昭和女子大昭和 好奇心の個別最適化(1)
★昨日14日(土)、昭和女子大学附属昭和で「授業公開研究会 探究と生成AI」が開催されました。当日のプログラムのデザインが傑出していました。すべて参加できなかったのが残念です。
★プログラムのスケジュールは次の通りです。
実施日:2026年2月14日(土)
10:00 外部参加者受付開始
10:30~11:20 授業公開①
11:30~12:20 授業公開②
12:20~13:20 昼食・休憩
13:20~14:15 対話の会① 教科分科会
14:25~15:40 基調講演
15:40~15:50 休憩
15:50~16:50 対話の会② 探究×AI意見交換会
16:50~17:00 Closing
17:30~ 懇親会(希望者)
★私は3つのコンポーネンツに参加しました。「授業公開②」「対話の会①」「基調講演」がそれです。
★公開された授業は13もありましたが、残念ながら、すべて見ることはできません。私は、大野智久先生の理科の授業を見学させていただきました。そのあとの休憩時間は、集中とリラックスができる図書館で、大野先生の授業を拝見しながら簡単にメモした文章をGooglenotebookLMに読み込ませながら、自分の感じたことをリフレクションしたりしていました。
★そして、理科の対話の会に参加しました。ここでなるほどと感銘を受けたことが2つありました。授業公開をした先生方と参加者だけではなく、同校の理科の先生方も参加するという設定がされていました。
❶授業を実施した先生の新しい考え方と参加者の自分の考え方の差異が明快になり、互いに刺激を受けていました。私は理科の教員ではなかったので、結果的にメタ視点で参加できました。ですから、教科の中のアンコンシャスバイアスがそれぞれあり、それを互いに突破する対話を見ることができ、感銘しました。それぞれの先生がご自身の好奇心を旺盛にされていました。これぞ好奇心の個別最適化だなと。
➋参加された同校の先生方も生成AIの取り組みを紹介していました。大野先生が、質問に対し、ご自身で回答されるだけではなく、同僚の先生でおもしろいチャレンジをされている先生にバトンをパスしていました。その先生の話が、チャッピーのソクラテスモードをGeminiで医者による診断モードに転移しているのに驚きました。特に生成AIが医者ではなく、クライアントで、医者はプロンプトを打ち込む側です。主体性はこちら側にあるということですね。生成AIに振り回されない工夫をロールプレイの創意工夫によっても行っていたのです。
★そのあと、緩利誠先生(昭和女子大准教授・現代教育研究所所長)の講演を聴きました。これまた感銘を受けました。
❶探究のコンセプト方程式「さぐる・ためす・ねばる・つながる・つくる/おもしろがる・ふしぎがる」は、中高の先生方と大学の先生がコラボして制作しているということを知って合点がいきました。
➋「つくる」、つまりLearning by makingにこだわりがあったのは、MITメディアラボの系譜があったということも知りました。レズニック教授の話が緩利先生の講演に登場してきて、なるほどと思いました。MITメディアラボのシーモア・パパート教授の3Xという学びのプロセスやもともとパパート教授は、数学を研究したりピアジェの研究もしていて、そういう学習理論をICTやレゴと結びつけなプレイフルラーニングの土台を築いたのですが、それをレズニック教授がさらに発展させています。その根っこの部分と今回の昭和女子大学附属昭和の授業と探究がつながっているというのは感動でした。MITメディアラボの学びのコンセプトはコンストラクショニズムです。プレイフルに学ぶときの脳内プロセスと身体とその指先にある存在物が全部つながっていることを3Xで認知していく学びだと勝手に思っています。「つながる」が「つくる」の電子流動ですね。
★実に参加者のそれぞれの好奇心をあらゆる場面で刺激するプログラムデザインでした。そして、大野先生の授業ですが、50分間でクラスの生徒一人一人が、自分の好奇心を旺盛にする授業であったのです。しかも、それは授業の導入のときから好奇心を旺盛にする生徒もいるし、動画を見ているときに好奇心が生まれてきている生徒もいるし、ピアラーニングのときに好奇心を生み出している生徒もいるし、気づいたことを言語化するときに好奇心が降りてきている生徒もいたのです。
★好奇心がどこで生まれてくるのかわからないというギミックをデザインした授業でした。まさに好奇心の個別最適化授業です。そして、この好奇心の個別最適化は、広く昭和女子大昭和の先生方に浸透しています。それは理科の分科会のもう一人の発表者佐藤先生のお話からも伝わってきましたし、緩利先生の講演の時のピアダイアローグが何回かあったのですが、そのときに同校の2人の先生からお話を伺って、そう感じました。大野先生の授業については、またコメントします。(つづく)
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