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2026年5月

2026年5月16日 (土)

駒女バージョンアップ始まる(01)教育革新向上推進チーム「IEAT」稼働 画期的マスタールーブリック

★今年、駒沢学園女子(以降「駒女」)は、高校の特進クラス、進学クラスに英語クラスを加えて3年目を迎えます。探究、グローバル教育、生成AIなどデジタル環境を活用した学びなど1つひとつ丁寧に教育環境をデザインしてきました。そこで、これらの教育活動をさらに有機的につなげて、生徒1人ひとりの人間力を豊かにしようという動きが活発になってきているようです。

★その一つが「IEAT」の始動です。常に質の高い教育を提供し続けるため、教育革新向上推進チーム「IEAT(Innovative Education Advancement Team)」を設置したということです。教員一人ひとりが「教育のプロフェッショナル」として主体的に学び続ける文化を醸成し、授業の質を絶えずアップデートしていくということです。そのとき、教師だけが先に行くのではなく、当然生徒自身が自分の最高の学び方を体得し、その都度リフレクションしながらアップデートしていくことがポイントだと先生方は語ります。そのために、自分という人間力を形成していくとき、自分が今どこにいるのか学びのコンパスとして、次のマスタールーブリックをデザインしています。凄いですね。

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★このマスタールーブリックの画期的なところは、AI時代に合って、Doingは生成AIがかなりできるようになっているので、むしろ人間としての構えであるBeingという人間の本質的あり方を形成することに重きを置いたコンパスになっているところです。

★もちろん、毎回の授業は、単元内容がありますから、そこで学んだ知識や考え方を使えるようになるDoingは大事なのですが、従来、たいていはそれで目標は達成されたということになります。ところが、駒女は、そのDoingに立ち臨む人間の姿勢や心理的動きなど人間存在というBeingとは何かを追究していける授業や多様な教育活動になっています。

★たとえば、先日個人優勝していた弓道などはまさにその象徴ですね。矢を射ることができるだけではなく、正確にいるには、脳神経身体全体の調和が必要です。その調和が最高潮に達したその瞬間に矢は射られます。

★坐禅もそうです。脳神経身体全体が、世界と自分が一体化した瞬間の時空体験が、Beingの真理のようなものに触れることができるのでしょう。書道もそうですね。この道の体験環境がいっぱいある駒女。世界の人々が地政学的リスク、気候変動リスク、ハラスメントのリスクでBeingを喪失しているときに日本の「道」に憧れるのは当然です。

★世界の人が憧れる駒女流儀のグローバル(一つの地球という大きな意味があるでしょう)な時空がしっかりと土台になっています。英語クラスの一期生の来年の活躍が期待されます。

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2026年5月13日 (水)

学校選びのチェックポイント(01)氷山モデルの罠を見抜けるか

★目に見えるものだけではなく、目に見えないものも大事だという話をするとき、多くの場合氷山モデルを活用します。対処療法だけではなく、根本から治療することが大事という話にも転用される場合もしばしばです。

★そして、学校現場でよく耳にする言葉が、表面的な言葉ではなく、本質的なところまでダイブして出てきた言葉でなくてはという氷山モデルのメタファーを活用した言説。

★一方で、アウトプットは大事だ、心理的安全をベースに何を言ってもリスペクトできる関係性が大事だと、上記のような言説を常套句として使う人がよく語ります。

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★氷山モデルはメタファーですから、そのような使い方をすること自体はよいのですが、ただ、その言説の背景には無意識の差別感覚が隠れていることがあります。

★氷山モデルは、目に見えるものだけではなく、その背景には目に見えない大切なものがあることを忘れないようにということで、目に見えることを語っていると表面的だということを意味していないととらえることもできます。

★生徒が語る言葉は、どこからか生まれてきている言葉です。少し語り合っているうちに、その目に見えない生徒自身が感じたり考えたり判断しているモノやコトがにじみ出てきます。

