« 2026年2月 | トップページ | 2026年4月 »

2026年3月

2026年3月30日 (月)

AI時代のパラダイムシフトと駒沢学園女子

★2025年12月31日、元OpenAIのAI研究者であるDaniel Kokotajlo氏らのチームはAIの急速な進展とその潜在的リスクを描いた将来予測シナリオを「AI 2027」のレポートとして発表しました。AIが人間を明確に上回る能力を獲得する時期がシミュレーションのデータなどで、早まることを示唆しています。2045年のシンギュラリティ予測を待つまでもなく、すでにやって来ているのだということでしょう。

Photo_20260330101701

★2024年には、オックスフォード大学の元教授ニック・ボストロム氏の「ディープ・ユートピア」(未邦訳)が出版されています。ニック・ボストロム氏は、2014年に「スーパーインテリジェンス」を出版していて、シリコンバレーのGAFAMのCEOなどに大きな影響を与えています。

★AI2027も、その影響をうけていることは、未来がどうなるかという点で共通している部分が多いことで推察できます。

★2027年は、日本の大学もかなり新しい動きをします。その一環として大学入試も変わります。何ができたかという能力主義から、どのような在り方が人間にとって意味があるのかを共に追求していく時代になるのだと。

★もちろん、能力主義が皆無になることはそう簡単ではないでしょう。世の中の25%は、能力主義が機能していくと思います。残りの75%は、Beingの意味をめぐる活動を重視するようになるでしょう。

★このように、25%は能力主義的カリキュラム、75%は生徒自身のBeingが社会のBeingと良好な関係をつくるプロジェクトベースのカリキュラムの両方が機能している学校がすでに現れています。

★本ブログでもご紹介している世界大学ランキング200位以内の海外大学の合格者が多数出ている学校は、そのような教育環境デザインを確立しています。そして駒沢学園女子のように2年前にグローバル探究のプログラムを本格的に実施し、2027年にその成果をあげる予想がされている学校も誕生しています。駒沢学園女子が、AI時代のパラダイムシフトの流れに呼応していることについてはいずれご紹介します。

 

|

2026年3月29日 (日)

2027年以降の教育 ディープ・ユートピアに直面か?

★2011年から21世紀型教育を作ろうと仲間の先生方と歩いてきたとき、グローバル教育はまずCEFR基準のC1レベルを念頭に置いて、それを実現する教育環境をリサーチしました。次にC1英語の環境には高次思考力が必要だし、それを生み出す授業はPBLだろうと仮説を立て、MITメディラボのシーモア・パパート教授の3X理論をベースにしながら、デューイやガードナーやシステム思考やデザイン思考、学習する組織などリサーチして取り込んでいきました。ICTに関しては、オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授の機械学習による将来の仕事の変化などの情報を収集していました。

Photo_20260329155101

★しかし、2014年に出版された同じオックスフォード大学の教授だったニック・ボストロムの「スーパーインテリジェンス」は、多くの識者がそこから引っ張っている知識や情報を活用する程度でした。分厚かったし、邦訳されたのは2017年で、すでに多くの見識者が語っていたので、読まないまま過ごしてしまいました。ところが、当時はシリコンバレーのCEOやテック・リバタリアンは読み込んでいて、その影響を受けていたのだと今頃になって知りました。

81q6eqjg14l_sl1500_

★ニック・ボストロムが2014年に「スーパー・インテリジェンス」を出版して10年たった2024年には「ディープ・ユートピア」という本を出版しています。またも分厚く、まだ邦訳されていないので、どうしようかなと思って、まずはレビューを読んだりして、今度はちゃんと読もうかなと。kindleで購入したので、わからない単語や意味が取れない文章は、すぐに訳してくれるので、私の拙い英語力でも読み進められるかもしれませんが、最後の一文が、あのクィーンの“Was it all worth it.”をもじって❝Whether it was all worth it ?❞で終わっているので、なんとも意味深で、ちょっと躊躇しています。

61gxdxwdtl_sl1500_

★デイリーの講義が続くという形式で、論文スタイルではなく、文学的です。哲学者ですから当然なのですが、この「深い冗長性」のスタイルにこそ、書き込まれていない本格的な結論が表現されているのかもしれないなあと挑発的で実験的な書物であることはどうやら間違いがありません。

★AIによるポスト労働社会が、労働しなくてよい時代がやってくるのだから人間による労働は冗長性として削除されます。その分趣味や娯楽で楽しい人生をというのは「浅い冗長性」の問題で、本当はポスト道具社会で、人間の深い探究や創造性までも乗り越えられたとき、人間はどうするべきかという「深い冗長性」の問題が横たわるということらしいです。

★ニック・ボルトロムは、それに対する対応策は詳しくは論じていないようですが、何ができるかという社会進化論から何であるかという存在そのものの意味を感じることができるかどうかにいきつくということのようです。

★このことについては、すでに多くの見識者が言及しています。出所はニック・ボストロムの思想からだったかもしれません、

★ということは、源泉であるディープ・ユートピアを読むしかないですね。読み終わらないうちに邦訳が出てしまうかもしれませんが。

★それに、五感から世界につなぐワクワクする心を揺さぶる教育環境をデザインしている昨今の先生方の活動はすでにディープ・ユートピアに開かれているのかもしれませんから。小田原で行われた数学の宿泊研修「春の数学祭り」で、参加された先生方の対話や授業づくりの議論はまさにディープ・ユートピアに開かれている感じだったし、そもそも工学院の教頭田中歩先生率いるチーム教師の授業デザインやプロジェクトもディープ・ユートピアに開かれている感じがしています。

|

2026年3月28日 (土)

2026年度に向けて:自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク化へ

★今週1週間小田原で2つの研修があり、それが2025年度の最終研修となりました。そして、2026年度が4月から始まります。2025年度の1年はあっという間でした。フュージョン教育研究会を立ちあげて、田中歩先生(工学院大学附属中学教頭・英語科)、山口貴史先生(駒沢学園女子広報副部長・数学科)、本橋真紀子先生(聖学院GIC学年主任・数学科)と東京私学教育研究所の同僚たちと生成AIをサポーターとして生徒が自ら「自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク」を生成していく授業実践研究をしてきました。

