聖パウロ学園高等学校 愛ある若き教師チーム(2)生徒1人ひとりの思考動のコンセプトレンズが生まれる愛の教育
★聖パウロ学園高等学校は、中学はありません。したがって、3年間で私立中高一貫校以上の教育を行うにはどうしたらよいのかを小島校長は試行錯誤/思考錯誤しています。その気概を愛ある若き教師チームも引き受けているということを、WSを通して改めて知り、頼もしいと感じました。
★私立中高一貫校以上の教育になる必然性は、入学してくる生徒の思考動(想いやものの考え方、行動力)の資質能力が、圧倒的に潜在的な状態であるからです。偏差値はどうでもよいのですが、わかりやすいので偏差値でこの状態を考えてみましょう。中学受験の偏差値というのは、同年代の小6の10%の母集団が対象です。高校受験の偏差値はのこりの90%の母集団が対象です。するとたとえば、偏差値50前後というのは、中学受験と高校受験では同じ生徒のレベルを現しているわけではないのです。
★よく中学受験の時の偏差値50は、高校受験の時には65以上だといわれるのはそういうわけです。
★聖パウロ学園は、このような格差をふっとばすために、3年間で生徒の思考動を図にあるように拡大します。そのためには、一方的に知識を教え込んでいたのでは、何も変わらないのです。
★そこうで思考動を揺さぶる教育を行い、思考動を駆動させるコンセプトレンズを、生徒1人ひとりが見出し組み立て磨いていく教育環境デザインを小島校長率いる教師集団が創意工夫し世界を奔走してつくっているわけです。
★それには、愛と経験と挑戦が必要なのだと若き教師チームは熱く語るのです。そして、それを実現する多様な授業デザインや探究プログラムなどを日々追究しているわけです。
★この思考動のコンセプトレンズが駆動すれば、私立中高一貫校の生徒以上に想いやものの考え方や行動力がパワフルになるのです。もちろん、私立中高一貫校がこの思考動コンセプトレンズを身につけられる環境をつくれば、それは可能ですが、まだまだこの存在に気づいている学校は少ないのです。IBスクールは、この思考動コンセプトレンズを身につけるコアカリキュラムがありますが、聖パウロ学園にも同じような教育環境デザインが今組み立てられています。
★もっとも、このことは、パウロの先生方は自分たち自身では気づいていないのですが、高大連携のプログラムを実施していく中で、そこに立ち会った大学教授や有識者の方々に指摘されてハッとするようです。私がいくら言っても、身内ですから誰も納得しないのですが(汗)。
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