開成に学ぶ 受験生も保護者も教育関係者も(1)知識か思考かの二項対立を超える
★いわゆる御三家ブランドの1つ開成学園。東大の合格者数ランキング1位も連続45年。そのような誰もが手が届くような学校ではない学園の教育に開成受験生や在校生、同窓生以外が学ぶことができるのでしょうか?そんなの私たちにとっては関係ないと思いますか?たしかに、直接関係はないのです。じゃあなぜ、本間はそんなことを言い出すのだと。そもそもおまえは新しい学びを推奨しているのに、もともと開成や麻布、武蔵を評価してきたから、そもそも日和見だと言われるかもしれません。
★どういわれてもいいのですが、開成学園が創立155年たった今も教育のみならず、同窓生が各方面で良いも悪いも影響を与えていることは否めません。この時代を作ってきたそしてまた作っていく人材がどういう学びをしているのかリサーチするのは、開成を直接受験しない子供や保護者、および開成学園とは違うところに立っている教育関係者にとっても無視できないはずです。
★開成学園をリサーチする手立ては、どんな人材が活躍しているか、その活躍の様子を見てもある程度できますが、シンプルに入試問題と同校のサイトを見ることから始めるとよいですね。
★今春の理科の大問【2】を見てもらえるとわかりやすいです。降水量と気温と日照時間などの一日の推移の複数のグラフを読み解いていく問題ですが、回答は記憶して解答はできません。思考する大前提の地球と太陽の関係、地球の地軸による季節によって気候が変わること、熱が大気に伝わる特徴など教科書レベルの知識は必要ですが、それだけでは解くことはできません。それらの基礎知識を関係づけながら論理的に考えていくこととできれば日常の身の回りで体験するエアコンや湯沸かし、風呂などを結び付けるイマジネーションなどは有益です。
★つまり、開成に対する知識VS思考などという固定概念を、受験生や保護者、そして実は教育関係者も払拭した方がよいという学びに行きつくのが、開成の入試問題の特徴です。知識→論理→創造/想像の循環こそが思考なんです。これは開成独自の学びの方法論ではないのです。科学的思考の普通の考え方です。ところが、意外と知識VS思考という通念をメディアも広く浸透させています。通念ですから、無意識の思い込みってやつです。
★これが、中学受験を悪玉論にする小さなそれでいて大きな影響を与えています。暗記に費やし、忘却への不安や記憶を引き出す正確さや速さを競うハラスメントがまかり通っているという大前提で教育ジャーナリストは中学受験をバッシングします。その代表格が開成だとか東大だとか思い込んでいるジャーナリストもいます。ニーチェではないですが、ルサンチマンの横行は世の常ですから、しかたがないのですが、中学受験であれ何であれ、学びは知識か思考かの不毛の議論から解放されることが大切です。実は学数指導要領の変遷はこの両極を振り子のように往復している程です。次期学習指導要領は、ここから抜け出そうとしていますが、多面的・多角的な考察などと言ってきていますから、またしても二項対立から払拭はされないかもしれません。
★ぜひ開成の中学入試問題を見てみましょう。思考=知識×論理×創造/想像だということがわかるでしょう。
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