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2025年6月15日 (日)

聖学院 GICのリベラルアーツ システム思考が展開している その意味は重要 自分ごとが生み出す世界を変える意志

聖学院のサイトに<【高校GIC】高2Liberal Arts 当事者の視点で問い、内側から超克する>という記事が掲載されています。同校のGICのコースのリベラルアーツのプログラムとそのプログラムを共に創っている生徒の成長の変化が伝わってくる記事です。この記事の中に、「システム思考」を活用している記述があります。同時にシステム思考的なリフレクションによって当事者の視点=よくいわれる自分ごとの視点が生成されることも記述されています。しかも、その自分ごとは自分を超えることでありそれは同時に世界を変える超越的な発想に広がっていくというプログラムなのです。

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★この記事をSNSで発信していたのは同校の情報と数学の教師である山本周先生です。それで知ったわけです。というのも、山本先生が同寮の先生方と生徒の様子を広めたいという思いから紹介しているのでしょうが、このリベラルアーツの授業の背景にある知の過程に山本周先生が感じ入るものがあったからこそ紹介したのでしょう。私の信頼するグローバルイノベーションの学びの環境をデザインしているp一人である山本周先生が発信しているのですから、サイトを開きたくなるのは当たり前です。

★そして、「システム思考」を実践的に活用しているリベラルアーツの記述をみて、やはりそうなのだと確信しました。

★「システム思考」「当事者」「PBL」というキーワードがでてきています。もともとシステム思考は、ドネラ・メドウズがなくなった後、彼女の親友であるピーター・センゲが「学習する組織」というシステム思考を実践的かつ有効的に活用する組織を前提とする理論として、ドネラの遺志を継いでまとめたものです。

★だから、システム思考をPBLという組織の中で行うのは本物だし、メンタルモデルの問題も学習する組織の重要な構成要素なので、当事者というのが出てくるのも本物だということです。学習する組織を構成する要素の一つであるシステム思考だけを取りだして「探究」の思考の道具としているのはよくみかけるのですが、聖学院のようにシステム思考をリベラルアーツの現代版として活用している授業を行っているところは本当に少ないでしょう。まさにOnly One for Othersです。

★最近、フュージョン教育研究会のメンバーである同校の数学の教師である本橋真紀子先生とも対話をする機会が多いのですが、彼女もまたシステム思考を数学的思考に転移させて授業開発をしています。

★システム思考は、ループ図を使ってどんどんつなげて広げていくことで、対処療法のような個別解に集中している自分を世界全体解に目を向ける社会につながる自分をリフレクションする思考動(思いと考えと行い)へと開放する思索です。

★そして、理系出身のドネラがその図に収束する背景でつかっていたのが、システムダイナミクスモデルという数理モデルによるリサーチ手法です。つまり数学的思考です。目に見える社会現象や自然現象の要素の関数関係を数理モデルとして活用するだけではなく、そこに複素数という目に見えない正解がまだない変動をシミュレーションする方程式を加えていくわけです。

★同校の中学段階だと集合論を学ぶそうですが、この集合論的数学的思考もまた、システム思考のループ図を通るうえに大いに役立つ発想だというのです。ループ図は、結局は社会や自然の現象を要素分解しながら足し算して還元するのではなく、統合して化学変化を起こすフィードバックループを生み出す作業だからです。

★しかも、それを言語化する時、内面のメンタルモノデルから生まれてくる「関心(inter-esse)」のつながりを要求しますから、そこには情緒も生まれてくるわけです。

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★伝統的なリべラルアーツは、ざっくり言えば、言語と数学と宇宙と音楽の融合態です。言語は論理だけではなくレトリックもあります。感情を振るわす言語活動も想定されています。それに音楽はまさに論理と情緒の融合態ですよね。

★ピーター・センゲがシステム思考とSELのシナジーな関係をEQの著者ダニエル・ゴールマンと対話している書籍が出版されていますが、まさに聖学院のリベラルアーツは、彼ら2人の理論と発想も内包する現代化されたプログラムになっているのです。

★システム思考の背景にこのような数学的思考やSEL的発想が内包されているからこそ、世界共通発想としてのグローバルコミュニティシップを聖学院の生徒は生み出すことができるのでしょう。

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