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2025年9月

2025年9月29日 (月)

2026年度中学入試(01) 伸びる学校は、実にシンプルそしてless is more

★伸びる学校即伸びる生徒。受験生にとって、そんな学校を探してみるいよいよ時期です。人間は一人でいてもグループや組織にいても、シンプルに「ロール」を持っています。そして何かしら「ツール」を持っています。さらに、「ルール」が稼働しています。

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★自分で役割を見つけたり、場に応じて役割演技を変容させたりする柔軟な人間関係があるか?これが固定されて、1人ひとり決められたままだと、人間関係は複雑すぎて、物事が先に進みません。

★ツールも、使える最小限で最大の効果を発揮する道具をみなが自在に使いこなしているところが発展します。誰かしか使えなかったり、誰かに許可をもらわなければ使えない道具だと、だんだん使わなくなるので、無駄が増えます。

★もっとも強烈でインパクトある道具は「言葉」です。なかなか使いこなせませんが、これを自在に使う生徒さんがいるところは、伸びる学校だし、生徒も伸びます。

★ルールのない人間世界はありえません。一人山の中で暮らしていても、自然のルールを無視すれば生きることが困難になります。

★だから、自由とは役割から解放されているとか、ツールから解放されているとか、ルールから解放されているとか、そのような乱暴なレトリックは、ちょっと危ないですね。

★自由とは、シンプルに動けそれでいて強烈なインパクトを生み出せる「ロール」と「ツール」と「ルール」の最適な組み合わせを場に応じて変幻自在に結合し、稼働できる状態でしょう。

★ロールを固定させたり、ツールを規制したり、ルールを複雑にしたりすると最適な組み合わせができなくなり、動かなくなります。成長は止まるわけです。

★深く考えることは重要ですが、ロールとツールとルールの結合を固定的で複雑にすることではありません。シンプルに結合することをあらゆる面から実行していくことが深さを生み出します。

★固定化された複雑化ルーチンは、予算を消化するための仕事にすぎません。そんなところに学費を投資する必要はないですね。そういえば、kかのグレーバーは、このような仕事をブルシットジョブと呼んでいました。固定化された複雑化ルーチンは抑圧的な雰囲気も作ります。

★これからは、シンプルでless is moreな雰囲気の学校が魅力的です。

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2025年9月28日 (日)

生成AIが可能にする教育格差を解消する授業 誰もが世界を生み出す問いを生成できるようになる

★探究活動や総合型選抜、思考力型一般選抜など教育と入試の関係性が変容しているのは大いに結構です。しかし、探究は難しいとか、総合型選抜は一般選抜とは違う特別な何かがあるとか、思考力には問いが必要だが問いの設定が難しいなどという話が蔓延しています。たしかにIBのTOKなど難しそうです。Aレベルも難しいそうです。APも難しそうです。この「難しい」を突破するための環境はやはり特別だと思われているわけです。そこにすべての「格差」問題が凝結しているのに、ここについて語ることは避けられがちです。

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*学びのステージ:「導入→体験→問い→対話→振り返り」など好奇心駆動型行動のステージ
*学びのプロセス:「気づき→拡散→統合→再構成」などリフレーム駆動型体験シナリオ
*思考のメカニズム:「メタリフレクション→コンセプトレンズ→世界制作のスキル」など対話行動駆動型思考のメカニズム

★実はこの「難しい」を生み出しているのは、あるいは「壁」を創っているのは、「難しい」「壁」を突き抜けるために方法があるのだと言い、その方法を生み出しているある根源は隠蔽されているからです。だって、隠蔽しないと商売ができないからです。商売とはいわゆる企業の商売もあります」が、もっともモニタリングが必要なのは、教育学関連の学問です。研究者や教師は、この根源を子供たちにエンパワーメントしていない場合が多いのです。

★学びの方法は実は子供たち自身が自ら生み出すことによってそれぞれが学びの道具を制作し自在に使えるようにした時初めて実装できるのです。世界を創るには、それぞれの生徒が自らの道具(物質的であれ精神的であれ)というメディア(触媒)を生み出し錬磨していく必要があるでしょう。しかし、その方法はあてがわれた場合が多いですね。偏差値というのもその一つです。

★自分の方法を生み出せないまま、他者が、しかも、権威者がつくった方法をあてがわれる学びの消費者では、世界をあるいは未来を創る側に立てません。学習指導要領が、そこをなんとかしようとしているのですが、現状のままではそこに届かないでしょう。そこは次期学習指導要領に期待していますが、気づいている先生方と共にさっさと創るということが今行われています。

★子供たちが学びの消費者である限り、体験格差だとか教育格差だとか偏差値格差だとか・・・様々な格差があるのは当然ですよね。消費者である限り、持てる者と持たざる者の格差があるのは当然だからです。それなのに、その格差が生まれてくる根っこをモニタリングせずに批判だけしていても、それはクリティカルシンキングとしては不足です。未来型資本主義の世の中は、消費者と生産者は分断するのではなく、互いにその両方を往還できるというシステムになるでしょう。消費と生産の循環を役割分担するのではなく、互いに多様に共有する交換システムを生み出すには、子供たちがやがて市民になったときに1人ひとりが自ら学びの方法を自らつくり出し続ける学びのDE-SIGN力が必要です。

★上記の図で、学びのステージと学びのプロセスまでは、現状の学習指導要領でもできているのです。しかし、そのプログラム作りが生徒自身のものとなりにくいのです。それは問いの立て方が難しいとかプログラムの立て方が難しいから専門家に頼るしかないと「難しい」「壁」を解消するには専門家に頼るしかないと消費と生産を分断しているからです。

★なぜ、専門家に任せるしかないのかというと、対話と行動が生まれる思考のメカニズムを生徒自身が言語化できない状態になっているからです。そこはブラックボックスのままなのです。

★というわけで、生徒中心主義の先生方は、そのブラックボックスを生徒と一緒に開き、思考のメカニズムを言語化・記号化・プログラミング化しようとしているのです。そのサポーターとして生成AIをその先生方は使っているわけです。

★テクノロジーの進化は、要するに道具の進化です。すべての道具は使いようによってメリットもデメリットもあります。新しいテクノロジーは、新しいメリットとデメリットも生み出します。そこを洞察するためにも、対話と行動を駆動する思考のメカニズムを自分自身のものにしておくことが重要です。そこを権威者に独占させているのが、現状です。同時にそこを突破しようとしているのが生徒中心主義を遂行している先生方です。人間中心主義(誤解を招きかねない言い方ですが、自然と社会と精神の循環をつくる人間という意味ですよ)のデサインシンキングと実は共通するところがありますね。

★物質的道具は売り、そのソフトパワーについては隠蔽する。そこを開放する必要があります。ただ、そのソフトパワーの価値を尊重するシステムとして未来型資本主義の構築も同時並行でやっていく必要はあります。もちろん、特許などの制度はその道を開くものですが、まだまだ壁があります。知のコモンズとは、1人ひとりの対話行動駆動型思考メカニズムの切磋琢磨のシステム領域のことでしょう。そういうことを提唱し、実践する学者が登場することを期待もしています。自分の手柄として独占するのではなく、知のコモンズを協働できる環境をDE-SIGNする。

★しかし、生徒中心主義には、現場にいないとできないので、やはり中高の生徒中心主義の先生方と協働するしか、今のところなさそうです。

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2025年9月27日 (土)

生成AIをサポーターとして授業を行うことの新たな意味

★今東京私学教育研究所で「フュージョン教育研究会」を立ち上げています。委員の先生方は、工学院の田中歩先生(教頭・英語)、駒沢学園女子の山口貴史先生(数学)、聖学院の本橋真紀子先生(数学)の3人です。そしてそれを支援している研究所の主任は心理的安全の対話スキルと生成AIはじめとするテクノロジーのエキスパートです。研究会は平方所長の諮問委員会のような機能をしていて、AI時代に突入し、次期学習指導要領もless is moreという時間を短くしつつ豊かな質の教育をという流れが生まれていることに対し、すでに独自に実践してきた東京私学の授業や教育活動を可視化しようというミッションです。私もオブザーバー的に参加(=おせっかい^^)しています(汗)。