★氷山モデルは、目に見える部分と目に見えない部分の両方のつながりを俯瞰しようねという使い方は心理的安全が生まれてきますが、目に見える部分だけ見ているだけでは表面的だと決めつけるのは、心理的安全は崩れます。

★今では「氷山モデル」はメタファーというよく使われる言葉のアイテムとなっています。使い方によっては、生徒の才能開花を抑制してしまう場合もあります。イノベーション技術同様に、言葉もメリットとデメリットの両方があります。

★学校説明会に行ったとき、どんな言説がアウトプットされているかチェックすることも必要です。

 

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2026年5月11日 (月)

グローバル教育が目標ではなく土台となっている学校が増えつつある

★今年になって、多くの私学の先生方と対話をしていて、知らず知らずのうちにグローバル教育の学校における位置づけが変わってきているのに気づきました。グローバル教育を目標として掲げ教育デザインを行ってきた学校が、今やグローバル教育はその学校の土台になっているのです。英語教育の一環ではなく、新しいリベラルアーツの一環としてのグローバル教育の土壌ができているのです。

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★この土壌に、多様なプロジェクトが林立する構造になっています。そして、この新しいリベラルアーツとしてのグローバル教育の土壌のないところでプロジェクトや探究を行っても根付かない可能性が高いのではないのかという問いが今や私の中で生まれています。ですから、そのような土壌をつくらない学校は、東大、医学部にしっかりと進学させる土壌があれば、全くそれでよく、その土壌にプロジェクトや探究を構築していく必要はないのではないかと感じています。

★したがって、保護者も新しいリベラルアーツとしてのグローバル教育の土壌のある学校と東大・医学部にしっかり進学させる土壌のある学校とどちらを選択するか、まず思いめぐらしてみるとよいのではないかと思います。たんに海外大学に進学したいというのであれば、東大・医学部にしっかりいれている学校でも十分に対応できます。この2つのグループが今東京の私立学校のそれぞれの価値志向性の特徴になってきたかもしれません。

★上の図をGoogleNotebookLMで描いてもらうために、書いた気づきの文を以下に紹介します。

 グローバル教育はリベラルアーツがベースになるため、グローバル教育が土台の学校は、その上にミニプロジェクト型の授業=IBL(Inquiry based Learning)や本格的な3か月、半年、1年、2年など長期にわたるプロジェクト型の探究を行うことになる。

2011年から2020年ごろまでは、グローバル教育を構築することが目的だった学校が、それが土台として定着することによって、グローバル教育構築の過程で行ってきた対話型中心の授業が、IBLやPBLとしての授業に進化し、多様なプロジェクトが立ち上がるようになっている。

デザイン思考やアート思考、システム思考、ソーシャル・エモーショナル・ラーニングなど多様なメソッドを使いながら生徒1人ひとりの才能を生かした共創を生み出すプロジェクトが多くの領域、分野など学際的に展開している。中にはスタートアップにつながるアントレプレナーシッププロジェクトを地域社会と実践するに至るものまで登場してきた。

このプロジェクト学習は、大学の学部段階でも行っているレベルのものも出てきている。

そのため、生徒は自分の好奇心を深堀し、新しい問いを発見して、探究を深め、問題解決の提案や具体的なイノベーティブなプロダクトのプロトタイプまで作るようになり、その学びのプロセスとそのプロセスが大学でさらにどのように発展し、最終的にどのように社会に貢献するか、自身の考え方や感じ方、ものの見方を言語化できるよいうになっている。

さらに、そのアイデアが、限られた資源を有効に活用し、学問の領域を越境して役に立つ柔軟性や適応性を有する可能性を見出している。

そのような自分のものの見方・考え方・感じ方の座標軸を言語化することができるため、その座標軸を海外大学にも合格していく学びのパスポートとして活用することができる。キャリアデザインの幅が大きく広がってもいる。

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2026年5月 7日 (木)

