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2025年4月23日 (水)

芝国際➋多様な外部環境のせめぎ合いの中で超える

★芝国際の吉野校長のお話を伺っていると、学問的な基礎づけがあることがよくわかります。人文科学や社会科学では、主観と客観とか本質と現象とか質と表現などの二項対立が生み出す葛藤や矛盾が、いわゆる今流行りの教育言説である「社会課題」を生み出す契機です。ポピュリズムの発想は、この葛藤や矛盾を解こうとすることは難しく面白くないので、さっさと楽しいことをやって得になることをやろうとなりますね。それは、世界のポピュリズムの動きを見ていてすぐに了解できるでしょう。

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(エントランスホールは図書館ともつながっている。エントランスの外は庭園が広がっている。自然の感性と学問の知性が循環する建築デザイン)

★学校だと、教育の質か大学合格実績かとか思考力か知識力かという平行線がずっと続いているわけです。大学合格実績や知識力は、学校でなくても出力できるので、どんどん学校以外の教育産業が拡大するのは、当然の流れです。市場経済のわが国で、これはある意味市場原理の機能が健全に稼働しているので、これをいちいち否定するわけにもいかないのです。

★大事なことは、この局面で、学校はどうするのかということです。すなわち、この二項対立をどう解決するか?です。簡単なのは、どちらか一方を重視すればよいのですが、質を重視しても、質は見えないので、生徒募集ではあまり効果が期待されません。それでもいいのだという学校もあるかもしれません。また、生徒や保護者のニーズに応えるために、大学合格実績を増やすことに専念すればよいという学校もあるかもしれません。塾に通わせるよりずっとお得感があるという実用主義的な考え方もありです。

★もっとも、公立学校はそのようなことはどれもできません。子どもたちが標準的な基礎学力を身につけることと、社会解題の解決という貢献をするということが第一目的です。質がよいかどうかは問いません。そのカリキュラムを履修することが大事です。大学合格実績を増やすことに邁進することもできません。するのであれば、特別枠を教育委員会が決め、議会で通らなければできません。

★つまり、根本的な問題である二項対立の葛藤に対する教育は、個々の心ある教師に任せ、教育行政としてはそこは手を打てないのです。

★このような教育行政の状況、ポピュリズム経済の状況などをみて、海外からインターナショナルスクールが日本にやってきたり、国内でもインターナショナルスクール設立が増えています。インターナショナルスクールは、IBやAレベル、APコースなどを実施しているので、海外大学や国内大学も入りやすいのです。

★しかも、インターナショナルの生徒が大学を受けるとき、国内大学であっても、国内の全日の生徒が受験する一般試験とは違います。海外大学を受験する時と同じようなシステムになっているのです。スタイルは違いますが、基本的にはIBなどの成績と志望理由書と口頭試問または小論文といった思考力や創発パワー、ボランティアなど貢献度(最近は社会起業の発想も)などが必須です。そうそう、英語力は大前提です。

★つまり、グローバル教育の質=世界の大学の合格実績というシンプルな教育ができるのです。しかし、問題は学費が相当高いわけです。

★このような、外部環境の激しいせめぎ合いの中で、そして、それぞれメリットとデメリットが交錯する中で、芝国際は、最適な教育環境をデザインするという意味で超越しようとしているというのが、吉野校長の言葉から伝わってくるのです。さすがです。

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