伸びる組織 リーダーの主体的活動 教頭のインパクト
★3つの夏期合宿に参加して、研修のテーマからは少し外れますが、伸びる組織の実際とはこれだなと実感したので、書き留めておこうと思います。理事長校長部会、教頭部会、教務運営研究会の3つのうち、教頭部会と教務運営研究会の2つに参加された教頭先生にお会いしました。めちゃくちゃ校務でお忙しいだけではなく、大学でも講義されていますから、想像を絶する多忙な教頭先生です。
(Bing作成)
★その姿を拝見していて、なるほどその学校は伸びるなあと感じたのです。伸びる学校というのは、生徒募集もうまくいき、大学合格実績も伸び続け、当然その両者に大きな影響を与える教育の魅力が絶大だということです。教育の魅力とは、外から見ていてわかる現象としては、高い学力保障だけに満足するのではなく、非認知能力も豊かになり、生徒が自己変容していくキャリアデザインプログラムの存在や生徒による主体的な探究活動が活気に満ちているなどなどでしょう。その教頭先生の学校もそうで、私は注目していたところです。
★しかし、今回その教頭先生の真摯な研究の姿勢を拝見して、まさにピータ・センゲの論じる「学習する組織」を作っているなあと感じたのです。この学習する組織は、「理念共有」「チームワーク(対話)」「システム思考」「メンタルモデル」「自己マスタリー」の好循環組織です。
★今回の栗田先生のTPでは、理念を生み出すワークショップでもありましたが、授業を通して理念を生み出せるのです。その教頭先生はおそらく組織的なアイデアをお持ちですから、理念共有はただ文言を共有するのではなく、チームで生み出していく共生的過程そのものであると考えていると思います。その教頭先生は、教頭部会で「成長し続ける組織」についても教頭先生方と対話をしていました。
★そして、教員一人一人の価値観の根っこであるメンタルモデルも互いに受け入れ合うという心理的安全も今回のTPワークショップで再確認されているわけです。何より、多様な問題を解決するには対症療法ではなく根源まで内省していくというのは、教頭部会でも教務運営研究会でも共通していたシステム思考流儀です。
★その教頭先生にとっては、新しいものを学ぶというより、すでにご自身が行ってきたことを対話によって新たな表現を見出し、新たな言語化に出会えれば、ご自身の研究がパワフルになるという思いで参加されているのだと思います。まさに教頭になっても自己マスタリーを欠かさない。簡単に言えば、向学心が燃え続けているという状態なのでしょう。
★その学校の校長先生も同じように眼張(頑張)っているということですから、そのような学校組織は伸びるはずです。そしてそういえば、ときどき研修などでお会いするその学校の理科の先生のクリエイティビティとプラグマティズムの二刀流の躍動感は見事なのであることを思い出し、まさに理念を共有する学習する組織なのだと改めて感じ入りました。
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