して、解決して乗り越えることができないのだと。

★しかし、逆にオンラインで自由に世代を超え、国境を越え、世界同時的な今回の社会課題について語り合える学びの環境を創った新渡戸文化学園の生徒は、いまここで社会課題を直視し、自分も解決する主体者としてあるいはエージェンシーとしてかかわれるのだと実感できたわけです。

★開かれた学びが他者と協働して社会課題をいっしょに解決するクリエイティビティの竜巻を生み出していけるのだと。いっしょに新しい世界をその価値をその意味を創造することこそハピネスブリッジなのだと。

★閉じられた社会を開放する教育のパラダイムシフトが新渡戸文化学園で起きています。今までの教育改革は、閉じられた社会の中の修繕でした。大学入試改革をしたとしても、この閉じられた社会の中の話です。well-beingはそこから解放されることでしょう。この解放が、まるで神の計画かのように、パンデミックと学校改革が重なるタイミングで新渡戸文化学園から生まれたのです。

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★そして、その意義は、第二次世界大戦のときの極限の状況から生きる意味を見出すことで近代の矛盾解決に立ち向かったフランクルのマインドに通じます。しかし、根本的に解決されていない瞬間を9・11や3・11で体験した世界は、シリコンバレーの新しい近代国家を越境する動きに揺らいでいます。GAFAなどは、閉じられた社会から解放を宣言しています。

★そのシリコンバレーの地に、テクノロジーとエンジニアリングを駆使して、その閉じられた社会の象徴である進路指導(実は根本的には欧米でも同じなのです)を開放してしまう学校が誕生したのです。それがHTH(ハイテックハイスクール)で、この設立の理論的支柱であるハーバード大学のトニー・ワーグナー教授のアイデアは、まったく新渡戸文化学園とシンクロしています。

★しかし、HTHは、そのドキュメンタリー映像の最後で、テクノロジーやエンジニアリングだけではなく、ガーデニングに象徴されるZENの思想が必要なのだと。この思想は、キリスト教と武士道の両方の思想の架け橋となった新渡戸稲造の発想を後追いしていますね。もっとも、テクノロジーやエンジニアリングの元祖エジソンの座右の銘は、「武士道」だったということはあまりにも有名です。

★新渡戸文化の新しさは、かくして決定的なのです。

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2020年9月24日 (木)

新しい学校の条件(01)品川翔英は3年以内に新たなポジショニングを生み出す。

★今回のパンデミックによって、ポストコロナ時代の新たなウネリが色々なところから生まれています。2011年の東日本大震災後に、世界標準の学校をと21世紀型教育機構が立ち上がったときのように、今回も新しい動きが生まれています。21世紀型教育機構自体のアップデートも目覚ましく、そのウネリの1つですが、それとはまた別に今回のパンデミックを経て新たな気づきを得て断固たる意志をもって教育出動している学校があります。今回は、品川翔英について考えてみましょう。ある意味、同校はスマート21世紀型教育校です。

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★品川翔英は、今年3月から、校名変更、共学化、カリキュラム改革を行いました。同校は幼稚園から高校までの総合学園です。昨今、認知能力だけではなく、非認知能力の重要性が話題になっていますが、その話は幼稚園から高校までの学びと生徒の成長の話です。この重要な根源的な教育をバックボーンに持つ中高一貫校品川翔英は、今までの中高一貫校とは全く違うポジショニングを獲得する可能性があります。

★共学になったことによって、その教育の一貫性が実施することもできます。

★パンデミックによって、オンライン授業とリアルな授業の両方をできるハイブリッド型になりましたが、これは中高だけではなく、小学校もそうなのです。ハイブリッドな教育が行えるには、クリエイティブな教師が必要ですが、パンデミックは、同校の先生方がいかにクリエイティブな機動力を有しているかを証明もしたのです。

★ダボス会議もサンデル教授も落合陽一氏も、今後は大量生産・大量消費・大量移動というアンチSDGs的な経済社会はグレートリセットされ、あらゆる物や事態の見直しが起こると言っています。そしてそのけん引人材をクリエイティブクラスだと。

★コンパクトシティーとかスマートシティとかこれまで言われてきましたが、この流れはどんどん進み、AIガーデンシティが生み出されます。教育も例外ではありません。

★品川翔英は幼稚園から高校まで、コンパクトに収まった教育共同体です。そしてテクノロジーやエンジニアリングを駆使したハイブリッドな学びの環境も整えています。

★これまで、中学入試市場で広まってきた21世紀型教育のエッセンスは、同校はすべて揃えています。C1英語×PBL×STEAM、ルーブリック、探究、留学などの世界標準の教育を着々と実行しています。

