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2024年9月 3日 (火)

2050年社会をユートピアにするかディストピアにするか(01)高橋是清の意志

★開成の初代校長だった高橋是清。世の中的には、政治や金融業界で超有名で、あまり教育者であったことは取り上げられない。ところが、政治と経済と教育は一体であることを論じ、開成などでそれを実践してきた。当時の日本はいうまでもなく、近代社会の仲間入りを果たすべく近代国家建築のために若者がリーダーシップを発揮していた。高橋是清もその一人。近代国家を作るには、藩校や私塾で行われてきたように偉大な師が奮闘努力するのもよいが、日本の子供たち全員が欧米列強の近代社会に追いつける資質・能力・技術を身につける必要がある。読み書き算盤、そして英語の力を日本の子供たち全員にという強固な意志があった。随想録を読むとその意志が随所に現れてくる。

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★同書の「教育論」の中にペン剣の話が出てくるが、これは何も開成だけの話ではなく、日本の子ども達一人ひとりへの精神を説いている。

★ある意味、現代この高橋是清の意志はほぼ到達したといえよう。

★そして、到達するや、新たな次元が現れた。それが2050年の社会だ。今20代から30代の教師と少しずつ話はじめているのは、この2050年の社会は近代国家の様々な矛盾をある一定の水準で解決する新たな社会で、高橋是清の意志を再び覚醒する時が来たということである。

★2050年社会を豊かな資本主義に変換するか、欲望の資本主義のまま終えるのか。世の中は、前者に向かおうとしている作用も表立ってきた。

★しかし、それには高度な技術や豊かな知が必要なのだ。現状の教育では、その高度な技術や豊かな知を生み出す教育がごく一部でしか行われていない。

★これをどうするのか。20代から30代の教師は、2050年には50代前後になっている。2050年社会を牽引している世代である。そして、今の4歳の孫の世代は、30代になっている。今の20代から30代の教師と同じ歳になっている。

★その時孫たちは、高度な技術を持ち豊かな知を有していなくてはならない。

★つまり、2030年までには、2050年社会をディストピアにしない教育に転換していなければならない。高橋是清の意志を引き継ぐならば、日本の子どもたち全員、いや世界中の子どもたち全員なのだ。そうでなければ、日本だけディストピアを回避できたとしてもそれは全くウェルビーイングではない。

★今の40代以上の大人は、その責任を持っているといいたいが、個人主義の時代、このような言説では響かないだろう。だから、20代から30代の教師に期待がかかる。だから、教師になるのを無意識のうちに躊躇するのだろう。さて、どうしたものか。

★そこで、OSTが流行っていることに期待を持ちたい。この指とまれから始まる。結局いつの世の中も隗より始めよということか。鬼気迫る感じの故事成語。。。。

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