田園調布学園 理数系進学率が高い 海外大学進学も理数系多い

★田園調布学園は、理数教育を標榜しています。東京科学大学が近くに位置しているということもあり、同大学との学びも行っているようです。実際昨年に続き2名合格しています。東京農工大2名、東京理科大は21名、東京都市大など22名と理系の合格実績が目をひきます。実際現役の理系進学率の推移を見ていると、過去4年の平均は42.1%です。

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(同校進学実績のデータ化から加工)

★女子校で理数系の進学率が高いと言われている桜蔭や豊島岡女子などでも50%強ですから、田園調布学園が理数系進学率が高い学校だと言われるゆえんです。

★そして、そのような女子校の中でも一味も二味も違うのは、グローバル教育にも力を入れているのです。ですから、2026年も、延世大学
成均館大学、梨花女子大学、西江大学、漢陽大学、深圳大学、Monash University7大学に合格しています。韓国と中国、オーストラリアの大学で、いずれも各国の名門大学で、理数系に力をいれている大学がほとんどです。中でも延世大学とモナーシュ大学は、世界大学ランキング100位以内です。

★さらに、田園調布学園は、理数教育とグローバル教育を結ぶ探究を中学から高校まで、生徒の発達段階に応じて好奇心を世界につなげる学びをデザインしています。

★デザイン思考と没頭する深堀の学びの方法を生徒は身につけ、近い将来文理融合の時代が来た時にも対応できるようになっています。未来を見通して教育をデザインしているわけです。さすがです。

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2026年5月 5日 (火)

共愛学園前橋国際大学のシティーブランドアクティビズム

共愛学園前橋国際大学の児浦良裕先生(全学教育推進機構准教授)によると、同大学は前橋ファン共創セッションに関わっています。前橋のシティープロモーション事業の一環として行われているセッションのようです。

★前橋市と共愛学園前橋国際大学と市民が協働して、現在の日本の地方都市の社会課題を解決しながら同時に社会貢献に結びつけ、当然生活経済を豊かにしていくというのがベースにあるでしょう。

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★今外国の方々が日本にたくさん訪れています。円安だからとか国のインバウンド政策とかの理由ももちろんあるのですが、それだけではないようです。

★日本の地方は、自然が豊かで、生活に溶け込んでいる風景は、明治開国以来、外国人にとってユートピアとして映りました。イギリスのレッチワースには、現代のスマートシティーやエコシティのモデルである田園都市がありますが、もともと日本の江戸の大名庭園が密集する光景の情報から発想されたと言われています。東急の田園調布やたまプラーザは、レッチワースをモデルにしているようですが、日本の江戸時代の大名庭園をベースとした都市モデルの逆輸入だったわけです。

★そんなこともあり、東京には消えてしまった生きた大名庭園風の都市の原風景は、実は地方にあるのです。★外国から来た人々は、その自然と生活の融合に心を癒します。温泉もあるし、食も豊かです。しかし、何より上下水道のインフラの整備に快適感を抱くそうです。トイレがなんてきれいなのでしょうということです。

★この生活の自然と経済の循環の土台にはインフラ整備があるわけですから当然ですね。日本人にとっては当たり前の自然でありながら人工的な循環を回している地方都市のリソースは、魅力なのです。

★そして、その土台の上に各地方の魅力を映し出すシティープロモーションを前橋市は共愛学園前橋国際大学や市民、もちろん企業を始めとする各団体と行っているのでしょう。

★前橋が故郷でない国内外の人々にとってなぜか心の故郷として望郷の念を抱かせ、ウェルビーイングな自然と社会と経済と人間の循環関係を創出し、個人商店をスタートアップ化し、小規模だけれど経済を豊かにし、それをシティに還流する。適性の人口になっていくわけです。

★その中で、教育は未来リソースになります。共愛学園前橋国際大学は、児浦先生をはじめ知のプロセスとしてのプロジェクト型の講義やゼミを行っています。外国の人が見たら、海外のリベラルアーツ大学のような感覚におそわれるでしょう。

