「成長」と「自己」❶自己とはothersとの融合
★森の中にしばし暮らしているといつも思うのですが、自分という「自己」は、othersとの融合態なのだと。世界を「知る」という「自己」は、身体の中の脳とか心とかの中にいる「自分」を指すと思われている可能性があります。しかし、本当はその「自分」と「自分」が知ろうとしている「対象」の両方の融合が「自己」なのではないかと。
★対象と自己を分解して、その自己を自分だと思い込んでいる。しかし、その対象も「自己」であり、「自己」だと思っていった「自分」も「自己」だと思い込んでみるのもありではないかと。
★othersと自分という分け方は、othersを他者だと思い込むこむことによって、明らかに自分と他者は違うと思い込んでしまうのでしょう。あるいは、othersを客体とし自分を主体だと思い込むのでしょう。ところが、othersは、森の中にいると、植物も動物も昆虫も鳥も微生物も空気も水も土も、もちろん人間もothersです。彼らに囲まれ自分もそこに位置づけられ、呼吸をし、食し、排出し、キノコのようにothersの循環態の中にいるのです。
★その循環態のメンバーとして自分がいる時、心地よい気持ちになり、日常で気づかなった苔の存在を受容したりしている自分。それはothersと自分が脳神経身体全体で化学反応を起こしながらまさに融合体として「自己」になっています。
★「自己」の成長は、したがって、othersとの循環態のシステムを知り尽くしていく世界作りそのものです。はじめは、自分の知らない専門知が知識として整理している領域を受容融合して、既知の世界の矛盾の解消をしていく「自己」の成長があります。
★最終的には、othersの既知の世界の限界を超える「自己」に到るでしょう。
★100人いれば100通りの「自己存在」があるわけです。その100通りの自己とは、othersと融合している「自己」です。他者とは、自分とは違う融合態である「自己」です。自分とは身体的な個体としての人間ですが、「自己」とは身体的な個体ではなく、othersとの融合態です。
★もちろん、これも思い込みでしょう。思い込みの正当性、信頼性、妥当性は、このothersすべての循環システムと矛盾なく接続できる融合態であるかないかということでしょう。
★それぞれの融合態としての「自己存在」が循環システムに接続できる状態を破壊する活動は、それゆえ制御せざるを得ないのです。健康という循環を阻害する原因は制御することになります。精神の循環を阻害する原因は制御することになります。人間関係の循環を阻害する原因は、身近な阻害、戦争という大きな阻害も同様に制御することになります。
★そして、othersとの新たな遭遇によるインスピレーションを生み出す循環を阻害する原因も制御することになります。それうえ、その阻害要因に気づく「批判的思考」がothersと融合態になった「自己」は成長しているとなるのです。
★さらに、その解決を生み出し、阻害要因を生み出していたシステムを転換する新しい世界を創り、新たな融合態としてなる「自己」はさらに成長しているとなるでしょう。分断の中で「自分(myself)」はかくして閉塞状態に陥りますが、「自己(Self)」は分断を超克するのです。その超克は、小さな超克の連続です。小さな超克が起こる時、そのたびに感動というセレンディピティが「自己」には生まれます。それゆえ、セレンディピティの数だけで成長するといってもいいかもしれません。
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