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2026年1月

2026年1月31日 (土)

ホンマノオト21の1月アクセス数ベスト50

★今月1月のホンマノオト21のアクセスベスト50は次の通り。

1:2026年中学入試(27)20日から本格化する千葉の入試 八千代松陰の人...
2:2026年中学入試(36)東京女子校の人気校24校:
3:2026年中学入試(35)東京共学校の人気校11校:
4:2026年中学入試(20)東京初日出願日 サンデーショックの影響の現象即...
5:2026年中学入試(41)1月28日現在 2月1日出願状況 東京共学校:...
6:2026年中学入試(39)東京男子校の出願状況:
7:2026年中学入試(38)神奈川女子校の人気校11校:
8:2026年中学入試(46)1月29日現在 2月1日・2月2日出願状況 東...
9:2026年中学入試(42)1月28日現在 2月1日・2月2日出願状況 東...
10:2026年中学入試(37)工学院 感動を生む学校(2)今年も海外大学合格...
11:2026年中学入試(45)1月29日現在 2月1日出願状況 東京共学校:...
12:2026年中学入試(25)今年のサンデーショックは一味違う。..
13:2024年中学入試(48)栄東の算数 アルゴリズムの図形化:
14:2026年中学入試(3Ⅰ)鎌倉国際文理 早くも出願総数前年対比100%超...
15:2026年中学入試(24)神奈川女子校のサンデーショックの影響は限定的?...
16:2026年中学入試(44)なぜ私立中高一貫校か?偏差値競争から最高の学び...
17:2026年中学入試(40)文大杉並 世界大学ランキング100位以内の海外...
18:2026年中学入試(34)千葉共学校の幾つかの流れ?:
19:2026年中学入試(21)帰国生入試で教育の質を察知する:
20:筑駒の2022年の国語入試問題で出題された詩の意味。18歳の時に書いた谷...
21:2026年中学入試(22)富士見丘 コロンビア大学合格 アイビーリーグの...
22:2026年中学入試(26)和洋九段女子 中高の学びが即未来を切り開く力:...
23:2026年中学入試(14)市川中学 入試問題に色濃くあらわれう本質 3ポ...
24:2026年中学入試(19)10日埼玉中学入試の応募者前年対比から見えるコ...
25:2026年中学入試(28)八雲学園 インパクトと感動そして緻密な教育シス...
26:変わる私立中高(04)芸術系大学に多数進学する中高一貫校 女子美1位、吉...
27:2026年中学入試(33)湘南白百合 またも高大連携 神奈川歯科大学と:...
28:2026年中学入試(29)八雲学園 インパクトと感動そして緻密な教育シス...
29:2026年中学入試(18)埼玉中学入試 10日から本格的に始まる: ホン...
30:2026年中学入試(32)グローバル教育の4タイプ:
31:2026年中学入試(30)工学院 感動を生む学校(1):
32:2026年中学入試(43)マッチング学校選択 駒沢学園女子の場合
33:問いは命がけ トゥーランドットの3つの問いともう1つの問い:
34:2026年中学入試(47)和洋九段女子のPBL授業とケンブリッジ大学の学...
35:2025中学入試動向(40)日本工業大学駒場 出願総数 前年を上回る!:...
36:教育の質の高い中身を選択する時代(07)高校受験情報誌「my SPECI...
37:2025東大合格者発表のシーズン(09)洗足学園 理Ⅲ 2名合格:
38:2026年中学入試(23)八雲学園1回目入試 はやくも前年対比100%を...
39:富士見丘学園 副校長に明海大学教授吉田成利先生が就任 学問とグローバル探...
40:中田大成先生 日本女子大学附属高等学校の校長に就任:
41:2025中学入試動向(15)はやくも昨年比113.6%の立教女学院、はや...
42:水野修先生 新校長に就任 和洋九段女子:
43:2026年のビジョン ポスト・メタモダニズム?:
44:品川翔英のために 柴田哲彦先生副校長に就任(2019年7月7日の記事)
45:【謹賀新年】判断のコンパスは変幻自在だけれどフレームは変わらない: ホン...
46:聖パウロ学園 対話が生み出す物語思考と編集思考:
47:2026年中学入試 芝浦工大附属中学 「論理社会」を新設 3教科入試から...
48:日本テレビ 八雲学園が一流・本物の教育を脈々と続ける理由を明かす
49:【今年を振り返って】学校選択の決め手:対話をするとき3タイプの理解方法を...
50:2025年変化する中学入試(26)日駒 総出願数 前年を上回る そのイン...

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2026年中学入試(49)工学院 感動を生む学校(3)今年も人気 2月1日出願数・実人数前年対比100%超える

★工学院大学附属中学の2月1日の入試の出願数・実人数が前年を超えました。東京の西エリアにあり、23区に比べ、小学校の中学受験率は低く、苦戦を強いられるのですが、毎年それをはねのけてがんばっています。ケンブリッジインターナショナルスクール連携校で、A-levelの資格を取得して海外大学に進めるシステムもありますが、それは現在工学院にしかないのです。コミュニケーションを中心に据えたケンブリッジ大学の学び方に相当する授業や探究、プロジェクトが学内に広まっていて、そこに気づいた受験生・保護者が八王子に移り住んでまで入学させたいという感動的な物語がいくつもあります。

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★明日からいよいよ東京の中学入試がスタートします。中学受験生へ応援メッセージを在校生が動画で贈っています。「がんばれ中学受験生!でもリラックスしてね。いっしょに楽しもうよ!」と圧のかからないエールが工学院らしい生徒中心の雰囲気が伝わってきます。

★中学入試は、多くの場合、直前まで出願が可能なWEBシステムです。工学院も同様で、入試が実施されているのと同時並行で出願も増えていきます。工学院の教育理念は「挑戦・創造・貢献」です。この理念が日々の教育活動の中によく浸透しています。工学院の中学入試へ挑戦する受験生は、はやくもこの教育理念を胸にがんばります。

★全国の中学受験生の奮闘と健闘を心から祈っております。

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2026年中学入試(48)【速報】和洋九段女子のPBL入試定着 ケンブリッジ大学の学びと共通していることに気づく受験生・保護者

★和洋九段女子の総受験者数が、前年度を上回りました。前年対比110.4%(首都圏模試センター出願倍率速報1月30日現在)、前々年対比119.3%です。そして注目すべきは、PBL入試の前年対比100.0%、前々年対比187.5%なのです。さらに注目すべきは、グローバルクラスを志望する生徒のPBL入試出願の動きです。前年対比125.0%、前々年対比500.0%です。PBL授業を中心に据えて教育を行っている和洋九段女子の出願が増え続けていることはまず注目すべきです。そして、PBL入試が着実に支持されてきているという動きは人数的には小さな動きですが、質的には注目に値します。

★首都圏中学入試市場の規模は5万人強という量としては非常に小さなマーケットです。東京ドームの野球の試合1回分の動員数にすぎません。にもかかわらず、ポジティブにもネガティブにも侃々諤々、喧々囂々とメディアやSNSでは毎年盛り上がります。なぜでしょう?それはそこには明治開国以来、建学の精神を中心に据えて進化してきた教育があるからです。明治開国にルーツのあるその建学の精神は、世界精神と世界コミュニケーションの流れを汲みます。戦後あるいはポストモダンの潮流の中で多少そのことが忘れらることもありますが、戦後できた私立学校も、この時代を超えて貫く建学の精神の火を消さずに不易流行を遂行し続けています。

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★ですから小さいけれど、凄まじい文化と知恵を生み出す学びの場なのです。私立学校の市場での支持の状況を見ることは未来を見通すときに大事なわけです。さらに、中学入試市場の3%弱の帰国生入試の動向を見るのは、実に意味があるのです。そして、PBL入試という思考力を生み出すコミュニケーション入試は、もっと市場規模が小さく関心を寄せる受験業界の方々は少ない中、関心を寄せ広めようと尽力している新しい受験市場をけん引している受験界のリーダーもいることは確かです。

★なぜ帰国生入試やPBL入試(思考力入試)の動向を追究するのか?それは私学の建学の精神のルーツであるケンブリッジ大学の学びに通じているからです。このことに私が明快に気づいたのは、このところ少しずつ紹介している飯田史也さん(ケンブリッジ大学教授)の新刊書に遭遇したからです。

★飯田さんは、ケンブリッジ大学出身者からノーベル賞を受賞したのは120人いると語ります。そして、二人のノーベル受賞者名も挙げています。ジェフリー・エヴァレスト・ヒントンとデミス・ハサビス です。

★ジェフリー・エヴァレスト・ヒントン(英: Geoffrey Everest Hinton、1947年12月6日 - )は、人工知能(AI)研究の第一人者で、トロント大学名誉教授(2022年時点)。2024年にジョン・ホップフィールドとともにノーベル物理学賞を受賞。

★デミス・ハサビス (Demis Hassabis, 1976年7月27日-)はイギリスの人工知能研究者、神経科学者(脳科学者)、 コンピュータゲームデザイナーで、2024年にデイヴィッド・ベイカー、ジョン・M・ジャンパーとともにノーベル化学賞を受賞。

★そして、その二人は、ケンブリッジ大学出身者です。

★このような知のエネルギーを生み出すケンブリッジの教育や学び方を、ケンブリッジ大学の工学部でも日本人としての教授は少ない中(飯田さん一人かもしれません)、工学的視点で言語化しているのが飯田さんです。そして、言語化することによって、ケンブリッジの学び方は、ケンブリッジ以外でも受け継ぐことができるのだと。

★そして、このケンブリッジ大学の学び方は、800年の歴史の中で積みあがってきているわけですが、日本の私立中高は、女子学院やフェリスでさえも創立160年にはまだ数年かかるでしょう。ですから、明治開国当時私学の建学者たちがであった学び方は、おそらくケンブリッジ大学の学び方から派生した欧米の私立学校だったでしょう。直接間接ケンブリッジ大学の学び方を受け継いでいるはずです。オックスフォード大学も本質は同じだと思います。

