建学の精神の重要性に光が当たる時代 2024年ノーベル経済学賞受賞者の意味から
★2024年のノーベル経済学賞は、MITのダロン・アセモグル教授、サイモン・ジョンソン教授と米シカゴ大学のジェイムズ・ロビンソン教授に授与されました。授賞理由は「社会制度が国家の繁栄に与える影響の研究」だそうです。地政学リスク、気候変動リスク、ハラスメントリスクなど世界共通のリスクや危機があふれている時代にあって、民主主語という制度の作り方・使い方によって繁栄と格差を生み出し、民主主義の危機をもたらしていることを、経済学の側面から検証していったということだと思います。これは、私立学校の建学の精神に基づいた学校経営が実に価値があるよという話につながりますね。
★今年ジャーナリストの大野和基さんが、インタビューしてまとめた上記の本の中に、今年のノーベル経済学賞受賞者のダロン・アセモグルさんの記事があります。数式なしの論文なので私でもなんとか読めました。
★歴史学や政治学の領域では、民主主義という制度と市場経済の関係を国家と市民社会の関係性でとらえる研究はずっとなされてきましたが、それを経済モデルで検証していこうというのは、たしかに今までなかったかもしれません。
★アセモグルさんは、強い国家と強い市民社会のバランスを経済をつくる制度とその規制の適切な塩梅をリサーチし、経済モデルで証明しているのでしょう。そのバランスが適切であれば、市場経済は健全い機能し、民主主義も持続可能になると。私立学校の発想と同じです。
★その経済モデルがどういう計算式なのか、それはいずれ概説してくれる人がでてくるので、楽しみに待っていますが、この民主主義と市場経済の関係性は、国家主導型か市民と協働型かアナーキーかなどにわかれますが、私立学校は強い国家と強い市民社会の適切なバランスをとりながら明治以来経営してきたのです。
★それが顕著に表れているのが、私立学校振興助成法の保守とガバナンス改革への議論です。本日も共立講堂で、東京私立中学高等学校協会と父母の会が一堂に会して、この点について一丸となって都や国に要望していこうという大きな会合があります。
★所得制限が撤廃されて、高校の実質学費無償化が現実化しているのは、この要望の働きかけのおかげですね。
★このような建学の精神に基づいた自由で独自の教育を創っていくことを保守することは、今年のノーベル経済学賞受賞によって、極めて全うで重要だということが検証されたと言えるかもしれません。
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