国語の入試問題に見る中学入試と大学入試の密接な関係
★今年の早稲田大学文化構想の国語の大問二番の文章は藤原辰史さんの文章からでした。コロナ以降、藤原さんの文章は入試問題でよく活用されています。それは中学入試でもそうです。かつては、栄光でも出題されていましたし、今年の中学入試では桜蔭でも出題されていました。
(2026年早稲田大学文化構想の現代文をインフォグラフィック機能で描いてもらった)
★藤原さんは、特に小学生用とか中学生用とか文体を変えたりはしていません。大学教授らしい文章で、見た目は決してやさしくはありません。しかし、歴史の研究者として一つのものの見方のフレームがあり、それを知り、使えるようになると、思考が走りだします。
★もともと中学入試で出題される説明的文章は、高校の教科書に出てくる文章とレベルは変わりませんから、中学入試と大学入試は、国語(現代文)に関しては、断絶がないのです。
★だから、中学受験をする小学生は大学受験において有利だとか言いたいわけではありません。
★藤原さんのような思考作用の達人の文章に早いうちに取り組むことによって、つまり小学生にとって初見の知識を、藤原さんの歴史的概念スコープで見ることによって理解していくという、概念と知識の相互作用体験こそが、重要なのです。
★高校生になって、知っている知識をつないで理解していくプロセスでは、概念スコープは背景に退いて、そのスコープを通さなくても事実を知ることはできます。入試の読解問題はそれでなんとかなります。
★しかし、小論文は、この概念スコープを意識しないとなかなかうまくいきません。
★概念と知識の相互作用によって、新たな知識を創ったり、概念を別のスコープによって拡張したりしながら、自分の考えを編集していきます。
★中学入試は、小学生にとって、大人にとっては既知のものも未知のものばかりです。今や概念スコープを使わずに、知識を覚える学びは中学入試ではあまりありません。
★この概念と知識の相互作用について、メタ認知できる生徒がいわゆる出来る子なのですが、この体験を積んでいくと、高校になってから突然開眼するというケースが珍しくないのです。このことを了解している私立中高一貫校を選択することによって、晩成型の学びの物語を描くことができるでしょう。
★それにしても、上記の図のように、Google NotebookLMのインフォグラフィック機能は、概念化することが得意です。中学入試においても、大学入試においても、文章の内容を概念化する図を活用して講義が行われると思いますが、自分で書けるようになるのが最も重要です。この壁打ちを生成AIであるGoogle NotebookLMと行っていく新しい学びが生まれるかもしれませんね。
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