★そもそもグローバル教育というとすぐに想起されるIBやラウンドスクエア(RS)、Aレベルなどの創設時にケンブリッジ出身者がかかわっているのです。

★生成AIは、使い方によっては、ケンブリッジ大学の学び方を反映させることができます。すでに和洋九段女子も生成AIを活用し始めています。

★和洋九段女子を始めとする私学の中で、PBLを学校全体で取り組んでいるところは、ケンブリッジ大学の学び方も受け継いでいると推察することができます。今のところは人数的には小さな気づきですが、そこから大きな動きが発出してくるでしょう。新しい真実が生まれ出ずるときはいつもそうなのです。

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2026年1月30日 (金)

2026年中学入試(47)和洋九段女子のPBL授業とケンブリッジ大学の学びは同位体

★飯田史也さんの新刊「あなたの一生を支える 世界最高峰の学び 日経BP 2026/1/8」を読んで感動しました。飯田さんは、ケンブリッジ大学工学部教授、ケンブリッジ大学コーパスクリスティカレッジフェロー、東京大学大学院工学系研究科教授ですが、日本で小中高大大学院をでてから、世界に飛び出して、知の旅にでています。

★ですから、ケンブリッジ大学の「学び」が最高峰であることが実感としてわかっています。そしてさすがは工学的発想で、その構造やフレームを見える化しています。

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★だからこそ、ケンブリッジ大学にいかなくても、だれでもチャレンジできるのだと提唱するのです。

★実は偏差値の高低に関わらず世界大学ランキング100位以内の海外大学にたくさん合格させているところは、PBLやIBLなど対話型授業を学校全体で取り組んでいると思っていたところ、飯田さんの新刊書を読んで、我が意を得たりと感動したのです。

★まさに、それらの学校の学びは、飯田さんの語るケンブリッジ大学の学びと同位体ではないかと思ったのです。

★そして、そのことにまだ気づかれていない学校もあります。和洋九段女子もその1つですが、じわじわと中学入試の出願数は前年度を超え始めています。和洋九段女子のPBL体験は、中学受験生に大人気で、申し込み開始するとすぐに満席になってしまいます。

★飯田さんは、ケンブリッジ大学の学びの7つの掟を次のようにまとめています。

ケンブリッジ学びの掟

〈その1〉:コミュニケーションを学びの中心に据える
〈その2〉:コミュニケーションを通じて、特別な人づきあいを育てる
〈その3〉:学びはひとりでやらない
〈その4〉:学びの真剣勝負をする!
〈その5〉:時間の流れにまどわされず、学び続ける
〈その6〉:日々の生活を学びにする
〈その7〉:奇跡はそこかしこに埋まっていることを忘れない

★和洋九段女子の6年間のPBL授業で、生徒は、まさにこの7つの掟をパーフェクトに実現していきます。同書の中にこうあります。<断片的な学びが、自分なりの意味を帯びてつながり出すとき、その人の中に「自分オリジナルの文脈」が立ち上がっていきます。 (p.39). 日経BP. Kindle 版.>。

★まさに和洋九段女子の生徒が中1から6年間成長していく過程そのものを言い当てています。

★ケンブリッジ大学は、800年かけて「天才」を生み出すしくみを積み重ねてきたわけですが、和洋九段女子はこのケンブリッジ型の学びを10年で作り上げてきました。

★海外大学の医学部に進む生徒も出てきたと聞き及んでいます。これからが実に楽しみです。

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2026年中学入試(46)1月29日現在 2月1日・2月2日出願状況 東京女子校

★1月29日現在の東京の2月1日・2月2日の女子校の出願状況。前年対比100%以上は、37.8%、90%は51.5%。

【表1】

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★表1は、出願数399以上、前年対比90%以上。

【表2】

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★表2は、出願数300以上399未満、前年対比90%以上。

【表3】

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★表3は、出願数150以上300未満、前年対比90%以上。

【表4】

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★表4は、100以上、90%以上。

 

 

 

 

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2026年中学入試(45)1月29日現在 2月1日出願状況 東京共学校

★1月29日現在の東京私立共学中高一貫校の2月1日入試の出願状況。前年対比が100%以上の学校の割合は、43.4%、90%以上だと67.6%。出願数100人以上で、前年対比120%以上のリストは次の通りです。新しい特徴的な教育を行っている学校が多いですね。

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★300人以上で、90%以上のリストは次の通りです。

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★キャリア教育は特色があり、それが大学合格実績に直結しているところが多いですね。

★共学校を選択するときやはりマッチング型選択になっていますが、大きく2タイプに分かれるようです。未来挑戦型と未来堅実型ということかもしれません。

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2026年中学入試(44)なぜ私立中高一貫校か?偏差値競争から最高の学びのチームの競争的共在の時代へ突入したから

★中学受験のシーズンにすでに突入し、いよいよ2月1日から東京・神奈川の私立中高一貫校の入試がスタートします。中学入試に挑戦できるというのは、いろいろな意味で幸せです。もちろん、受験生や保護者の方は受験のさ中ですから、緊張と集中と不安を乗り越えようとするストレスマネジメントに必死で、そんなことを考えているときではないかもしれません。

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★ですが、一瞬思い巡らしてほしいのです。私立中高一貫校というのは、建学の精神を中心に教育が成立しています。そんなことはわかりきっているわけですが、この建学の精神は、明治時代の開国の時にルーツがあります。私学を創立した当時の私学創設者は、実はいきなり世界の最高峰の学びに接していたのです。そして江戸時代のある意味世界の人々が憧れる文化と教養をそこに結び付けました。

★イギリスのイートンなどで有名な私立学校ですがパブリックスクールの訳語が共立とか義塾だったのではないかとも言われてるぐいらいです。当時の世界最高峰の学びは、ケンブリッジをはじめとするヨーロッパの大学であり、その流れをくむアメリカの私立大学だったでしょう。そこに進学していくエスタブリッシュな私立学校が、日本の私立学校のモデルであり、同時に論語や国学、和算など高いレベルの江戸の学びを融合していったのが日本の私学の系譜です。

★その後日本の国家を支える人材を育成することを目的とする官学(今の効率のルーツですね)の制度が整備され、あるときは私学は頼られ、ある時は私学は撲滅法によって追いやられそうになるという紆余曲折の歴史をたどりながら今に至っています。

★ですから、私学は、もちろん近代国家日本を世界の学問や文化において、当時の近代世界の列強にに支配される側に置かれないようにする人材を輩出してきたわけですが、その視野は国内を超えて世界だったということがポイントです。初めからグローバルだったわけです。

★今偏差値というドメスティックな基準を超えて世界標準の学びの基準で海外大学に合格している生徒が私学から多数輩出されています。ようやく私学のもともとの理想であった世界的視野に立った世界を善き社会にしようというミッションを果たすべく海外大学にもチャレンジできるよういになったわけです。

★それができるのは、ケンブリッジ大学と同質同構造の最高峰の学びが私立中高一貫校にできあがったということです。800年かけて作り上げてきたケンブリッジ大学の最高峰の学びを200年かけないで私立中高一貫校は創り上げてきたし、もっと進化していくのです。

★飯田史也さん(ケンブリッジ大学教授)の上記写真の書を読めば、その最高峰の学びが、特に最近海外大学合格者をたくさん輩出している私立学校に共通する学びであることがわかるでしょう。

★この最高峰の学びを生み出す最高の学びのチームがあるのが、私立中高一貫校です。2027年から小学卒業生の数が急激に減少します。私立学校が経営を維持するためには、教育の質を向上させる誠の道を突き進むほかありません。つまり、最高の学びのチームを私学どうしが競争的共在していく時代に突入します。偏差値競争から最高の学びのチーム競争的共在の時代へ。

★中学受験生のみなさんは、この道を選んだということです。

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2026年1月29日 (木)

2026年中学入試(43)マッチング学校選択 駒沢学園女子の場合

★駒沢学園女子は、本当に多様で多次元の教育環境をデザインしています。ですから、学校に足を運び、先生方のケア力や生徒の快活な様子を見て、この雰囲気がどうして生まれているのか説明会に耳を傾け、キャンパスを歩きながら考察してみることをお勧めします。

★私の場合は、おおざっぱに5つの教育活動に想いを馳せ、それをGooglenotebookLMに投げかけ絵にしてもらいました。

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★すると、同校の教育活動が上記のように可視化され、なるほどそうだと感動しました。

★駒沢学園女子には、坐禅の時間があり、生徒は内面的なマインドフルネスを醸成できます。放課後は、基礎学力定着システムが完備されています。授業では、その基礎学力をベースに生徒は高次思考を豊かにします。生成AIも生徒自身活用します。そしてグローバル探究ではクリティカルシンキングとクリエイティブシンキングを養い、生徒は社会に貢献できる社会課題の解決策を生み出します。

★最終的には、生徒は自ら自然と社会と他者と共生していくキャリアデザインを描き、それぞれの道を開く大学に進んでいきます。

★マインドフルネスとケア、クリティカルシンキング、クリエイティブシンキング。能力主義ではなく、生徒一人ひとりの才能を開いていく学園生活が広がっているのです。

★このような学校で学園生活を送りたい。そう思った生徒が受験する学校です。

★若くて寄り添ってくれる先生が多い学校です。グローバルな環境の中で、当然英語の力も身に付きますが、地球の中の一員であることが身に染みてわかる富士山が見えるロケーションで、グローバルな視野や地球で暮らしている人間や動物、自然環境に想いをはせ、探究し、社会課題を解決するアイデアを出し合います。

★一方で、世界中の若者が大好きな日本文化が溢れてもいます。近い将来、留学生も入学してくるでしょう。同校の存在の重要性はまだまだ気づかれていないかもしれません。心と体と知の総合的な人間力が身に付きます。

 

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2026年中学入試(42)1月28日現在 2月1日・2月2日出願状況 東京女子校

