2025中学入試動向(04)埼玉私立中学入試始まる
★本日10日から埼玉エリアの中学入試が本格的に始まる。日能研倍率速報(2025年1月9日現在)の公開情報から、10日埼玉中学入試実施校のうち出願数200名以上で昨年比順で並べてみた。開智グループが爆増していることはメディアも報じているが、それだけではない。
★細田学園、武南、浦和実業などの出願数も増えている。このような学校は、キャリア教育にもちろん力を入れていて、実績も出ている。このキャリア教育は、基礎学力をきちんとトレーニングすることは大前提だが、グローバルやICT、探究の教育環境もデザインしている。
★埼玉エリアの中学入試は、東京からの中学受験生も多い。東京の中学受験生の3分の2は、そのような基礎学力と新しい学びのバランスをとっている私立中学を志向するようになっている。このバランスが、基礎学力に軸足をおくのか、新しい学びに軸足を置くのかの両極のどのあたりのバランスなのかは、学校によってだいぶ違う。しかし、東京大学は魅力的だけれど、あの受験勉強の意味は世界的視座に立てば、無理矢理挑戦するものでもなさそうだということに気づき始めている。
★御三家に通う生徒も、彼らにとって王道のとある塾通いをせず、4技能の英語に力を入れ、創造的思考力を楽しみながら、東大に入ればそれでよいし、そうでなければ早稲田の国際にいって、大学院で海外や東大にいくというコースを考えている生徒もいる。
★まして、生成AIがでてきたら、本来的良き問いを生み出す力と多言語と数理モデル思考をトレーニングできる中学に初めから入学して、学部の東大の受験はあえて回避し、卒業後東大や海外の大学にいけばよいと考える価値志向性が生まれてきているはず。
★今の受験生が40歳前後になるのは、2050年。東京のみならず日本、世界は相当変わっている。変わらねばならないとかがんばらなくても変わる。善い方向にもっていくのか悪い方向にもっていくのか、少なくとも善い方向に持っていきたければ、今までの学びでは、難しいというのは、歴史に学べばすぐにわかる。
★そういうわけで、実際に通うかどうかはわからないが、東京からの受験生の基礎学力派と新しい学び派と中間派の志向性に合わせた多様な入試を開発する学校に受験生が集まるという傾向が、10日の埼玉エリアの私立中学の出願傾向から推察できるかもしれない。私の独断と偏見に過ぎないが。
★この基礎学力派と新しい学び派と中間派のすべてを融合するフュージョン教育が実はこれから重要になる。このフュージョン教育を生み出している学校は、まだないが、生み出そうとしている学校は7校ぐらいある。いずれ紹介できたらよいが、まだ機は熟していない。2027年にようやくその真価が認識されるようになるだろう。
★日本の経済が瞑想期/迷走期にはいるから、中学入試市場がもてばよいが。
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