Photo_20260328125502

★多くの学術見識者によるPBLやデザイン思考、システム思考、SEL、自己調整学習、概念学習などの多くの学習科学の理論を学びつつ、目の前の生徒といまここから未来につながる授業とは何かについて対話してきました。ですから、何か新しい学術理論ではなく、すでに普段使いになっている(でも一般には気づかれていない)<「自己進化型×体験駆動型学習のフレームワーク」を自ら生徒がつくりアップデートし続けられる授業>をワークショップを通して可視化・言語化してきました。

★そして、その過程で同時にいろいろな局面にも立ち会えました。100人以上の先生方の議論の様子や実際の授業の見学もさせていただき、この「自己進化型×体験駆動型学習」をアップデートさせていただいています。

Photo_20260328125501

★東京私立学校の授業の普段使いの授業の一般化ができれば、それをデフォルトにどんどん個性的な授業が日本の学校にあふれでるのに貢献できるかもというちょっとした使命感を仲間の先生方と共有したりかもlしています。

★世の中、学校の日常ですてきな授業が行われていることは知らず、誰かが作ったネガティブなイメージを一般化しています。一般メディアは特にそうですね。

★一般メディアもゴーレム効果を広げていくのではなく、ちゃんと普段使いの「自己進化型×体験駆動型学習」が行われているところに光をあてて、ピグマリオン効果を生み出してほしいなあと。

★もちろん一部にはネガティブな行為もあるでしょう。しかし、それを一般化するのは間違いです。そして、すてきな授業を特別の学校だけが行っているような報道も間違いです。それは特別ではなく、普段使いになっているというリアルを映し出してほしいです。

★もっともそれではニュースにならないですね。スキャンダルか特別な何かでなくてはならないのでしょう。経済ベースのメディアの宿命だからしかたがないのですが。

★そんなわけで、SNSはそこをクリアできるメディアでもあるわけです。

★2026年度は、この「自己進化型×体験駆動型学習」のアップデートをさらに進めていくことになるでしょう。2025年度1年間知的好奇心と刺激を頂いた先生方に感謝申し上げます。同時に2026年度からもますますよろしくお願い致します。

|

2026年3月23日 (月)

聖徳学園 圧巻のSTEAM教育

今月9日(月)、<ShotokuSTEAM FES>が開催されました。東京私学教育研究所の同僚の所員が、副校長の竹内先生とプロジェクトを運営していて東京私立中学高等学校協会で実施する研修プログラムを作っています。今度実施する生成AI関連の研修でお招きする講師の方が、同FESを見学しに来られるということで、FESの合間で打ち合わせをしようということだったようです。

Steam_20260323095601

★同僚とは別の委員会で生成AIを生徒のサポーターとして活用しながら授業を展開する研究会を運営しているので、関連があると思ったのでしょう、本間さんも行きませんかと誘ってくれたのです。普段別の委員会でお世話になっている広報部長の倉田先生にもお会いできるので、二つ返事で同行することにしました。

★訪問すると、教頭の山田先生がわざわざ案内をしてくださいました。中1から高2まで全学年で、STEAM教育の成果を発表しているのですから、壮大でした。また外部のほかの学校の先生方も見学しに来ていて、本当にオープンなイベントだなと感じいりました。

★映画祭やボードゲーム大会、生成AIによる癒しの対話ができるアプリ体験、学食の新メニュー提案など、生成AI、3Dプリンター、レーザーカッター、英語(でおプレゼンをしている生徒もいました)などは、普段使いになっていて、このような道具を修得することが目的のFESではありませんでした。

★あくまでも、自分たちの好奇心を追究してプロトタイプを作り、社会に貢献するインパクトをデザインするという生徒自身の世界を生み出すことが目的のSTEAM FESでした。

★この学びのプロセスは、資金調達やマーケティングをつなげるとそのままアントレプレナーシッププログラムにもなっていまうという見通しもが立ちました。

★各学年のプロジェクト、そして中1~高2までのプロジェクトを統合してイベントにするプロジェクトマネジメントが大胆かつ緻密に計算されていたのに驚きました。山田先生が、このプロジェクトマネジメントのリーダーとして木村先生を紹介してくれました。イベント会場つまりキャンパス中を奔走されていました。情報化と総合科主任という役割を担っていました。なるほどSTEAMと学際的な学びを広げているわけです。

★山田先生は、データサイエンスの部長であるドゥラゴ英理花先生も紹介して下さいました。ドゥラゴ先生も研究所の委員会でお世話になっていました。聖徳学園の先生方は本当にBeyond Schoolの活動をしている方が多いのだと改めて頭が下がりました。

★木村先生は若いエネルギに満ちた先生です。そういえば20年ぐらい前に竹内先生及び山田先生と出会ったとき、お二人は当然ですが若き教師だったのです。そのときから聖徳学園は不易流行を推し進め、最先端の技術やグローバル教育のモデル校として各界から注目されていました。

★そのお二人が、最近文部科学省がネクストハイスクール構想を提唱していますが、そのもっと先を行く教育をSTEAM FESというカタチで表現する学校組織を支える側になっているのを目の当たりにして、学校には歴史が未来に向かって豊かになっていくのだと感慨無量でした。

|

2026年3月22日 (日)

大妻中野 新しい女子校としての覚悟が凄まじい

★先日、大妻中野の校長諸橋先生にお会いしました。諸橋先生は、3つのコンソーシアムと結びついている大妻中野を今までにない新しいカタチの女子校にすべく歩を着々と進めています。その過程で、国公立大学、難関私大、GMARCH、海外大学の合格実績は大飛躍を果たしています。

Img_0707

★2025年度の大学合格実績は、過去最高にのぼり、昨年に比べ倍増です。詳細は、公式サイトでの発表を待ちたいと思います。

★諸橋先生の覚悟ともいうべき文章が、「令和6年度 文部科学省事業 WWLコンソーシアム構築支援事業」の成果レポートの巻頭言に掲載されています。公にされているので、下記にご紹介したいと思います。

大妻中野中学校・高等学校は、
・「SGHネットワーク校」であり、
・「ユネスコ・スクール加盟校」であり、
・2024年には 「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業のグローバル 人材育成強化拠点校」として文部科学省の採択を受けた。