★1月28日現在、2月1日と2月2日の東京私立女子中高一貫校の出願状況。前年対比100%以上の入試は33.8%、90%以上は47.5%。前年対比ですから、倍率とは違います。最終的に定員充足率100%になればよいわけですから、この状況がどうのこうのというわけではありません。たんにどういう学校を受験生が注目しているかをリサーチする一つのヒントにすぎません。女子校は入試回数が多く、各回数の定員設定が少ないこともあり、次の3段階でリストを作ってみました。

【表1】

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★表1は、出願数300以上、前年対比90%以上。

【表2】

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★表2は、出願数150以上300未満、前年対比90%以上。

【表3】

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★表3は、出願数100以上150未満、前年対比90%以上。

★表1は、サンデーショックの影響のある女子校。表2、表3に進むにつれて、マッチング型学校選択の女子校ということかもしれません。何を視点にマッチングしているかは、全貌が見えたときにまた書きたいと思います。男子校とも共学校とも違う視点があるかもしれません。

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2026年中学入試(41)1月28日現在 2月1日出願状況 東京共学校

★1月28日現在、東京共学校の2月1日出願状況ですが、だいぶ動きが出てきました。前年対比100%を超えている共学校は36.3%、90%超えているのは60.1%ですから、当日はもっと増えているでしょう。出願数100人以上、前年対比120%以上のリストは次の通りです。

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★やはりグローバル教育、STEAMなどイノベーション教育、探究、進学実績のどれかひとつでも急激な進化をしているところに共学の受験生は集まっているということでしょうか。

★もちろん、上記の学校は、この4つの領域のうちすべてあるいはいくつかが複合的に実施されているところがほとんどですね。そして、これらを統合する授業がPBL型になっているところはとみると意外と少ないのです。PBL型を実施ているところの特徴は海外大学合格実績が急上昇しているところです。

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2026年1月28日 (水)

2026年中学入試(40)文大杉並 世界大学ランキング100位以内の海外大学20合格

★文化学園大学杉並(以降「文大杉並」)の入試広報部長西田先生によると、ここ2年増え続けてきた生徒募集は安定して、かなり学力をつけてきた受験生が増えたということです。西田先生は控えめに語っているのですが、学力だけではなく英語ベースの高次思考をすでに持っている幅広い才能者が挑戦するようになったというのが本当のところでしょう。その証拠に年々海外大学に合格する人数が増えていて、キャリアの選択肢が多様で、それだけ挑戦する機会が広がっているのが文大杉並です。実際今年も現段階で39名も海外大学に合格しています。

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★今ではすっかり有名になっているBC州と連携しているDDコースが中学から広がっています。この日本初のDDコースを作ったのが青井校長先生です。

★青井校長先生は、39名のうちQSランキングで世界大学ランキング100位以内の大学には20名合格していると語ります。トロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、メルボルン大学などに複数合格しているというのです。これからまだ増えるでしょうから期待値が高まりますね。大学名について詳しくは全体が判明してからまたご紹介しましょう。

★DDコースのエッセンスが中高全体に広がったことによって、生徒一人一人がルーブリックを内面に設定するようになり、それゆえ自分軸が明快になり、主体的自律的に学んでいく生徒がほとんどです。

★どこにいっても英語で対話をしている生徒も増えました。授業もPBL型やpeer learningがほとんどです。ICTを教師も生徒も使いこなしてもいます。

★このまま同校が米国のカリフォルニア州のパロスバーデズというエリアに移転したとしても、その地域にあるいくつかのエスタブリッシュプライベートスクールと肩を並べることができるでしょう。いや日本文化を持ち込みますからそれ以上かもしれません。

★本当ですか?と思った方は論より証拠ぜひ文大杉並を訪れてみてください。感動感激共感の嵐を心の中に呼ぶでしょう。間違いありません。

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2026年中学入試(39)東京男子校の出願状況

★2026年1月27日現在、東京の私立男子中高一貫校の出願状況について、2月1日、2月2日の入試をみると、100人以上集めている学校がおよそ93%。男子校は今や少なくなっているので、どこが人気ということはなく、マッチング型の学校選択になっている可能性があります。出願数100人以上、前年対比100%以上のリストは次の通りです。

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★男子校の選択の視点は、進学実績と部活が基本です。それにグローバル教育、イノベーション教育、探究などの付加価値視点が加わります。この付加価値も探究はどの男子校も行っています。

★やはり武蔵、開成まではグローバル教育にも力を入れているので、このリストを見ると、付加価値視点のうちグローバル教育が男子校にも求められているということかもしれません。

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2026年1月25日 (日)

2026年中学入試(38)神奈川女子校の人気校11校

★まだまだ集計途中ですから、全貌は見えないのですが、現段階で出願の勢いの良い学校が、2026年中学入試で注目されている学校ということでしょう。神奈川の私立女子中高一貫校で、2月1日と2月2日の入試で、出願人数100人以上、前年対比80%以上のリストを作ってみました。

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★サンデーショックの影響は、横浜共立、洗足学園、フェリス女学院、横浜雙葉の間では起きているでしょうが、他はそれほど影響がないかもしれません。それだけ受験生には、学園生活マッチング選択の傾向になっているのでしょう。

★上記のリストには、次の11校が属しています。今年の神奈川女子校の人気校ということかもしれません。

横浜共立学園
洗足学園
フェリス女学院  
横浜雙葉
日本女子大学附属
カリタス女子
清泉女学院
神奈川学園
湘南白百合学園  
捜真女学校  
横浜女学院

★各校教育の魅力や特徴が本当に違いますね。

★この11校は、出願数も多く、定員充足率も高いという学校ですが、出願数は相対的に多くないけれど、定員充足しているという学校がもちろんあるわけです。

★それに隔年現象があり、毎年前年対比100%を超える学校というのはそうあることではありません。人気というのは、あくまで「今年の」という限定付きです。

★しかし人気校を探ることは、大事です。というのは、そのような学校は新しい魅力的な挑戦をしている場合が多いですから、それは何かをリサーチする意味があります。そのリサーチを各校が情報共有し、私立学校全体が教育の質を上げていくということです。そして、その人気が時代の価値の転換を表現しているときもあるのです。入試において健全な市場の原理が働いていることが重要です。私立学校同士、それを持続可能にしようと協力しています。

★受験業界には、その市場に参加しているだけのところもあるし、持続可能にしようと踏ん張って貢献しているところもあります。

★中学入試は、ある意味健全な社会をつくるロールモデルの一つなのです。そのことを今年すでに行われた市川の国語と社会の入試問題でメッセージとして投じられています。さすがです。

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2026年1月24日 (土)

2026年中学入試(37)工学院 感動を生む学校(2)今年も海外大学合格者多数 ケンブリッジに近い学校

昨日、グローバル教育を実施している学校のリサーチをしているGLICC代表鈴木裕之さんの話を聞きました。先週は富士見丘のグローバル教育の独自性とコロンビア大学合格をはじめとする成果について聞くことができました。今回は、工学院大学附属中学校高等学校の日本初のケンブリッジインターナショナルと連携している同校の独自のグローバル教育とやはりシドニー大学(世界大学ランキング100位以内)をはじめとする海外大学合格多数の成果について聞けました。

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(同校グローバルプロジェクトの1シーン)

★ただ、同校は能力主義ではなく、生徒一人ひとりの才能の原石を教師と生徒と仲間が共に磨いていく学び即人生というコミュニケーション中心主義の学校なので、能力主義的な眼鏡では見えてこない学校の一つです。

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★ケンブリッジインターですから、英語のテキストなどは、ケンブリッジインターと同じテキストをインタークラスだけではなく先進コースも学んでいます。イギリス連邦系列の国の大学は、Aレベルテストでいけます。実は工学院の生徒のCEFRスコアは、日本ではとても珍しいC2レベル、つまり英検1級の上を行く生徒が中2でもいます。高校だと7人はいるというのです。

★つまり、ケンブリッジ大学に最も近い学校なのです。そのうち行きたいと決断した生徒は同校からケンブリッジに進むことになるでしょう。Aレベルを受けていますから、シドニー大学などファンデンションなくストレートで大学に進めるのです。

★要するに海外の高校と同じシステムが、同校全体に広がっていて、あるコース限定の生徒しか恩恵に預かれないIBとは違いがあるのです。

★工学院は、在校生全員が使える破格のグローバル教育環境をデザインしています。ですから、日々すべての在校生一人ひとりが感動体験をしながら学園生活を送っています。希望の私学なのです。

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2026年1月23日 (金)

2026年中学入試(36)東京女子校の人気校24校

★東京女子校の2月1日と2日の入試で、出願数100人以上、前年対比90%以上のリストをつくってみました。

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★だぶりを調整すると、上記の表には次の24校が入っています。

女子学院  
立教女学院  
玉川聖学院
東洋英和女学院 
頌栄女子学院  
雙葉  
晃華学園
桜蔭  
山脇学園 
トキワ松学園  
普連土学園  
吉祥女子  
田園調布学園 
鴎友学園女子 
富士見丘  
佼成学園女子  
香蘭女学校  
共立女子  
女子美術大学付属 
大妻中野  
昭和女子大附昭和  
学習院女子
富士見  
女子聖学院 

★この24校が、今年の人気女子校ということでしょう。やはりグローバル探究×イノベーション探究×進学指導に力を入れている女子校ばかりですが、音楽や美術などアートなどリベラルアーツの付加価値が豊かな学校も含まれています。

★そして、このうち70%弱はサンデーショックの衝撃を受けますが、30%強は、その衝撃を受けず、この学校の教育だから受験するという第一志望の志向性が高い学校です。そこがどこなのか、今後注目していきたいと思います。

 

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2026年中学入試(35)東京共学校の人気校11校

★現在、東京・神奈川の私立中高一貫校の出願状況は、現在進行形ですが、この時点で、2月1日と2月2日の入試の出願数が前年対比100%を超えている学校が出てきました。東京の共学校を観てみましょう。前年対比90%以上で、東京は学校が多いので、出願数80名以上のリストを作ってみました。

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★すると、次の11校が今年は人気があるということでしょう。

明星
八雲学園  
文教大学付属 
成蹊
東京農業大学第一  
都市大等々力   
サレジアン世田谷 
青稜
早稲田実業学校  
成立学園  
順天堂大学理数 

★いずれも、グローバル探究×イノベーション探究×進路指導に力を入れているところです。もちろん、それぞれの構成要素の教育の在り方は全く違います。

★ただ、学びのメソッドが言語化されているという点は、共通しています。

★そして、明星、八雲学園、サレジアン世田谷は、さらに思考や判断、表現の深さのメカニズムまで言語化しています。ここは目に見えない部分ですから、一般には、結果データや雰囲気でしか伝わらない領域ですが、そこに挑戦している教師のパワーがあるということは、重要ポイントかもしれませんね。

 

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2026年1月22日 (木)

2026年中学入試(34)千葉共学校の幾つかの流れ?

