今更ながら私立中高一貫校のグローバル教育の意味
★私立中高一貫校は、学習指導要領の教育内容を丁寧に生徒と共有しながら、さらに発展させています。こんなことは、何を今更なのですが、総合型選抜が増えてきたことによって、見えなくなっているという状態が起きているので、確認までということでここにメモしておこうと思ったのです。
(claude作成)
★一般選抜の場合は、学習指導要領内の教育内容の難度の違いが、志望校の大学進学準備の時の戦略データになります。ですから、この学びがグローバル教育に直接寄与するかどうかは、そもそもあまり意識されないわけです。
★ところが、総合型選抜は、探究の時間などで、自然と社会と精神の循環がうまくいかないことによって起こる多様な問いから出発するため、あたかもグローバル教育を行っているかのような錯覚に陥るのです。
★もちろん、グローバル教育の一端を担うのですが、あくまでグローバル教育>探究活動なのです。ですから、この錯覚を避けるために、「グローバル探究」という言葉が生まれています。グローバル探究は、グローバル教育の活動全般をカバーします。
★グローバル教育は、英語教育や国際理解教育をもちろん含めますが、やはりグローバル教育>英語教育、グローバル教育>国際理解教育なのです。
★そうなっているのは、日本の学習指導要領はあくまで日本の国民のための教育が前提だからです。グローバルな時代に、そこで活躍できる資質能力を身につける学びまでは学習指導要領内の話ですが、日本国民としてかつ地球市民として宇宙船地球号の中で起こっている問題を解決するリーダーシップをとれるようになる教育を積極的に行う仕組みにはなっていません。法制度上当然です。
★もちろん、意欲的にチャレンジするのは何ら構わないのですが、それをダイレクトにサポートする教育は学習指導要領には仕掛けられていないのです。ですから「グローバル教育」という言葉は、学習指導要領にはないはずです。
★グローバル教育は、私立学校の創育工夫によって組み立てられた独自の教育です。ですから、私立学校によっては、グローバル教育を行っていないところもたくさんあります。
★高度な英語教育を行い、海外研修も有志の生徒がいける環境まではほとんどの学校は揃えています。そこから先、地球市民としてグローバルリーダーになるかどうかは、生徒の意志によるというケースですね。
★しかし、グローバル教育を掲げている学校は、生徒全員が多様な領域でグローバルリーダーとして活躍するための総合的な教育が行われています。
★ですから、探究を行うときも英語をはじめとする多言語も活用するのが前提です。探究も教科が授業もPBLが前提です。探究だけでPBLを行い、授業はワンウェイ講義という学校は、グローバル教育を行っていないだけです。
★まして、探究だけで、教科学習は不要だみたいな極端な教育は、あってよいのですが、グローバル教育ではないのです。というのは、それは教科と探究が結びつかないという境界線を突破する発想をあきらめているので、その段階で知の分断が起こりグローバル教育ではないのです。
★哲学を大事する教育も大いに結構ですが、カントやデューイ、社会構成主義がどうのこうのという教育はあっても当然良いのですが、それはグローバル教育ではなく、哲学学問教育です。グローバル教育は、いろいろな方法論の前提に多様な哲学的背景があることを見抜きながら、形骸化した方法のマニュアル的活用ではなく、その哲学的エッセンスを現場にチューニングして最適化した思考の環境づくりをします。
★このチューニングというトランスフォーミングな学びを生徒自身が最終的にできるよういにならなければ、環境が異なるグローバルな時空に直面した時に応用が利きません。哲学は主義を通すのではなく、考え方や感じ方を共に変容し、新しいコンセプトを共創する思考のシステムです。
★学習指導要領がどう変わろうが、大学入試がどう変わろうが、学習指導要領内の教育の在り方の問題で、グローバル教育を行っている私立学校にとっては、その独自の教育につながるようにマイナーチェンジをしながら進むだけです。
★この学習指導要領の教育とグローバル教育のギャップは、体験格差とか経済格差の表れだという見方もあるでしょう。しかし、そのような現実のギャップがあるから、そのギャップを解消すべくグローバル教育が2011年以降現れたと考えるのが妥当でしょう。それまではあくまで国際理解教育だったのです。
★C1英語を学ぶのに、PBLの環境をつくるのに、STEAM教育を運営するのに、今では、体験格差も経済格差も不要の状態に日本の教育は進化しています。このことは凄いことです。そうであるのに、学べない壁をつくっているのが現状でしょう。その壁をぶち破っているのが私立学校のグローバル教育なのだと考えてみるアプローチがそろそろでてきてもいいなあと思います。
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