2025年中学入試動向(39)駒沢学園女子 禅と数学とアートを極める教師の存在
★日経ビジネス(2023.6.12)小川 仁志さん(哲学者・山口大学国際総合科学部教授)の記事「禅・数学・アートを「記号」で捉えるビジネス効果とは」は目からウロコです。そして、駒沢学園女子の数学の教師をすぐに思い浮かべました。小川さんは、<論理の行き詰まりを記号で表現する「禅」、捉えきれないものを記号で表現する「数学」、多様な解釈のために記号で表現する「アート」、これらをどうビジネスに応用できるか考えていきたいと思います>という趣旨で書かれているのですが、この「ビジネス」を「グローバル探究」と置き換えると、まさに駒沢学園女子の数学のその教師のことではかと思い立ったのです。
★今年、同校では、12月2日から7日まで早朝坐禅会(摂心会)が行われました。同校のサイトによると、2500年前、インドのお釈迦さまは、苦楽の矛盾を超えた幸福を発見され(中道)、仏陀(智慧と慈悲を備えた最高の人格者)となり、このことを記念して、駒沢学園では、地域の方、学生、中高生、教職員皆共に坐禅をするということです。
★なんとユークリッド幾何学という数学が誕生したときと同時代に仏教は生まれたのかとここでも感動。
★小川さんは、見事に坐禅と数学とアートを結び付けていますが、歴史的にも結びついているのだと思うとくらくらしてしまいます。
★それにしても小川さんは、あの鈴木大拙の言葉を次のように引用しています。
「□△○」の意味には諸説ありますが、大拙の禅の哲学を踏まえて解釈すると、□が「物事にとらわれた状態」で、△が「座禅」を意味し、○が「悟りを得た」状態となります。基本的に禅は、分別を超えたところにある真理を捉えようとするものです。とりわけ大拙が唱える「無分別の分別」といった概念が、まさにそうです。禅では、論理がもたらす行き詰まりを超えるために、心を落ち着かせて考える「座禅」という身体的行為が重視されています。「□△○」は、「悟りのプロセスを示している」と捉えると、納得がいきますね。
★駒沢学園女子の摂心会の坐禅の経験を通して、生徒は、達成感や、自己肯定感、周りに支えられていることへの感謝や、自分を客観視する機会に気づくといいます。まさにこの坐禅の経験からMLI(Meta-Lesson Induction)を学ぶわけです。□△○のプロセスですね。
★そして、同校で活躍しているある数学の先生は、数学と禅とバイオリンを結び付け「グローバル探究」のプログラムをシンガポールで生徒と共に経験しています。
★もちろん、その先生と協力し合う先生方が駒沢学園女子の教育を支えています。とにもかくにも、小川さんの文章が、その数学の先生を私に思い出させ、同校の禅が多様な教育活動に結びついて、生徒の生き方のプロセスを生き生きと映し出してくれたので、ここにコメントしたくなったのです。
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