★2026年千葉エリアの私立中高一貫校の入試も、今日で3日目。明日で2026年度入試の千葉の流れがおおまかに見えてきます。20日から23日までで、出願数100人以上、前年対比90%以上のリストを作ってみました。

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★4つほど特徴が見えます。

❶昭和学院の新タイプ入試の千葉の受験市場での支持が定着

➋渋幕、市川、東邦大東邦、昭和学院秀英の人気は相変わらず

❸芝浦工大柏、専修大松戸などの新しい教育デザイン校も千葉の受験市場での支持が定着

❹とはいえ、➋と❸の応募者の伸びを緩やかにしているのは、八千代松陰、流通経済大学柏、日出学園が着実に応募者をゲットしているから

★渋幕、市川、東邦東邦、昭和学院秀英と切磋琢磨している❶と❸と❹の学校は、革新的な教育に挑戦しています。この動きは、東京に次いでダイナミックかもしれません。

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2026年1月20日 (火)

2026年中学入試(33)湘南白百合 またも高大連携 神奈川歯科大学と

湘南白百合学園中学・高等学校は、2026年1月19日に神奈川歯科大学と高大連携協定を締結いたしました。

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★同校が連携協定を締結した大学は9大学になります。そして医療系大学との連携は

北里大学
順天堂大学
昭和医科大学
神奈川歯科大学

と4大学にもなります。

★同校のグランドデザインは「充実した理数系の学び」および「進路実現のための支援」です。今回の連携で、その教育環境デザインは、さらに広がり深まるでしょう。

★実は以前から神奈川歯科大学主催の「デンタルキャンプ」への参加など、歯科・医療分野への探究的な学びを展開してきたという経緯があったということです。9大学もの高大連携ができるのも、実はその背景に中高の教育を超えた専門性と学際性を追究して実践してきた湘南白百合の教育力があったからこそでしょう。

★高大連携はどこの学校でも行っていますが、生徒と大学の教授陣ががっちりプロジェクトを実施しているところは少ないのです。

★今回の協定締結により、湘南白百合の生徒は、大学レベルの高度な教育・研究に触れる機会をさらに拡張していくでしょう。

★医療職への志を持つ生徒が多いのも同校の特色ですが、その志を持った生徒が早期から専門的な視座をもつことができるのは、ある意味大学入学後即戦力になります。そのようなプログラムを作る同校となら高大連携を望む大学が多いのは了解できます。

★昨今高大連携による探究疲れを訴える教授も多くなったと言われています。それは、中高と大学が相互の協力をせずに、プログラムを教授に依存しすぎるからです。

★中高生と教授が共に学問への知的好奇心を生み出す知の連携がある湘南白百合の高大連携は格別なのです。

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2026年中学入試(32)グローバル教育の4タイプ

★私立中高一貫校には「国際」と名の付く学校が増えています。また、その名前を掲げなくても教育においてグローバル人材やグローバルリーダーを育成することをビジョンとして挙げている学校もあります。首都圏の私立中高一貫校だと40%ぐらいはそうでしょう。開成や武蔵もその中に入っています。

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★もちろん、そうでない学校もたとえば海城のようにグローバル教育をがっちり行っているところもあります。ただ、ミッションを表す言葉として、「グローバル」という言葉を使っていないだけです。

★つまり、グローバル教育はほとんどの学校で行っていると考えてよいでしょう。ただ、各学校でグローバル教育のタイプやどこに価値観を設定しているかは違います。そこを受験生・保護者が見極めるのがなかなか難しいですね。

★そこで、次のようにざっくり4タイプにわけてみて、学校の教育内容をチェックしてみると何かわかるかもしれません。そして、完全に4タイプに分けられるというより、どの学校も4つのタイプの要素を実施しています。その割合が違うだけです。ですから、グローバル教育の内容や質は100学校があるとしたら100通りのグローバル教育の内容や質があるといってよいでしょう。それがまた私立学校の特色でもあります。

★次の考え方が何かのヒントになれば幸いです。

グローバル教育を、次の4つのタイプに分けてみます。
❶グローバル教育というのをOnly One Earth全体の平和へのビジョンととらえる考え方
➋アントレプレナーシップという生徒がスタートアップなど起業家精神を発揮できる能力を育成するという教育
❸海外大学に合格できる高度な英語力と高次思考力・判断力・表現力を育成する教育
❹これら3つのどの領域でもグローバルリーダーシップを発揮できる教育

★もちろん、先述したように、4つとも融合しているのですが、何が前面に出るかによってグローバル教育の意味が変わってきます。

❶が前面に出ると、グローバルな範囲での共生の価値観がでてきます。
➋が前面に出ると、グローバリゼーションでサバイブする功利主義的(利潤主義ではない)な価値観がでてきます。市場原理を大切にする価値観ですね。この市場の考え方でも実はいろいろあるのですが。
❸が前面に出てくると、海外大学進学準備教育を重視するというエリート主義的な価値観がでてきます。
❹が前面に出てくると、ウェルビーイングな世界システムを包括的に構築していくリーダー育成を重視しているというエスタブリッシュメントいう価値観がでてきます。

★キリスト教的な学校でも、カトリック学校は➊を前面に出す場合が多いかもしれません。プロテスタントはむしろ➍が前面に出るかもしれません。仏教主義の学校はやはり➊かもしれません。そうではない場合、➋や❸が前面に出てくるかもしれません。

★ただ、多くの場合は➊と➍のバランスが多いと思います。このバランスのとり方がまた学校によって違います。

★ですから、カトリック学校が➋を前面に出すと、カトリック的なグローバル教育を望んでいる保護者のなかには、あれっと思う方がいるかもしれません。➊や➍のグローバル教育を期待していたのにと。

★➋と❸の価値観を求めている保護者が、➊を重視る仏教学校の説明会に行ったとしたら、何か違うなあと感じるかもしれません。

★➋と❸の価値観を持つ保護者にとっては、ずばり明快に➋と❸を前面に出す学校に出会うと期待が高まるでしょう。

★ざっくりみてきましたが、グローバル教育を行っていればどこでもよいということはなさそうです。私立学校であればどこでもよいと思わないと同じくらい、マッチングは大切な時代に入ったということでしょう。

★2011年くらいまでは、選択軸が偏差値と大学合格実績でしたから、マッチングというのは、建学の精神で絞れたのですが、多様化の時代はそうはいかなくなっているのかもしれません。それゆえ、併願回数は多いのですが、併願校の種類はかなり絞られてきているのかもしれません。

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2026年中学入試(3Ⅰ)鎌倉国際文理 早くも出願総数前年対比100%超える

★今年4月から、鎌倉女子は、校名を鎌倉国際文理に変更し、共学化します。2023年に80周年を迎えたときからの計画で、出願総数は毎年増えてきました。100周年に向けて、中学は国際教養コース一本で新しい教育を進めていくということのようです。

★その意志や使命などについては、読売新聞オンライン(2026年1月9日)「【特集】教育改革の成果を結集して来年度から共学化・コース改編…鎌倉女子大」に詳しいので、参照されるとよいでしょう。

★首都圏模試センター出願倍率速報(2026年1月19日現在)によると、2026年の出願総数は、775名で、前年対比は146.0%です。2025年の出願総数は531名、2024年は415名ですから、急に増えたのではなく、期待値が徐々に高まってきたということでしょう。今までの国際教養の教育への信頼とその教育がさらに発展するという期待値ですね。

★「国際」という名の教育のイメージはいろいろあります。❶グローバル教育というのをOnly One Earth全体の平和へのビジョンととらえる考え方、➋アントレプレナーシップという生徒がスタートアップなど起業家精神を発揮できる能力を育成するという教育、❸海外大学に合格できる高度な英語力と高次思考力・判断力・表現力を育成する教育、❹これら3つのどの領域でもグローバルリーダーシップを発揮できる教育等々。

★もちろん、現実的にはどれか一つというのではなく、すべて内包されているでしょう。しかし、前面に出すミッションは何かによっ受験生・保護者の選択が決まります。

★同校は❶や❹が前面に出ていて、科学にも力を入れていますから➋はそのミッションから流れ出てくるでしょう。❸は、結果として当然出るでしょう。

★そのようなミッションに共感している受験生・保護者が鎌倉エリアにはいるということが明快に了解できるランドマークが鎌倉国際文理なのかもしれません。鎌倉自体が国際的な文化芸術都市でもあります。地域性と国際性の融合を教育からサポートしていく流れができるのはすてきです。

★鎌倉エリアには、同じような考え方で教育改革を行っている女子校があります。それは湘南白百合です。教育と都市づくりは密接な関係にあります。新しい教育と都市の関係性が、鎌倉国際文理の誕生によってより豊かになっていくとよいですね。未来の日本の一つの在り方を示唆していくことになるでしょう。

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2026年1月19日 (月)

