« 聖学院 見えない数学 虚数の存在を巡って探究数学 | トップページ | 富士見丘 グローバル教育としての組織力 »

2025年7月 2日 (水)

聖学院 リベラルアーツのあふれる教育

★本橋先生の哲学的な数学の授業を見学させて頂いたあと、同じフロア―で伊藤豊先生と土屋遥一朗先生がGICの高2のリベラルアーツの授業をされているというので、少し見学させて頂きました。そして、ここでもまた哲学的な生徒の対話空間が広がっているのに驚きました。

Photo_20250702093701

★生徒のみなさんが取り組んでいたのは、「国家と言葉の関係性について」でした。聖学院は、タイ研修をはじめ多様な海外研修のプロジェクトが実施されています。英語のイマージョン授業も行われています。イノベーションの授業も探究も行われています。そして、そのすべてが社会をよりよくするアイデアを創出するデザイン思考やシステム思考なども活用したPBLになっています。

★本橋先生の普段の数学授業においても哲学的な思考を展開する機会も設けられています。ですから、言語や数学、STEAMなどリベラルアーツベースの学びにあふれているのです。

★にもかかわらず、さらに「リベラルアーツ」を学校設定科目として実施しているのです。先述したタイ研修では、文化の違いと社会課題はある意味関連していて、その文化の違いが生まれる社会構造の違いにまで視野が広がり視座が深まっていき、タイと日本の両方にそれぞれの社会課題があることに気づくプログラムになっています。

★おそらく、その一つに言語の背景にある文化や歴史、そして国家などの構造的な社会課題があることに気づくのでしょう。聖学院の高2の生徒のみなさんが、このような問題について議論して編集しているのをみて、テーマ自身は、私が高校時代にも考えていたなあと想い出していました。当時、鈴木孝夫先生の「ことばと文化」が課題図書になっていて、まだ見ぬ日本以外の国々の事例に、想像をふくらますしかなかったのを思いだします。

 

51fjva3zol_sy522_

★聖学院の高2のみなさんは、読書で終わることなく、実際に海外でリアルな体験もしているでしょう。それもあって、リアリティのあるディスカッションが行われていたのは、私の時代とは全く違う景色が広がっていて、すごいなあと。

★しかも、私の高校時代にあの「成長の限界」が出版されたばかりで、その背景にある「システム思考」について聖学院の皆さんのようにツールとして自在に使うということなど想像もつかなかったでしょう。

★議論したことを因果ループで複雑な課題の構造を可視化していました。システム思考の肝は、そのような構造にした人間のメンタルモデルに気づくことです。ですから、生徒のみなさんは、現象の関係図から、そのような現象が生まれる人間の認知過程システムや心的システムを思い描く議論に発展していました。

★ファクトのポジティブとネガティブの両義性を明らかにし、変化を生み出すクリティカルシンキングの躍動感が伝わってきました。私の高校時代は、岩波新書を読んで、仲間と対話をしたけれど、どちらかというと、文献の内容の理解を目的とするものでした。しかし、聖学院のリベラルアーツでは、現象の背景をさぐり、問題の根っこをクリティカルに発見し、リアリティのある解決策を協働編集していくという学びです。

★確実に時代は変わったと実感しました。

★GICのリベラルアーツについて、土屋先生が丁寧に書かれているレポートが、同校のサイトに掲載されています。ぜひご覧ください!

参照)【高2国語】デザインは人々にどう影響するか? 〜学校の「あたらしい公共空間」を設計する〜

|

« 聖学院 見えない数学 虚数の存在を巡って探究数学 | トップページ | 富士見丘 グローバル教育としての組織力 »

創造的才能」カテゴリの記事

中学入試」カテゴリの記事

高校入試」カテゴリの記事