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2026年2月28日 (土)

今年の東大の現代文の入試問題 オープンダイアローグの理解を問う おもしろい

★今年の東大の二次試験が各予備校で公開されています。どの教科もOnly One Earthにかかわる問いやAI時代に必要なDianoia(思いと考え)とは何かにかかわる問いが出題されていて、こういう一般入試だと中高時代の学び方も変わっていくなと感じました。

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★その象徴的な問いが、国語の現代文の入試問題でした。京都大学准教授の松本卓也さんの文章が出題されていました。斎藤環さんの著作「オープンダアローグとは何か(医学書院2015年)」の書評を書いたときの想いを発展させて書いた補講Ⅰの文章の途中から出題されています。

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★問いそのものは、松本卓也さんの文章を読んで解答する一般的な受験読解リテラシーでいけてしまうのですが、2015年から私立中高一貫校の中に生まれた21世紀型教育の学びのエンジンであるPBLにおける対話をめぐっては、いろいろ研究がなされました。

★そのときに斎藤環さんの上記の写真本も大いに参考にされたのです。PBLにおいて教師の役割はファシリテーターだという極論を避け、プロデユーサー的なロールも必要ではないか等々と。

★心理的安全というフラットなコンフォートゾーンをデザインするのは重要だけれど、そこから深堀したり昇華したりする垂直のベクトルも必要ではないかという議論がありました。「学習する組織」がよく読まれたのもその流れでしょう。

★そんな中で、垂直と水平の心理的空間の融合をうまくしているのが、オープンダイアローグでした。

★慶応大学教授の井庭崇さんが、このオープンダイアローグをパターンランゲージのカードにしたのをきっかけに、よく教師や生徒とカードを使ってWSを行ったのを思い出します。

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★昨今、探究活動や授業でもアクティブラーニングやPBL型の授業が行われていますが、その体験を自分の学び方として体得している生徒にとっては、この問題は解答しやすかったかもしれません。

★東大がコミュニケーションや組織マネジメントをこれからどのようにデザインしていこうとしているのか、そのヒントが今回出題された現代文から見え隠れしますね。

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