吉野明校長 東京の私学の建学の精神を融合拡張するカタリスト
★本日、吉野校長と偶然お会いする機会がありました。20世紀末に鴎友学園女子で「愛と誠実と創造」の三位一体の建学の精神を具現化する役割を果たされているときにお会いし、その後同校の校長として、学内にその精神を浸透させるだけではなく、社会化させるインパクトを与え続けていた時にも何度か同校に伺いました。
★当時私が学んでいた私学人の一人が吉野先生だったわけです。さらに私学の系譜論を求める道を開いてくださったのが当時の東京女子学園の理事長校長の實吉幹夫先生でした。やはり實吉先生もまた私が敬愛する私学人だったのですが、實吉先生と吉野先生もまた当時から共振していました。
★その吉野先生が、東京女子学園の新しい姿である芝国際の校長に今年就任したというのですから、感慨無量というか、「これが私学の系譜なんだよ」という實吉先生の声が聞こえてくるかのようです。
★吉野先生の前任校である鴎友学園女子は女子校で、キリスト教主義の学校です。東京女子学園は宗教系の学校ではありませんが、實吉先生は麻布出身で江原素六の精神の継承者です。つまりクリスチャンでなくても、クリスチャン精神を継承しています。
★吉野先生は、女子校の創設期というのは、男性と女性の間にひかれた境界線を女子が自ら越境していく力を養う場であったといいます。100年前も今も、まだまだジェンダーバイアスがある中で、東京における女子校の価値は重要です。
★しかし、現在は、このような一方が他方に圧力をかける境界線は多様にあると吉野先生は語ります。グローバル時代というのは、このような境界線をどう払しょくしていくのか大きな課題があるのだから、女子校のその教育力を、そこに生かすことは可能だろうと吉野先生は考えているようです。
★吉野先生の中にある鴎友学園女子の建学の精神は、言葉を変質させつつも、そもそもが普遍的根源的なマインドですから生かされるのでしょう。
★こうして、シングルスクールや共学校を超え、建学の精神の違いを超え、その根源的な精神に立ち還り融合拡張していくカタリストとして吉野校長は新しい学校づくりを始めたのです。すでに出来上がっている学校で、建学の精神もすでにあるものを継承していくために校長として就任するスタイルではなく、吉野先生は再び新たな学校の教育とそれが基づく建学の精神を創造していくわけです。学校づくりの原点からの出発です。
★私立学校は、利益組織ではなく、愛と誠実と創造の三位一体の才能者を輩出する智慧の組織です。マズローの5段階欲求説にたとえると、利益組織の多くは、生理的欲求、安全欲求、所属欲求、承認欲求を満たせば十分なわけです。
★しかし、私立学校は建学の精神を自己実現する社会貢献組織です。吉野先生はご自身の広く深いそのような教育の経験の中で培ってきたマインドとテクノロジーを芝国際に注ぎ込み、つまり實吉先生のリソースと融合拡張させるカタリストとして歩む道を切り開いているのです。
★このような私学人と共に生きられる時代に感謝いたします。
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