2025中学入試動向(03)神奈川私立中学の帰国生入試の結果から見えるコト
★帰国生入試は、東京と神奈川とでは事情が違う。首都圏で中学入試の帰国生の数は600人程度だとすると、この600人が、首都圏中の帰国生入試を併願する。だから、合格者数はでるが、多くは東京の私立中学に入学してしまう。そのため、東京の私立中学では、インターコースとか国際学級とかが1~2クラスできる学校も誕生している。この学級編成は神奈川では洗足学園以外ではなかなか維持は難しい。洗足のその学級編成こそ首都圏でさきがけの取り組みだから成り立っている。だから、ますます、東京の私立中学に帰国生が集結する。
(神奈川県の「神奈川ビジョン」の資料から)
★したがって、神奈川の少子化の影響を帰国生入試は一般入試と比べるとそれほど影響を受けていないはずだ。神奈川の私立中学の帰国生入試の判明分を見てみると(10人以上出願している学校)、すべて締切がきているわけではないが、聖光学院や洗足学園のような老舗の帰国生入試の出願が20%前後減っている。
★最強の人気を誇る両校の人気がなくなってきたとは考えにくい。ではなせか。それは帰国生の価値志向がやはり変わりつつあるということである。神奈川大学附属とか鎌倉学園、清泉女子、カリタス女子、湘南白百合がなどが持続可能な出願件数を維持しているのは、価値志向が国際的な学校の環境を保ちつつ国内外の有名大学に入れる仕組みを創っているからだろう。
★一方で、従来の帰国生は、帰国生入試も受験しつつ、一般入試も受験する。聖光学院の帰国生入試の合格を担保に開成とか受験するんだろう。いわゆる帰国生入試を行っていない高偏差値の学校には、帰国生資格をもつ生徒がたくさんいるというのも事実だろう。
★だから新しい価値志向の帰国生ははじめからそこを受験しない。その分が20%前後損じするということ?か。
★帰国生600人の行方がわかると、価値意識の志向性の変容ぶりがわかるはずだが、独断と偏見であるが、このような推理もあたらずと言えども何とかであろう。最終的に結果がはっきりしたら、再度考察したい。
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