2026年中学入試(30)工学院 感動を生む学校(1)

★工学院大学附属中学高等学校は、日々生徒もそして教師も感動の日々を送っています。感動の数だけ成長しますから、工学院の生徒や教師の人生は本当に豊かな泉をたっぷりと内面にひろげているでしょう。

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(このブログ記事をGooglenotebookLMに読み込ませ、図にしました。)

★今年度もラウンドスクエアという世界私立学校連盟の国際会議がドバイで開催され、工学院の生徒4人が参加。50か国以上世界の私立学校の代表と地球規模の問題と地域の問題を結び付けるディスカッションをしてきました。バラザというディスカッションチームメンバーは信頼関係と協力関係をつくる必要がありますが、ドバイのホスト校のアドベンチャーやボランティアプログラムにチャレンジし、体験を通して信頼を深めていきました。

★壮大な未来型都市での体験と広大な砂漠という自然の体験にも感動していたようです。

★新しい世界の仲間とのつながり、日本で深めていたと思っていた探究活動が、全く違うものの見方や考え方感じ方をする海外の仲間の発想に出会いさらに視座を広げ、新しい世界とつながる体験。参加した生徒はそのときの感動を語り、それゆえにグローバルな使命という自分の軸を改めて確認していました。

★その点に関しては、国際会議に参加した生徒4人が自分のことばで熱くそれでいて分析的に語っています。英語で書いている生徒もいます。国際会議の臨場感あふれるレポートになっています。公式サイトで、生徒が思い切り論じるのは、意外と珍しいですね。生徒中心主義の工学院の面目躍如です。次の同校公式サイトをぜひご覧ください。

参照)→「ラウンドスクエア国際会議(RSIC2025)参加報告 — 4名の生徒たちの取り組み」

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2026年1月18日 (日)

2026年中学入試(29)八雲学園 インパクトと感動そして緻密な教育システム 前回の続き

★八雲学園は感動を生み出す学校です。近藤校長先生は、説明会の中で大谷選手や真美子夫人の話をしました。八雲学園のバスケット部や空手部は全国大会でトップクラスのレベルです世界でも通用するような選手も輩出されています。

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(今回の文章をGooglenotebookLMに読み込んで図にした)

★ですから、大谷選手や真美子夫人が、全国レベルの部活の活動の中で、近藤校長先生は出会う機会があったということです。すでに当時から、自分のことだけではなく周りにも力になる行動をとっていたこと、八雲の生徒が地域のごみ拾いをするのと同じ行動をしている姿を見ていたそうです。そして、お二人の今がある物語に感じ入り、八雲生にもその話をするそうです。

★人間としてのある意味ロールモデルという感動の物語を語る近藤校長先生の姿に感動しないではいられないわけです。

★そして、この感動の物語に遭遇するのは、そのレベルの人と人のつながりが生み出したものです。

★このように、八雲学園の教育活動は小さなことから大きなことまで日々感動が生まれています。この感動は、感動を得た側も感動を生み出した側も共感しウェルビーイングを体感できます。

★したがて、感動は人と人のつながりの中で生まれてくるのです。そして、人と人のみならず、そこには自然や社会、文化、物もつながってきます。サンタバーバラというグローバルな世界ともつながっているのです。

★このつながりは、学校においては学びのシステムにもあります。経験をしてリサーチをして対話をして文章やプレゼンテーションを編集し、振り返るという学びの緻密なプロセス(八雲学園ではこのプロセスは5Eと呼ばれています)は、しかし、すべて人と人、自然、グローカルな社会、文化、ものなどすべてのつながりを動かしています。

★そしてそのつながりが感動を生み出すシステムになっています。このシステムが八雲学園の核心で循環していると、地域や企業や大学、グローバルな社会とつながりを広げていくことができます。そして、そこには小さな感動から大きな感動まで生み出す学校の教育環境デザインをプロデュースする八雲学園のチーム教師とチーム生徒がいるのです。

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2026年中学入試(28)八雲学園 インパクトと感動そして緻密な教育システム

★今月17日の入試直前の八雲学園の説明会参加状況は満席でした。オープニングは、ドローンで天空から低空から縦横無尽に映し出した、カルフォルニア州サンタバーバラにある八雲レディデンスのシーンが動画で流されました。インパクトがありました。

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★そして、そこを拠点に八雲の多様で多次元のグローバル教育のプログラムが展開し、その体験によって、生徒がいかに成長しているのかがわかる、2名の生徒によるイングリッシュプレゼンテーションは感動的でした。

★説明会で参加者が前のめりになり拍手をする光景はそう多くはありません。心を動かす説明会。ハイパフォーマンスをたたき出す先生方はさすがです。日ごろから授業の中でプレゼンテーションを大事にしている先生方だからこその演出です。

★近藤校長先生も、参加した受験生や保護者に問いかけ話しかけながら、八雲学園の4つの教育の柱の意義について語りました。アットホームな雰囲気と力強いエールが受験生に贈られました。何より、1人ひとりを大切にし、1人ひとりが自分の進む道を開いていけるように多くの教員や生徒がサポートし合うという話は、身に染みたことでしょう。

★そして、副校長、副教頭が、その1人ひとりに合った成長がどのような教育システムによって豊かになっていくか、図式や動画で説得力のあるプレゼンテーションをしていきました。

★多様で多次元のグローバル教育及び多彩な行事に真摯に立ち臨み、自分に向き合いながら、ペンシルバニア大学や青山学院大学に合格していく生徒たちの軌跡を具体的に表現したのは圧巻でした。言うまでもなく、感動が会場にあふれていました。

★しかも、今回の生徒たちの例は、決して初めから英語ができた生徒の話ではなかったのです。八雲学園に入学してから、学んで急激に伸ばしていったのです。

★ですから、受験生は、自分も八雲でなりたい自分を見出せると思ったでしょう。保護者は、我が子にもこのような学びの体験をさせたい、そしてこのように大きく育ってほしいと感動したことでしょう。

★このような感動はなぜ生まれるのか?それについては次につづきます。

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2026年1月17日 (土)

2026年中学入試(27)20日から本格化する千葉の入試 八千代松陰の人気

★1月20日、21日、22日には、千葉の私立中学入試が本格的にスタートします。すでに出願を締め切っている学校がでてきていますから、千葉の中学入試の傾向も見え始めています。

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★100人以上の応募、前年対比90%以上で表を作成してみました。八千代松陰の勢いが顕著です。もちろん、渋谷教育学園幕張、昭和秀英、東邦大東邦、市川の4校はいつもながら不動の人気校でしょう。

★その中で、八千代松陰は、着実に応募者を増やしています。この4校と違うところは、東京と神奈川の受験生がいわゆる試し受験校として八千代松陰を活用しないという点です。

★一般入試以外に推薦入試もあり、その定員が、かなり多いのです。また一般入試にもできれば第一志望であってほしいというメッセージをにおわせています。その意味で、試し受験をけん制している戦略に出ているのではないかと思われているのでしょう。

★ある意味、市場の原理に振り回されずに、着実に生徒を確保していく戦略です。

★しかし、それができるのは、八千代松陰で学びたいという想いを湧き出させる教育の魅力があるからなのです。

★中高合わせて2000名を超える大規模校です。部活も盛んだし、進学実績もいいし、先進的キャンパスや新しい学びの環境をデザインしています。しかも、1人ひとりに合った教育を実現しています。

★2年前に亡くなられた竹川理事長は、生前、私が仲間と企画実施したセミナーに何度も参加していただき、先進的な教育を実施する革新的リーダーであると同時に、文武両道の魂の士でもありました。

★そして広大なキャンパスに咲く花を愛でる優しい眼差しも持っていました。革新的かつ柔剛一体かつ気遣いのリーダーだったのです。感傷的になってしまいましたが、不易と革新の融合の教育を目指す同志(勝手に思っているだけですが)がかかわっていた学校が勢いのよいことは、これからの日本の教育の希望です。

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2026年1月16日 (金)

2026年中学入試(26)和洋九段女子 中高の学びが即未来を切り開く力

★和洋九段女子の2026年の帰国生入試の応募者は前年対比400%。応募者が4人というのは、一般入試では少ないように思えますが、首都圏の中学入試全体では、帰国生の受験生は推定3%弱です。ですから、数の大きさよりも、増加したということが重要です。

★水野校長先生によると、「説明会などでお会いした帰国生・保護者は、少人数で1人ひとりを丁寧に見ていく教育体制、国際的な視点を大切にした学び(ユネスコスクールとしての取り組み、キャンディデート校になることができました)、多様な背景をもつ生徒を自然に受け止める校風といった点に魅力を感じている」ということのようです。

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★1人ひとり丁寧にという点では、PBLを行っているので、それぞれの生徒がどのようことを考えどう感じているかを日ごろから教師は受けとめられるということのようです。たしかに、PBL型授業では、正解のない問いについて、生徒1人ひとり自分の考えや気持ちを仲間と共有します。そして、それができるには、心理的安全な場を設定するファシリテーターとしての教師の存在がポイントになります。

★中学段階で、在校生は、「学校の外に学びを広げる」ことを中心にした新しい教育を体験します。変化が激しい今の社会では、教室の中だけで学ぶだけでは、未来を生き抜く力を身につけるには限界があります。同校は、知識を、社会とつながりながら価値を生み出す発想に変えていきます。

★たとえば、国連広報センター、大使館、企業、NPO、大学、地域など、実際の社会と深く関わる学びを行っています。単なる見学ではなく、現実の課題に向き合う「学際的PBL」という学習方法を取り入れています。13歳の生徒が国連の課題や企業の現場に触れることで、教科書の知識が「生きた知恵」へと変わり、世界を見る目が大きく広がります。正解のない問題に挑む経験が、思考力や判断力を育てるのです。