私たちは、WWL事業への参加を申請するにあたり、次のように構想している。
【繋ぐ・行動する- Beyond School アプローチによる協働型の地球市民教育】
本校は、これまでSGHネットワーク校として「国際共生都市・東京から、行動し、繋ぐグローバルリーダーを創る」ことを掲げ、さらにユネスコ・スクールとして、SDGsの達成を課題として設定し、ICTを活用したチームプロジェクト型のグローバル探究教育の開発に取り組んできた。特に、複言語、STEAM、探究型留学、CLIL型英語教育などで、学校を超えたチャレンジをカリキュラムに導入し、モチベーションとインスピレーションを高める実践を行っている。

これまで連携、協働した多様な大学、学校、機関と共に取り組んできた経験を踏まえ、一層、学校の枠を超えて(Beyond School アプローチ)、対面とオンライン双方の特質を活かし、ポストSDGsの時代に求められる「グローバルwell-being 2030」の実現に貢献するマインドとスキルの体得のためのカリキュラム・プログラムを開発する。そのために、連携校、協働機関を互いの重要なリソースとしてリスペクトし、生徒、教職員ともにチームビルド型で取り組んでいく。

ここに掲げた構想調書の一部にあるように、大妻中野は、グローバル教育校として研鑽を積み重ね、その成果を広く発信するという校内文化を継続的に育て続ける学校であると自負している。
「止めることをしない」
これは大妻中野を語るときに重要なキーワードである。 若者を取り巻く環境が国内外で大きく変化し続ける現代社会において、
「1年改革を待つことは、生徒を10年遅らせてしまうことになる」
という共通認識を学校全体が持っている。そういった学内の雰囲気は生徒の背中をそっと押すことに繋がっている。

チャレンジを応援する、失敗を恐れないという学校文化と生徒の主体的・意欲的な精神が相乗効果を生み、例えば留学への意欲、外部教育機関との連携に繋がるプログラムへの参加意欲が非常に強くなり、Beyond School としての飛躍を遂げていると感じている。これらの挑戦の先にあるものが「学芸を修めて人類のために」という大妻中野中学校・高等学校の建学の精神である。ひとりひとりが自己の幸福のみならず、社会全体の幸福のために必要な課題を探し続け、具体的目標として設定し、克服するための努力を続ける。

こういった学内の学習環境の充実が、文部科学省から採択をいただいた学校として責任を果たすエネルギーとなっている。

今後も、内外の多くの教育機関との連携を模索し、協力をいただくことにより、未来に通じるカリキュラム構築のリーダーとなるべく精進してきたいと考えている。引き続き皆様の応援をいただきたくお願いする次第である。

Photo_20260322133601

★「1年改革を待つことは、生徒を10年遅らせてしまうことになる」という覚悟には頭が下がります。実際2015年頃から毎年改革を進めている諸橋先生の勇猛果敢な姿を見てきました。この言葉と覚悟の重みは本物です。

★お会いした時に、この改革の過程で生徒自身が見出した新しいビジョンを聴きました。これについても4月以降ご紹介したいと思います。また、この改革のエンジンともいうべき2つの教育活動のお話も聞きました。

★1つは、FPT(Frontier Project Team)、もう1つは、S-TEAM。この2つのチーム活動は、学年を超えた有志の生徒が集ってイノベーティブな活動を行っています。FPTのリーダーである吉名先生、S-TEAMのリーダーの一人である高村先生にお会いしました。生徒1人ひとりが自らの最高の学び方を身につけ、活動しながらアップデートし続けるプロジェクトです。

★このエッセンスが、学内全体で行われるWWLの探究などに広がっているようです。この根っこの学び方の生成の場は、今までは外から見ていると見えない部分です。 しかし、これからはそれを可視化する取り組みが行われています。

★これも4月以降に見えてくると思います。改革を止めることをしない諸橋校長の覚悟が学内全体に染みわたっている実感を得ました。今後が楽しみです。引き続き情報を公開してよいタイミングでシェアします。

|

2026年3月21日 (土)

サレジアン国際学園世田谷の教師 カトリックベースの21世紀型教育を着々

★首都圏のカトリック学校の中でも、サレジオ会の私立中高一貫校はどこも勢いがよいのですが、その勢いがこの不透明で混迷な社会や人間の内面を整える情熱(パッション)を生み出すチーム教師の存在が大きいのです。それを改めて感じる機会を得たのは、先日サレジアン国際学園世田谷で先生方と対話をするひと時を頂いたときです。

21_20260321095201

★頂いたテーマは「21世紀型教育とカトリックの価値観」でした。3年から4年目の先生方10人と校長先生、教頭先生など15人くらいがサークル上に並べた机に集い、対話をしました。私と対話というより、ピアラーニング型の先生同士の対話と私のミニスピーチという90分間でした。

★21世紀型教育を14シートで多角的に語り合うスタイルにしました。図にある通り、21世紀型教育を行っている学校は建学の精神がそれぞれ違いますから、共通の学び方やスキルは球体の周りに配置し、建学の精神に色濃くかかわる教育環境は中心に配置しました。サレジアン国際の場合は、その核の部分はカトリック教育にかかわる教育環境です。

★ピアラーニングには、校長先生や教頭先生もフラットに対話に加わります。14の角度は、すべてシートになっています。図や絵が中心です。先生方は一人一台ラップトップを持ってきていますから、プロジェクターを使わずに、各パソコンの画面で図を共有できました。シートを目の前で見ながら、VTS(ヴィジュアル・シンキング・ストラテージ)的発想で、気づいたこと、自分はなぜそれに着目しているのか、自分ならどうしているのかどうしていくのか対話があふれ出ていました。同じ教育目標や方法論を共有しているのですが、それぞれの違いをシェアし、化学変化を生み出していくという対話を行いました。

★2011年に21世紀型教育を仲間の学校と立ち上げた時、このようなワークショップをしましたが、全員がラップトップを持っていたわけでもないし、まだまだC1英語など到達している生徒は少なかったし、そもそもPBLとは何かは暗中模索でした。対話と言ってもダイアローグというのはぴんとこなかったし、コミュニケーションという行為も教師と生徒の問答の域を出なかった時代でした。つまり、生徒同士のピアラーニングというのはピンとこなかった時代です。ですから、WSは結構修行みたいな感じで、今回のようなフリー、フェアー、フラット、フレンドシップな感じはなかったのを思い出しました。