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★田中歩先生は、デザイン思考やシステム思考などケンブリッジ流儀で融合したIBLをふだん行っています。山口先生は、Peer instructionを授業の中に埋め込んでいます。本橋先生も一斉授業も行いつつ単元の終わりにはミニPBLを展開しています。

★ですから、3人の先生方は21世紀型スキルを駆使した対話型学びのステップ(舞台設定)と学びのプロセス(好奇心駆動型の内面の動きのファシリテーション)は、普段使いです。

★ここに今回生成AIを生徒のサポーターという媒介(メディア)として織り込むことで、実は生徒自身のリフレクションのメタ認知的言語化ができるようにしています。今までも対話・行動の思考もメカニズムを授業で展開していたのですが、そのメカニズムを生徒自身が言語化する作業は、なかなか難しかったのですが、生成AIはリフレクションの意味に生徒自身が自ら触れることができるようになってきたのです。

★学びのステップ(ステージとか舞台)と学びのプロセス(アハ体験や共感、気づきなどの流れ)に対話・行動の思考のメカニズムが明快に役割を果たせるようにかつ融合するというのがフュージョン教育研究会の学びのDE-SIGNであることが今のところわかってきています。

★それをまずは、授業実践研究を通して、つまり3人の先生と研究所の主任が授業を互いに見学しながら、3つの学び(ステップ・プロセス・メカニズム)の授業DE-SIGNを行っているわけです。

★そして、先日、アルカディア市ヶ谷で、その授業の報告をWS(ワークショップ)形式で、参加された先生方とワイガヤで行いました。定員20名でしたが、少し超えました。生成AIを駆使しながらWSなので、Wifi環境の制約もあり、定員は20名に設定しています。

★参加された先生方はすでに生成AIを活用されていましたから、こんな流れで使うのはおもしろいとか、生徒にまではまだ使わせていないから、今後どうするかなど様々な感じ方をしていたようです。

★ある意味、非認知と認知のメカニズムに迫る発想を持っている先生方が参加していたので、非常に興味深かったですね。3人の研究会の委員の先生方、そして研究所の主任、及び参加された先生方のその姿に希望の私学を感じました。

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2025年9月25日 (木)

聖学院のGIC PROJECT WEEKの背景にある本質存在

★先週の土曜日、聖学院で開催されたGIC PROJECT WEEKに少しだけ参加しました。フュージョン教育研究会のWSの打ち合わせを本橋先生とも打ち合わせをしなくてはならなかったからです。しかし、瞬間の対話の中にGICの背景にある本質存在が見えたのにはハッピーでした。

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★フューチャーセンターで、宗教ゼミ、哲学メディア芸術ゼミ、起業ゼミ、新ゼミ、生活環境ゼミ、STEAM展示などのブースがあって、そこで生徒のみなさんがプレゼンをするというか対話をするわけです。One to Oneだったので、生徒全員と対話することができませんでした。しかし、対話してくれた生徒は共通して、実に新しいアプローチと貢献圏活動をベースにしていました。なるほど、Only One for Othersです。

★GICの授業を拝見する機会を時々頂きますが、本当にテクノロジーを駆使したおもしろくそれでいて社会インパクトのある学び即社会貢献が際立っている聖学院の生徒の皆さんです。

★それにしてもキルケゴールの実存的視点を太宰治の作品や作家自身に当てて人間を分析する高校生に感動しないわけにはいきません。ヘーゲルやサルトルの話にまで広がりましたが、自分はまだそこまで把握していないから、現状で自分の分析の限界もあるのですと自覚したうえで、語るのです。探究というより研究です。

★もう一人の高校生は、洋服と所有の概念が未来に変わっていくことによって、その新しい動きを生み出す社会のあり方を考えていました。もちろん、資本主義のあり方がどう変わっていくかは、まだイメージの段階でしたが、その斬新なアイデアこそ面白いのです。社会の変化は研究室の中から生まれるのではなく、アイデアの実装から始まるわけです。それを学者が後付的に研究してきたのが従来の研究でしたが、GICの生徒の皆さんの活動は、探究ゼミ即社会貢献という新しい研究のやり方なのではないでしょうか。

★そして、GICのリベラルアーツを担当している伊藤豊先生から、タイ研修旅行記の新刊書を頂きました。文化祭で販売し、もちろんタイやミャンマーの子どもたちの支援にします。ですから、私も一足先に献金という意味で買わせて頂きました。

★このタイ研修については、私が説明するまでもなく、本当に凄い社会的インパクトのある活動です。聖学院の生徒が自分の心の底にある本質存在に触れ、自分は何をしなければならないか目覚める研修です。決定的にGICの内面の自己参照枠が自らの内面から生まれてくるのです。

★人間の存在の尊さと同時に貴重さそれゆえの繊細さ。それらを統合するネガティブケイパビリティが生まれてくる研修です。

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なぜ今昭和女子大学附属昭和なのか!決定的に何が違うのか?

★先日昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校(以降「昭和女子大昭和」)を訪れ、真下校長からお話を拝聴しました。また、授業も拝見する機会を頂きました。同校のキャンパスは、海外の私立高校というか大学の雰囲気です。テンプル大学もキャンパスにあり、BST(ブリティッシュスクール)も中高に隣接しています。したがって、外国の学生や生徒が歩いて多様性の空間が広がっているのです。グローバル教育環境としてはこれ以上のものはないのですが、ボストンをはじめとする海外留学や研修もたくさんあります。隣接のBSTへの国内留学もあります。もちろん、英語の授業は4技能は当たり前です。

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★サイエンスや探究も充実していて、多くの大学と連携しています。成果も当然海外大学をはじめとする難関大学も多数合格し、昭和医大との高大連携は、高3から大学の授業も受けられ、同大学に進学する場合そのまま単位は五感できるという単なる高大連携を超えたシステムが動いています。医学部進学の道も開かれているわけです。

★ですから、グローバル・探究は万全で、さらにDXハイスクールですから3Dプリンターでプロトタイプまで制作して探究もしているぐらいです。というわけで、昭和女子大昭和は、今注目されているのですが、実は、同じような教育環境を作り上げている学校と決定的に違うところがあります。

★それは授業を見て確信できました。サイエンスの授業は実験をしているわけですから好奇心駆動型のPBLです。重要なことは、生徒と話してみて明快にわかったことですが、ファクトとオピニオンを組み合わせて自分たちが行っていることについて明快に軽快に説明してくれるのです。それからサイエンスクラスの特徴の説明もしてくれました。自分たちがどういう環境で学んでいるのかモニタリングができているわけですね。

★また、保健体育科の授業では、現代の公害についてピアインストラクション型のラーニングをしていました。現代と従来の公害の比較をし、その違いを深堀していくことによって、構造的システムのパラドクスと企業内パラドクスの違いにまで及んでいました。おそらく、構造的システムのパラドクスは公害という具体的状況以外にも転移して活用できるコンセプトです。

★なるほどなあと。真下校長は生徒との対話の中で、あるいは校長講話の中で、女子校の教師も徒もその役割としてジェンダーバイアスを解消するリーダーシップを説かれています。このバイアスは、他人ごとではなく、構造的システムのパラドクスの中に自分も属していて(時代と社会を選んで生まれることはできないので当然です)、そこで意識してクリティカルシンキングを発揮し解決策を考え、行動するリーダーシップを養っているのだということでしょう。

★というわけで、何が決定的に違うのかというと、あくまで私の独断と偏見ですが、授業の中で、思いと考えることと行動することのメカニズムが生徒の中に渦巻いているということです。