★次に、生徒の「自分探し」の方法にも特徴があります。多くの人は自分の内面だけを見て「好きなこと」を探しがちですが、同校では「社会のどこで役に立てるか」という視点から自分を考えます。社会の課題に触れる中で、「この分野なら力を発揮できるかもしれない」という実感が生まれ、それが高校に進んだとき、将来の進路を選ぶ確かな軸になるのです。

★したがって、高校では、フューチャーデザイン、グローバル、サイエンスの3コースに分かれ、興味のある分野を深めます。ただし一つの専門に閉じるのではなく、他分野とつなげて考える柔軟さを重視しています。変化の激しい時代には、専門性と同時に、状況に合わせて学びを応用できる力が必要だからです。

★このような中学から高校までのトータルな学際的でプラグマティックな教育環境デザインは、具体的には次の図にあるように、緻密にプログラムが設計されているのです。この図は新コースであるフューチャーデザインコースで使われていますが、その発想は、3つのコースすべてに共通するものです。

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★和洋九段女子のキャンパスは、中学で社会に触れ、高校で自分の武器を磨くという流れで、生徒が「学びながら社会の一員としていまここで生きる」姿であふれています。中高の学びが即未来を切り開く力になります。そのことに気づき始めている受験生・保護者が着実に増えています。

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2026年1月15日 (木)

2026年中学入試(25)今年のサンデーショックは一味違う。

★今年のサンデーショックは、東京の新しい女子校のカタチを発見する機会になるはずです。1月14日現在、東京女子校の2月1日、2日の応募者数(100人以上前年対比80%以上)の表を作ってみました。おそらくこれらの女子校に集まった受験生の取り合いが起こるわけで、各学校はいつもより多く合格者を出すでしょう。それが収まるのが長引くので、学校の新学期に向けての運営上の苦労が計り知れません。

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★しかし、従来に比べ、応募者も増え、なおかつサンデーショックの影響が比較的少ないか影響を受けないという女子校が明快に現れるのではないかと期待しています。

★なぜ影響が少ないかというと、そのような学校は、受験生からみて、偏差値や大学合格実績の魅力を超える独自のそれでいて世界に通じる教育環境デザインが行われている学校だからです。

★もちろん、私立学校はすべてがそうなのですが、受験生は塾業界が発信する受験情報と学校自身が発信する学校情報の区別がつかないのです。したがって、学校自身が明確・明快に独自性を頻繁に発信していないと、その魅力を訴求することがなかなかできません。

★塾業界の発信する受験情報は、話題になっている学校や偏差値が高く大学合格実績が高い学校に偏りがちです。たしかに、それらの学校の特色ある教育活動を発信しています。しかし、私立学校の本質的な魅力は授業なのです。

★そして、その授業で学力のみならず、人間的な成長も促進するプログラムであればすてきなわけです。意外と、学力と人間力を普段の授業で融合することは難しいのです。授業では学力を授業以外の教育活動で人間力をというケースが多いでしょう。

★ところが、その二つを授業で実践しているあるいは挑戦している学校があるものなのです。もちろん、どこの学校でもそれができる達人の先生がいます。

★ここで重要なのは、学校全体で学力と人間力の成長を生み出す授業のメカニズムの実践研究をしているかどうかなのです。その点での学校全体の魅力を明快に発信している学校は、どこでしょう。高い学費を支払うのです。その学費の投下される場の8割は授業です。

★学力重視で効果を上げる学校はもちろん人気です。一方学力と人間力の両方を授業で生み出す学校は、オンリーワン的な存在です。どちらを選択するかは、受験生・保護者の私事の自己決定ですから、どちらがいいかわるいかなんてことはありません。

★ただ、前者はサンデーショックの渦に巻き込まれ、後者は巻き込まれにくいでしょう。

★前者と後者の学校がはっきりと見えてくる入試。それが2026年のサンデーショックという衝撃でしょう。つまり学校選択の基準の大転換がやってきます。

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2026年1月14日 (水)

2026年中学入試(24)神奈川女子校のサンデーショックの影響は限定的?

★神奈川の女子中学校の応募者数の動きを見ていると、このエリアのサンデーショックの影響は限定的かもしれない。結局、洗足学園のような国内外の大学合格実績で圧倒する女子校が出現したために、フェリスと横浜雙葉、横浜共立が久しい間神奈川女子校の中学市場を大きくシェアしていたが、あるいは影響を与えていたが、洗足学園、そして全く路線が違う独自の教育を実施している湘南白百合が、すでに入学者を確保する広報戦略を成功させているためサンデーショックが神奈川エリアでは限定的ではないかと。もちろん最終的には違うということはあるかもしれない。

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★こうして表を見ると、女子校というのは本当に独自の教育を行っている。ある意味どのようなファンダム広報がなされ、それを裏付ける教育の質が高いかをきちんと受験生・保護者はリサーチしているということだろう。

★東京と比較すると女子校の数が違うため、独自の教育の魅力を訴求しやすいのかもしれない。それゆ倍率などかつての受験市場が騒いでいた動きはなさそうだ。

★もちろん、東京もそうなのだが、東京の場合は数が多いため、どうしてもわかりやすいサインやアテンションが必要になるのだろう。それゆえ少し騒がしくなる。

★サンデーショックで困るのは、学校当局だ。歩留まりが読みにくいため、入学の準備がいつもとは違って多くの苦労が伴うからだ。

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2026年中学入試(23)八雲学園1回目入試 はやくも前年対比100%を超える

★首都圏模試センターの出願倍率速報(1月13日現在)によると、八雲学園1回目入試の応募者数は前年対比100%を超えています。まだ10日に出願が始まったばかりで、サンデーショックの恩恵に浴する限定的な学校以外は、まだまだこの段階で前年対比100%を上回っていません。進行中の埼玉入試と20日から本格化する千葉の中学入試が終わり始めたころ、つまり1月の後半に東京や神奈川の出願は本格化します。にもかかわらず、八雲学園の第1回目の応募者数は前年対比100%を超えています。なぜでしょう?

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★大学合格実績の飛躍及び海外大学合格が30大学もありそのうち21大学が世界大学ランキング100位以内であるということ。今年すでに米国州立のアイビーリーグ大学ペンシルバニア州立大学に合格していることだど端的にわかりやすい理由です。インパクトありです。

★しかし、その実績は、破格のグローバル教育に裏付けられていることがようやく中学入試市場に広まってきたということを示唆するでしょう。加えて順天堂大学との連携など医学部への道も準備しているという点もあるでしょう。

★また、英語資格利用入試を行ったり、LCA小学校と小中高連携をしたり、学園全体のグローバル化の推進を加速している教育環境に魅力を感じる受験生・保護者が増えてきたからでしょう。

★最終的にどうなるか注目していきたいと思います。

 

 

 

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2026年1月13日 (火)

2026年中学入試(22)富士見丘 コロンビア大学合格 アイビーリーグの大学

★10日に出願がスタートしたばかりですが、富士見丘の中学入試の応募者は順調に増えています(同校サイトで1月12日現在の出願状況公開)。すでに帰国生入試は終わっていますが、帰国生の応募者総数も前年と変わらずで、帰国生からの人気も続いています。そんな中、富士見丘の生徒がコロンビア大学に合格したことが公開されています。1月9日に同校がサイトで「大学合格速報」を公開しています。

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(写真は同校サイトから)

★コロンビア大学は、ハーバード大学やイエール大学など8つの名門米国私立大学のグループの総称アイビーリーグの一つです。すでに、破格のグローバル教育とSTEAM教育や生成AIを授業で使うイノベーション教育も充実している質の高い教育環境をデザインしていますから、海外大学に多くの合格者を輩出しています。しかも世界大学ランキング100位以内の海外大学も多数合格していますから、いずれアイビーリーグの大学もと思っていました。

★富士見丘の海外大学進学準備教育の特筆すべき点は、富士見丘独自の教育システムで多数合格者を出しているということです。IBやAレベルなどを導入することが多い中、独自の教育システムによって海外大学の進路を開いているのです。

★しかも、海外大学進学準備コースというものは作っていません。すべての生徒が国内外の大学への道に進める教育環境デザインがなされているのです。ですから、一定の教師チームが海外大学合格のための指導をしているのではなく、ふだんの授業や探究活動がそのまま海外大学の進路に通じているのです。

★したがって、インターナショナルスクールに通わなくても、富士見丘に通えば、IBスクールなどの教育と同質の教育を受けることができるのです。いやそれ以上です。というのも、教育理念が「忠恕」という世界精神をベースにグローバル教育やイノベーション教育が展開していて、テニスなどグローバルアスリートが羽ばたく環境もデザインしているからです。

★つまり、トータルな人間力をベースとしたグローバルリーダーが生まれる教育環境なのです。近い将来、東大に進みたいと思う生徒がでてきたら合格するでしょう。

★本物教育で結果を出していく理想的な女子校です。

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2026年1月12日 (月)

2026年中学入試(21)帰国生入試で教育の質を察知する

★首都圏の中学受験の出願はすべて始まっています。この時期、一足先に行われた帰国生入試の応募者数がだいぶ判明してきたので、中間報告的に見てみましょう。というのは、この時期併願校を完全には決めかねているという受験生・保護者もいるでしょうから、最後の詰めとして、対話や思考の質という点から見ると、併願の最終決定のヒントになるかもしれないからです。

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★10人以上の帰国生の応募者を集めている東京の学校を、判明している分ですが、表にしてみました。三田国際、広尾、八雲、聖学院、工学院大学附属などはまだ非公開なのですが、この中には入ってくるのと同じような価値を有しています。

★さて、なぜ帰国生なのか?それは帰国生が選ぶ教育の質や学びの質は、豊かな対話の環境、高次思考の育成がされているかどうかを大事にしているからです。

★主体的・対話的で深い学びや協働的な学びなど、今どこでも行っています。しかし、それが学校全体で行われているのか、まだその質やレベルはどうなのかというと、それは、学校によって違うのです。

★その違いは、外から見ていてはわかりにくいのですね。しかし、豊かな対話や高次思考を学べる環境があるかどうかは、次の教育環境がデザインされているとあるということがわかります。