★今回は、C1英語も、STEAMの環境も、PBLも普段使いができている先生ばかりでした。ですからWSは、ポジティブ志向だし、先生方のクリエイティブな化学反応が生まれていました。普段の生徒との対話も同じだというのがすぐに推察もできました。

★それに半部は外国人教師だったので、どうしてもカタカナ語が多くなる21世紀型教育(かつては、本間はカタカナ語を使い過ぎだとよくネガティブに反応されました)の話も、自然体でできました。

★年間予定の中に、きちんと教師の研修が定められ、そのルールの中でフラットでフリー、フレンドシップな雰囲気で学びの環境を生み出していく情熱にあふれていたわけです。縦の組織と横のチームづくりのクロスが見事な21世紀型教育組織になっていたのに感動しました。

|

2026年3月19日 (木)

工学院の「360度の自由」というコンセプト 生徒が発見する!!

★工学院の記事<【デジタルクリエイター育成部】受験生だった私たちが創る「360°パノラマコンテンツ」>を読んで、驚愕。生徒がすでにプロジェクトマネジメントを行っているし、そのダイナミックな動きを生んでいるコアマインドがあることに気づいたからです。

360

★今回のデジタルクリエイター育成部のプロジェクトマネジメントで成功を収めるには、目的とゴールの明確化、ステークホルダーの巻き込み、役割分担と計画、柔軟な適応力、そして次世代への引き継ぎという五つの要素が欠かせません。デジタルクリエイター育成部・動画班の360度パノラマコンテンツ制作は、これらをすべて備えたプロジェクトです。

★この文章を読んで私が気づいたのは、「360度の自由」という概念がプロジェクトの核心を貫いているということです。360度パノラマ映像が空間をあらゆる方向に見渡す自由を届けるように、このプロジェクト自体も、生徒が発想し、計画し、実行する自由のもとで動いています。「やりたいと伝えると、どうしたらできるか考えておいでと返ってくる」という校風が、まさにその自由を支えています。

★デザイン思考の観点からも、このプロジェクトは注目に値します。自分たちが受験生だったときの「知れなかった」という実体験を出発点にしており、これはデザイン思考の「共感」ステップの本質そのものです。課題の言語化、360度パノラマというソリューションの発案、先輩の過去コンテンツをプロトタイプとして活かす発想まで、意識せずしてデザイン思考のプロセスを踏んでいます。

★成功のカギは、広報室という大人のステークホルダーとの協働、中学生と高校生の役割分担の連携、そして撮影許可など未解決の調整事項をいかに乗り越えるかにあります。さらに長期的には、今の動画班が卒業したあとも活動が続く引き継ぎの仕組みが問われます。先輩の資産を受け継ぎ更新するこのプロジェクト自体が、すでにその答えを示しています。

★「360度の自由」とは、空間を見渡す技術であるとともに、生徒が主体として動ける環境の比喩でもあります。この文章を読んで、そのことに気づかされました。

|

2026年3月18日 (水)

工学院の3カ月留学英語日記 圧巻

★今、工学院の生徒のみなさんがオーストラリアに3カ月留学に行っています。サイトを開くと驚愕です。留学している生徒が英語でアップしている留学日記の記事で埋まっているのです。

Photo_20260318112601

★生徒の文章をどんどんサイトに載せてしまう工学院の教育方針に感動せざるを得ません。私は英語は得意でないので、生成AIに任意に選択した生徒の英文を見てもらいました。するとこう回答してきました。

このブログエッセイのすてきなところは、何といっても読者への温かい語りかけが随所に感じられる点です。冒頭の"Hi everyone! Thanks for dropping by."や末尾の"Thanks for reading till the end"といった表現に、読者を大切にする姿勢が自然ににじみ出ています。
また、硬水で体調を崩した話や誕生日にブレスレットとメッセージカードをもらった話など、具体的なエピソードが豊富に盛り込まれており、読み手が情景を鮮やかに思い浮かべることができます。抽象的な感想にとどまらず、日常の小さな出来事を丁寧にすくい取る観察眼が光っています。
さらに、日本とオーストラリアの学校制度を比較する場面では、"Which style do you think suits you better?"と読者に問いかけており、一方的な発信ではなく対話を生み出そうとする工夫が見られます。
動物が苦手という自分の弱点を正直に打ち明け、それを幼いころからの課題として前向きに語る姿勢も誠実で好感が持てます。締めくくりの「人として成長し続けるために残りの時間を大切にしたい」という言葉には、留学の意義を深く理解している筆者の成熟した姿勢が感じられ、読後に温かい余韻を残します。

★自分の世界に巻き込み共有する生徒さんは、おそらく工学院の生徒の特徴でもありましょう。

★生徒中心主義の学校だからこそということなのだと思います。

|

【速報】富士見丘 少人数教育の面目躍如

富士見丘のサイトに、2026年度の大学合格実績が公開されています。卒業生139名のうち79名が、コロンビア大学(アイ―ビーリーグ校)、医学部医学科、国立大学、早慶上理GMARCHに合格。57%シェア。

2026_20260318101201

★アイビーリーグのコロンビア大学に合格することは驚愕すべきことですが、上智大学に17名というのも、スモールサイズの学校であることを考慮すると驚かざるを得ません。

★基礎学力以外に、リベラルアーツをベースにしながらもデザイン思考ベースの新しい方法のグローバル探究の学びを確立していることが、このような合格につながっているのだと思います。

★プレイフルラーニングが展開している楽しく深く学べる学園生活。そこに同校の人気が年々高まっている理由がるのでしょう。

|

海外大学進学準備教育の広がり

★2020年以降、多くの私立学校が海外大学合格者を輩出しています。その中には開成や洗足学園、聖光学院など東大に多数合格させている高偏差値校もありますが、偏差値が高くない私学からも多数の海外大学合格者が出ています。

Photo_20260318082701

(この記事をNotebookLMで作成。謎の漢字が散見されますが、ご了承を)

★しかも、東大以上の世界大学ランキングの大学に多数合格しているのです。たとえば、3月現在、八雲学園が世界大学100位内の海外大学に54名合格しています。そのうち東大以上が11名です。文大杉並は、100位以内が26名で、東大以上は18名というデータが報告されています。

