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2024年9月20日 (金)

順天 2026年北里研究所の付属校になる準備着々 中学応募者数増やす

★2026年から順天中学校・高等学校が北里研究所の付属校になるという話題は、衝撃的で、昨年末から教育界や受験業界で注目を浴びています。そして、いよいよその具体的な準備が動き始めました。それ以前から、探究=研究というプログラムやプロジェクトが多数実施されていますから、文理融合と理数系的な学びは加速しているようです。

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(写真は順天サイトから)

★驚きなのは、ミュオグラフィの原理を活用するプロジェクトに参加している生徒もでてきていることです。レントゲンと同じ発想なのですが、X線の代わりにミュオンを使うので、世界中どこでも同じ装置で透視をすることが可能だというのです。エジプトのピラミッドが透視できるという最先端のテクノロジーで話題を呼んでいますが、火山、原発など人間が近寄れないところを透視できるようになります。

★とはいえ、まだ大掛かりな装置が必要で、どこでもだれでも活用できるようにしたいというデザイン思考さながらの発想で挑戦しています。他の学校も参加しているプロジェクトチームで、今スイスに行って学んでいるようです。

★このような高度なテクノロジーをイメージするアイデアは、高校になってからでは、大学入試の準備もありますから、そう簡単ではありません。やはり中高一貫ならではの中学から探究活動をじっくり行っていく必要があります。

★したがって、中高大一貫校として出発するにあたり、その準備として中学の定員を増やし、となると高校の定員を減らすという学則定員の変更をするようです。同校サイトの中学募集要項では、来年から中学の応募者数を30名増やし、1クラス増を予定しているとあります。

★2027年には、15歳人口は急激に減少すると予想されていますから、その対策としても有効でしょう。

★しかも、予定されている定員120名のうち、60名は4教科入試ですが、50名は国語と算数の2教科入試、10名は多面的入試で募集します。これは何を意味するのか?

★それは、バランスよく基礎学力をしっかり勉強する生徒のその才能も、国算や英語は学ぶけれど、社会と理科の入試勉強の時間を自分のすきなことにつかう才能も受け入れるという入試システムであることを示唆しています。

★もともと同校は系統的知識の学びと経験的な学びの両方のベクトルの合力を大切にしています。ですから、どちらかが得意な生徒がバランスよく集まってくればその合力は思いもよらぬ化学変化を起こすわけです。

★それは同校はすでに経験済みです。ですから、中高大一貫に移行する機会に、思い切って中学の応募者数を増やしたのでしょう。

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