★21世紀になって、柴田校長は、この教育をいろいろな学校で実践してきました。ですから、柴田校長にとっては、未知の教育ではないし、校長自身が創り上げる現場にいたし世界を駆け巡ってきました。ビジョンだけ言って、あとは現場に任せるというタイプの校長とは違います。

★ですから、昨年9月に副校長として就任して、4月に校長に就任したとたん、パンデミックに見舞われても、なんら動揺せず、突き進みました。あっという間に世界標準の土台ができたのです。もちろん、完ぺきではありません。新たな伝統をつくるべく、教師と生徒のみならず、保護者も同窓会も入試市場も巻き込んで共創していくわけです。

★しかし、世界標準の土台ができてしまっているのですから、大きな期待と希望があります。一般にこの土台をつくりあげるのに3年はかかります。それが柴田校長就任半年で組み立てたのです。

★さて、これまでの21世紀型教育やそのTTP(徹底的にパクる)学校と大きく違うところは、出発したその日からフルスペックのオンライン授業を試行錯誤するところから始まったということです。

★本日も台風接近に対応するため、オンライン授業というリモート対応をしているぐらいです。

★ふつうはここまでくるのに3年かかるのです。それがもうできているのです。21世紀型教育校が6年かけて実績を出してきたのに比べ、3年早く成果を出すことになります。

★21世紀型教育が有効であることは、すでに多くの学校が証明しています。ですから、この教育と共通する土台を有している品川翔英は、3年後、すなわち2023年には成果を世に示すことになります。

★しかも、21世紀型教育をもっとスマートにコンパクトに行うことになります。ハイブリッドな学習環境は、あらゆる領域で効率化と合理化が進みます。そして時空を超えます。見た目は小さいですが密度が詰まっている教育共同体になります。もちろん、効率化した分、豊かな人間力を育む時間が生まれます。

★実は、シリコンバレーで有名なHTH(ハイテックハイスクール)が目指しているエンジニアリングからガーディニングへという新しい学校のコンセプトと品川翔英をマネジメントしている柴田校長のビジョン・ミッション・コンセプトは親和性があるのですね。

★これは新渡戸文化学園の山本崇雄先生や横浜創英の工藤勇一先生のアイデアともシンクロするところがあります。もちろん、手法は違います。それでよいと思います。いろいろな角度から新しい学校が誕生する。だからこそ私学だし、だからこそ多様な教育が、多様な子供の才能を生みだすことができるのです。

★それでは、その新しいスマート21世紀型教育とはどんな教育なのでしょう。その片鱗は、今年の後半、見え始めます。またご報告いたします。

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21世紀型教育機構5.0(02)シノプティコンパラドクス!パンデミックで公益性や黄金律=一般意思の再定義に気づく。

★9月19日に行われた21世紀型教育機構のオンラインセミナーは、それだけでもポストコロナ時代の教育のプロトタイプを示すものでした。同機構理事長吉田先生もオンラインで現実と未来を結びつける高感度なミッションを語り、副理事長の平方先生が資料を共有しながら語りました。お二人はZ世代ファーストといいながら、団塊世代の自身の世代を越境して語り、何よりZ世代といっしょに学びの環境を実際に創っている当事者です。

★巷の世代論をすでに破壊していますね。私学人の一大特色である創造的破壊者の面目躍如でした。小賢しいマーケティング日和見主義者とは違います。世代を超えて、共感できるのは、このブレない創造的破壊をなし、日和見損得勘定主義という悪貨に良貨が駆逐されないように、踏ん張る教育出動をするところです。

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★そして、この理念を具現化すべく、各加盟校の21世紀型教育コーディネーターがオンライン上で対話しました。ナチュラルな感じで、互いの実践をリスペクトしながら独自の実践を共有するという公益性を生み出していきます。

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★この公益性は、しかし不思議なもので、日ごろから語り合っているものでもありません。なぜなら加盟校はそれぞれ独立して学校を経営しています。ですから、吉田理事長や平方副理事長が、加盟校に上意下達的な指令を出す組織ではないのです。すなわち、加盟校が独自に判断しているわけですが、このような公益性というか共創の行為を展開しているのです。