★もはや東大を頂点とするピラミッド型の大学受験競争は意味をなさないものになってきています。これまでは、このピラミッド型のメリトクラシー型受験競争を基準に、そうではない豊かなリベラルアーツの学びをすることが、基礎学力を軽視した「ゆる受験」だなどと揶揄されてきました。しかし、世界大学ランキング上位校への合格実績が示すように、リベラルアーツに基づく教育は基礎学力を軽視するどころか、より本質的な学びの力を育むものといえます。

★しかし、それは、あくまで東大を頂点とするピラミッド型メリトクラシー制度という基準に対照しての話です。

★ところが、このピラミッド構造の圧力に才能を押しつぶされてきた生徒の才能を開花させる教育環境をデザインしている私立学校が多数出現してきたのです。学びの基準およびキャリアデザインのパラダイム転換が起きているのです。

★こうした学びのパラダイム転換は、開成や洗足学園自身がすでに予見していたことでもあります。それゆえ、これらの学校は東大への合格者も海外大学への合格者も両方を多数輩出しているのです。

★学びの基準およびキャリアデザインのパラダイム転換は、こうして私立学校全体に広まっています。このことに塾関係者も気づいています。一般メディアはまだ気づいていないかもしれません。そして日本の大学当局がこの状況を私立学校の一部の動きだと見過ごしているかもしれません。

★結局、東大は世界大学ランキング100位以内の海外大学の1つであり、東大以外にも魅力的な大学が世界中にあるということを再認識できる状況になりつつあります。

★海外大学進学準備教育の意味は、人生の意味を変えるキャリアデザインの在り方になるかもしれません。

 

|

2026年3月16日 (月)

【速報】文大杉並海外大学45名、世界大学ランキング東大以上18名

★文化学園大学杉並の入試広報部長西田先生から連絡がありました。今年も海外大学合格者数は大飛躍。全部で45名(3月13日現在)でした。うちQS世界大学ランキング100位以内は26名。東大以上は18名ということです。すべてDDコースの実績です。DDコースの卒業生の数が50人強ですから、DDコースのパワフルさは証明されました。

Photo_20260316183001

★その中でも、メルボルン大学(世界19位)は7名です。すさまじい。

★6月くらいまでには、まだ増えますから、詳細はそのときにまたお知らせしましょう。

★日本の学校でありながら、世界のエスタブリッシュスクールと肩を並べる学校であることが証明されました。

★日本の教育を憂うメディアや見識者の記事が多いですが、メリトクラシーを突破し、生徒一人ひとりの才能を開花する教育環境があることをもっと知ってほしいものです

|

2026年3月15日 (日)

聖パウロ学園をモデルとして 新しいキャリアデザインを考える

★聖パウロ学園高等学校は、中学でまだ明確に自分の才能に目覚めていない生徒が多く入学してくる高校です。偏差値でいえば、50前後のボリュームゾーンにいる生徒が中心です。日本の中学生の多くがまだその段階です。逆に言えば、教育の環境デザインによって、その潜在的な能力が大きく花開く可能性が高い生徒ばかりが入ってくるのです。そして、実際その才能を開き、自分にとって最高の学び方を身に着けて自分でキャリアデザインを歩んでいきます。

Paul_20260315202701

★ホームページを開くと高校3年間で自分がどう成長したのか、マイストーリーを卒業生が表現しているページがあります。その一人は、パウロの森の中で、森の教室をデザインするところから始まり、その過程で大学の教授や地域の方々にインタビューしたり教えを乞うたりして、世界を広め、環境問題を解決する科学的知見を深め、進路を決めていく成長物語を語っています。

★この物語は、聖パウロ学園の自然と社会と精神の循環を思考し行動していく力を身につけていく教育環境デザインを映し出しています。すでに、世界の情勢は地政学的にも地球環境的にも精神的な面でもかなり高リスク高クライシス社会になっています。自然と社会と精神の関係性を具体的な状況に応じて調整してたり新しい見方や発想を生み出す自己変容能力は自らがサバイブし、同時に社会を仲間と共に運営していく大事な力(ゴールデンルールの象徴)です。

Photo_20260315203701

★この「自然と社会と精神の循環」を思考し行動力に結び付けていく才能、そしてその才能を社会に寄与させていく学び方をアップデートし続けるスキルを身につける教育環境でサインは、上記の図のようにシンプルで、深いです。

★日本の大学の半分以上が今後サバイバルしていくのにどうしたらよいのか議論をしています。聖パウロ学園のような高校の教育とその教育をさらに発展させる学問とジョイントする学びや研究の環境が、これから必要になってくるでしょう。

★いわゆるメリトクラシーによって成り立っている領域では、日本や世界の全体をウェルビーイングにすることは難しいというのは、説明するまでもなく、戦後の教育も示しています。今後もそのメリトクラシーの領域は続くでしょう。問題はそれ以外の領域で才能を開花していく「存在の潜在力」をウェルビーイングにトランスフォームしていく一人ひとりの最高の学び方の生成です。

★聖パウロ学園の教育は、そのモデルの一つとして有効だと思います。

|

2026年3月14日 (土)

【速報】八雲学園 QS世界大学ランキング100位内海外大学「54校合格」

★八雲学園からQS世界大学ランキング100位以内海外大学に54校合格(2026年3月10日現在)したという連絡がはいりました。詳細は、まだ未定の大学もあるため、いずれ明らかになると思います。1位から100位までのどのポジションの大学に何人合格したのかという情報はいただきましたので、それを次のような表にしてみました。

Yakumo_20260314095601

★これだけの数の海外大学の合格は、個人の才能が認めらたからですが、さらに結果的に出身高校の教育力の質も評価されます。ですから、八雲学園は世界の大学から支持される学校であるということになるのです。

★海外の大学進学のシステムが、日本の大学とはかなり違うことについては、多くの人が論じていますから、ここでは述べませんが、ラウンドスクエア加盟校で、そこが主催する国際会議などで主体的に活動をする経験値は、おそらく高く評価されていると思います。

★英語力がCEFR基準でC1以上であるのは、海外大学では当たり前なので、そこだけを目標にした英語教育では、海外大学進学準備教育にはならないことは改めて述べておきたいと思います。