❶C!英語

➋PBLやIBL、デザイン思考、システム思考など全授業で行っている

❸イノベーション×リベラルアーツ(TOK、哲学対話、アート思考など)を学校全体で取り組んでいる

★この3つを全学的に取り組んで、さらに

a 高大連携、

b 海外留学、

c 外部団体との連携

★を行っているところ、そしてこの3つの学校全体の取り組みa/b/cを行っている結果、難関大学と海外大学の両方に合格者が出ているという学校は、豊かな対話と高次思考を学べる環境です。

★これに思考コードなど、対話と思考の広がりと深さをメタ認知する知のコンパス(たんなるルーブリックではありません)を使っているところは、万全です。

★なぜなら、これらの環境は豊かな対話の成長、高次思考の発達がなければ、実施できない環境だからです。

★そして、帰国生が集まっているということは、このような環境デザインを行う教師が存在し、その教育環境マネジメントが巧みな学校です。見よう見まねで教育環境を整えたけれど、このマネジメントをする教師が学校全体に広がっているのではなく、一人で回しているところは、なかなかうまくいかないでしょう。帰国生は、学校説明会に行くとそれをすぐに見抜きます。

★そして、帰国生の口コミネットワークは、国内でリアルな情報収集をすることが難しいので、強い絆でできています。国内生の知らない情報も持ち合わせています。

★したがって、国内生は帰国生がどのような学校を選択しているかその情報を得ておくことは参考になるのです。

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2026年1月11日 (日)

2026年中学入試(20)東京初日出願日 サンデーショックの影響の現象即反映 しかし影響を受けない女子校の出現も

★1月10日から埼玉の中学入試が本格始動。一方東京では、中学入試の初日出願日。今年は2月1日が日曜日ですから、いわゆるサンデーショック。かつてほどではないにしても、女子学院や東洋英和など例年2月1日入試を実施していたプロテスタント女子校を中心に入試日を2日に移動するわけです。キリスト教の学校は、日曜日は礼拝をする宗教的文化があります。私立学校は学校法人ですから宗教法人ではないので、必ずしも宗教文化を入試という世俗の文化より優先させる必要はないのですが、明治から創設されているプロテスタント女子校などは歴史的文脈も大切にして、入試日移動を果たしているのでしょう。しかし、フェリス女学院のように移動しないことを決めた歴史あるプロテスタント校もあります。ただし、この判断には、大所高所から議論を重ね悩んだことと思います。

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★まだ出願が始まったばかりです。また10日が土曜日ということもあり、倍率データを収集しきれていないということもありますから、全貌は見えないのですが、上記の表のように、女子学院、東洋英和、桜蔭は、初日で前年応募者を超えていますから、サンデーショックの影響の現象が即反映されています。

★中学受験がいかに市場の原理で動くかがわかるケースですね。これによって、女子受験生全体に不確実な受験状況になる懸念があります。たとえば、桜蔭と女子学院の両方を合格した受験生は、どちらかしかいけないわけです。そうなると、そのことを見越して多めに合格を出すでしょうが、それはあくまで予想でどうなるかわかりません。学校当局の予想を上回ると、繰り上げ合格者を出しますから、それが玉突きになって、女子受験生全体に玉突きのように繰り上げ合格者がでるわけです。

★あまりに多く合格者を出して、定員以上の歩留まりになると、教室の数が足りなくなります。教師も増やすわけにはいきません。それゆえ、多く合格者を出すといっても、常識の範囲内なのです。ですから、不確実なわけですね。市場の原理といっても、学則定員の制約があるので、企業の感覚では考えられないのです。

★とにかく、受験生にとっては、併願によって悲喜こもごもになります。学校当局にとっても、入学者の数が決まるのが遅くなり、学校運営にまで影響が及びます。

★しかし、今回のサンデーショックで注目されているのは、そのようなサンデーショックの影響をさほど受けないで、生徒獲得に成功する女子校が現れます。そこはどこなのかという点が重要です。このサンデーショックの現象は、学力競争がベースの入試設定がされている学校の範囲で起こるのですが、学校の教育の魅力優先で選ばれる女子校が、今現れていて、そこは周りがサンデーショックの渦に巻き込まれているとき、受験生がその魅力を大事にしているため、影響を受けないのです。学力競争と教育の質競争の明確化がはっきりするでしょう。

★たとえば、上記表で、初日出願の段階で、神田女学園が入っているのは、その現れの一つです。グローバル教育と破格の多様な高大連携プログラムをひた走っている女子校で、そのユニークな教育を支持する受験生が挑戦します。模擬試験の段階でも志望者が多いと言われています。

★サンデーショックの影響を巧みに乗り切る女子校とサンデーショックの影響を受けない(ある意味巧みに乗り切る戦略でもあるのですが)女子校はそれぞれどこなのか?新しい女子校の在り方が見えてくるでしょう。

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2026年1月10日 (土)

2026年中学入試(19)10日埼玉中学入試の応募者前年対比から見えるコト

★前回は、本日10日の埼玉入試の応募者の多い順にみてみましたが、今回は前年対比多い順ベスト10を見てみましょう。

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★西武文理、埼玉栄、浦和実業は、多い順でもベスト10に入っていましたから、人気上昇が継続しているということでしょう。ほかの学校は、応募者数は驚くような数ではないかもしれませんが、教育の質を上げていることがきちんと<表現>されているということでしょう。

★前回の多い順のベスト10の学校と前年対比ベスト10の学校の両方を眺めてみると、次の5つの教育の質が磨き上げられているかが決め手になっているようです。

❶進路指導やキャリア教育が充実している

➋部活が盛ん 強豪部活活動もある

❸グローバル教育が充実している

❹イノベーション教育が充実している

❺探究やPBLの学びが充実している(心理的安心安全をベースに高次な思考力・判断力・表現力を養う)

★もちろん、これら5つの教育の質すべたが磨き上げらているというわけではありません。各学校によって5つの教育の質のバラツキはあるでしょう。また、充実させる方法も違うでしょう。

★たとえば、キャリアデザインであれば、海外大学進学準備教育まで行っているとか、医歯薬系の進路指導が充実しているとか、一般選抜と総合型選抜のバランスをとっている等々違うわけです。

★ですから、この5つの柱のそれぞれの方法が違い、さらにその方法の質の違いもありますから、学校ごとに最低でも5の3乗通りくらいは目に見える違いがあるはずです。

★とはいえ、そこまで読み取れるデータや資料は今のところありません。そのうち生成AIにプロンプトを書き込めば、回答がでてくるかもしれませんが、現段階では、パンフレットやホームページに書かれている情報が中心ですから、」その多様で多次元の差異はわかりません。

★まだまだ受験生と保護者が自ら足を運んで感じることがとても重要ということでしょう。

★ということですから、自分が決めた学校が一番なのです。自分とその選んだ学校を信じて進んでいただきたいと思います。

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2026年中学入試(18)埼玉中学入試 10日から本格的に始まる

★今年の首都圏の中学入試も、本日10日埼玉から本格的に始まります。10日の応募者数多い順ベスト10は次の通りです。たくさん応募を集めている学校は常連校です。

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★この驚くほどの応募者数については、いろいろな理由があるわけですが、正しく読み解くには、教育ジャーナリストおおたとしまさ氏の次の論考を基礎知識として確認しておくと参考になります。<開智所沢「志願者日本一」報道のミスリードはなぜ生まれたのか——。"合同併願制度"を徹底検証する おおたとしまさ : 教育ジャーナリスト 東洋経済ONLINE2025/12/09 9:00>がそれです。

★しかし、これらの学校が人気があるのは間違いがないのです。市場が支持しているのですから。選択理由は、受験生や保護者が相当多角的に考えています。教育投資として効果があるかどうか、安心安全な環境で自分の子どもが成長できるのか、人間力と学力のバラナンスは適切か、ハラスメント撲滅対策は適切か、目標に向かって頑張り続けることができるか等々、データや情報を収集して志望校を決めています。そして、その志望校に入るためのハードルをどう突破するのか本当に頭が下がる取り組みをされています。

★しかも、最近では、この取り組みが合格を目標とするだけではなく、そのあとの子どもの人生にとって意味のある学び方や学校選択になることまで意識されるようになっています。このような受験生や保護者の姿勢や志向性に、学校も対応するように教育の質に磨きをあげています。この磨き上げ具合の高さの<表現>に比例するかのように学校の人気もあがるのです。

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2026年1月 5日 (月)

2026年のビジョン ポスト・メタモダニズム?