★おそらくこれは、機構の規約の前文にある「黄金律」を受け入れることを同意しているために、ピラミッド型組織ではなく、≪私学の系譜≫の原点である啓蒙思想の社会契約的な組織が出来あがtっているのだと思います。

★平方先生が、NY国連の平和のギャラリーにディスプレイされているノーマン・ロックウェルのモザイク画を共有しながらそのことを語りました。ロックウェルのモザイク画は21世紀型教育機構の理念やミッションのシンボルだからです。

★国連は、「あなたがしてもらいことを他者にもしなさい」という黄金律はキリスト教だけのものではなく、すべての民族、人種、宗教など分断している壁を越境する共通する理念であると語っています。グローバル教育を掲げている21世紀型教育機構もそれは同じ想いです。

★このことは2011年発足以来、機構の中で何度も語られてきたのですが、今回のパンデミックに直面したいまここでこそその重要性を身に染みてわかることになるとは驚嘆です。

★機構の組織の在り方自体、この黄金律のミッションを共有するゆるやかだけれど21世紀型教育を実装する教育コミュニティです。たんなる合同説明会のコミュニティとは違います。J.J.ルソーが、リスボン大地震以降、キリスト教を持ち出して論じることができなかったので、普遍的な視点から社会契約や一般意思について論じました。これはまた明治以降生まれた私学の精神に引き継がれ、以降≪私学の系譜≫が連綿として続いています。21世紀型教育機構は、この系譜であることを改めて感じ入りました。

★いずれにしても、今回のパンデミックで、黄金律や公益性、一般意思というものの再定義を始めたのが同機構なのでしょう。黄金律や一般意思は、国会できめたものでもないし、誰かが強制するものでもないのです。社会契約とて、私たち一人一人が契約書を書くわけではないのです。

★それなのに、そのルールを認識し、共に組織や社会を創っているのです。21世紀型教育機構のこの在り方こそ、明治維新のときに、官製教育を生み出した官僚近代社会に対し、もう一つの近代社会をつき続けてきた私学の本意でしょう。

★しかし、なぜこれがなかなか成り立たなかったかというと、時間と空間の制約があったからです。情報の非対称性がそれを阻み、格差社会を生み出してきました。それがオンラインによって越境できるようになたったのです。新しい経済、新しい社会、新しい教育の生まれる時がきたようです。

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★21世紀型教育機構の各加盟校は、自粛期間中に、同じように悩んでいる世界の学校と共に語り合ってきました。別に彼らと社会契約も黄金律に従うこともサインしているわけではないのです。

★パンデミックの世界同時的経験を通して、ダボス会議もサンデル教授もあの落合陽一氏も、新しい経済、新しい倫理を生み出すクリエイティブクラスの台頭を予言しています。

★21世紀型教育機構は、加盟校の規約に、黄金律とクリエイティブクラスを大事なキー概念として採用してきました。

★平方先生は、それを今一度確認しました。しかし、その確認は、今だからこそとても大事です。オンラインという国家法を超えたアーキテクチャー法によって私たちは今回動きました。フェイクニュースやヘイトスピーチも山ほどあるサイバー空間でも、それらから自由を守り、生徒の息吹を汚さないようにするには、そのアーキテクチャー法が黄金律をリスペクとするものであるとよいわけです。

★楽観主義かもしれませんが、ブロックチェーンという相互監視のシノプチコンアーキテクチャーのパラドクス。シノプチコンが黄金律を共有する世界を創っていきます。そのようなことを考え実行することこそ世界の学校としてリーダーシップを発揮していくことができるでしょう。

★ダボス会議でもサンデル教授も、今「哲学」が必要だと。21世紀型教育機構は、すでに「哲学」の重要性を語り、実際にPBLという授業の中に内燃させてきました。そして、今回のパンデミックで、英語で哲学的対話を世界の人びとと出来るようにしようと動き始めました。

★そのプロトタイプとして、小学生と中学生対象の哲学セッションも同時開催しました。ファシリテーターは、機構の盟友アレックス・ダッツン先生です。アレックス先生は、ケンブリッジ大学で哲学を学び、日本の多くの中高や慶応大学などで哲学授業を英語で行ってきました。

★今はイギリスにいったん帰国し、哲学の博士号を獲得さるために研究しています。オンラインセッションだからこそダイレクトにアレックス先生と生徒が対話できるのです。

★このような人材と知の共有を時空を超えて出来てしまう学びの組織。世界の学校と言わずして何と言いましょう。文科省がこれをやろうとすると10年かかるでしょう。ですから、10年後のシーンを21世紀型教育機構と共にいまここで思い描く生徒や保護者や学校が増えることを大いに期待したいですね。