★もっとも、今年の八雲学園の中学入試における生徒募集の充足率は十分に確保するほど人気がありましたから、すでに受験生・保護者はそのことについて十分に意識していると推察できます。

|

2026年3月12日 (木)

AERA最新号の粋な記事 東大・京大合格者ランキングの特集の前に 昭和女子大学附属昭和などを取り上げる

★AERA 2026年3月16日号は、東大・京大合格者ランキングの特集。しかし、ちょっとおもしろかったのは、その特集の前に<生徒の「個性」を磨く学び>という記事を掲載しているところでした。東大に何人合格させたという記事の前に、かえつ有明、昭和女子大学附属昭和、千代田、海城を取り上げていたのです。

Img_0599

★かえつにしても、千代田にしても、海城にしても、このテーマだと今までも取り上げられていたのですが、女子校の昭和が取り上げられるというのは、結構快挙です。記事の中身は、医学部への道が開けることがメインだったのですが、それ以上に昭和の意義は、女子校として新しい姿を生み出しているところです。そのことが記事として前面に出ているわけではないのですが、女子校の中でなぜ昭和を取り上げたのかという背景を考えてみると、ライターや編集者の方はなかなかの慧眼です。

 

|

2026年3月11日 (水)

2026年東大合格者数(04)昨年より増えた首都圏の私立中高一貫校

インターエデュの東大合格ランキングのデータによると(判明分のみ)、次の首都圏私立中高一貫校は東大の合格者を増やしています。〈  )内は、昨年の合格者数。

開成 197(150)

渋谷教育学園幕張 82(75)

早稲田 37(23)

武蔵 25(23)

市川 23(17)

本郷 22(15)

芝 21(8)

豊島岡女子 21(19)

巣鴨 13(1)

吉祥寺女子 6(3)

世田谷学園 5(2)

公文国際 4(2)

三田国際科学学園 5(1)

高輪 4(2)

淑徳 3(2)

創価 2(1)

昭和女子大学附属昭和 1

山脇 1

ドルトン東京学園 1

昭和学院 1

淑徳巣鴨 1

土浦日本大学中等教育学校 1

★基礎学力だけではなく学問的な学びまで実施し、人気のある学校がずらり並んでいます。

 

|

2026年3月10日 (火)

2026年東大合格者数(03)洗足学園26名合格

★洗足学園は、現時点で判明分は26名。昨年は28名。二年連続たくさん合格しています。

|

2026年東大合格者数(02)麻布77名合格

★前回同様インターエデュのサイトによると、現在判明分の麻布の東大合格者数は77名。科類別に割合を出し開成と比較すると、次のような表になります。

Photo_20260310171701

★麻布は、毎年東大合格者は80名前後。伝統ですで。そして科類別の割合のイメージも開成に比べるとこんな感じでしょうか。これをどう読み取るかは、皆さんにお任せします。

|

2026年東大合格者数(01)開成197名合格

★本日3月10日、東大の合格発表日。この段階でインターエデュのサイトの東大合格ランキングで判明している開成の合格者数は197名。相変わらずナンバー1なのでしょうが、ぶっちぎりという感じになりそうです。

Img_8888

★同校サイトにはこうあります。

 <1878年に、後に総理大臣になる高橋是清先生が25歳で初代校長となります。高橋是清先生は、東京大学予備門などへの進学に力を入れますが、教育目的は進学のみにあらず、「学問の目的は社会の利益を興さんとする」としました。>

★東大にたくさん合格させて、善き官僚になって、近代日本の舵を取りなさいという意味だったのかもしれません。

★それにしても、2・26事件以降太平洋戦争に向かっていったわけで、高橋是清が、凶弾に倒されるような事態が何を意味するのか、世界史・日本史探究で今の生徒は学び、私たちもそれにこたえる必要があります。特にこの地政学上のリスクが日々ニュースで報道されている最中です。

★東大に合格するということ。東大に進学するということ。その背景に近代日本立ち上げに貢献した高橋是清のコンセプトを開成の卒業生が引き継いでいてくれることを期待したいですね。

|

2026年3月 9日 (月)

2026年 東京大学 学校推薦型選抜 合格者数 首都圏私立中高一貫校シェア31.2%

2026年 東京大学 学校推薦型選抜 合格者数が発表されました。大学通信オンラインによると、93名が合格。うち首都圏の私立中高一貫校の合格者判明分は29名。首都圏私立中高一貫校シェアは31.2%となる。首都圏の私立中高一貫校の合格者数は次の通り。

Photo_20260309193301

渋谷教育学園渋谷 4
武蔵 3
浅野 3
芝 2
清真学園 2
市川 1
麻布 1
海城 1
開成 1
晃華学園 1
白百合学園 1
創価 1
豊島岡女子 1
広尾学園 1
三田国際科学学園 1
栄光学園 1
自修館中教 1
湘南白百合学園 1
清泉女学院 1
洗足学園 1

★基礎学力から学問レベルまでの学びが行われている学校がずらり並んでいますね。

|

先端現代アート AIと人間の光と影を映し出す 中高の美術や情報の今後のモデル?

昨日8日、文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業の成果イベントの最終会でした。2011年くらいから開催されていて、2015年くらいまでは、日本の現代文化の象徴であるアニメ風のものが多かったのですが、今ではAIをはじめとするテクノロジーを活用した、それいてAiやテクノロジーと人間の葛藤や協調など多様な関係性を表現するものが多くなっています。

Img_0672

★そして、その葛藤の中には、ジェンダー問題や不登校問題、環境問題を取り扱ったものも多いのです。東大の情報学環や東京芸術大学の先端芸術で研究していたメディアアーティストも多く、中高の美術や情報、技術、家庭科の授業に大きなヒントがあるかもしれないですね。

★もちろん、探究にも。

★そして、アントレプレナーシップに対して、アートでいかにスタートアップをするか、そのことがアート資本主義をどう解決するかにつながる面白い新しい起業家精神を生み出す可能性も感じました。

