工学院の魅力➂ 生徒は体験とリフレクションとメタローグの次元を往還する
★明日23日(土)から2日間、工学院は夢工祭。正面玄関にあるビッグモニター(一般には中高にはない代物ですね)で生徒が自ら躍動感あふれるPR動画を作成して流しています。さすがSTEAM教育が日常化・自分ごとになっている工学院。その夢工祭に向けて準備をしている超忙しい中、5人の生徒が入れ代わり立ち代わり対話撮影のためにMAKE ROOMにやってきていました。
★その5人は、21世紀型教育研究センターが主催した3校合同プロジェクトのメンバーです。工学院と聖学院、和洋九段女子の生徒がお互いに学校フィールドワークをして、感じたことや発見したことについて対話し、共に居心地の良い学校を創るアイデアを出し合っています。そのプロジェクトのリフレクションの対話をしていました。
★場所はやはりMAKE ROOMで、3F(フラット・フェアー・フリー)な雰囲気をアフォードしてくれる環境でした。話を聞いていて、グローバルなエッセイライティングの基本ができているなあと。それぞれが気になった各校の空間のファクトについて語りながら、それに対する素直な自分の感情を語っていきます。当たり前のように思うかもしれませんが、自分の気持ちをさらけ出すということは、自分の価値観やメンタルモデルを公開することですから、実は意外と臆病になるものです。それがまったくないのです。もちろん、カメラが5台くらい囲んでいたので、最初はそれに対して少し緊張はしていました。しかし、これは人間当然です。
★おもしろかったのは、八王子の学校と都心の男子校と女子校の違いを意識していたアンコンシャスバイアスを互いに対話し、それぞれの良さを受け入れながら、自分たちの学校の良さに改めて気づいたという展開です。
★ほかの2校の生徒が、工学院の校舎の吹き抜けを見てAwe体験している姿に、この空間の機能の良さに改めて気づいたのだと。教師と先生の距離が居心地の良いのは、このような吹き抜けのオープンスペースが関係しているのではないかと。たしかに、反対側の廊下を歩いている先生に、「いまいいですか」と声をかけても通じてしまうわけです。グーグルクラスルームと同じような機能のソフトに慣れている生徒ですが、リアルに声を掛け合うことができるこの空間の大切さに気付いていたのです。
★中野校長が、うちの生徒はメタ認知ができるようになっていますからねと語っていたのを思い出しました。工学院のキャンパスもAwe体験できる大自然をシミュレーションした空間があったのです。
★ファクトーオピニオンーリフレクションーアウェアネスという一連の対話が、新たな問いを共に開いてく工学院の生徒。体験とメタ認知の循環。いったいそれはいかにして可能なのだろうか?実は5分間くらいのアンケートにフォームで回答してもらったときに、その秘密が顔をのぞかせたのです。ダイアローグとメタローグを往還できる教育環境デザインのなせる業だったのです。(つづく)
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