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21世紀型教育機構5.0(01)AI社会日本を牽引する加盟校「世界の学校」へ

21世紀型教育機構のセミナーシーズンが例年より1カ月はやくクライマックスを迎えています。今回のパンデミックのために、不測の事態が起こる子かもしれません。来春の中学入試、高校入試、大学入試のリスクマネジメントの準備を10月から本格的にしなくてはならないのです。

★それにしても、2011年に発足し昨年2019年まで8年かけて、本物21世紀型教育を日本で初めて立ち上げて、海外のエスタブリッシュスクールと同じレベルの教育の質を創り上げてきた加盟校の先生方。先生方の歩いてきた道を、TTP(徹底的にパクる)で後追いしてきた多くの学校を創り出しました。それだけでも社会的貢献は絶大です。

★しかし、ここまでは、21世紀型教育機構3.0です。2020年、パンデミックに対応するフルスペックなオンライン授業を加盟校一斉に行って、この5カ月で10年分のさらなる進化を一気呵成に遂げています。私は2019年度で21世紀型教育機構の事務局を退任していますから、この21世紀型教育機構4.0へのシフトは、岡目八目で良く見えます。世の中、まだまだオンライン授業が完備していない中、完璧に実施し、さらなる展開を開始しているのです。さらなる進化とは何でしょう?ともあれ、菅政権になって、ようやくデジタル庁が新設される準備がなされ、デジタルファーストが加速しそうです。

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(2020年9月19日の21世紀型教育機構オンラインセミナー「世界の学校へ」から)

★ところが、今の中高は、デジタルネイティブである≪Z世代≫と呼ばれている生徒が学園生活を営んでいます。ですから、21世紀型教育機構はデジタルファーストではなくデジタルネイティブ≪Z世代≫ファーストで、動いてきました。先駆けですね。

★デジタルの世界は、国境のような壁がリアルな世界に比べてありません。ですから、世界の大学の有名講義も中高在学中に受講できます。そのため、講義が聴け、議論できる英語のレベルをと、加盟校の先生方はCEFR基準でC1英語を学べる環境をつくってきました。

★そして、世界と結びつくには、留学や海外研修をするにも、デジタルを使わなくては身動きがとれません。そのため1人1台タブレットやラップトップを使って授業もデザインしてきました。そうなるとSTEAMへの道を歩むことに必然的になりました。

★STEAMの世界は、協働世界です。したがって、普段の授業がPBLという構成主義的なデザインをしていたのも功を奏しました。

★デジタルファーストではなく≪Z世代≫ファーストでできたのは、そもそもPBLが生徒ファーストな授業ですから、中高生自らが社会課題を発見し、議論し、アイデアを出し、さらに起業活動などもして世界制作のスキルを社会実装していきました。当然ICTはその社会実装を強力にサポートするクリエイティブツールです。

★こんな状態でしたから、すでに海外大学(世界ランキング100位以内を中心に)にも各加盟校からどんどん進学するようになりました。国内の大学も、AO入試でいわゆる偏差値の高い大学にも進学するようにもなりました。

★もちろん、機構にとって、それは目標ではなく、世界の学校の一員として当たり前の話なのです。

★大事なことは、日本社会の中だけで通用する教育ではなく、世界標準の教育を行うことが目標です。そのため、すべての加盟校が、なんらかの世界標準のコミュニティの加盟校になっています。

★世界の学校につながる準備ができたのです。

★そんなとき、このパンデミックでした。加盟校は動揺することなく、生徒の命を守りながら普段通りの学びを続けました。しかし、その道のりが、5カ月で10年分の進化を果たすことになったのです。今回のセミナーは、その成果をふんだんに披露しています。21世紀型教育機構4.0の姿を見ることができます。

★おそらくあまりに先を行き過ぎて、文科省も経産省も追いつかなくなっているでしょうし、見えていないでしょう。それはもったいないし、そのことを知ることは日本社会にとっても有益です。またTTP学校が増えて、教育のアップデートも加速します。

★ですから、ぜひセミナーに参加していただきたいと思います。

★そして、はやくも2021年には、21世紀型教育機構5.0がスタートします。ますます先に進んでしまいます。そこで、しばらく、これから日本の教育の10年後を映し出す21世紀型教育機構5.0への移行の動きで見ていきましょう。

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