★同大学は「国際大学」ですから、外国人の留学生も受け入れるでしょう。ある意味、将来秋田国際教養大学やAPUのように進化するかもしれません。もちろん、独自の進化を遂げるでしょう。

★留学生は、寮というより、前橋の周辺の農村の家屋を使えるようにすればよいだけですから、寮のリソースにも事欠かないでしょう。

★小さいけれど豊かなマインドと経済活動を生み出すために、エコシステムとしてのイノベーションを共愛学園前橋国際大学はファシリテートしていくでしょう。同大学の全学教育推進機構准教授児浦先生は、すでにそのような知のブランドアクティビズムを行っています。楽しみです。企業と連携しながら、宇宙、エネルギー(宇宙や地球上の自然は化石燃料以外のエネルギーの宝庫)、食、水、アートなど「テクノネイチャー自律分散統合系都市」のモデルの始動です。

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2026年5月 4日 (月)

海外大学進学準備教育の意味(05)桐朋海外大学の位置づけがおもしろい

★桐朋の大学合格実績の一覧の並び方がおもしろい。いわゆる国公立大学、早慶上理、GMARCHという並べ方ではないのです。しかも、海外大学を別の欄に並べるのではなく、国公立大学と私大の中に含めていて、国内外を分けていないすてきな一覧です。

★国公立大、私大、医学部は分けていますが、それぞれの並び順は、原則合格者の多い順です。同じ人数の場合は、現役の人数が多い方になっています。さらに、・・・という複雑な並び方になっています。受験業界が勝手につけた枠組みとは違う、独自の並べ方が桐朋らしいですね。

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★とはいえ、わかりやすいので、2026年の大学実績を受験業界的な見方で表すと、東大14名、医学部57名、海外大学13名、早慶上理ICU296名、GMARCH324名合格です。もちろん、延べ数ですが、卒業生総数が220前後でしょうから、相当なパフォーマンスです。

★さらにおもしろいのは、海外大学も、トロント大学やブリティッシュコロンビア大学、パデュー大学のような世界大学ランキング100位以内の大学、パブリック・アイビーに属しているミシガン州立大学だけではなく、新しくできたフィンランドやリトアニア、イタリアの大学などにも合格しています。新しいので、世界大学ランキング100位以内には入っていませんが、世界中から注目されている大学です。

★このような視野の広いそして最先端の情報をリサーチしながらの国内外の大学を選択するキャリアデザインを生徒自身が自由に生み出していける教育環境が文化としてあるのは、桐朋らしく、感動的です。

★そうそう、私の大学時代の法哲学の恩師は、桐朋出身でした。現在の慶應大学の法哲学の教授も桐朋出身者。二人の考え方はだいぶ違うけれど、どちらも独特ですね。しかも法哲学って学者になる以外に研究は続けられない覚悟がいる研究。私はその覚悟も知恵もなかったなあ。

★それから、この連休中、いつもの山にいるけれど、奥様のピアノに合わせて、シジュウカラがめちゃくちゃさえずる。奥様があの鈴木俊貴さんなら、本当のところわかるかなと。あっ、「僕には鳥の言葉がわかる」という本を書いていた東大の教授だよねと。

★そして、そういえば、鈴木さんも桐朋出身者。大学の卒論を完成させるために、冬山にこもってシジュウカラなどの混群の生態を観察。食料の備蓄が底をつき、最後は白米だけで過ごし、観察データを集めたあの覚悟には感動しました。

★自由な発想と覚悟。私には到底及ばないなあと恩師のことを思い出しながら、桐朋の教育に思いを馳せました。

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2026年5月 3日 (日)

海外大学進学準備教育の意味(04)筑駒の合格実績が、逆に海外大学進学の意味を映し出す

★筑波大附属駒場(以降「筑駒」)は、すでに2026年大学合格実績を公表しています。現役と既卒を分けて公表しているし、それぞれの進学状況もわかるよういになっています。