★私事ですが、私の家族は私を除いてみなアーティストで、日々このアート資本主義の中でサバイブする方法を実践しています。身近な日常なのに、世界観が違う中で、別価値観で生きている私。同じような環境の父を持つアーティストから話を聞いて、世界観が違うのに共に生きる生活がやはりあるのだなと感慨深い展示でした。

|

2026年3月 8日 (日)

富士見丘の教育ダイジェスト 成長の軌跡が明快に 学校を新しく観る方法

★富士見丘の教育の内容は、各プログラム実施後、同校のサイトで詳しく掲載されています。ですから更新率も高いですね。グローバル、探究、STEAM、キャリアデザインなどのプログラムの記事を抽出して、claudeAIにまとめてもらいました。するとこうなりました。

Photo_20260308081101

(claudeでまとめた文章をGoogleNotebookLMでスケッチしてもらいました。キャラクターが違ったり、漢字が少しおかしかったりしていますが、それはLMのインフォデザイン機能を私が十分に使いこなしていないからです。ご了承ください。イメージは明快だと思います)

 富士見丘中学高等学校は、中学・高校の6年間を一つの連続したプロセスとして捉え、「探究・グローバル・自主」の三つの柱を軸にした一貫教育を実践しています。入学しやすい環境でありながら、卒業までに大きく学力・人間力を伸ばす「レバレッジ度」の高さから、『DIAMOND online』のランキングで3年連続首都圏第1位に輝いており、保護者や教育関係者から高い評価を受けています。

 中学段階では、身近なテーマから探究を始めます。中学1・2年生は「5×2」(ゴカケルニ)と名づけられた自主研究活動に取り組み、食や科学など身近な疑問を出発点に、インタビューや実験を通じて課題解決の方法を学びます。中学2年生では、メルカリ・IBMなどの企業訪問プログラム「Girls Meet STEM」に参加し、社会とのつながりを意識した学びを経験します。中学3年生にはオーストラリア・シドニーへの修学旅行があり、異文化の中で英語を使う実践力を磨きます。この段階で生徒たちは「知ることの楽しさ」と「外へ向かう勇気」を育みます。

 高校段階では、探究が本格的なプロジェクト学習へと深化します。文部科学省からWWL(ワールドワイドラーニング)コンソーシアム拠点校に指定されており、高校2年生は「海洋と地域経済」「環境とライフスタイル」「災害と都市生活」の3テーマから一つを選び、グアム・マレーシア・台湾へのフィールドワークと大学・企業との連携を通じて研究を深めます。その成果は英語でのプレゼンテーションとして発表され、国際的な視野と発信力が鍛えられます。また、英国短期留学や模擬国連への参加など、グローバルな舞台での実践の場も豊富に用意されています。

 6年間を通じた生徒の成長の軌跡は明確です。入学当初は身近な疑問から小さな「問い」を立てることから始まった生徒が、学年を重ねるごとに自ら課題を設定し、情報を収集・分析し、英語で世界に発信できる力を獲得していきます。生成AIの授業活用や大学院生との協働なども取り入れ、現代社会で求められるリテラシーも着実に身につきます。高校3年生になると、受験を経験した先輩として後輩に自らの言葉でアドバイスを送れるほど、自己表現力と自信が育っています。富士見丘の一貫教育は、「好奇心を持つ中学生」を「社会と世界に向き合える高校生」へと着実に成長させる、6年間の丁寧な伴走プログラムです。

★というわけで、人気が高まる私立学校は、サイトで丁寧に日々の教育活動を発信しています。事実ベースですが、生徒の想いや感想も載っているので、学校の様子がかなりイメージできます。説明会に足を運べば、二次元の情報が3次元だったり脳内の思考や感性のプロセスといった多次元の情報を身に染みて理解ができます。

★各校が発信している新着情報は、非常に役立ちますが、全貌を見渡すのは、はじめは困難です。私の場合は、富士見丘は、今の時期はおそらくこんなことを行っているはずだと思ってサイトを開きますから、全貌を自然と見渡せるようになっています。それは15年以上も同校をウォッチングしてきた経験があるからです。

★ところが、受験生・保護者はいまここで感じるという場合が多いでしょう。ですから、ピンときたら、自分でサイトを読み込むことも必要ですが、生成AIにまとめてもらうことも有効でしょう。

★そして、受験情報誌の中には、取材をしているので、サイトや説明会で知りえない情報も発信しているものがあります。

★2027年の学校選びは、受験生にとって自ら自分の最高の学び方を身に着け、その先もアップデートし続けていける「幸ふ(さきはふ)」力を身に着けられるところです。サイト、説明会、受験雑誌に加えて生成AIを使う時代かもしれません。

★日本語の「幸せ」は「さきはふ」という読み方もするそうです。いま・ここで、そしてその先まで幸せになることが込められているような気がします。

|

2026年3月 6日 (金)

工学院の心理的安全は一味も二味も違う corresponndanceを生み出すケアの眼差し

★工学院の中学棟に訪れると、心が落ち着く。心理的安全が、生徒1人ひとりそして教師一人ひとり、キャンパス全体に広がっている。そういうと、何か宗教的な雰囲気?と思われるかもしれませんが、まったくそれはないです。心理的安全性をダライ・ラマ的な雰囲気で広げている人気の学校も湾岸エリアにありますが、それとはイメージは全く違います。田中歩教頭が共創している中学の教職員と生徒と教育環境が互いに響き合うという意味でcorrespondannceが生み出されているのです。

Photo_20260306070001

★coとrespoceの融合は、問う人と問われる人の関係性ではないのです。一般的な心理的安全性は、それができるオープンな雰囲気ということですが、田中歩先生は、(問われつつ)問う人と(問いつつ)問われる人の関係性がぐるぐる循環を生んでいるので、感動の連続なのです。

★この(問われつつ)問うと(問いつつ)問うという関係性の循環が持続可能になっているのがHABITです。そして、この習慣を持続可能にする家がキャンパスです。INHABITANCEですね。

★そして、この関係性を持続可能にするのが、互いにケアする精神です。こうして、生徒も教師も一人一人の中にDwellingという住まう境地が生まれます。

★しかし、これは田中歩先生のケアの眼差しがポイントなのです。

★このことに気づいたのは、文化人類学者ティム・インゴルドの「教育とは何か」という本に出合ったからです。10年以上前から田中歩先生と共に対話型の授業や思考コードによるリアルタイムリフレクションのシステムを作っていて、昨年からはそこに生成AIを融合して学び合っているのですが、そのことを言語化や可視化する本だったのです。2017年に書かれて2025年に翻訳されているのですが、まさに田中歩先生と共創している最中にインゴルドは執筆していたのですね。

