これからの教育(20)日比谷高校 国際事業部ではなくグローバル事業部の活動今後も推進の意味するコト
★NIKKEIリスキリングで「東大合格で大躍進の日比谷高校、次は世界的リーダー育成 グローバル事業部も設置」という記事が掲載されています。東大合格者数が飛躍的に伸びた理由や今後は東大一直線ではなく海外も視野に入れ久しい前から設置されているグローバル事業部の活動をさらに推進していくというインタビュー記事です。
(作成はbing)
★インタビュアーが公立学校で「グローバル事業部」が設置されているということについて驚きを見せているのが印象的な記事でした。確かに公立学校では国際教育という言説が主流です。グローバル教育という言葉はあまり使いません。ここでもあくまでグローバル事業部であってグローバル教育ではないのです。そんなこだわりにどんな意味があるのかと思われるかもしれません。それが学習指導要領にきっちり基づくという姿勢なのです。
★しかし、グローバル事業部という言説を活用して、都から予算をつけてもらって、実質グローバル教育を展開していくのです。国際教育ではなくグローバル教育というのは、国際的リーダーではなくグローバルリーダーを育成することを掲げているからです。つまり国家を代表する国際リーダーではなくかけがえのない地球という領域のリーダーとしてグローバルリーダーを育てるのがグローバル教育だからです。
★この流れは実にいいことです。もともとグローバル事業は、都が計画し、推進しています。都のサイトによると、
東京グローバル人材育成指針に基づく東京都におけるグローバル人材育成に係る取組の充実を図るため、先進的な取組を推進する学校20校を令和4年度から「Global Education Network 20」として指定し、各校の特色を生かした3つのグループに分けて取組を進めています。
【学問・探究グループ】10校
外国語をツールとして活用しながら、探究的な学びを深める学校
日比谷高等学校・白鷗高等学校・深川高等学校・富士高等学校・西高等学校・戸山高等学校・大泉高等学校・八王子東高等学校・南多摩中等教育学校・武蔵野北高等学校
【対話・理解グループ】7校
留学生の受入れや意見交換等、外国の生徒等との交流を通して、自己の確立や世界の一員としての自覚を促す学校
小石川中等教育学校・三田高等学校・三鷹中等教育学校・国際高等学校・飛鳥高等学校・立川国際中等教育学校・小平高等学校
【実地・協働グループ】3校
国内外の多様な他者と、ものづくり等の協働を通して、社会貢献や地域貢献等に取り組む学校
大田桜台高等学校・千早高等学校・町田工業高等学校
★3つに分けているというものの、学問・探究は対話が必要だし、協働も必要なので、このカテゴライズはあまり意味はなさそうです。むしろ各学校のカタチに合わせて後付的にネーミングしたという感じでしょうか。それはともかく、20校がパイロット校として実質グローバル教育を推進しているのです。
★そして、東大自身がグローバル大学になるために外国人の先生が学長の新学部を設置する予定だし、そもそも世界大学ランキングを意識しているわけです。東大一直線で進んでいっても、そこは世界大学ランキング100位以内の大学の1つに入学したということになるのです。
★したがって、東大向け進路指導以外にグローバル教育もプラスするという発想は、実質的にはグローバル教育を行うということを示唆しているのですが、そのためには実質東大以外の世界大学ランキング100位以内の海外大学にも進学する環境をつくらざるを得ないということでしょう。
★というわけで、日比谷高校の強烈な東大合格輩出力とグローバル事業推進力によって、他の19のパイロット校も力を入れざるを得ません。そうなると、高校無償化になったとしても、グローバル教育で実績を出している公立をまず選んで、その次に私立という流れもできます。
★当然、私立は黙っていません。グローバル教育先駆者として、さらに力を入れるでしょう。でも一つ違うのは、私立学校は、英語力ベースのグローバル教育という発想はすでに超えているということです。そして、国と国の交流ではなく、世界の私立学校同士の交流がコミュニティ化しているということです。
★東京都は、グローバルスマートシティになるでしょう。しかし、ラボシティになるには、この私立学校同士のグローバルラボコミュニティが必要となります。よいかわるかは別にして、グローバルスマートシティ×グローバルラボコミュニティという東京フュージョンシティは、他の都市では難しいのです。都立高校と私立高校のゆるやかなコレクティブソサイエティ発想はいずれ必要になるでしょう。
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