★多くの学校も、昭和女子大昭和のように環境や経験から学んでいます。そして実際に活動しながら物を作りながら学んでいます。しかし、思考しそれが行動力を生みん出す学びのメカニズムまで意識しません。先生によってはそれはあるかもしれませんが、真下校長は昭和女子大昭和の独自のそれでいて普遍的な思考と行動の学びのメカニズムを先生方と生徒と作り上げています。

★それはすでに教師全体に広まり、生徒にも朝礼などの機会に折に触れ語り掛けているのです。そして気づいたことをフォームのようなアンケート機能のシステムで生徒から気づきを集約し、データマイニングして生徒にフィードバックしています。この語り掛けとフィードバックのサイクルによって、この独自の学びのメカニズムがどれくらいインパクトがあるのか真下校長自身がモニタリングしているのです。リーダーシップの自己調整能力をデータサイエンスで支えている真下校長でもあるのです。

★経験から学び、実践して学び、学びのメカニズムを学ぶの3要素が循環して成功するリーダーが生まれるとは、先日翻訳されたデビッド・ノヴァクの本にも書かれているのですが、まさに昭和女子大昭和が新たな教育に成功し注目されているのは、その3要素を教師も生徒もダイナミックな思考回路としているからでしょう。

★なおそのメカニズムは、実にシンプルにできています。それについては、いずれ真下校長がどこかで語ると思います。説明会などに足を運んでみてはいかがですか。

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2025年9月24日 (水)

城西大城西が次期学習指導要領で注目される理由

★城西大学附属城西中学校・高等学校(以降「城西大城西」)の教育が今注目されています。ここのところ神杉旨宣校長からお話をお聞きしたり、校長ご自身の論文を拝読して、その確信を深めています。それに、最近公開されている文科省の次期学習指導要領の論点整理の基本的考え方は、こう始まるのです。『生涯にわたって主体的に学び続け、多様な他者と協働しながら、自らの人生を舵取りすることができる、民主的で持続可能な社会の創り手を「みんな」で育むため・・・』。これは100年以上前に創設された同校が初めから教育実践をして、積み上げてきたことそのものなのです。

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★東京私学教育研究所の「学校づくり研究会」の委員の先生方は、先日、学習指導要領のルーツをリサーチして、結局ヘルバルトとデューイの両極を振り子のように行ったり来たりしていることを改めて確認していました。現行学習指導要領も、次期学習指導要領もその意味ではデューイ・ルネサンスなのでしょうが、城西大城西は創設当初からデューイをはじめ、民主主義や自由主義的な国造りの人材を生み出す実践的な教育を積み上げてきたということを、神杉校長のものの見方・考え方・感じ方から確信しています。

★同校のグローバル教育も探究教育も、破格です。その詳細はいずれ語りたいと思いますが、大事なことは、グローバルな学びのコミュニティ、探究の学びのコミュニティを教師と生徒が多くの外部の方々と協力してたくさんつくり運営しているということです。その小衛星がまるで宇宙系のようにグルグル回り、城西大城西の教育を形づくっているのです。そのようなチーム城西大城西をつくるリーダーは言うまでもなく神杉校長です。

★ただ、決してトップダウンではないのです。責任を一心に背負いながら、教師や生徒が外から見ていると自由過ぎるぐらいに自由に学び、それでいてワンチームになっているのです。

★デューイは、シカゴで実験学校を創りました。今もその学校は引き継がれて活動しています。そのときデューイは、教育は人生の準備段階なんかではない。人生そのものなのだと語っていたと。

★この言葉は強烈に城西大城西そのものです。時代の困難を乗り越えていく勇気と希望を生徒が城西大城西で内面に灯します。そしてそれを活力にして行動するのです。次期学習指導要領を立案していくメンバーの内面にもデューイの精神が城西大城西と共に響き渡る。そんな感じがしてならないのです。

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2025年9月23日 (火)

shuTOMO9月号特集「グローバル教育の大転換」多くのケースが掲載

★昨日9月22日に35周年記念式典を行った首都圏模試センターが、9月15日の合判模試で配布した「shuTOMO9月号」の特集記事がおもしろい!のです。式典に参加して、改めてこの特集を読んでみると、同センターがONTES株式会社に新しく変わる意味が、すでに込められていることがわかるからです。

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★特集記事「私立中高一貫校 グローバル教育の大転換」(首都圏模試センター編集部)には、それが明快に示唆されています。というのも、私立中高一貫校のグローバル教育の6つのフェーズの進化が、式典で首都圏模試センター取締役・教育研究所長北一成氏が語った中学受験の歴史のスピーチに符合しているからです。記事によると、だいたいこんな感じで6つのフェーズの進化が描かれています。

 私立中高一貫校のグローバル教育は、段階的な進化を通じて革命的な転換を遂げた。

フェーズ1「英語教育の質的転換」:英語を単なる教科から「思考と表現のツール」へと位置づけ直し、実践的な国際コミュニケーション力の養成が始まった。

フェーズ2「海外協定校との連携」:実際の交流体験を通じて異文化理解を深め、生徒が自分の価値観を問い直す機会を提供。ここまでが従来型のグローバル教育。

フェーズ3「ICT・AI活用の協働学習」;このフェーズで転換点を迎え、テクノロジーにより国境や時間を超えた協働的学びが実現した。

フェーズ4「グローバル探究教育」:生徒たちが気候変動や格差問題などの世界規模の課題に当事者として向き合い、批判的思考力と多文化理解力を育成するようになった。

フェーズ5「哲学的・倫理的探究」:SDGsを入り口に「人間とは何か」「正義とは何か」という根源的問いに向き合う教育へと深化。ここで2030年のSDGs目標達成を見据えた教育が確立さた。

フェーズ6「未来都市創造への挑戦」:2050年に世界の70%が都市化するという国連予測を受け、ウェルビーイングな都市創りが新たな課題となった。生成AIなど活用しながら、2045年のAI社会において地政学的リスクを回避し、持続可能なイノベーションを生み出す教育へと進化していく。そして、首都圏模試センターは「教育進化の思考コード」を通じて、この壮大な教育転換の道筋を示し、未来への羅針盤を提供していくのである。(この「教育進化の思考コード」は、35周年記念の資料でも発表されていました)

★こんな感じだと思います。各フェーズごとに各学校の事例を挙げて、わかりやすく書かれています。もちろん、。フェーズ1で紹介された学校がフェーズ1でとどまっているということではありません。当然、そのフェーズから6まで実践している学校が紹介されています。全部で20校くらい紹介されていますから、読みごたえがあります。

★また今年の春の卒業生の海外大学合格者数もまとめられています。首都圏だけで網羅的ではありませんが、50校弱の私立中高一貫校の合格者数の一覧が掲載されています。東大の数の合格者数一覧とは全く違い、実に新鮮です。

★オンラインで購入できるので、ぜひお読みください。グローバル教育の転換が、実は中学入試・大学入試のみならず、中高の教育や大学の3ポリシーに通じる話であることに気づくはずです。

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【衝撃!】ONETESの登場!教育市場が変わる!!