★2026年春卒業生158名の中で、東大進学者は77名、医学部進学者は20名。東大の理Ⅲに7名進学するので、東大と医学合わせて90名が進学です。2026年春卒業生シェア57%ですから、半分以上が東大と医学部に進学するということになります。

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★私大進学は20名で、そのうち医学部は4名です。ですから、東大・医学部・私大を合わせて106名。国公立大学は、9名(東大・医学部を除く)。全部で卒業生の中で進学者は115名。43名は浪人。ちなみに2026年春卒業生の合格総数は230名。

★興味深いのは、東大理Ⅰに合格して東大進学をしない生徒がいます。海外大学パデュー大学に1名、南洋理工大学に2名合格(両大学ともQS世界大学ランキングで100位以内。最先端の理工系関連の研究が進んでいる)していますが、進学はしていません。ということは、私大の医学部に進学ということでしょうか。慶應義塾大学の医学部に2名進学していますから、そのうちの一人かもしれません。

★いずれにしても、浪人する理由は、多くが東大と医学部に再チャレンジということでしょうから、筑駒の大学選択志向性は8割が東大か医学部ということでしょう。

★東大・医学部に進めば、在学中、あるいは大学院で、あるいは社会に出てからでも、海外留学はできるので、まずは国内大学でよいという認識なのだと思います。

★私立中高一貫校で、海外大学にはたくさん入るけれど、東大・医学部はそこまでは進学していないというところがあります。大学を出て社会において、筑駒出身者も海外大学合格者をたくさん輩出する私学出身者も、活躍ぶりは変わらないというケースが多々あります。

★いったい何が進路の違いを生み出すのかというと、大学入試制度なのです。東大の入試の数学や共通テストの高スコアは、知識・理解の能力がものをいいます。知識だけではないのだけれど、俗にいう「客観的かつ論理的」な理解力が必要なのです。

★筑駒や開成の生徒は、この領域は普段使いで、Creativeな才能も豊かですが、東大や医学部に入るのには使わないだけです。この知識・理解の能力は普段使いで、創造的才能もあるという生徒は、ある意味「特別」です。

★ところが、知識・理解の領域は平均的で、創造的才能は豊かという生徒は、海外大学だと東大と肩を並べる大学に行けてしまうのです。

★知識・理解も創造的才能もという生徒と創造的才能が優位という生徒の違いは、制度の違いによって進路が違ってくるわけです。

★2015年くらいまでは、この東大・医学部と海外大学の2つの進路は当たり前ではありませんでした。したがって、東大・医学部を頂点とするピラミッド型の大学の確固たる階層構造が出来上がってきました。今もまだまだありますが、海外大学に行く創造的才能豊かな生徒の社会に出てからの活躍、創造的才能はあるけれど、海外大学に行けず、階層構造に一見屈しているように見えるのですが、偏差値に関係なく創造的才能を生かす小規模の大学が誕生してきていて、そこを卒業した生徒が活躍するという時代がもうすぐそこにやってきています。AI時代のパラダイムシフトが起こすということなのでしょうが。

★筑駒の生徒は「特別」だと述べました。それはそれで大いによいのです。むしろ大事です。ただ、すべての子どもたちは才能者です。その創造的才能を開き、生かす大学は高偏差値の国内大学だけではなくなっていることも事実です。

★地球規模で考えるならば、大学の階層構造が崩れていくのはやむを得ないでしょう。グローバルイノベーション教育は、結局すべての子どもたちの才能を開くのです。そうすることで、階層構造がもたらしてきた、地政学的リスク、気候変動リスク、ハラスメントリスクを払しょくすることができるのです。私が言うまでもなく、そういう世界に歴史は突入しています。そして、完全に移行するまで、恐ろしい事態が起きているわけです。。

 

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海外大学進学準備教育の意味(04)筑駒の合格実績が、逆に海外大学進学の意味が映し出される