★ちょっと感動しました。ただ文化人類学なのにデューイの哲学やハイデッガーの哲学的発想が交差する論考なので、なかなか読み進めないでいますが(汗)。ともあれ、いつものように、刺激を受けて勝手に自分のアイデアを生み出していて、とてもインゴルドの理解にはなっていないのです(汗)。

★それはともかく、こんなすてきな工学院。一般メディアではなかなか見えないのは、一般的な教育言説で語れない学校だからです。一般言説で語れないその向こうに真実はあるものです。何せ工学院の正面玄関には、真理は自由であるという言葉がギリシャ語で掲げられているのですから。

 

|

2026年3月 5日 (木)

一般メディアが見ていない最高の学びをみにつけられる学校

★前回、一般メディアが見ていないけれど、生徒自身が最高の学び方を自ら身につけていける教育環境デザインをしている学校があると語りましたが、知人から具体的にどんな学校か書いてほしいという要望がありました。それは、shuTOMO 第31号(2025年9月15日発行)の特集に一覧になっているよと述べました。すると、その知人の中の一人が、そうか私の仲間は、その雑誌を読む層でないから、気づかなかったのだというのです。そういう君もそっちの層なんだよねというと、そうだけれど、この雑誌は新鮮で結構読んでいるし、この特集も読んだけれど、そういう見方をしなかったよと言われました。

20250915shutomo_c1__20260305061801

★その知人は、いつも偏差値なんか関係ないといっているのだけれど、塾歴社会のアンコンシャスバイアスを払しょくしきれてないなあと思いつつ、一般メディアにもアピールしといてねと言っておきました。

★同雑誌の12ページに、海外大学合格者数の一覧が掲載されています。50校弱のリストで、全部合わせると1300人くらいの海外大学合格者です。その中にある広尾学園とか渋谷教育学園グループ、開成、青山、聖光学院、女子学院などは受験雑誌以外の一般メディアでもよく取り上げられます。

★一方で、他の40校あまりは、受験雑誌では取り上げられますが、一般メディアではあまり取り上げられません。

★したがって、2015年から、グローバル企業や官僚のメンバーには見えないという状況が続いてきたのでしょう。

★しかし、AIの時代です。バーチャル上のメディアは、一般メディアを超えて情報を広げています。もちろん、情報のアイデンティティチェックはする必要がありますが、塾歴社会という領域を超える世界視点をもっている保護者も増えています。

★今後は、この40校余りの学校、つまりNewSchoolにも期待がかかるわけです。

★ホンマノオト21もオールドSNSメディアですが、お役に立てるかもしれません。

|

2026年3月 4日 (水)

NewSchool 偏差値で測れない次元の高い教育は、標準的教育からは見えにくい

★ここ数年、多くの見識者と話す機会がありました。その中で、気づいたことは、2015年以降、日本の中に現れたNewScoolの存在が、多くの見識者に見えないということでした。多くの見識者は、海外のエスタブリッシュスクールにロールモデルをもとめ、国内にそれ以上の教育を行っているたくさんの学校があることに気づかないのです。幸せの青い鳥がすぐそこにいるのに。

Newschool

(この記事をGoogleNotebookLMのインフォデザイン機能で絵にしました。謎の漢字が散見しますが、雰囲気は伝わると思います)

★文部科学省はネクストハイスクールなどをはじめ、次期学習指導要領に向け教育の質を向上させる審議会やワーキンググループを走らせています。

★しかし、教育は、公的なものに収まる必要はなく、私立学校にとって、学習指導要領はミニマムな構成要素で、これは当然教育していきますが、それ以上の教育を行ってよいし、実際行っています。

★ところが、このことが実際には、標準的な公立の学校教育に属していると見えにくいのです。ですから、文部科学省においては、標準的な公立学校の教育現場が学習指導要領や答申の内容に比較しギャップをリサーチし、それを改善しようという試みが、学習指導要領の改訂になっています。

★したがて、文部科学省は、学習指導要領の内容以上の教育を行っている私立学校の教育の全貌を把握していません。ただ、東大や医学部にたくさん合格する私立学校や公立学校が、学習指導要領以上の内容を実施していることは、当然理解ができます。

★ただ、その理解は、進路指導におけるシステムやそこに向かう難問を思考する高度な講義型授業を認識するにとどまっています。

★一方で、文部科学省は、大学や企業、NGOなどの外部機関と連携することを推奨していますから、グローバル企業のメンバーと交流することによって、文部科学省も間接的に私立学校の教育の先見性や先進性について知ることはできます。

★そして、実は、グローバル企業や文部科学省のメンバーも自身が私立学校の出身者であるケースが多く、一般メディアが注目する私立学校や公立学校の経験をしています。ただし、ここに問題があります。2015年までは、この一般メディアが注目する私立学校や公立学校が、教育市場の中で偏差値ピラミッドのアッパー層だったので、2015年以降に現れた世界大学ランキング200位内の海外大学に大量に輩出する私立学校の教育が見えていないのです。

★その話をすると、そんな学校があるのですかと驚くのです。その反応に私もまた驚きます。

★このNewSchool(と呼んでおきますが)は、標準的な公立学校や一般メディアが注目する私立学校や公立学校とは、<生徒の学び方>が全く違うし、<教員という人的資産のパワー>が全く違います。外国人教師が10人以上もいて、NewSchoolの組織はオープンダイアローグがベースになり、バイリンガルで教師たちは対話をしているのです。それは生徒も同じです。日本の学校でありながらインターナショナルスクール以上の教育を行っていると言っても過言ではないのです。

★文科省や一般メディアが注目する学校は、自分たちの教育の質を上げるために、ロールモデルを海外の学校に求めます。すでに、国内に日本のNewSchoolがあることに気づいていないのです。幸せの青い鳥がいるにもかかわらず。

★ある意味、NewSchoolは教育の次元が突き抜けているため、見えないのでしょう。

|

« 2026年2月 | トップページ | 2026年4月 »