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2025年7月 7日 (月)

3つの観点別学習状況の評価から「主体的学習態度」は外される?私学は独自に進むだけ。

★毎日新聞 7/4(金) 19:47配信の記事<「学ぶ態度」は評定の対象外に 次期学習指導要領、文科省が方針転換>には、こうあります。

「文部科学省は4日、中央教育審議会(文科相の諮問機関)の特別部会で、従来の成績評価の方法を見直し、評定を付ける際に「主体的に学習に取り組む態度」(主体的な態度)を考慮しないとする案を示した。この評価方法は2020年度以降に導入されたが、適切な評価が困難で教員の負担にもつながっているとの指摘があり、方針を転換することになった。」

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(東京私学教育研究所編「Discover」から)

★これによって、推薦入試が多くなるとか、結局基礎学力重視の総合型選抜になるとか、各メディアで多様な意見がでているようです。そもそも「主体的な態度」を評価できるのかとか、「客観的」なんてものの見方はweb3.0時代にその概念の変更をしなくてもよいのか?歴史的には、すでに「客観―主観」の二項図式は反省されてきているのではないか?などなどみんなで考える良い機会だとかも言われています。

★どれもその通りですが、東京私立中学高等学校協会は、毎年5月の東京私立中学合同相談会で配布する中学入試ガイドブック「Discovery」で、現行学習指導要領の「資質・能力の3本柱と3つの観点別学習情況の評価のズレ」を指摘しています。主観的なことは評価できないからといいながら主体性を大切にする。個別最適化を大事にしながら主観性を評価できないとする考え方は、そもそも現場では無理があります。

★たしかに、「評価」というものをどう考えるのかによって、そのズレは何とでもなるのですが、いわゆる教育業界では、評価において「客観―主観」の図式を変えようとしません。

★そんなわけで、東京私学教育研究所では、学習指導要領は方向性を示すけれど、具体的な解釈は現場に任されているので、独自に行っていこうと、思考コードや研修コードを足場に各私学と協力して研修をデザインしてきているのです。

★それに、3つの観点別学習状況の評価が制度化される以前から、いわゆる総合的な全人教育を行っている私学は、成績表の様式など創意工夫して行ってきています。

★ただ、制度が変わると、指導要録などの制度上の書式が変わります。それを変えるコストや労力は、現場ではたいへんなのです。私立学校は各校がそれぞれシステムを持っているので、それを変えるのは一苦労です。教育委員会のように一元管理ではないからです。

★もっとも、一元管理は勘弁してほしいので、建学の精神に基づいて独自に先進的先見性のある教育を行っているのですが、そこに没入させてくれるすてきな次期学習指導要領改訂を望みます。

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