★昨日9月22日(月)東京ドームホテルで、株式会社首都圏中学模試センターの35周年記念式典がありました。会場には350名以上が集まりました。おそらく250名くらいが首都圏の私立中高一貫校の校長・教頭クラスの先生方です。100名くらいが、塾、広告代理店、出版社、ライターの皆さんだったと思います。3時間のうち、1時間は中学受験フォーラムでした。

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★4つのキーノートスピーチがありました。

❶中学受験の過去 首都圏模試センター取締役教育研究所長 北一成氏

❷中学受験の現在 同センター しゅともし教育研究所フェロー 鈴木達也氏

➌中学受験の変化 同センター 教材企画ディレクター 野尻幸義氏

❹中学受験の未来 同センター 代表取締役 山下一氏

★いずれも整理されたデータや情報を示しながら、今のような中学受験市場が確立したと一般に言われている1986年のときから現在に至るまでの情報と2045年くらいまでの中学受験及び教育環境の変化予測のプレゼンがありました。

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★いずれも、学校選択基準が偏差値や大学合格実績から生徒1人ひとりの才能や学校のキャリアデザインとカップリングされた学びの進化へとシフトしていくことを過去、現在、変化、未来という4つの時間軸からビジョンが示されました。

★そして、この基準の変化を促進した学びのコンパスという基準ツールとして多次元エンパワーメントエバリュエーションを可能にした「思考コード」を模擬試験の成績帳票に活用してきたことが他の模擬試験とは異なる独自の首都圏模試センターの強みになったことが語られました。

★そして、この多次元のエンパワーメントエバリュエーションによって、偏差値のように生徒の学力は現段階でここまでと壁を創るのではなく、こんな才能のがあると壁を創造的に破壊するモチベーションを生み出す期待がでてきたのです。

★そこで、偏差値競争入試から才能マッチング入試への移行を提唱したわけでしょう。実際中学入試や大学入試には、今までの教科入試以外の新タイプ入試が増えていることもデータで示されていました。

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★そして、代表取締役の山下一社長は、来年から社名を「株式会社首都圏中学模試センター」から「ONETES株式会社」に社名変更し、中学入試のみならず、学校、塾、保護者、教育、社会などを関係づけコラボして宇宙的視野で未来を創る会社に進化させる宣言をしたのです。

★もともと首都圏模試の合判模試などの模擬試験受験者は、首都圏中学受験生のおよそ53000人の3分の1は毎回受験しています。1回は受けるという受験生をいれると、3分の2になるでしょう。

★実は、この3分の2というのは、極めて重要な意味のあるシェアなのです。実は、首都圏模試センターはどこの模擬試験会社よりもオープンに情報を発信しています。したがって、すでに才能マッチング指標を広めていたのです。

★同センターの模擬試験を受験しない3分の1は、どちらかというと偏差値競争の学校群を受験します。ところが3分の2は、最終的に受験生の潜在的な能力とのマッチングを考えて受験するようになってきたのです。実際、この潜在的能力あるいは才能のマッチングによって、この3分の2の中から世界大学ランキング100位内の海外大学に多数入るようになっているのです。3分の1の層からは東大にたくさん。3分の2の層からは、東大級あるいはそれ以上の海外大学にたくさんはいるわけです。偏差値や大学合格実績が学校選択の基準としては偏っていたことが実証されているわけです。

★そのダイナミクな動きを促進した大きな役割を首都圏模試センターが果たしてきたし果たしていくことは誰も否定しないでしょう。

★そして、この首都圏の中学入試は、日本全国の小学校6年生の3%の話です。この3%の体験の意味について、宇宙的視野で発信しているのが首都圏模試センターです。山下社長は、残りの97%にもこの生徒1人ひとりの才能を見出すお手伝いをしたいのだと考えているようです。

★それには、中学入試の模擬試験だけでは、広げられません。3%の重要な意味を広めるためには、ONETES株式会社として、中学模擬試験センターを進化させつつ、別立ての部署も加えていく必要があると考えているのでしょう。

★私立中高一貫校をこれまで以上に応援し、その教育エッセンスを日本にそしておそらく海外に拡大していくのでしょう。そのための学びや評価の新たなツールをリアルそしてバーチャルの両面から開発していくのでしょう。35周年を機に、2045年までにそのビジョンを具体化していこうというのです。

★最近の同センター発行の情報誌「しゅとも」などを見ていると、その動きがすでに生まれていることがわかります。35周年記念資料に思考コードを進化させた「教育進化の思考コード」が発表されていましたが、すでに同情報誌では先行的に発表され、論じられ始めているのですから。ここらへんいついては、また別の機会に述べたいと思います。

★首都圏模試センター35周年本当におめでとうございます!そして未来の社会をDE-SIGNする教育サポートをするONETES株式会社に大いに期待しようではありませんか!教育市場の転機になることは間違いありません。

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2025年9月17日 (水)

2027年以降、聖学院がさらに飛躍する秘密

★2027年以降、大学入試は加速度的に変わっていきます。すでにミネルバ大学が東京都と連携し、港区に寮をつくり、都立高校とプログラムなどの連携もします。グローバル教育は私立独自のもので、公立学校は国際理解教育だ!と境界線を自ら引いていたのですが、実質都立高校はグローバル教育に突入します。私立学校は、すでに行っていてミネルバ大学以上の海外大学に大量に進学していますから、このこと自体は、むしろ歓迎です。世の中全体がグローバル教育に移行するのですから。質の共創を打ち出せます。

★それに、都立高校は、全ての高校で都立AIを導入し、DX化にも力を入れています。私立学校もすでにイノベーションに力を入れていることは、この間のパンデミックの時にオンライン授業を速やかに導入できたことで証明されています。しかし、この都立高校の動きも大歓迎です。世の中がDX化に抗う理由がなくなるからです。

★そして次期学習指導要領も引き続き「探究」ベースの学びを推進し、教科と探究の融合により時間的余白を生み出し、教師も生徒も自ら切磋琢磨する時間を創ろうというわけです。

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★そして、2026年度の早稲田大学、慶応義塾大学、上智大学、青山学院大学、立教大学、東京理科大などの大学入試もこのような流れを受けとめる改革を推進します。さらに、2027年には東京大学、2028年には東京都立大学が、大学入試改革にとどまらず、このような流れを推進する学部まで新設する予定です。この流れ当然他の大学にも広がります。

★この時代の流れは、何を意味するのか?それは聖学院の教育が、これらの新しい大学入試改革や新学部開設の動きに直結するということなのです。現状、聖学院の教育は、総合型選抜に直結し、成果は良好ですが、2027年以降は、一般選抜自体がこのように変わるのですから、一般選抜にも聖学院の教育は直結するわけです。直結した時に成果が出るという確信は、総合型選抜ですでに実証済みだからです。

★さて、その聖学院の教育の核心は何か?それは一般には授業を見るしかないわけですが、聖学院の場合は、中学入試における思考力入試にしっかり埋め込まれているのです。学びのあり方というか方法論というか理論というか、要するに基本的な学びの構造しかも独自であり普遍的である学びの構造が出来上がっているとうことが思考力入試で映し出されているのです。

★それは実際に思考力入試の過去問を同校が出している「思考力入試のガイドブック」に対照して分析していけばわかります。ガイドブックを読むだけでも学校の教員ならわかるでしょう。

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★その学びの構造は、ガイドブックによると、上記のシンプルな座標に結実しているのですから驚きです。シンプルがゆえに奥が深いのです。この座標軸は、スタンフォード大学で主に開発されたデザイン思考(東大や慶応もよく使う方法論)が組み込まれています。さらにMITメディアラボの少なくとも3人の教授の理論が融合して組み込まれています。またMITに関係しているピーター・センゲのシステム思考も組み込まれています。MITメディアラボの3人の教授のうち初代所長の故シーモア・パパート教授(私も影響を受けました)は数学の専門家であり、ピアジェの研究家でもあります。

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(2024年度現在)

★そして、この座標がたんなる理論ではなく、教育現場の実践にしっかり根付いているということです。なぜそれができるかは、10以上の先生がレゴⓇシリアスプレイⓇのファシリテーターの資格を有しているからです。多くの場合、レゴⓇシリアスプレイⓇのスキルを伝授されてそれを実践していくのですが、レゴⓇシリアスプレイⓇの資格を創っているMITの教授の理論まで体得しそれを多様な理論と結合して理論と実践を語ることができるまでのファシリテーターはそう多くないのです。

★その点、GICのリベラルアーツやイノベーションなどで、実際にそれをやってのけているのが聖学院のチーム教師なのです。

★しかもこの思考力入試が他の追随を許さないのは、さらにネガティブケイパビリティの素養を大切にしていることです。ここはキリスト教の精神が効果的に融合しています。

★それは、自分にとってネガティブな物や事や人を想定したうえで、それに遭遇した時、どうやってポジティブに解決に導くか悩み抜く問いが設定されているのです。今の時代ネガティブケイパビリティはとても重要だと言われています。現在だけではなく、人類の歴史は、このネガティブな事態に遭遇したとき、それをどうポジティブに転換するかの連続でした。それは永遠の課題で、問い続ける本質的人間存在なのです。

★地政学的リスクも気候変動リスクも人間関係ハラスメントリスクも複合的に身の回りに迫っている今の時代は、なおさらです。

★聖学院のこの問い続ける本誌的人間存在を教師も生徒も追究し続ける教育が世の中の希望になります。そして、その希望を大学も求め、入試改革を行っているのです。もちろん、経営のためでもありますが、その経営は問い続ける本質的存在を大事にし続けるためのものにシフトする時代でもあるのです。まさか?そう思いますか?