★欧米では1960年代から動き出し、日本では1980年代に、現代思想ブームとなって、モダニズムを批判し、ポストモダニズムの価値観が広まりました。しかしながら、確かに一つの大きな物語に支配されているモダニズムから個々人の価値観中心に動き出した社会は新自由主義によって危うさを感じたというより、空白の経済社会を生み出し、ポストモダンの次が模索されはじめました。その次の世界を何と呼ぶか?ポスト・ポストモダンということなのでしょうが、名称は定まらないまま、21世紀を迎えました。

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(ポスト・メタニズムはまだ始まったばかり、意外と日本から誕生するのかもしれません)

★21世紀は、モダニズムとポストモダニズムとポスト・ポストモダニズムが同時並行的に進み、教育の世界では、ようやくポストモダニズム的な価値観で進み始めているのが日本の現状です。しかし、「主体的・対話的で深い学び」とか「協働的な」学びとか、個々の主観的な価値を大切にしながらも、協働主観的な価値観も実はベースになっていて、すでにポスト・ポストモダニズムに突入しているのですが、いまだモダニズムVSポストモダニズムの枠組みで教育が捉えられています。

★ところが、このポスト・ポストモダニズムに対する名称を2009年ごろから「メタモダニズム」と名付け、明快にメタモダニズムの特徴を示していったのが、欧米です。

 ★ティモテウス・ヴェルメーレンと仲間たちがウェブジン『Notes on Metamodernism』を2009年から2016年まで運営したのが有名らしいです。日本では、まして日本の教育界ではあまり関心を持たれている雰囲気はありませんね。

★その欧米の動きは、ポストモダンの枠組みではもはや説明できず、別の批評的言説――すなわちメタモダニズム――によって構想される必要のある、21世紀文化の展開を記録する長期的・学際的・国際的研究プロジェクトの一部であったようです。

★『Notes on Metamodernism』は2009年5月にティモテウス・ヴェルメーレンとロビン・ファン・デン・アッカーによって創設され、ナディーン・フェスラー、ヒラ・シャハル、ルーク・ターナー、アリソン・ギボンズとともに編集されたようです。7年間の運営期間中、このウェブジンには約50名の批評家や理論家が参加し、時事、ネットワーク文化、現代建築、デザイン、ファッション、アート、音楽、文学、演劇、パフォーマンス、写真、映画・テレビ、理論における動向や傾向について執筆したらしいです。

★メタモダニズムという名づけはしていませんでしたが、この文脈で❝21世紀型教育❞を2011年から仲間たちと提唱し自薦してきたことに今になってようやく気付きました。名づけはしませんでしたが、21世紀型教育とメタモダニズムは呼応していた可能性があります。

★ウェブジンは数十万の読者に届き、世界中の大衆メディアで取り上げられ、各国の国立図書館や研究図書館にインデックスされ、Google Scholar を含むさまざまな引用指標にも登録されているということです。

★しかし、10年前でこのウェブジンの運営は止まっています。その後多くの研究者が論じているということで、ウェブジンの歴史的役割はいったん終えたということかもしれません。

★ところが、日本の教育ではまだウネリにはなっていません。いくつか目に見えない壁があるからでしょう。一方で、落合陽一さんや安宅和人さん、マルクス・ガブリエルさんなどすでにメタモダニズムすら超えているということもあるかもしれません。

★つまり、ポスト・メタモダニズム?かもしれません。21世紀型教育が22世紀型教育にシフトしようという動きがあるのも、少し早すぎますが、彼ら知のイノベーターや世界の動きとシンクロしているのかもしれません。

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2026年1月 4日 (日)

問いは命がけ トゥーランドットの3つの問いともう1つの問い

★新春恒例「NHKニューイヤーオペラコンサート」を見ました。いや聴きましたかな。第68回目ということを知り、日本にオペラを広める努力が続いていることにちょっと感動。しかも今回のテーマは「歌がえがく 心のかたち」というのですから、目に見えないものを言葉と音楽とアーティスティックな時空でデザイン。何か感じるかもと初めてまともに見ました。

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★オペラは「神話」か「恋と死の物語」ばかりだからで、音楽性と物語性の価値のギャップがあると思い込み、全曲を聴くということはしてこないで生きてきました。今回それは機会損失だったなと思い知りました。パヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスという三大テノールのオペラのハイライト曲集しか聞いてこなかったのです。彼らが日本に公演しに来た時、チケットを購入したいくらいですから、オペラの音楽的な可能性は感じていましたが、全く浅薄でした。

★ニューイヤーオペラコンサートも全編はとても時間が足りないので、各作品の超要約版でした。しかし、物語の価値を高めるような演出にちょっと驚きました。特に最後の「トゥーランドット」のパフォーマンスはすてきでした。トゥーランドット姫が異国の王子にほかの王子の求婚の時と同じように、3つの謎を問いかけます。答えられなければ死です。異国の王子はすべて解いてしまいます。トゥランドットの心はとり乱れます。そこで、異国の王子は明日の朝までに、自分の名前をあてられたら、私は死にましょうと問いかけます。ここらへんの異国の王子を愛して名を言わぬまま死んでいく従者の娘のことは、心痛め泣いてしまい、身勝手なアッパークラスの行為に怒りを感じますが、そこはともかく、最後はハッピーエンドです。詳しくはググっていただければと。

★私がこの「問いの試練」という物語の構造は、結末や犠牲者という登場人物がいろいろ違いますが、たくさんあるなあと。この認識は発見ではなく、多くの人が語っていることです。研究論文にもなっています。竹取物語やスフィンクスの神話などそうでしょう。

★そう思うと、ユングやフロイトなんかも物語や神話を心理学的に分析していたなあと。言語学でも物語の構造として研究がされていたでしょうし、社会学的にも文化人類学的にもこの構造をどうとらえるか研究はなされているはずです。

★どの視角や視座から分析するのか実に興味深いですね。心理学的には、おそらく拒絶という「自己防衛」や「恐怖」「不安」などの象徴でしょう。同時に解かれた時の「解放感」「癒し」などが対になっているでしょう。なるほど、正解のない問いが世の中的に人気がないのは、結構命がけだからですね。

★また、自分を理解してくれる人の探索の象徴でもあるかもしれません。解けなかったら死だというのは、ちょっとサディスティックだったり、孤独の極致ですよね。誰もどうせ理解してくれないという。

★社会学的には、階級格差の象徴でもありますね。入試問題の問いが、選別の手段として使われていると思ってしまっているところに、現代社会の危機が潜んでいるかもしれません。問いの重要性をこの視角で捉えることはリスクがあるかも。もちろん、リスクは危険であると同時に好機でもあります。ただ、だれにとって好機なのでしょう。

★文化人類学的にはイニシエーションの象徴かもしれません。古い自分を捨て新しい自分になる儀式は、文化人類学の一つのテーマでもあります。

★神話という物語構造としては、聖域の境界線を象徴しているかもしれません。結界とか。異世界転生が流行るのも、もしかしたらこういう構造が時代を超えて受う継がれているからかもしれません。

★こうしてみていくと、問いの重要性とは、多様な視角からとらえても、抽象的には変容や解放を生み出す発想ですね。

★そして、問いは、選抜や研究に限定されるのは、もったいないですね。もちろん、資格を得るわけです、階層構造の上位を目指すわけですから、それもまた社会学的には問いの一つの機能でしょう。しかし、最近注目されているSTEAMというイノベーション教育は、もっと多様な問いの大切な働きを取り戻す教育なのかもしれません。

★つまり、この中にAという芸術があるからです。アートの奏でる問いは、自己変容であり、社会変容であり、世界変容を問いかけているのかもしれないからです。通過儀礼だとしたら、それは自分を変えるけれど、それは秩序を守るメンバーになれるかという問いです。変わるのは自分ですが、自分の内面から変わるかどうかは「?」です。

★自分を変え、社会も変え、世界も変える。なぜ?これがトゥーランドットの異国の王が投げかけた問いの解答かもしれません。

★問いについては、いろいろな視角や視座で考える必要があります。もしかしたら、これが「探究」の最終的な問いかもしれませんね。

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2026年1月 1日 (木)

【謹賀新年】判断のコンパスは変幻自在だけれどフレームは変わらない

★年末、佼成学園の山本亮先生がfacebookで紹介されていた本が気になっていました。それで、元旦の午前中お雑煮を食べながら、ピアニストのガルシアさんのNHKの番組を見て感動しながら、読みました。山田和雅さんの「戦略デザイナーが伝えたい、システムのデザイン( 2025/12/12)」がそれです。ガルシアさんが、嵐山の寺という自然と寺とピアノが一体となった時空で生み出す響きや能登半島の震災でようやく仮設で暮らせるようになった方々とピアノを通して希望を共有している響きを聴きながら、斜め読みでしたが、山田さんの森羅万象を見据えてシステムのデザイン思考という多様な発想をマッシュアップ(私は最近フュージョンという言葉を使っているのですが)のアイデアと実践例にインスパイア―されました。山本先生ありがようございます!

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★昨年度から2027年度にかけてフュージョン教育研究会を開いています。また株式会社ONETESの代表山下一さんとは「思考コード」をどう拡張転移していけるのか対話を続けています。山田さんの同書は、この文脈と共振し、次のような感想を抱かせてくれました。

「私たち人間の命は、思考活動や表現活動が、森羅万象と複雑だけれど適切な関係を生成することによって支えられています。森羅万象は刻々と変化するけれど、人間のみならず地球全体のそれぞれの生命の平衡を維持するように動いています。
 ですから、私たちの思考活動や表現活動は、そのつど生命を守る判断を求められ続けます。選択肢に直面したり、適切な選択肢がなくて創るときがあったりするのです。
 森羅万象は地球環境すべてというマクロレベルな動きと制度で構築されている社会というメゾレベルでの動きと個々の単位であるミクロレベルの動きがダイナミックにつながるように動きます。
 しかし、この適切な循環というエコシステムは普段は複雑すぎて見えません。それゆえ、適切でない判断がエコシステムにダメージを与えることはしばしばです。というより、近代社会は壊し続けてきたというのが本当のところかもしれません。今この破壊を止めるべく、マクロレベル、メゾレベル、ミクロレベルをつなげようとするエコシステムを創っていく判断基準の3つのレベルを通して一貫して有機的につながるチャレンジがされています。そのチャレンジの中で、ざっくりとした基準フレームは、縦軸がマクロ、メゾ、ミクロの次元、横軸が過去、現在、未来という時間軸のマトリクスになっています。
 その縦軸と横軸のフレームは変わりませんが、森羅万象の複雑な変化によって、個人や組織や地球は調整転移して判断基準をつくり、そのコンパスを頼りにして思考活動や表現活動を遂行し、命を守っています。9つのドメインを創るフレームは変わらないのですが、その縦軸と横軸の各次元は変わります。
 判断のコンパスは変幻自在だけれどフレームは不変なのです。」

★これをGooglenotebookLMで絵にしたのが次のイメージです。

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★思考コードは、この判断のコンパスの相対的に具体的な姿であるということがわかりました。今年は、この「判断のコンパス」を手がかりに、活動していこうかなと。

★さて、これから親族と新年を祝って飲みましょう。無目的な集まりは共愉ですね。

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