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2025年2月11日 (火)

2026中学入試準備(06)知られざる工学院と聖学院の思考力セミナーものすごいバックボーン

★中学入試の新タイプ入試の対策として、工学院と聖学院は思考力セミナーを年に何度も行っています。新タイプ入試は生徒獲得のためのもちろん入試ですが、才能発掘入試として重要な役割を演じています。そして、その対策は塾ではなかなかできないため、学校が独自で開催しています。その中で、両校の思考力入試は傑出していますが、そのバックボーンが学際的でグローバルであることは知られていません。ディズニーランドのようにバックヤードツアーがあるわけではないのでわからないのは当然です。

Thinking-x

★それに見たとしても、なぜ中学入試でそこまでやるのかと、難しすぎると表現ができずに諦めてしまうケースが多いでしょう。だから、この内容を話しても、なかなか日本では興味と関心を持つ人はいないのです。もしこれが欧米のエスタブリッシュスクールならみなピンと来るはずです。

★ですから、両校はタンタンと新タイプ入試を行っています。工学院は、毎回すべてが新タイプ入試になっていて、それに気づかない程自然に行っています。バックボーンが凄いことは目立たないようにひっそりと。

★聖学院は、3タイプの思考力入試を行っているのは有名ですが、こちらもバックボーンについて語ることはありません。本質的なことは伝わりにくいし、難しく思われるのは本意ではないからでしょう。

★この両校のバックボーンは、上記の図のようになっている要素が循環して一つになっているThinkingXができる教師チームが創っています。彼らは、普段の授業でこのThinkingXを生徒とさりげなく共有してもいるのです。すばらしいですね!

★さらにすごいのは、この思考力セミナーのプログラムを企画運営している教師は、外国人教師ではなく、日本人教師です。彼らは英語が堪能なのです。英語の教員というよりは社会学の専門家だったり、心理学や学習理論の専門家だったり、数学の教師だったりするのです。彼ら3人は英語の力が外国人教師と何ら変わりません。

★ThinkingXというのは、explore × exchange × expressという3Xをフル回転させながら、トランスフォームシンキングをして、学際的な広がりと深さを追究していく思考法です。このThinkingXをアナログなAIエージェントを作りながらそれを活用しながら行っていく計画を立てています。新しいものを見出すというより、今まで行ってきたことを見える化するということですが、その過程でさらにイノベーションが起こるでしょう。

★上記の図を見て、これが日本の学習指導要領では到達できないコンセプトベースな学びを創り出す発想法だということが分かると思います。突出したグローバル教育とは、日本型の教育とコンセプトベースな学びが融合するところにあります。日本型教育とは「道」の教育ですが、これがあることによってGAFAMなどからリスペクトされるわけです。そして、それとコンセプトベースな学びが融合することで世界をリードするグローバル教育を実践できるのです。本質的学びと生徒獲得の融合。まさに渋沢栄一の論語と算盤という私学の心意気に通じる先生方がいるわけです。日本の未来はなんとかなるでしょう。

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