★そう思ってもよいですが、絶望を希望に変える発想と気持ちと行動を否定することはないでしょう。聖学院と共に希望の松明に火をともしましょうよ。

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2025年9月16日 (火)

Nコン金賞受賞校が象徴しているコト

★第92回NHK全国学校音楽コンクール、関東甲信越ブロックコンクールの高校の部が、9月7日、さいたま市で行われました。金賞に輝いたのは、千葉の専修大学松戸高校、東京の大妻中野高校と頌栄女子学院高校のの3校でした。ちょっと驚いたのは、3校とも破格のグローバル教育を行っているということです。破格かどうかわかりやすいのは、外国人教師の数です。いずれも7人以上はいるでしょう。Nコン優勝とグローバル教育の相関はあるかないかはわかりませんが、ミュンヘンを訪れた時きは、街にコーラスというよりは楽器演奏が中心でしたし、ロンドンに行ったとき、街にはコーラスがあふれていました。たまたまかもしれませんが。。。

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(写真は大妻中野のサイトから、受賞した生徒の皆さん)

★ただやはり、グローバル教育を推進する学校が、Nコンなどで金賞を受賞する背景には、リベラルアーツ教育との深い関係があるこよは確かです。リベラルアーツは知性と感性の両面を育む教育理念であり、音楽はその中心的要素の一つとされています。

★特にここが大事なのですが、コーラス活動は、協働性・表現力・多文化理解を実践的に養う場であり、グローバル教育が重視する価値観と一致するということです。こうした学校では、芸術活動が単なる課外活動ではなく、人格形成や人間理解の手段として位置づけられているため、音楽教育にも力が注がれています。結果として、生徒の高い表現力と協働力が育まれ、全国レベルの成果につながるのでしょう。

★もっとも私立学校はどこの学校でもコーラスの学内コンクールが盛んで、Nコンに出場するしなにかかわらず、その響きは学校中で感動を生んでいます。STEAM教育といったとき、この音楽という自由七科のリベラルアーツの一つを忘れてはなりません。

★新しいイノベーションも歌の翼にのせるわけですよね。

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2025年9月15日 (月)

共栄学園 問い続けるワンチームの学校

★今年の春高バレーで、19年ぶり3度目の優勝を果たした共栄学園。個人的には実に感慨深いのです。19年前の2005年に優勝したときも当時の先生方と盛り上がっていました。というのも、2001年に中学男女共学化し、翌年から新校舎建設が始まり、2003年に高校も共学化し、2004年に今の新校舎が完成しました。その怒涛の学校改革の真っただ中での優勝です。バレー部に象徴されるワンチームは、実は学校改革全体の気概でもありました。

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★共学化の中1を迎えるにあたり、今では探究というプログラムがトレンドですが、すでに共栄学園では行われていたのです。土曜講座としてまるまる午前中プロジェクトベースの学びを模索していました。夏には2泊3日の合宿もして、その成果のプロセスを外でリフレクション出来るようにもしていました。ノートパソコンもそのときすでに活用して、ネット上でリフレクションしてエンパワーメントエバリュエーションも試みていました。

★女子校だった共栄学園が男子生徒を受け入れるのですから、心理的安全をつくり出すための共創的なチームビルディングをするのは当然だったのです。英語教育に力も入れていました。今ではグローバルでSTEAM環境は当たり前の共栄学園ですが、ここまでくるのに、先生方もワンチームを形成してきました。2023年には野球部が甲子園に初出場し、ミラクルと各種新聞で騒がれたのは記憶に新しいのですが、それが今年の春高バレー優勝で、やはりそのようなことが起こる背景にはこのワンチームへの取り組みがあるのだろうと思いました。

★そして、この間、東京私学教育研究所のサイトを見て、あっ、やはりと思ったのです。この夏、教員研修で、東京大学の栗田佳代子教授によるティーチングポートフォリオ(TP)作成の研修をしていたことがわかりました。

★栗田教授が提唱するティーチング・ポートフォリオ(TP)の研修は、教育者が自身の教育活動を振り返り、理念や実践を言語化・可視化することで、教育の質を高めることを目的としています。このTPの研修と共栄学園の「問い続けるワンチーム」という気概が融合することで、教育現場における探究的な協働の文化がより深く根づく可能性があります。

★TPの作成過程では、教育者自身が問いを立て、内省を重ねながら教育の意味や方向性を再構築していきます。このプロセスはまさに「問い続ける」姿勢そのものであり、個人の成長とチームの成熟を同時に促します。また、TPを共有する場では、他者の問いや視点に触れることで、教育観の多様性を認め合い、共に学び合う「ワンチーム」としての関係性が育まれます。

★このように、TP研修は共栄学園にとって「問い続けるワンチーム」を実現するための具体的な方法論となり得ます。教育者が自らの問いを深め、他者と対話しながら教育を再創造していく営みは、未来志向の教育共同体づくりにおいて極めて有意義です。

★このようなビジョンについて、東京私学教育研究所のサイトに掲載されている、次の御宿重夫校長のシンプルな言葉に明快に現れています。

研修に同席された御宿重夫校長は、先生方の真剣なまなざしや、熱のこもったディスカッションの様子を目を細めて見守られていました。終了後には、「教員が自由に自分の考えを語り、それを受け止める仲間がいる----この雰囲気こそが共栄らしさ。そんなチームワークを築いている共栄の教員たちを誇りに思う」と、温かい言葉を残されました。

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2025年9月14日 (日)

八雲学園 2028年以降異次元の大学合格実績へ

★八雲学園は、2025年春共学校になって2期生が卒業しました。その大学合格実績は1期生を超える飛躍でした。この進化のバトンは次の後輩に渡されるのですが、2028年の春卒業する5期生の時には、大学側から八雲学園の教育にマッチングする入試が増えるので、異次元の大学合格実績がでるでしょう。

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★2025年春の卒業生137名は述べ281大学に合格しました。そのうち述べ135大学は、次のような大学です。

海外大学世界大学ランキング100位以内 21
海外大学世界大学ランキング101~200位以内 9
早慶上理ICU 18
GMARCH 37
成成明学獨國武 25
日東駒専 22
津田塾・東京女子 3

★これらの大学は、一般に注目されている大学ですから、八雲学園に行けば、このような進路が保証されると言っても過言ではありません。それが年々、GMARCH以上の合格者数が増えていくのは間違いないわけです。

★このような成果が輩出されるには、いわゆる受験勉強ではない、八雲学園の独特の教育が実施されているのですが、この教育が2027年から変わる大学入試改革に直結してしまうのです。ですから2028年春の卒業生から異次元の大学合格実績がでる期待値は相当高いのです。

★その教育は、英語ベースのリベラルアーツとダブル5Eという高次思考を養う独特の学びのサイクルが基盤になっています。詳しくは、GLICC Weekly EDU 第226回「八雲学園ーグローバル教育の最前線」で、2人副校長である菅原久平先生と近藤隆平先生が語っています。ぜひご覧ください!

