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2024年8月20日 (火)

2025年中学入試 次の次元に進む私学(02)海城

★私学展の2日目早朝、海城学園御ブースでは塩田先生が準備をしていました。「15分で海城を知る」というスライドでポスターセッションを1日で18回行います。その準備です。塩田先生をはじめ、何人かの先生と手分けして行うわけですが、会場の暑さを上回る熱量でプレゼンする先生方の姿に、授業の時と同様だなと、素晴らしい本質的PR、つまりブランドアクティビズムの真骨頂だなと感じました。

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★初日は、大迫校長が先生方の様子を見守っているところに遭遇しました。久しぶりだったので、少しお話をきくことができました。日本にIB200校をという計画を文科省がたてたときの立役者の一人です。そのときに、IBと日本の教育の行方についてごく少数の仲間と先生を囲んで対話をしたことを思い出しました。21世紀型教育を創る会(現在「21世紀型教育機構」)を立ち上げたばかりのときで、新しいグローバル教育を生み出す大きなヒントを頂きました。

★大迫先生はいくつものIB校を創ってきましたが、それはIBを導入することによって、その学校が足りなかったものを補完し、よりよい教育を生み出すことにはなったけれど、海城レベルの日本の私立が校は、IBのエッセンスをすでに独自に開発して持続的に進化させてきたのだから、それはIB以上の教育だとフィードバックすれば、さらに学内で自分たちの教育の世界性を再認識できるのだと語るのです。

★なんでも海外の教育が日本の教育より優れているというわけではないのだという世界的視座を持った大迫校長。海城はまたもおもしろくなるなあと感じました。サイードではないですが、日本の教育者ももしかしたらオリエンタリズムの呪縛から解放される時が今なのかもしれません。

★何度か海城のブースに立ち寄ったのですが、同校の教育研究所の中田先生は、いつもポスターセッションでプレゼンしています。2日目の最終間際に、汗をタオルで拭いながらようやく私の出番は終了したということで、お話を聞くことができました。

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★海城は、もう30年以上も前から、専門的な知識と非認知能力、メタ認知能力、創造力など深くゆたかな思考動を生徒が身につけられるプログラムを言語化し実施してきました。海城の歴史をきっちり振り返り、そお建学の精神が歴史によって劣化しないように、時代の光と影を見極めながら強くて賢くて優しい海城生を輩出してきたわけです(海城は当然ながら昔から上記の座標Ⅰ象限に位置します)。

★この30年の改革を牽引してきたリーダーの一人が中田先生で、いつも対話していただき、時代を読み解き、次なる希望のヒントを勉強させて頂いてきました。今回も、すでにこの境地にいるのだからもう質の充実進化でよいのかなと思っていましたが、それは私の浅薄な考えであるとすぐにわかりました。教育研究所の3つの新たな目標があるのだというのです。それについては、いずれ公開対話をしたいと思っています。乞うご期待。

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