伸びる学校 教師と卒業生の強い絆 人的資本の輩出と蓄積
★これもまた直接テーマとはあまり関係しないかもしれないけれど、伸びる学校の特色のもう一つは、人的資本の輩出とその蓄積。簡単に言えば「同窓力の強度」があります。伸びる学校とは何かは、前回書いた通りですが、要するに「学習する組織」になっているということですが、この組織は理念を共有する組織で、私立学校の場合、建学の精神は教師も生徒も共有します。そしてチームワークも同様に教師だけのものではありません。さらに、卒業後も同窓力はこの学習する組織と強い絆となって結合している場合があります。伸びる学校は、この強い絆を創り続けています。
(Bing作成)
★今回も私が注目している学校の先生が研修の講師として招いた先生は、その先生の卒業生(かつ教え子の可能性があります)です。母校である私学出身で世の中で活躍している見識者が、私学の先生方の研修に登壇する。いやあ、これぞ私学の不易流行の有効なサイクルです。
★TPチャート作成WS(ワークショップ)を実施してくださった栗田教授は、教師のあり方あるいは魂の注入という話をしていましたが、これは生徒にも同様なのです。TPを受け入れる真摯で学究的なその先生がその生徒に伝播する精神と技術は、一生もののだったということが証明された瞬間だと思いました。
★そもそもその先生の母校も私学で、そこの同窓力は凄まじいですから、そのような教師がいろいろな私学で果たす役割は、私立学校の世界精神レベルの教育文化を広く深くしていくことだなと改めて思うのです。
★さて、話はまた違いますが、私の本ブログの書き方は、ほとんどがポジティブな側面が多いのですが、実は、現場の先生方は日々のともすればネガティブな雰囲気やジレンマの中で、それをひとまずポジティブにひっくり返すという意味で絶望を希望に変える努力をしているのです。とはいえ、答えのない事態ですからそれに耐えながら(ネガティブケイパビリティー)教育を行っています。それは前提なのです。だからこそ、教務運営研究会のような対話の分科会は必要です。その運営をしている委員の先生方には本当に頭が下がります。
★私は、その水面を美しく泳いでいる白鳥の姿を描いていますが、水面下では当然バタバタです。そこはセンシティブなのでそっとしておくのがよいのです。とにもかくにも、コスモスとカオスは一体というのが私が敬愛するその先生方の生き様で、私立学校の教師のロールモデルです。
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