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2026年度 私立中高一貫校と大学が動き始めている その核となる9つのチカラ

★2026年度入試に向けて首都圏の私立中高一貫校と大学はダイナミックに動き始めています。一部の入試情報センター(ここがまたすごい動きをしている)を除いて、メディアにはこの動きをあまり関係づけて報道していません。情報格差というより情報遮蔽が行われているのかもしれません。なぜなら至極当然ですがメディアは生業ですから受験情報や学校情報はポピュリズムに走るほうが売れるからです。

★ですから、微力ながら私立学校教育研究家として、その遮蔽の壁を破ろうというのがこのブログのミッションです。

★2026年度からは、2科4科か新タイプ入試とか一般選抜か総合型選抜かという話ではなく、どちらにも比重の違いこそあれ、次の9つの資質能力は求められます。

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(写真は昭和女子大学附属の公式SNSから。9つの力を育てている学校の1つ)

➊論理的思考力:複雑な課題に対して筋道を立てて考える力。記述・論述・小論文などで重視。
➋表現力・文章構成力:自分の考えを的確に伝える力。特に小論文や総合問題で評価。
❸言語力(特に英語):英語外部試験の導入により、実用的かつ高度な言語力が求められる。
➍分析力・多面的な理解力:歴史科目や総合問題を通じて、物事を多角的に捉える力が問われる。
❺数学的思考力:数学の問題が解けるだけではなく、数学によって世界をとらえる思考力。
❻主体性・学びへの意欲:共通テストの必須化や教育改革により、自律的に学ぶ姿勢が重視される。
❼国際的素養:グローバル教育の強化に伴い、異文化理解や国際的視野を持つ力が求められる。
➑STEAM力:サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスを融合して思考・実装する力
❾リーダーシップ:未来を創造するため、共感・構想・実践・協働を重視し、学問を融合して社会に貢献するリーダーが求められる。創造的思考力を発揮できるリーダー。

★学校説明会などに参加すれば、これら9つの文言は違えども、同内容の資質能力を育てる教育方針を知ることができる説明や体験会があるでしょう。そこは見定めておいた方がよいですね。

★グローバル探究とかSTEAM教育とかリベラルアーツとかいうキーワードは、これらの9つの要素を融合していますから、それぞれどのくらいの深さで教育をしているのか見定めるのがポイントです。

★それから、海外大学合格実績か国内難関大学かという分け方も無意味です。国際情勢から両方の大学に入れるチカラが必等なのですが、それは上記の9つの資質能力が基本です。

★極端な話、準1級以上の英語力、英語で小論文とスピーチ、数学的思考、テクノロジーを充実させることが基本で、あとは自分のキャリアに向けて個別具体的な戦略的学びを行っていくということです。

★このような教育に今チャレンジし始めている学校は、2027年~2030年度の間にどんと飛躍します。大学合格実績はその一つの結果にすぎず、教育の質が飛躍的に豊かになるということです。

★教育の質とは何か?効果的なチームをつくることができる教師集団ということです。説明会で教師がどのように動いているか、話しているか、共感性が高いかなどちょっと意識して見回すと、それがすぐにわかります。

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2025年9月12日 (金)

湘南白百合学園に新たな学びの拠点「クリエイティブスペース」誕生

2025年9月、新学期のスタートに合わせて、湘南白百合学園では革新的な教育環境「クリエイティブスペース」が完成しました。従来のパソコンルームとホールを全面的に改修し、生徒の自由な発想と主体的な学びを支える空間へと生まれ変わりました。2027年以降大きなウネリニなる新たな大学入試改革にも同期している動きです。

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(写真は同校サイトから)

★この新スペースには、3Dプリンターをはじめとする最新のデジタル機器を導入。生徒たちはモノづくりを通じて創造力を育み、探究心を形にすることができます。また、可動式の机や椅子を備えた教室は、授業・グループワーク・プレゼンテーションなど多様な学習スタイルに柔軟に対応。生徒一人ひとりの表現力と協働力を引き出す設計となっています。

★湘南白百合学園は文部科学省より「DXハイスクール」に認定されており、今年で2年目を迎えました。今回の施設整備は、情報教育のさらなる高度化と、生徒の創造性を育む教育環境の充実を目指す取り組みの一環です。情報と創造性は、今時代が求めている資質能力でもあります。

★今後、この「クリエイティブスペース」を舞台に、生徒たちが自由な発想をのびのびと表現し、未来を切り拓く力を育んでいくことが期待されています。しかも、こののびのびとした雰囲気を生み出すエンジンの一つが数学的思考なのです、湘南白百合の先進的数学教育についてはいずれまた。

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2025年9月11日 (木)

次期学習指導要領 カリキュラムの規制緩和 サイレントな内省的体験格差が広がる懸念

9月5日に中教審教育課程企画特別部会が公表した「論点整理(素案)」のポンチ絵集は、本当によくできています。113頁もあり、圧巻です。しかし、基本的な考え方のイメージの1枚と新たな観点別評価イメージの1枚のスライドを見ると、概要はざっくりわかります。❶現行学習指導要領をベースにし、❷教育現場の実態に合わないところの改善と❸デジタル化のさらなる活用と❹教師の働き方改革の反映❺民主主義の再自覚というのが見え隠れします。

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★この基本的な考え方は、まるでデューイ・ルネサンスという感じです。デューイ流PBLの肝は体験と思考を媒介する道具の機能を十全に生かすということです。体験と思考を融合する触媒として現代はデジタルということでしょう。しかも、具体的なページになるとわかりますが、徐々に生成AIがでてきます。

★グローバル教育というキーワードは文科省は使いたがらないので、でてきませんが、「民主的」の背景にはちゃんとそれが意図されているでしょう。そこは私立学校は先行して実施している部分です。何せ、権威主義国家と民主主義国家の関係性は、今後重要な局面にはいります。ここをDE-SIGNできるような能力をエンパワーメントしようということでしょう。エンパワーメントという言葉は直接出てきていませんが、興味関心を大切にしているポンチ絵ですし、「心理的安全性」というキーワードが、この限られた紙面の中に位置づけられているところからそれも見え隠れします。

★しかし、なんといっても「余白」というキーワードが凄いですね。調整授業時数制度のことを言っているのでしょうが、これは要するにカリキュラムの規制緩和です。従来の週当たりの強化の時間数を柔軟にカリキュラムマネジメントしなさいということです。生徒がこの余白をどう利用するのか、教師がどう利用するのか?教師については教師力の質を向上ということがこの限られた紙面の中に刻印されているわけですから、この余白を活用するのでしょう。

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★生徒はというと、ここではあまりはっきりとは見えてきませんが、好奇心をかきたてるには余白は必要です。生徒にとっては若干の解放ということでしょうか。通信性高校の生徒数が増加の背景を無視できなくなってきたということもあるかもしれません。いずれにしても、これがはっきりわかるのは、3観点別評価の取りやめです。「知識・技能」と「思考・判断・表現」は今まで通り評定するけれど、「学びに向かう力・人間性」は「個人的評価」はするけれど、「評定」はしないと。

★学びに向かう力とか人間性は、主観的なものだから、そこはエンパワーメントするけれど、総括的評価のような評定はくださいということのようです。

★評価の手法としてルーブリックを持ち出し、形成的評価のようなものを取り入れようとしたのですが、これは海外では1クラス12人とかの環境で行っている評価です。もっとも生成AIの誕生で、ある程度クリアできるのですが、2025年の段階ではまだ時期尚早という控えめな姿勢なのでしょう。だから、取りやめても、なくすのではなく、「個人的評価」という文言で残してはいるのです。

