2025中学入試動向(13)これからの私立学校の経営は転機を迎える 親や企業が寄付したくなるような教育の質を磨く経営
★私立学校は学費と助成金で経営の基盤が成り立っている。定員は決まっているから、産業界のように会員商売を行うわけにはいかない。よって利潤はでないようにできている。それなのに儲かって仕方がないと言っている教育者がいるとしたら、それは怪しいということになる。受験生は、実は商品を購入して代金を払っているのではない。資本主義は二つの経済システムが循環している。それは利潤追求のイノベーション産業とそのイノベーションを生みだす才能を開花するシステム。才能開花システムの経済は、その利潤を得た産業界が、自分たちの持続可能性のために、才能開花システムに投資するのではなく、寄付をするのだ。だから、学費は、商品の対価ではなく、寄付をしたくなるような素晴らしい教育であるというのが大前提なのである。
(Bingによる制作)
★まさか?!と思うでしょう。しかし、AIエンジニア起業家と話をしていて、そして東大の国語の入試問題にでた学者の仲間の文章を読んで、田内学さんの金融教育に耳を傾け、AI関連の論文を読んで、いきついたところは、産業界は、教育の極めて重要な生徒1人ひとりの才能を開花するプログラム開発は、一般化できないがゆえに市場形成ができないから投資をしないということだ。投資をされないから価値がないのではなく、だからこそ価値があるのだという価値の逆転を起こすのが教育なのだと。
★資本主義の商品交換と贈与の相互依存関係が、文化人類学や社会学、歴史学などで語られてきたが、その商品交換と贈与の循環関係を積極的に創ることが倫理資本主義になる。論語と算盤のコンセプトの実現となる。
★資本主義が悪なのではない。贈与が善なのではない。両方の循環というか融合がウェルビーイングなのだ。この循環が起きない時、資本主義も贈与経済も悲劇を生む。
★なんて夢みたいなことを言っているけれど、実際寄付したくなる学校が選ばれるということはあたらずと言えども・・・ではないだろうか。
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