生成AIが可能にする教育格差を解消する授業 誰もが世界を生み出す問いを生成できるようになる
★探究活動や総合型選抜、思考力型一般選抜など教育と入試の関係性が変容しているのは大いに結構です。しかし、探究は難しいとか、総合型選抜は一般選抜とは違う特別な何かがあるとか、思考力には問いが必要だが問いの設定が難しいなどという話が蔓延しています。たしかにIBのTOKなど難しそうです。Aレベルも難しいそうです。APも難しそうです。この「難しい」を突破するための環境はやはり特別だと思われているわけです。そこにすべての「格差」問題が凝結しているのに、ここについて語ることは避けられがちです。
*学びのステージ:「導入→体験→問い→対話→振り返り」など好奇心駆動型行動のステージ
*学びのプロセス:「気づき→拡散→統合→再構成」などリフレーム駆動型体験シナリオ
*思考のメカニズム:「メタリフレクション→コンセプトレンズ→世界制作のスキル」など対話行動駆動型思考のメカニズム
★実はこの「難しい」を生み出しているのは、あるいは「壁」を創っているのは、「難しい」「壁」を突き抜けるために方法があるのだと言い、その方法を生み出しているある根源は隠蔽されているからです。だって、隠蔽しないと商売ができないからです。商売とはいわゆる企業の商売もあります」が、もっともモニタリングが必要なのは、教育学関連の学問です。研究者や教師は、この根源を子供たちにエンパワーメントしていない場合が多いのです。
★学びの方法は実は子供たち自身が自ら生み出すことによってそれぞれが学びの道具を制作し自在に使えるようにした時初めて実装できるのです。世界を創るには、それぞれの生徒が自らの道具(物質的であれ精神的であれ)というメディア(触媒)を生み出し錬磨していく必要があるでしょう。しかし、その方法はあてがわれた場合が多いですね。偏差値というのもその一つです。
★自分の方法を生み出せないまま、他者が、しかも、権威者がつくった方法をあてがわれる学びの消費者では、世界をあるいは未来を創る側に立てません。学習指導要領が、そこをなんとかしようとしているのですが、現状のままではそこに届かないでしょう。そこは次期学習指導要領に期待していますが、気づいている先生方と共にさっさと創るということが今行われています。
★子供たちが学びの消費者である限り、体験格差だとか教育格差だとか偏差値格差だとか・・・様々な格差があるのは当然ですよね。消費者である限り、持てる者と持たざる者の格差があるのは当然だからです。それなのに、その格差が生まれてくる根っこをモニタリングせずに批判だけしていても、それはクリティカルシンキングとしては不足です。未来型資本主義の世の中は、消費者と生産者は分断するのではなく、互いにその両方を往還できるというシステムになるでしょう。消費と生産の循環を役割分担するのではなく、互いに多様に共有する交換システムを生み出すには、子供たちがやがて市民になったときに1人ひとりが自ら学びの方法を自らつくり出し続ける学びのDE-SIGN力が必要です。
★上記の図で、学びのステージと学びのプロセスまでは、現状の学習指導要領でもできているのです。しかし、そのプログラム作りが生徒自身のものとなりにくいのです。それは問いの立て方が難しいとかプログラムの立て方が難しいから専門家に頼るしかないと「難しい」「壁」を解消するには専門家に頼るしかないと消費と生産を分断しているからです。
★なぜ、専門家に任せるしかないのかというと、対話と行動が生まれる思考のメカニズムを生徒自身が言語化できない状態になっているからです。そこはブラックボックスのままなのです。
★というわけで、生徒中心主義の先生方は、そのブラックボックスを生徒と一緒に開き、思考のメカニズムを言語化・記号化・プログラミング化しようとしているのです。そのサポーターとして生成AIをその先生方は使っているわけです。
★テクノロジーの進化は、要するに道具の進化です。すべての道具は使いようによってメリットもデメリットもあります。新しいテクノロジーは、新しいメリットとデメリットも生み出します。そこを洞察するためにも、対話と行動を駆動する思考のメカニズムを自分自身のものにしておくことが重要です。そこを権威者に独占させているのが、現状です。同時にそこを突破しようとしているのが生徒中心主義を遂行している先生方です。人間中心主義(誤解を招きかねない言い方ですが、自然と社会と精神の循環をつくる人間という意味ですよ)のデサインシンキングと実は共通するところがありますね。
★物質的道具は売り、そのソフトパワーについては隠蔽する。そこを開放する必要があります。ただ、そのソフトパワーの価値を尊重するシステムとして未来型資本主義の構築も同時並行でやっていく必要はあります。もちろん、特許などの制度はその道を開くものですが、まだまだ壁があります。知のコモンズとは、1人ひとりの対話行動駆動型思考メカニズムの切磋琢磨のシステム領域のことでしょう。そういうことを提唱し、実践する学者が登場することを期待もしています。自分の手柄として独占するのではなく、知のコモンズを協働できる環境をDE-SIGNする。
★しかし、生徒中心主義には、現場にいないとできないので、やはり中高の生徒中心主義の先生方と協働するしか、今のところなさそうです。
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