2025年中学入試動向(32)湘南白百合 帰国生の特徴が変わる その意味は?
★2025年度の湘南白百合の帰国生入試の出願の最終人数が公開されました。A方式が21名、B方式が10名の合計31名です。トータルの人数は、昨年に比較してほぼ変わりません。横ばいということでしょう。しかし、A方式の出願数がB方式の倍以上というのは、昨年と真逆です。これは英語圏あるいは海外のインターナショナルスクールで学んできた生徒が多く受験するということを意味します。
★帰国生は、❶海外経験を生かせる学校であることがまずは何より大事な志望理由です。そして、➋その次に将来海外大学や東大などの難関大学に進みたいというモチベーションがあります。
★この2つを満たせるグローバル教育を行っている学校として、湘南白百合が選択されたということを示唆する出願の結果になりました。
★帰国生だからといって、すべてが英語が達者な分けではありません。フランス語だったり、中国語だったりします。彼らは、➋の欲求をどちらかというと中心に満たせる学校環境を選んだとしたら、英語ができると思ったとか英語を生かせないのかという周りの生徒のアンコンシャスバイアスのプレッシャーを感じます。
★ですから❶の望みをかなえられる学校を探します。湘南白百合は、B方式がありますから、彼らのような希望をかなえられる学校であります。そして同時に、❶も➋も満たしたいという希望もかなえられる学校です。
★B方式で入学した生徒も、実は心理的安全な雰囲気の中で、英語を学んでいくことができますから、最終的には➋の欲求も満たせます。
★こうして、湘南白百合は、世界のエスタブリッシュな教育と接続できる学校として認知されています。少子化の時代、2025年は、湘南白百合のように志望者数の競争ではなく、教育のクオリティの競争ということになるでしょう。
★定員を確保し、生徒1人ひとりの才能を生かせる多様な教育と高い大学合格実績の両方を満足する教育の質を選択する生徒が集まってくるのか、前者を満たす教育が主軸なのか、後者を満たす教育が主軸なのか。私事の自己決定ですが、世界のエスタブリッシュな教育と連続できるのは、両者を満たせる学校です。
★少子化の時代、各学校はどうするのか?2025年の中学入試の動向でそれを見ることができるでしょう。
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