2025中学入試動向(19)公共・倫理の共通テストから理系に力を入れている学校のカリキュラムの重要性が見えるような気がした
★本日2日目の大学入学共通テストが行われている。冷え込みも激しいし、インフルエンザなども猛威を振るっている中だが、集中して自分の想いを成し遂げることを祈っている。そういう思いを抱きながら、昨日の公共・倫理の問題を眺めて、ふとこれはいい傾向ではないかと思った。
(制作はbing)
★というのも、たしかに公共・倫理は、文系を受験す時も、理系を受験する時も共通テストのときしか選択できないケースが多い。しかし、理系の場合は、東大や東京科学大学のように個別入試では社会はないわけだ。だとすれば、理系の場合、公共・倫理の選択が意外と多いのは腑に落ちる。
★みたところ、歴史系の科目より覚える量は少ないし、考えると言っても教科書を読んで基礎知識を学んでいたら、あとは推理するだけで結構得点がとれる。だからちょっと対策をすれば意外と高得点がとれる。
★しかし、そのことより、正義や愛、平和、美などの重要なテーマを学ぶことはAI社会においては極めて重要で、テクノロジーやエンジニアリングの領域で、新たなAIモデルを創発する時、言語学や人類学、哲学、社会学、生命科学などの知見も当然の如く取り入れる超学際系の学問が動き出している。中高時代に公共・倫理のセンスを身に付けておくことはある意味リベラルアーツの学びのような感じではないかなと思った。
★データサイエンスやクリティカルシンキング、帰納法、演繹法、仮説推理法、フーコの思想などに関しても巧みに出題されていて、知識というより推理しながら思考する問題も多々あり、理系の生徒にとっては学びやすい。
★今後理系に力を入れている学校の公共や倫理のカリキュラムがどうなっているか調べてみたいなあとふと思った。
★そして、工学院大学附属中学の教頭田中歩先生が、自ら道徳の時間を担当し、英語と日本語のハイブリッドでIBL(Inquiry based Learning)型授業をデザインし実施していることの意味が、なるほどとピンときた。これが、歩先生が最近よく使っていることば「セレンディピティ」の意味だなと実感。
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