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2025年11月 1日 (土)

秋田の聖霊学園高等学校 白鳥に変容するとき

秋田の聖霊学園高校の校長工藤保代先生にいざなわれ、先日見学させていただきました。ちょうど創立117周年の記念ミサが行われる日でした。ミサは、神言会の神父様がとりおこないました。ここ秋田は神言会のルーツです。南山学園も神言会の学校です。神父様は、聖霊高校は今年、創立117周年を迎え、創立以来、キリスト教の精神に基づく「人間教育」を大切にし、「聖霊」という名にふさわしい教育を続けてきたことを教職員と生徒と共に確認し、祝福しました。

★その後、工藤校長と少し対話をしました。校長は、「聖霊は人と人を結び、共に生きる喜びをもたらす存在ですから、急速に変化する社会の中で、教職員と生徒は共に本当に大切なものを見失うことなく探し求めていくつまりトランスフォーメーションしていくことも大事なのです。117周年を迎え、伝統を守りつつ、新しい価値を創造することを教職員とプロジェクトを動かしているところです」と語ります。そして、「生徒一人ひとりが柔軟で創造的に行動できる“光の子”として育つことを全うしたい」と。

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★その後、学校のリーダーメンバーと対話をしたのですが、先生方と事務長みな光輝いていました。秋田県で唯一のカトリック学校、市内唯一の女子校として、社会に新しい教育的価値を生み出そうとするミッションとビジョン、モチベーションが満ち溢れていました。そして、実にリアリズムでもありました。その新しい価値を生み出すには、イノベーションが必要なのだというのです。授業を見学してなるほど、生徒一人一台自分の好きなラップトップを活用し、フォームで教師とデジタルで情報や学びのプロセスと成果をやりとりしていました。

★しかし、聖霊学園でのイノベーションとは、テクノロジーだけの話ではないのです。ルーブリックがしっかりしていて、それを授業の中でしっかり根付かせ、それを生徒も共有し、振り返りができるシートもできています。つまり知のイノベーションを起こしているのです。学びの状況、学びのプロセス、学びの成果を可視化するわけですから、学校全体の取り組みとなっているのです。

★知のトランスフォーメンションですから、2027年以降の大学入試の変化に対応するべく、英語の教育もハイレベルでした。対話や小論文を編集するスキルも、授業はピアインストラクションやPBL型で対応できるようになっています。そして「情報」教科の充実。

★しかし、そのベースには「共感」を大切にする人間関係の心理的安全を生み出す環境がDE-SIGNされていました。音楽の時間やミサのときのコーラスは言葉では尽くせないほどすてきな響きでした。

★何より教え込むのではなく共に学ぶファシリテーターとしての教師の役割が充実していました。

★シンガポール大学の田村耕太郎教授が、日本の地方こそ白鳥になれる潜在的可能性があり、そのことは、外国の方々のほうがよくわかっていると言っています。そのためには、新たな価値を生み出す経済も大事ですが、新たな価値を生み出す人間力を養う教育力も極めて重要です。

★聖霊に光を浴び、同時に自分の内側から光を放つ教職員と生徒。ここに秋田の未来、日本の未来、そして世界の未来があると感じたし、工藤校長は宇宙まで含めて光が満たされるようにしたいと語ります。最後に先生方とミニWS型スピーチをさせていただきましたが、ミッション、ビジョン、イノベーション、そしてパッションを共感することができました。1時間目のミサから授業終了後の会議の時間まで、あっという間の光の体験でした。ありがとうございました。

★そうそう、聖霊ドミトリーがあります。キャンパス同様快適なホテル並みの空間だと聞き及びます。寮生活もまた素晴らしい体験になるでしょう。

★それから、聖霊学園にとって、光というのは、目に見えない大切なものを明るみにすることでもあります。実は授業の中で、学びのスタイルと学びのプロセスを支え動かす教師と生徒の内面の思考メカニズムとメタ・ルーブリック(カナダからの先生は、ドラフトルーブリックと呼んでいました。軌道修正しながら授業がデザインされます)が可視化されていました。これは、やはり先生方同士が普段から対話を行っているからこそ互いに深いところにまで光が届くようになっているのだなと感動しました。

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