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2025年10月 1日 (水)

2026年度中学入試(02) 伸びる24校は、実にシンプルの意味

★伸びる学校をどう見つけるのか?多様な体験環境をDE-SIGNしている学校は多いですね。それは大いに結構です。生徒1人ひとりの好奇心が生まれる体験は様々ですから、主体性や自主性や自律性などの起点である好奇心駆動型の体験の学びは大切です。そして、その好奇心を発展させ、ファクトのみならずオピニオンやアイデア、世界制作のスキル実装などにわたる幅広いアウトプットが創発・創出できる思考のメカニズムの確立が重要です。これができているところは、多様な教育をシンプルに収束させるあるいはまとめることができるわけです。この収束のメカニズムにこそ、ミッションやビジョンが効果的に実行される秘密があります。

Tdc

★上記の図のように思考のDE-SIGNのサイクルを完成しているあるいはしつつある学校は、直接校長や現場の先生方と対話しているとわかります。次の24校がすぐに思い浮かぶ思考のDE-SIGNサイクルを実施している学校です。多様な体験もデザインしています。実際に生徒募集やグローバル環境やSTEAM環境や海外大学などの進学実績や卒業生のキャリアなど注目されています。五十音順で紹介します。もちろん、直接話していないだけで、私が知らないだけで、思考のDE-SIGNサイクルを構築している私学はまだまだあります。

足立学園
大妻中野
共栄学園
京華女子
工学院大学附属
駒沢学園女子
サレジアン国際グループ(赤羽と世田谷)
城西大城西
湘南白百合
昭和女子大学附属昭和
聖学院
成城学園
田園調布学園
羽田国際
広尾学園
富士見丘
文化学園大学杉並
本郷
三田国際科学学園
武蔵
八雲学園
山脇
和洋九段女子

★まず体験ですが、これらの学校は、本当に多様ですが、まるでハワード・ガードナー教授(ハーバード大学)のMI(多重知能)を彷彿とさせるような知能の刺激を与える体験が勢ぞろいです。生徒の才能発見には多角的な体験が在るのが望ましいのです。

9mi

★20世紀末にハワード・ガードナー教授が知能のカテゴライズをする時、7つにするのか8つにするのか9つにするのか考えていました。最初は7つで、あとからやはり実存的というか内省的というか哲学的知能を加えました。あれから相当時間がたっていますから、私は勝手に9つめに「AI協働的知能」を追加しました。

言語・語学知能:話す・書く・読むなど、言葉を使って表現・理解する力。説得や記憶にも優れる。
論理・数学的知能:数字や論理、因果関係を扱う力。問題解決や仮説の構築、分析に強い。
視覚・空間的知能:空間やイメージを認識・操作する力。絵を描く、設計する、地図を読むなどに優れる。
音楽・リズム知能:音やリズム、メロディを感じ取り、表現する力。演奏や作曲、音感に関わる。
身体・運動感覚知能:身体を使って表現・操作する力。スポーツ、ダンス、手先の器用さなどに関係。
対人的知能:他人の感情や意図を理解し、関係を築く力。コミュニケーションや協働に優れる。
内省的知能:自分自身を理解し、内面を見つめる力。自己認識や自己管理に関わる。
博物的知能:自然や環境への関心が高く、分類・観察・発見する力。動植物や天候、地理などに敏感。
AI協働知能:AIとの対話・編集・共創を通じて、思考・表現・学習を拡張する力。意味生成の共同体験を編集する知的能力。 

★すべてに好奇心旺盛な生徒もいるし、どれかに好奇心を見出す生徒もいるでしょう。そこから思考のメカニズムが働きます。思考のメカニズムは、神経細胞や脳内細胞の化学反応が起こっているわけですが、ここは脳科学と認知科学で今研究中です。私たちは、その研究成果を使いながら、現場に適用しているわけですが、事実や意見やアイデアや世界制作の見取り図を生み出す反応が起きる時、生徒は内的な道具をどのように使い、視座をどのように発展させているのかを洞察します。

★すると、必ずしも上記の学校が、❶トゥールミンモデルだとか❷オズボーンのチェックリストだとか➌グッドマンのコンセプトスキルだとか❹思考コードだとかいう言葉を使っていなくても、これらに相当する思考のプロセスやスキルという内的な思考の「道具」を独自に開発している、言語化していることがわかります。

★シンプルとは、外的な学びの体験(ステージ)や学びのプロセス(シナリオ)を設定して終わりにするのではなく、それらを内的な思考の道具の関連システムである思考のメカニズムを確立しているということを意味しているのです。

★グローバルで探究的な教育活動が国内外の大学進学に結びつくには、この「思考のDE-SIGNサイクル」ができているからということなのです。探究教育、総合型選抜対策、思考型一般選抜対策などは、興味関心の重要性だとか問いの立て方だとか論文の書き方だとか体験値の重要性だとかなど断片的にデフォルメされて語られていることもしばしばですが、それらが適切に循環している思考のDE-SIGNサイクルが確立されているかどうかが決め手です。

この一端を、東京私学教育研究所のフュージョン教育研究会の委員の先生方をはじめとして多くの委員会の先生方がWSや研修を企画運営しています。東京私学は、このような情報を共有して、ゆるやかな理念(建学の精神)共同体として前に向かって行っているわけですね。

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