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2026年8月14日 (金)

筑駒 原ひろ子さんの「子どもの文化人類学」から出題

★2026年の筑駒の国語の入試問題大問【1】は、原ひろ子さんの「子どもの文化人類学」から出題されています。場所は、最終章の「文化の中の教育Ⅲ」です。1979年に晶文社から出版されています。1990年代前後の中学入試では、河合隼雄さんの「子どもの宇宙」や今江祥智さんをはじめとする児童文学が盛んに出題されました。原ひろこさんもその一人だったと思います。ただ、原さんがフィールドワークした60年前のヘヤー・インデアンやジャカルタの子どもたち、エスキモーの子どもたちは、今ではかなり違ったシーンになっています。にもかかわらず、今なぜ原ひろ子さんなのでしょう。

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★それは2023年にちくま学芸文庫から再出版されるときにも話題を呼んだほどです。原さんは、米国の文化人類学者ミードが来日した時、彼女のフィールドワークのアテンドをしたそうです。ミードは、あのグレゴリー・ベイトソンとも結婚しており、新しい文化人類学の時代のフロンティアでした。ジェンダー問題の掘り起こしをした研究者でもあったでしょうし、ベイトソンは、学際的で現在の探究のもっと先を論じている研究者でもあります。

★今、原さんの本を読むと、当時の影響を受けながら独自の視点で書かれているのがわかります。

★ピラミッド型組織マネジメントや方法一元論的な押し付けがましい学びではない発想がすでにそこにはあるのです。

★同書で書かれている現代の教育論を揺さぶるようなヘヤー・インデアンの子どもたちの「覚え方」は、原さんが執筆した当時に、すでに近代合理的教育の影響を受けてしまうがと但し書きがされているぐらい古くてそれでいて未来に残したい新鮮かつ大切なものであったのかもしれません。

★あいかわらず記述式の問いですが、【1】は、文章の中にヒントがある記述で、筑駒を受験する生徒にとっては標準的な問題ですが、このような発想を持ってきてほしいというメッセージを受けとめられるかどうかはポイントです。

★それにしても、2つの読解問題で、フレーズの意味を問う選択肢が1問ずつ出題されていますが、これは筑駒の国語の先生の言語に対する「語用論」的見識をが反映されています。

★文化人類学や芸術人類学や言語人類学など学際的な視点から国語の授業を展開している筑駒の授業のシーンが浮かび上がっている入試問題です。

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