★ただ、もしも本当にそうなれば、ここは授業の中にリフレクションの機会を入れる教師とそうでない教師によって内省的体験格差が生まれます。この体験格差は、主観的個人的なものだから目に見えないので、実際にはスルーされます。

★いずれにしてもこの余白は市場の原理に任されるというのが実情でしょう。この余白をどうしたらよいのか現場では難しいので、リフレクション体験より企業などとの連携という名の外部委託です。

★これには、公立の場合、お金がかかりますから、自治体の財政の問題もあります。いわゆる物理的な体験格差が広がります。ここは目に見えますから、多くの見識者が批判するでしょう。しかし、実際には、本質的な内省的体験格差という目に見えない深刻な事態が起こる懸念もあります。

★私立学校は、もともとこの内省的体験は、日常の教育活動の中にしみ込ませていますから、大丈夫なのですが。むしろこの柔軟性は歓迎です。

★余白というキーワードは、なにか癒しのような素敵な言葉ですが、教育制度や政策は目に見えるものに予算をどう配分するかということです。東京のように財政が豊かな公立学校は、そこに予算がおります。その予算を外部に丸投げするか、私立学校のように拡大カリキュラムマネジメントをして、本当の意味で連携するか。

★文科省は、そこは教師次第だと。。。

★しかし、安心できるのは、この余白を探究的でかつ内省的な時間として学んだことは、2027年以降の大学入試改革の多様化によって受け皿となります。総合型選抜だけではなく一般選抜にもその要素が加わります。したがって、キャリアデザインによっては動機づけが可能です。次期学習指導要領が公示される頃には、大学入試改革の多様化と結合することになります。だからよいのかというと、もちろんそうはなりません。

★新しい道を開く生徒とそうでない生徒の見えない格差がまだまだついて回るからです。限られたリソースを適正に配分できる政治経済社会ができないと、多様な格差はなくならないのです。この教育と政治経済社会のもどかしい関係性を好転させるためにグローバル市民がいかに民主的にDE-SIGNしてくことになるのかについて批判的思考を発揮してくれるジャーナリストの出現に期待しています。

★もっとも、それを教師と生徒がコラボしてやってしまえばよいだけなのですが!

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2025年9月10日 (水)

駒沢学園女子 2027年以降急激に伸びる

★昨日、駒沢学園女子の数学科教諭の山口貴史先生とフュージョン教育研究会のワークショップのプログラムデザインについて打ち合わせてきました。2024年同校は英語コースを新設し、グローバル探究を押しすすめています。山口先生は、数学という教科を通して文理融合的な次元に生徒が飛び立つフュージョン型の授業を展開しています。

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★なぜかというと、2027年以降の大学入試の一般選抜入試問題が大きく変わるからです、基礎学力は共通テストで試され、独自入試は英語と数学か地歴公民と論述問題が重要になってきます。

★駒沢学園女子はその質の高い教育と大学受験勉強は徐々に一体化しています。そして、その一体化を切望するようになるのが2027年以降の大学入試のウネリです。

★共通テストとその応用問題的な独自入試が中心だったころの一般選抜は、中高の教育の効果は無関係でした、いわゆる受験勉強だけでよかったのです。

★しかし、英語による思考力・表現力が重視され、論述問題が重視され、地歴公民という歴史に知恵を学ぶことが重視され、数学的思考力が重視されるようになると、それぞれの学校の教育の質がものをいうようになります。特に数学は理系においてもちろん必須ですが、論述において数学的思考が重要になります。

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★たとえば、2027年以降、青山学院大学でも人気の学部である経済学科では、外国語と数学という独自入試の方式、外国語と地歴公民(「世界史探究」、「日本史探究」、「政治・経済」のうち1科目選択)という独自入試などが行われます。政治学科では、英語資格・検定試験と論述・総合問題という方式もすでに行われています。

★このような入試と一部重なる方式は、すでに早稲田大学でも慶應義塾大学でも行われています、2027年には東京大学、2028年には都立大学などでも同じような流れができます。

★駒沢学園女子はすでに駒沢学園大学に多数進学させています。そこに英語のパワー(すてきな英語の先生に加え外国人教師が6人もいるのです)と論述試験をパワフルにする国語のリベラルアーツ的な思考力と数学的思考が加われば、青山のような骨太の一般選抜にシフトしていくMARCHクラス以上の進学も増えるでしょう。教育の質がそのまま骨太の大学入試問題に直結する時代が、駒沢学園女子にとって有利に作用するでしょう。

★そのようなことを山口先生と話しながら2026年の春、2027年の春の飛躍に期待が高まりました。

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2025年9月 8日 (月)

次期学習指導要領 キーワードは「調整授業時数制度」?

★産経新聞9月5日によると、「中央教育審議会(中教審)特別部会が5日に公表した次期学習指導要領の素案では、各教科の授業時数(コマ数)を一定範囲で増減可能にする「調整授業時数制度」の創設が提案された。教員の授業研究への振り替えも想定しているが、短縮した時間分は授業が行われないことになる。実質的に年間の標準総授業時数を下回る編成が可能となるため、十分な授業が行われるのか懸念の声もある。」ということのようです。

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(私立学校は、もともと見えない領域である生徒自身が内的時間で生み出す質をDE-SIGNしている)

★2年前から文科省の省令で、高校卒業単位74のうち36は柔軟にカリキュラムマネジメントせよとされているから、通信制高校の人数が多くなる現状の背景にある時短の必要性をどうにかしようとしているのでしょう。時短せよ!でも質は向上させよ。さらりとめちゃくちゃなお話です。

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★結局上記の図のように、外的時間(物理的時間)を調整して、質を高めるにはどうするのか?というお話ですね。教科書の中身も変えず、新しいスタイルの教育も追加し、にもかかわらず時短せよ!でも質はさらに上げよ!と。

★大学の知識中心主義の一般選抜入試がある限り、なかなか難しい。

★しかし、私立学校は、もともと文科省がどんなに学習指導要領を変更しようとも、結局見える物理量の調整でしかない話には、あまり悩んでこなかったのです。

★授業というのは、どんなに長くやろうが短くしようが、生徒自身が自ら自分の学びを人生の中でDE-SIGNしていく力が必要で、それは内的時間を豊かにすることなのです。ここは見えません。見えない内的時間内の意識のダイナミックな変容こそが大切です。

★しかし、一般にこれは無視されます。ミヒャエル・エンデの「MOMO」という作品にでてくる時間どろぼうが出てくるのは外的時間です。これに対し内的時間を重視すると、そこには時間どろぼうは入ってこれないセキュリティがはりめぐらされています。

★物理的調整授業時数システムは、MOMO授業時間システムとは別ものです。私立学校は、この両方のパラレルワールド授業をしています。

★工学院の田中歩先生、駒沢学園女子の山口貴史先生、聖学院の本橋真紀子先生と、生成AIをパートナーにして、この内的時間を豊かにする化学反応が起こるフュージョン教育にチャレンジしています。絶望を希望に変える授業に向き合っています。

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2025年9月 6日 (土)

工学院 グローバル×生成AI 風が吹く

★本日、14時から工学院大学附属中学校の学校説明会があります。教頭田中歩先生によると参加申込者の数は前年対比130%弱だそうです。また最近急激に増えているいろいろな国内外で開催されている国際教育フェアでも工学院のブースは黒山の人だかりだということです。Aレベル実施校でありラウンドスクエア校であることはもちろん、生成AI活用先進校でもあり、インターナショナルスクール以上の教育のクオリティなので、注目を浴びているわけです。

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★そんな忙しい最中、午前中田中歩教頭に対話の機会を頂きました。フュージョン教育の肝になる学びの循環とその循環が生み出す問いと創出型コンセプトの関係について対話をしました。今月フュージョン教育研究会のWSを行うので、パーパスとWSプログラムデザインについてが中心です。