★筑波大附属駒場(以降「筑駒」)は、すでに2026年大学合格実績を公表しています。現役と既卒を分けて公表しているし、それぞれの進学状況もわかるよういになっています。

★2026年春卒業生158名の中で、東大進学者は77名、医学部進学者は20名。東大の理Ⅲに7名進学するので、東大と医学合わせて90名が進学です。2026年春卒業生シェア57%ですから、半分以上が東大と医学部に進学するということになります。

★私大進学は20名で、そのうち医学部は4名です。ですから、東大・医学部・私大を合わせて106名。国公立大学は、9名(東大・医学部を除く)。全部で卒業生の中で進学者は115名。43名は浪人。ちなみに2026年春卒業生の合格総数は230名。

★興味深いのは、東大理Ⅰに合格して東大進学をしない生徒がいます。海外大学パデュー大学に1名、南洋理工大学に2名合格(両大学ともQS世界大学ランキングで100位以内。最先端の理工系関連の研究が進んでいる)していますが、進学はしていません。ということは、私大の医学部に進学ということでしょうか。慶應義塾大学の医学部に2名進学していますから、そのうちの一人かもしれません。

★いずれにしても、浪人する理由は、多くが東大と医学部に再チャレンジということでしょうから、筑駒の大学選択志向性は8割が東大か医学部ということでしょう。

★東大・医学部に進めば、在学中、あるいは大学院で、あるいは社会に出てからでも、海外留学はできるので、まずは国内大学でよいという認識なのだと思います。

★私立中高一貫校で、海外大学にはたくさん入るけれど、東大・医学部はそこまでは進学していないというところがあります。大学を出て社会において、筑駒出身者も海外大学合格者をたくさん輩出する私学出身者も、活躍ぶりは変わらないというケースが多々あります。

★いったい何が進路の違いを生み出すのかというと、大学入試制度なのです。東大の入試の数学や共通テストの高スコアは、知識・理解の能力がものをいいます。知識だけではないのだけれど、俗にいう「客観的かつ論理的」な理解力が必要なのです。

★筑駒や開成の生徒は、この領域は普段使いで、Creativeな才能も豊かですが、東大や医学部に入るのには使わないだけです。この知識・理解の能力は普段使いで、創造的才能もあるという生徒は、ある意味「特別」です。

★ところが、知識・理解の領域は平均的で、創造的才能は豊かという生徒は、海外大学だと東大と肩を並べる大学に行けてしまうのです。

★知識・理解も創造的才能もという生徒と創造的才能が優位という生徒の違いは、制度の違いによって進路が違ってくるわけです。

★2015年くらいまでは、この東大・医学部と海外大学の2つの進路は当たり前ではありませんでした。したがって、東大・医学部を頂点とするピラミッド型の大学の確固たる階層構造が出来上がってきました。今もまだまだありますが、海外大学に行く創造的才能豊かな生徒の社会に出てからの活躍、創造的才能はあるけれど、海外大学に行けず、階層構造に一見屈しているように見えるのですが、偏差値に関係なく創造的才能を生かす小規模の大学が誕生してきていて、そこを卒業した生徒が活躍するという時代がもうすぐそこにやってきています。AI時代のパラダイムシフトが起こすということなのでしょうが。

★筑駒の生徒は「特別」だと述べました。それはそれで大いによいのです。むしろ大事です。ただ、すべての子どもたちは才能者です。その創造的才能を開き、生かす大学は高偏差値の国内大学だけではなくなっていることも事実です。

★地球規模で考えるならば、大学の階層構造が崩れていくのはやむを得ないでしょう。グローバルイノベーション教育は、結局すべての子どもたちの才能を開くのです。そうすることで、階層構造がもたらしてきた、地政学的リスク、気候変動リスク、ハラスメントリスクを払しょくすることができるのです。私が言うまでもなく、そういう世界に歴史は突入しています。そして、完全に移行するまで、恐ろしい事態が起きているわけです。。

 

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