★日本の教育の理論は、具体的な状況抜きで語られるので、空中戦が多いのですが、歩先生は、Aレベルを実施するようになるプロセスやラウンドスクエア校としての活動、多様な探究活動のデザインを実践的に行い、そこから生徒自らキャリアデザインに覚醒していく教育を行ってきました。地(=知)に足がついた教育実践です。

★教科の授業の中で生徒の内面から生まれてくる問いや創出型のコンセプトとそれを活用した探究や探究論文とのつながり。実際に行われ、成果も出ています。そこから理論も生まれてくるのです。歩先生は、生徒たちは道端の花からも好奇心は刺激され深い探究活動をおこなっていくものですと語ります。深いですね。

★2027年、2028年に、国公立大学が、英語で行う講義で学位が取れるコースを開設する動きが加速しています。

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★その大学が開設準備にあたって、工学院にリサーチに来ているようです。たしかに、廊下を歩けば、英語で話している生徒たちに遭遇します。インターナショナルコース以外でも英語で行う授業もあります。田中歩先生のIBL授業はまさに英語も使うわけです。生徒はそこに違和感を感じません。

★グローバル環境は自然体だし、ラップトップを使ったり生成AIを使ったりするのも当たり前です。しかし、何より当たり前なのは、授業の中に対話やディスカッションのシーンがあることです。生徒は特に構えることはありません。

★20人以上いる外国人講師は、別に英語の授業だけを教えているのではないのですから、そうなるのも当然なのかもしれません。何より中学のいわゆる職員室を覗くと、先生同士が対話をしています。

★かつてGoogleはプロジェクトアリストテレスを立ち上げて、効果的なチームの生態系を調べて報告しました。工学院の対話と生成AIが融合した学びの世界。そこはソクラテスというよりは、まさに実学的な要素と哲学的な要素を融合したアリストテレスモードといえましょう。工学院は受験情報だけ見ていてもその凄い教育はなかなか見えて着ないかもしれません。ぜひ直接説明会に行ってリアル工学院に浸ってください。子どもたちにとって大切なものがありますから。

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2025年9月 2日 (火)

私立学校の表現(10)武蔵 「自調自考」 伝統的で革新的な建学の精神

★武蔵のブースに掲げられている写真の数々。ChatGPTに読み込ませれば、瞬時に次のような文章がでてくるでしょう。

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武蔵といえば「自調自考」。この四文字が、練馬区にある武蔵高等学校中学校の全てを物語っています。生徒が自ら調べ、自ら考える力を育むことを教育理念に掲げる、なんとも頼もしい中高一貫校なのです。
この学校の最大の特徴は、とにかく自由なこと。校則といえば「ゲタ禁止」程度という、なんともユルい決まりしかありません。制服もなく、髪型も服装も自由自在。まさに「個性全開OK」な校風で、生徒たちはのびのびと学校生活を送っています。
授業スタイルもユニークで、先生は答えをポンと教えてくれません。原典や一次資料をドンと渡して、「さあ、自分で調べて考えてみなさい」というスタンス。生徒たちは探偵のように謎解きを楽しみながら学んでいくのです。
キャンパスには小川が流れ、なんとヤギまで飼われているという、都内とは思えないのどかな環境。生徒たちは自然に囲まれながら、命の大切さも学んでいます。
国際色も豊かで、中学3年からはドイツ語やフランス語、中国語などの第二外国語にチャレンジ。海外大学進学の道も開かれています。部活動では太陽観測部など、他校ではなかなかお目にかかれないユニークな活動が盛んです。
受験勉強一辺倒ではなく、本当の学びの楽しさを味わえる武蔵。きっと多くの生徒にとって、人生の宝物となる6年間を過ごせることでしょう。

★しかしながら、おそらく、微妙に違っているでしょう。たとえば、ユルい決まりというのは現象しかみていません。武蔵における自由は、実に議論され続け、自由を自ら全うすることの難しさこそ武蔵の真骨頂でしょうし、その自由も武蔵のアイデンティティとして同じ考え方というわけでもないでしょう。学究的な武蔵です。ソクラテス以前から語り継がれ、いまだに「自由」とは何か、固定した概念規定がないところに、スリリングな探究のおもしろさがあるという構えでしょう。

★ ヤギのことも、もちろん命の大切さを学ぶでしょうが、その学びは道徳的な価値観だけを学ぶのではないでしょう。リアルな生命体と過ごす日々の中で生命科学や神話や農学など多方面に広がる学問的な深まりを生徒それぞれが歩んでいくのでしょう。

★いずれにしても固定観念は次々とぶち破っていくスリリングでダイナミックでそれでいて緻密な学びという筋金入りの「自調自考」が武蔵の魅力です。

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私立学校の表現(09)駒沢学園女子 身近な制服作りが、生徒たちの人生を変えた。

★駒沢学園女子のブースを訪れたとき、そのポスターや先生方から「心理的安全性」の風がさわやかに吹いた。ポスターにあるようにチームkomajoは本当に穏やかで同時にパワフルです。そのポスターの周りには、同校のグローバル×探究の教育活動を表現する写真や図が掲載されていました。広報の副部長の山口貴史先生に、生徒自身が世の中をデザインする探究は行っていますかと尋ねると、8月末に行うプログラムがあるので、実施したらその様子と写真を幾枚か送りますよということでした。

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★すると8月30日、そのプログラムを実施したその日に次のような文章を送ってくださったのです。写真も幾枚かありましたから、そのうちの一枚もご紹介しましょう。

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価値創造に迫るKomajo Quest

本校で毎週行われている探究型授業「Komajo Quest」では、学年ごとに様々なプロジェクトが実施されています。高3学年では、「Business Experience Project」として、スクールユニフォームのデザインや、環境貢献という身近な題材を通じて、生徒がリアルなビジネスの世界を疑似体験できる授業が始まりました。生徒たちは情報を集め、共有し、カテゴライズしながら、クライアントが求める“学校らしさ”を言語化し、他者と協働して一つのコンセプトを立ち上げていきます。その過程には、「社会とは何か」 「人はなぜ共に働くのか」といった、根源的で素朴な問いが潜んでいます。模擬営業の中で他者のニーズと向き合い、生徒たちは自己と社会の接点を発見していきました。このプロセスを通じて、帰属意識や愛校心といった目に見えない価値を言語化し、共有し、そして具現化する力を育みました。それは、単に制服をデザインすることを超え、「価値」の創造に迫る授業の在り方と言えるでしょう。今後の生徒の活躍が期待されます。

★感動!!しました。それに忘れずに送ってくださって、感謝!!です。そして、私の感動は、心の中で、次のような言葉がぐるぐる回りました。

身近な制服作りが、生徒たちの人生を変えているではないか!

「Komajo Quest」で驚くべき化学変化が生まれている。この「Business Experience Project」では、スクールユニフォームのデザインという身近な課題を通じて、生徒たちがリアルなビジネス世界を体験している。日々着こなしている制服がビジネスの感覚を生むなんて凄すぎる!
しかも「社会とは何か」「人はなぜ共に働くのか」という根源的な問いと向き合いながら、クライアントが求める「学校らしさ」を言語化。模擬営業を通じて他者のニーズを理解し、自己と社会の接点を発見している。日々坐禅をしながら内省することが同校の在校生の心のエネルギーになっているのかもしれない。<禅の精神ー大切な根源的なものへの眼差しー日々の生活にそれはつながっている意識=生活即根源ー目に見えない価値をDE-SIGN>というエコラーニングシステムが同校の学びのCycleなのだろう。その結果、母校への大切な思いという目に見えない価値を具現化する力を獲得。制服デザインという枠を超え、真の「価値創造」のDE-SIGNに挑む革新的な教育が、未来の穏やかでかつ強い精神のリーダーを育んでいるのではないかと!

★生徒や学校や社会や世界の希望を日々の生活で生み出す駒沢学園女子。生活即希望は、今のケイオスな世界にこそ必要なエレメントではないでしょうか。

 

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